CPM.EXE for Win32 と QUATRIS で遊ぶ

2007年2月

概要

現代の PC 上での CP/M エミュレータは実機より遥かに高速になっているため、リアルタイムゲームが速過ぎて遊べません。そこで Win32 版 CPM.EXE では、コンソール入力チェック時にウェイトを挿入することによる速度制御機能を追加してあります。これを使ってテトリス風ゲーム QUATRIS で遊んでみます。

ダウンロード

「Walnut Creek CP/M CD-ROM online」の以下のページから「QTITRIS.COM」をダウンロードします。これが CP/M の実行ファイルです。

http://www.retroarchive.org/cpm/cdrom/ENTERPRS/CPM/GAME/

名前が違うように見えますが、実行してみると表示は「QUATRIS 2.0」になっています。ファイル名を QUATRIS.COM に変更しておきましょう。

実は「Walnut Creek CP/M CD-ROM」には /BEEHIVE/GAMES/QUATRIS2.ARC にドキュメントを含んだ完全なパッケージが入っているのですが、retoarchive.org の online 版では何故か BEEHIVE ディレクトリが欠落しています。

よく見ると /ZSYS/ZNODE-12/I/QUATRIS2.LBR にもありました。こちらは CRUNCH + LBR ファイルですから、展開に DELBRUNCRUNCH が必要です。また ARC のほうも同じですが、ドキュメント QUATRIS.DOC は単語の最後の文字の最上位ビットが立っているので、そのままでは文字化けしています。pip の [Z] オプションなどで最上位ビットをクリアして読む必要があります。

cpm DELBR12 QUATRIS2.LBR
cpm UNCR-Z80  *.*
cpm pip CON:=QUATRIS.DOC[Z]

さらに捜索すると zip ファイルが以下のサイトにありました。ページ最下部の「Quatris (21,027 bytes - 34,087)」 がそうです。この中のドキュメント QUATRIS.TXT は最上位ビットがクリアされていてそのまま読めます。ドキュメントを読むならここからのダウンロードがよさそうです。ただし、QUATRIS.COM は出力画面制御コードが変更されていて、CPM.EXE とは互換性がなくなっています。同梱の PDINST.COM で Televideo または ANSI に変更する必要があります。

http://www.fvempel.nl/domain.html

実行

とりあえずオプションなしで実行してみます。

C:\CPM\QUATRIS> cpm QUATRIS

What level (0-9, 0=hardest)? 9

一瞬でこうなります。

-w オプションで速度を調節してみます。値は 6~7 がよさそうです。

C:\CPM\QUATRIS> cpm -w7 QUATRIS

What level (0-9, 0=hardest)? 0

今度は遊べます。「What level」への入力はあまり影響しません。