スパイラルドラムの回転を同期するということ

前回「タイムグラファーはどうやってあの線を出しているのか」でスパイラルドラムの回転を標準発信器で制御してタイムグラファーはあの線を描いているというのを紹介しました。

狂いの無い時計を測定したときにタイムグラフがまっすぐになる様にする為にはスパイラルドラムをでたらめのスピードで回転させては駄目で、スパイラルドラムの回転と時計の振動数はある規則に基づいて同期している必要があります。

そのため、あらかじめ設定されている振動数の時計しか測定することが出来ません。4振動と8振動は設定が共用でき、5振動と10振動は共用できると思います。一般的な時計を測定する為にはあと、5.5振動と6振動(全部で4種類)を用意する必要があります。タイムグラファーに用意されている振動数の切り替えボタンは主にこの標準発信の設定を変えスパイラルドラムの同期回転数を替えているものと言うことが出来ると思います。

では、「びぶ朗」は?

「びぶ朗」はこのスパイラルドラムへの同期という考え方を使っていません。そのために0.5振動から20振動を超える時計まで測定できる(テストしていないので理論値)としています。一般的な時計には無い2.5振動とか7振動などという時計も測定可能です。最新版ではプログラム上の規制を解除したので3.1振動等あり得ないと思われる時計の測定も理論上は可能です。

スパイラルドラムへの同期という考え方を使っていないので標準発信器と時計の信号を比べていないということになります。そのためパソコン内部のRTC(リアルタイムクロック)といういわゆる(あまりあてにならない)内蔵時計や、ミリ秒以下でも設定できるという割り込みも使用していません。簡単に言えば、信号と信号の比較をしているのではなくすべての信号を測定した上でグラフを書き、測定値を表示しています。

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