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unix環境で開発されたソフトウェアの多くは、そのままビルドすると、たいてい、/usr/local/ディレクトリの下に展開されます。これはunix環境では大切な意味を持つのですが、OS/2ではあまり意味が無いのかも知れません。
しかし、unix文化の影響で、OS/2ソフトウェアにもインストール先を/usr/local/の下と想定したものが多く存在します。私が公開しているソフトウェアも、それに似たディレクトリ構成で使うことを推奨します。(“must”ではありませんが…)。
なお、OS/2環境では、XFree86用のソフトウェアは、/usr/local/ではなく、慣例的に/XFree86/の下に置かれます。
- /usr/local/bin (または、/XFree86/bin)
- 実行形式や、REXXスクリプト、バッチ・ファイルなどが置かれるディレクトリです。
環境変数PATHを通しておいてください。
- /usr/local/dll (または、/XFree86/lib)
- /usr/local/doc (または、/XFree86/doc)
- ドキュメントやそのためのサブ・ディレクトリを置きます。多くの場合、テキスト・ファイルですが、サンプル・プログラムやhtmlドキュメントが置かれることもあります。
- DOSやWindows、OS/2の標準的なテキスト・ファイルの行末は、CR/LFコードで終端するのが普通ですが、テキスト・ファイルがunix環境で作られた物の場合、LFコードだけで終端します。たいていのエディタやブラウザで何の問題もなく表示できますが、OS/2のtypeやmoreでは正しく表示できません。
- /usr/local/info
- /usr/local/man (または、/XFree86/man)
- man pagesを置くディレクトリで、man pagesは、多くの場合、unixのroff形式で記述されますが、テキスト・ファイルの場合もあります。
- manやxman、tkmanをインストールしている人は、環境変数MANPATHに、このディレクトリを設定しておいてください。
- このディレクトリの下は、プログラムの実行には関係ないので、不要なら削除してしまって構いません。
- このディレクトリの下には、さらに1〜2段のディレクトリが置かれます。
- このディレクトリの下に置かれるman1〜9のディレクトリには、何を解説しているのかをセクションと呼ばれるカテゴリに分けて、それぞれに相当するman pagesが置かれます。
- セクションの分け方は、必ずしも統一されていないようで、unix系であっても異なるOSでは、例えば、man4とman5の役割が入れ代わったりすることがあるようです。
- XFree86/OS2のパッケージでは、セクションの分け方は、Linuxの標準に準拠しているようですので、それに合わせておくのが無難でしょう。(→ THE LINUX MAN-PAGE-HOWTO)
- 個々のman pageはgzipで圧縮されている場合もあります。
- このディレクトリの下に置かれるディレクトリが2文字の英字であれば、そこには、その2文字で表されるランゲージ・コードに対応した言語に翻訳されたman pagesが置かれます。
- /usr/local/src (または、/XFree86/src)
- /usr/local/src/diffs (または、/XFree86/src/diffs)
- /usr/local/share
- /usr/local/share/locale
- 主に、GNU gettextによる国際化(i18n)のためのメッセージを置くのに使うディレクトリです。
- 環境変数GNULOCALEDIRを、このディレクトリに設定しておいてください。
- 設定例:
set GNULOCALEDIR=X:/usr/local/share/locale
- このディレクトリの下には、ISO 639に規定されたランゲージ・コードに対応した2文字のディレクトリが置かれ、さらにその下にLC_MESSAGES/というディレクトリが置かれます。
- 同じ言語を使っていても国によって表現が異なる場合には、更にISO 3166に規定されている国コードの2文字を‘_’で連結した名前のディレクトリを用意することがあります。例えば、ブラジルで話されるポルトガル語の場合は、pt_BR/LC_MESSAGES/かもしれません。
- GNU gettextによる国際化プログラムのメッセージは、環境変数LANGUAGEか、環境変数LANGに対応したディレクトリのLC_MESSAGES/ディレクトリの下にあるものが選択されます。
- /usr/local/lib、ならびに、/usr/local/include (または、/XFree86/lib、ならびに、/XFree86/include)
- /etc (または、/XFree86/lib/X11、/XFree86/lib/X11/app-defaults)
- 環境変数HOMEに設定されたディレクトリ
- このディレクトリには、プログラムのユーザ設定データや、そこから呼び出されるサブプログラムなどが、そのためのサブディレクトリ置かれることがあります。
- 環境変数HOMEに設定するディレクトリの区切り文字には‘\’を使用してください。
- 設定例:
set HOME=D:\home\altair
- 環境変数TMPに設定されたディレクトリ
- このディレクトリは、一時的な作業ファイルが作られます。
- 環境変数TMPに設定するディレクトリの区切り文字には‘\’を使用してください。
- 設定例:
set TMP=D:\var\tmp
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