FPMB

Version 9.21

User's Manual

13th Edition
Packet Radio Communication Tool
Copyright (C) 1988-2000 by JF6LZE, Takeki Yahiro.
All Rights Reserved.

このマニュアルはこのマニュアルを作成する時点で最新の情報が掲載されています。 オンライン版マニュアルには、更に最新の情報が掲載されていることもあります。


 この度はFPMBをダウンロードいただきありがとうございました。FPMBは、アマチュア無線を媒体としたコンピュータネットワーク(FWD-NET)アクセスのための統合通信ソフトでNEC PC-9801シリーズ及びPC-9801シリーズ互換機のMS-DOS上で動作します。
 この種のソフトは、誤った使い方をするとネットワーク全体に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。まず、FWD-NETの仕組み、慣習などを理解されたのち、マニュアルを熟読され、万全を期したFPMBの運用体制を整えてください。このため、FWD-NET歴2カ月未満の方はFPMBをご利用いただけません。
 『 1 緒言』では、FPMBの概要について述べています。FWD-NETの現状とFPMBの役割について簡単に説明します。FWD-NETに参加しているアマチュア無線局の数も年々増え、ここに記述している内容がいつまで当てはまるかはわかりませんが、FPMB開発当初から今日までの状況について説明します。『 2 準備』では、FPMBを運用するために必要な機材とソフトについて説明します。『 3 環境設定とカスタマイズ』では、FPMBの様々な機能のカスタマイズと設定方法について説明します。『4.3 コマンドモードのコマンド』では、FPMBのコマンドについて説明します。FPMBの主な操作はファンクションキーで行います。画面下部にはファンクションキーに対応した機能ガイドが表示されていますので、日常的な操作について、マニュアルレスで操作可能です。『 5 基本運用』では、日常的な運用パターンについて説明します。『 6 応用運用』では、バイナリーファイルの転送の為のノウハウなどを説明します。『 7 応用設定』では、RBBSとのRLI/FBBプロトコルによる転送設定の方法、他のマシンとシリアルケーブルで直結するための設定方法などを説明します。『 8 トラブルシューティング』では、予想されるトラブルの解決方法について説明しています。大半のトラブルはこの章をみればわかるでしょう。『 9 テクニカル』では、FPMB関連ファイルの構造や役割について説明しています。FPMBの周辺ツール類を自作される時など参考にしてください。『10 バグ』では、既に明らかになっているバグについて説明します。正確には" バグ" ではなく" 回避できない不具合" がいくつかあります。『11 周辺TOOL』では、FPMBの周辺ツールについて説明します。『12 ネットワーク利用上の注意』では、FWD-NETに参加する際の基本的な留意事項について説明します。私が取り立てて説明することではありませんが、初心者の方は一読してください。最後に『13 その他』では、FPMBに関する補足事項について説明します。
 以上、膨大なマニュアルですが、他人に迷惑をかけないため、また、楽しいハムライフを過ごすため、FPMBの実行前に必ず一通り目を通してください。

目次

   1  緒言
    1.1  はじめに
    1.2  開発意義
    1.3  想定ユーザ
    1.4  FPMBの機能
      1.4.1  自動アクセス・ダウンロード機能
      1.4.2  リーダー機能
      1.4.3  ポスティング機能
      1.4.4  サーバー機能
      1.4.5  MAIL BOX, PMB機能
    1.5  表記
   2  準備
    2.1  シリアルドライバー内蔵版とMCD版
    2.2  対応機種、装置
    2.3  必要機器
      2.3.1  最低限必要な機器
      2.3.2  快適に実行するために必要な機器
      2.3.3  ソフトウェア
        2.3.3.1  OS
        2.3.3.2  エディタ
        2.3.3.3  ページャー
        2.3.3.4  印字ユーティリティ
        2.3.3.5  MCD Multi-Port Communication Driver
    2.4  インストール
      2.4.1  基本手順
        2.4.1.1  解凍
        2.4.1.2  FPMBシステムディレクトリの作成
        2.4.1.3  FPMBデータディレクトリの作成
        2.4.1.4  ファイルホルダーディレクトリーの作成
        2.4.1.5  TNCのパラメータの設定
        2.4.1.6  コンフィグレーションファイルの作成
      2.4.2  フロッピーベースの場合
      2.4.3  CONFIG.SYS
        2.4.3.1  CONFIG.SYS例
      2.4.4  シリアルドライバーの登録
   3  環境設定とカスタマイズ
    3.1  システム変数
      3.1.1  システム変数とは
      3.1.2  システム変数一覧
        3.1.2.1  $A アクティブメール数
        3.1.2.2  $B メールファイル名
        3.1.2.3  $C 最終アクセスDATE
        3.1.2.4  $D 現在の日付" YYMMDD" 
        3.1.2.5  $E アクセス回数
        3.1.2.6  $F データディスク残り容量
        3.1.2.7  $G 予約
        3.1.2.8  $H 予約
        3.1.2.9  $I ホームBBSに対する最終アクセス日時
        3.1.2.10  $J 予約
        3.1.2.11  $K 予約
        3.1.2.12  $L ホームBBS最終Msg#
        3.1.2.13  $M 総メール数
        3.1.2.14  $N 次のメール番号
        3.1.2.15  $O コールサイン
        3.1.2.16  $P JCC/JCG番号
        3.1.2.17  $Q QTH
        3.1.2.18  $R 改行
        3.1.2.19  $S スペース
        3.1.2.20  $T 現時刻
        3.1.2.21  $U 外部ユーザコールサイン
        3.1.2.22  $V バージョン
        3.1.2.23  $W Information
        3.1.2.24  $X 書き込みメール連番
        3.1.2.25  $Y 名前
        3.1.2.26  $Z RFC822仕様のメールヘッダー
        3.1.2.27  $$ '$'
        3.1.2.28  $^ '^'
        3.1.2.29  $a レコード番号
        3.1.2.30  $b よまれた回数
        3.1.2.31  $c メール番号
        3.1.2.32  $d メールサイズ
        3.1.2.33  $e メールタイプ
        3.1.2.34  $f メールステイタス
        3.1.2.35  $g 転送先コールサイン
        3.1.2.36  $h 転送元コールサイン
        3.1.2.37  $i 転送先BBSコールサイン
        3.1.2.38  $j 着信日付
        3.1.2.39  $k 着信時間
        3.1.2.40  $l 転送元BBSコールサイン
        3.1.2.41  $m メッセージIDの番号
        3.1.2.42  $n サブジェクト
        3.1.2.43  $o 投稿日付
        3.1.2.44  $p 投稿時間
        3.1.2.45  $q 投稿年
        3.1.2.46  $r B-ID
        3.1.2.47  $s 投稿月(英名)
        3.1.2.48  $t ディストリビューション
        3.1.2.49  $u 着信日付
        3.1.2.50  $v 投稿日付
        3.1.2.51  $w 投稿日
        3.1.2.52  $x 投稿時間
        3.1.2.53  $y 投稿時間(分)
        3.1.2.54  $z 投稿日付と時間
        3.1.2.55  \A 現在の日時
        3.1.2.56  \B 現在の曜日(略英語)
        3.1.2.57  \C 現在の年
        3.1.2.58  \D 現在の月(略英語)
        3.1.2.59  \E 現在の日
        3.1.2.60  \F 現在の時
        3.1.2.61  \G 現在の分
        3.1.2.62  \H 現在の秒
        3.1.2.63  \I ホームBBS
        3.1.2.64  \J 自局ロケーション
        3.1.2.65  \K 転送先コールサイン
        3.1.2.66  \L 転送先BBS
        3.1.2.67  \M 転送元コールサイン
        3.1.2.68  \N 転送元BBS
        3.1.2.69  \O ホームBBSロケーション
        3.1.2.70  \P Msg#
        3.1.2.71  \Q 最小Msg#
        3.1.2.72  \R 転送先リスト
        3.1.2.73  \S カレントポート
        3.1.2.74  \T 投稿日時
        3.1.2.75  \U メモリーアドレス
        3.1.2.76  \V-\Z 予約
        3.1.2.77  \a-\z 予約
        3.1.2.78  ^n コントロールコード
    3.2  FPMB.CFGの設定
      3.2.1  personalセクションの設定
        3.2.1.1  @MYCALL コールサイン(CALL)
        3.2.1.2  @JCC/@JCG JCC、JCGコード(STR)
        3.2.1.3  @QTH 住所(ANK、簡略型)(STR)
      3.2.2  fileセクションの設定
        3.2.2.1  @FOLDER-DIR データディレクトリ(DIR)
        3.2.2.2  @SYSTEM-DIR システムディレクトリ(DIR)
        3.2.2.3  @TEMP-DIR テンポラリーディレクトリ(DIR)
        3.2.2.4  @PAGER-PATH ページャー(PATH+CMD)
        3.2.2.5  @EDITOR-PATH エディタ(PATH+CMD)
        3.2.2.6  @PRINT-PATH 印字ソフト(PATH+CMD)
        3.2.2.7  @AUXOUT-PATH 補助出力ソフト(PATH+CMD)
        3.2.2.8  @TERM-PATH ターミナルソフト(PATH)
      3.2.3  folderセクションの設定
        3.2.3.1  @FDD データドライブメール配置形式(ON|OFF)
        3.2.3.2  @OLD-DAY-BULL Bulletinメール保存期間(NUM)
        3.2.3.3  @OLD-DAY-PMAIL 個人メール保存期間(NUM)
        3.2.3.4  @OLD-DAY-BID BIDファイル保存期間(NUM)
        3.2.3.5  @EXPIRE 自動整理(ON|OFF)
        3.2.3.6  @EXPIRE-INTERVAL EXPIREの実行間隔(DAY)
        3.2.3.7  @EXPIRE-LOGFILE ログファイルの自動消去(ON|OFF)
      3.2.4  headerセクションの設定
        3.2.4.1  @MAIL-HEADER メールヘッダー(SYS-STR)
        3.2.4.2  @MAIL-SIGNATURE 署名(SYS-STR)
        3.2.4.3  @REPLY-SUBJECT-WITH-NUMBER Reply時のRe:の付け方の指定(BOOL)
      3.2.5  downloadセクションの設定
        3.2.5.1  @LIST-MODE リスト取得モード(ON|OFF)
        3.2.5.2  @LIST-COMMAND リスト取得コマンド(STR)
        3.2.5.3  @MSGLIST-RESET リスト取得カウンターリセット値(NUM)
        3.2.5.4  @DL-ROUTEHEADER ルートヘッダ付きダウンロード(ON|OFF)
        3.2.5.5  @REC-DML ダウンロード済みメールリスト一覧保存(ON|OFF)
        3.2.5.6  @REC-NML 非ダウンロードメールリスト一覧保存(ON|OFF)
        3.2.5.7  @REC-BML ダウンロード予定メールリスト一覧保存(ON|OFF)
        3.2.5.8  @KILL-AFTER-DL-MYMAIL 自局宛メールの削除(ON|OFF)
        3.2.5.9  @DOWNLOAD-LIMIT-TIME ダウンロード制限時間の設定(TIMESTR)
        3.2.5.10  @ALLOW-FIELD-CHAR Toフィールド許容文字(STR)
      3.2.6  uploadセクション
        3.2.6.1  @FWD-ROUTEHEADER ルードヘッダー(ON|OFF)
        3.2.6.2  @FRIEND-LIST-MAX お友達データベース最大表示数(NUM)
        3.2.6.3  @UPLOAD-LIMIT-TIME アップロード制限時間(TIME)
      3.2.7  mailboxセクション
        3.2.7.1  @PMB-TITLE PMBオープニングメッセージ(SYS-STR)
        3.2.7.2  @PMB-END-TITLE PMBエンディングメッセージ(SYS-STR)
        3.2.7.3  @PMB-PROMPT PMBモードユーザプロンプト(SYS-STR)
        3.2.7.4  @PMB-MAIL-HEADER PMBモードメールヘッダー(SYS-STR)
        3.2.7.5  @PMB-CONOK PMBモード外部アクセス許可(ON|OFF)
        3.2.7.6  @PMB-CHECK-CALLSIGN PMBモード外部アクセスコールチェック(ON|OFF)
        3.2.7.7  @POST-MSG PMBモードメールヘッダー付加(ON|OFF)
        3.2.7.8  @PMB-LIST-HEADER リストヘッダー(SYS-STR)
        3.2.7.9  @PMB-LIST-FORMAT リストフォーマット(SYS-STR)
        3.2.7.10  @REMOTE-SYSOP-PASSWD リモートパスワード(STR)
        3.2.7.11  @EXT-CHAT-TERM チャット応答ターミナル(ON|OFF)
        3.2.7.12  @REJECT-NEWUSER 新外部アクセスユーザ排他制御(ON|OFF)
      3.2.8  forwardセクションの設定
        3.2.8.1  @RCV-CHOICE 受信選択(ON|OFF)
        3.2.8.2  @MY-ROUTEHEADER ルートヘッダーフォーマット(SYS-STR)
        3.2.8.3  @KILL-AFTER-FWD 転送後のP-MAIL削除(ON|OFF)
        3.2.8.4  @HOLD-MODE メール自動ホールド(NUM)
        3.2.8.5  @POLLING-INTERVAL 自動アクセス時間(STR+NUM)
        3.2.8.6  @SEND-SYSTEMID 自動アクセス時のシステムID(ON|OFF)
        3.2.8.7  @BBS-BYE-CMD ディスコネクト方法(ON|OFF)
        3.2.8.8  @FBB-PROTOCOL FBBプロトコルの使用(ON|OFF)
        3.2.8.9  @FWD-PROTOCOL-I コメントモードの使用(ON|OFF)
      3.2.9  homebbs セクションの設定
        3.2.9.1  @HOMEBBS ホームBBS(CALL)
        3.2.9.2  @HOMEBBS-RENUMBER ホームBBS MSG#若返り番号(NUM)
      3.2.10  tncセクションの設定
        3.2.10.1  @TNC-START-PATH 起動時のTNCパラメータファイル(PATH)
        3.2.10.2  @TNC-END-PATH 終了時のTNCパラメータファイル(PATH)
      3.2.11  logセクションの設定
        3.2.11.1  @LOG-MODE ログファイル記録項目(NUM)
        3.2.11.2  @HAMLOG Turbo HAMLOG用ログデータ出力設定(ON|OFF)
      3.2.12  friendセクションの設定
        3.2.12.1  @FRIEND-PATH お友達データベース編集ソフト(PATH)
        3.2.12.2  @FRIEND-SERVER お友達データベース自動更新(ON|OFF)
        3.2.12.3  @FRIEND-SERVER-SORT お友達データベース自動ソート(ON|OFF)
      3.2.13  systemセクションの設定
        3.2.13.1  @BM 自動アクセス待機時モニター(ON|OFF)
        3.2.13.2  @BTIME 時刻表示(ON|OFF)
        3.2.13.3  @BEEP-TONE ビープ音程(NUM)
        3.2.13.4  @PAGER-BOTTOM 内蔵ページャーボトム(SYS-STR)
        3.2.13.5  @FEPCTRL FEP制御(ON|OFF)
        3.2.13.6  @FILE-SERVER サーバー起動(ON|OFF)
        3.2.13.7  @FILE-SERVER-LISTFORMAT :LIST.OUT書式)
        3.2.13.8  @FILE-SERVER-DISP-RETURN-CODE サーバー終了コード表示(ON|OFF)
        3.2.13.9  @SCREEN-SAVER-INTERVAL スクリーンセーバー(NUM)
        3.2.13.10  @YESNO-USER-STRINGS 相づちユーザ文字列設定(STR)
        3.2.13.11  @TERMINAL-TIMEOUT ターミナルモードタイムアウト時間(NUM)
        3.2.13.12  @COOMANDMODE-TIMEOUT コマンドモードタイムアウト時間(TIME)
        3.2.13.13  @DISP-FREESIZE サーバドライブ残り容量表示(PATH)
      3.2.14  portセクションの設定
        3.2.14.1  設定ポート
        3.2.14.2  @SPEED 回線速度
        3.2.14.3  @PARITY パリティー
        3.2.14.4  @LEN ビット長
        3.2.14.5  @STOP ストップビット
        3.2.14.6  @WAIT 送信待ち時間
        3.2.14.7  @DCD DCDサポートの有無
        3.2.14.8  @TNC 接続機器の指定
        3.2.14.9  @TXCOLOR 送信文字表示色
        3.2.14.10  @RXCOLOR 受信文字表示色
        3.2.14.11  @DTRCTRL DTR制御
        3.2.14.12  @BUFSIZE 受信バッファサイズ
        3.2.14.13  @PACLEN パケット長
        3.2.14.14  @SOFTFLOW ソフトウェアフロー制御
        3.2.14.15  @AIWAB98-01 AIWA B98-01 使用
        3.2.14.16  @RESMAILFOR " Mail for:"  ビーコンへの対応
        3.2.14.17  @TX-CRLF
        3.2.14.18  @WAIT-CMD
        3.2.14.19  @FREQ
        3.2.14.20  @MODE
      3.2.15  select-messageセクションの設定
        3.2.15.1  第1フィールド(属性指定)
        3.2.15.2  第2フィールド(Toフィールド)
        3.2.15.3  第3フィールド(Fromフィールド)
        3.2.15.4  第4フィールド(@BBSフィールド)
        3.2.15.5  第5フィールド(Subjectフィールド)
        3.2.15.6  設定優先順位
        3.2.15.7  設定例
        3.2.15.8  パケットを楽しむこつは..
      3.2.16  file-serverセクションの設定
        3.2.16.1  書式
        3.2.16.2  CMD サーバーコマンド
        3.2.16.3  :EXPORT(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.4  :IMPORT(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.5  :FRI.OPEN,:FRI.CLOSE(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.6  :LIST.OUT(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.7  :SHUTDOWN(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.8  :RESTART(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.9  :HOLD(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.10  @< path> (コマンドファイル指定)
        3.2.16.11  FPMBSAVE.COM(外部サーバーコマンド)
        3.2.16.12  FPMBANS.COM(着信確認メール発行)
        3.2.16.13  :SILENT.ON/SILENT.OFF(内部サーバーコマンド)
        3.2.16.14  応用
      3.2.17  cronセクションの設定
        3.2.17.1  書式
        3.2.17.2  CRON実行のタイミング
      3.2.18  atlセクションの設定
        3.2.18.1  ATL アクセス制御簡易言語
        3.2.18.2  ATL言語仕様
        3.2.18.3  ; 注釈
        3.2.18.4  GOTO 無条件ジャンプ
        3.2.18.5  IF 条件ジャンプ1
        3.2.18.6  IFN 条件ジャンプ2
        3.2.18.7  IF/IFN 条件ジャンプ3(RS232Cステイタス)
        3.2.18.8  PRINT 画面への出力
        3.2.18.9  SEND/TX RS232C回線への出力
        3.2.18.10  RESV/RX RS232C回線からの入力
        3.2.18.11  RESVTIMER/RXT RS232C回線からの入力(with TIMER)
        3.2.18.12  BEEP ブザー
        3.2.18.13  WAIT ウェイト
        3.2.18.14  MODE TNCモード切り換え
        3.2.18.15  OUT I/Oポートへの出力
        3.2.18.16  END 簡易言語終了
        3.2.18.17  SYSTEM COMMAND.COMの実行
        3.2.18.18  PORT カレントポートの変更
        3.2.18.19  LINECTRL 信号線・フロー制御
        3.2.18.20  BBSTYPE HOMEBBS種別強制設定
        3.2.18.21  設定例
        3.2.18.22  プログラム上の注意
      3.2.19  accessセクションの設定
        3.2.19.1  書式
        3.2.19.2  設定例
        3.2.19.3  設定上の注意
      3.2.20  distributionセクションの設定
        3.2.20.1  転送できるメール
        3.2.20.2  書式
        3.2.20.3  FPMB既定値
        3.2.20.4  個人メールの転送
      3.2.21  distribution-swapセクションの設定
        3.2.21.1  書式
      3.2.22  forward-identificationセクションの設定
        3.2.22.1  書式
        3.2.22.2  設定例
        3.2.22.3  推論転送ID
      3.2.23  colorセクションの設定
        3.2.23.1  書式
        3.2.23.2  ページャー関連の設定
        3.2.23.3  コマンドモード関連の設定
        3.2.23.4  選択コマンド関連の設定
        3.2.23.5  設定例
      3.2.24  soundセクションの設定
        3.2.24.1  書式
        3.2.24.2  設定例
      3.2.25  chat-requestセクションの設定
        3.2.25.1  MML書式
      3.2.26  asyncセクションの設定
        3.2.26.1  @ASYNC-MSG ASYNC-MSG機能の制御
        3.2.26.2  @ASYNC-MSG-TABLE-SIZE ASYNC-MSG受信履歴サイズ
        3.2.26.3  @ASYNC-MSG-ALLPORT ポートの設定
        3.2.26.4  @ASYNC-MSG-ALWAYS
        3.2.26.5  @ASYNC-MSG-MB-STATUS
        3.2.26.6  @ASYNC-MSG-ACC-STATUS
        3.2.26.7  @ASYNC-MSG-SYS-STATUS
        3.2.26.8  @ASYNC-MSG-RCV-SOUND
        3.2.26.9  @ASYNC-MSG-SPEAK
        3.2.26.10  ASYNC-MSGのFORMAT
      3.2.27  speakセクションの設定
        3.2.27.1  @SPEAK 音声合成使用の有無
        3.2.27.2  @SPEAK-CMD
    3.3  help-mailboxセクションの設定
   4  コマンド
    4.1  FPMBの起動
      4.1.1  起動方法
      4.1.2  起動オプション
        4.1.2.1  /A 自動待機モード
        4.1.2.2  /T タイマーモード
        4.1.2.3  /C FPMB.CFGの変更
      4.1.3  TNCの初期設定回避
    4.2  4つの状態
    4.3  コマンドモードのコマンド
      4.3.1  [↑↓] 移動
      4.3.2  [F.1] 待機モード移行
      4.3.3  [F.2] 終了
      4.3.4  [F.3] サーバー起動
      4.3.5  [F.4] 選択
      4.3.6  [F.5] 検索
      4.3.7  [F.6] 手紙
      4.3.8  [F.7] 投稿
      4.3.9  [F.8] チャット
      4.3.10  [F.9] 拡張
      4.3.11  [F.10]初期化
      4.3.12  [CR] 閲覧
      4.3.13  [A] アクティブ切り換え
      4.3.14  [C] ファイル出力
      4.3.15  [E] 編集
      4.3.16  [F] フォローアップ
      4.3.17  [H] ホールド
      4.3.18  [I] インフォメーション
      4.3.19  [J] 補助出力
      4.3.20  [K] 削除
      4.3.21  [D] 消去
      4.3.22  [M] カーソル移動方向
      4.3.23  [O] 出力切り換え
      4.3.24  [R] リプライ
      4.3.25  [S] スペシャルメール
      4.3.26  [T] フィールド編集
      4.3.27  [U] アップロード制限
      4.3.28  [TAB] 表示メール切り換え
      4.3.29  [^] 時刻表示切り換え
      4.3.30  [INS] 表示昇順降順切り換え
      4.3.31  [@] サーバー起動
      4.3.32  [1] 下方検索
      4.3.33  [7] 上方検索
      4.3.34  [2] 下方再検索
      4.3.35  [8] 上方再検索
      4.3.36  [HELP] ヘルプ
    4.4  内蔵ページャーコマンド
      4.4.1  [↑↓] 画面スクロール
      4.4.2  [C] ファイル出力
      4.4.3  [E] 編集
      4.4.4  [F] フォローアップ
      4.4.5  [I] インフォメーション
      4.4.6  [J] 補助出力
      4.4.7  [K] 削除
      4.4.8  [P] プリンター出力
      4.4.9  [R] リプライ
      4.4.10  [S] スペシャルメール
      4.4.11  [^] 参照Bulletin
    4.5  コマンドモードの選択([F.4])コマンド
      4.5.1  [↑↓] 移動
      4.5.2  [CR] ダウンロード
      4.5.3  [P] 最優先ダウンロード
      4.5.4  [SP] 属性解除
      4.5.5  [S] 検索
      4.5.6  [R] 保留
      4.5.7  [A] 中止
      4.5.8  [ESC] 終了
      4.5.9  [HELP] ヘルプ
    4.6  コマンドモードの拡張([F.9])コマンド
      4.6.1  ファイル整理
      4.6.2  ログファイル閲覧
      4.6.3  ログファイル削除
      4.6.4  ホームBBS最終番号変更
      4.6.5  Information変更
      4.6.6  ヘルプファイル閲覧
      4.6.7  RS232C入出力記録
      4.6.8  外部アクセスユーザ
      4.6.9  heapfree()
      4.6.10  お友達データベース
      4.6.11  チャイルドプロセス
      4.6.12  ファイル解析入力
      4.6.13  安眠モード
      4.6.14  緊急メッセージ解除
      4.6.15  FPMBについて
      4.6.16  System Information
      4.6.17  ダウンロード予定
      4.6.18  MAIL FILE IMPORT
      4.6.19  設定ファイル出力
    4.7  待機モードのコマンド
      4.7.1  [F.1] スクリーンセーバー時間変更
      4.7.2  [F.2] 終了
      4.7.3  [F.3] 一覧
      4.7.4  [F.4] MH
      4.7.5  [F.5] Info変
      4.7.6  [F.6] コネクト
      4.7.7  [F.7] 優先
      4.7.8  [F.8] P-MAIL
      4.7.9  [F.9] 安眠
      4.7.10  [F.10] 復帰
      4.7.11  [@] 特定FWDIDへのアクセス
    4.8  PMBモードのコマンド
      4.8.1  B ディスコネクト
      4.8.2  F フラグリセット
      4.8.3  H ヘルプ
      4.8.4  K 削除
      4.8.5  L メールリスト
      4.8.6  N 個人情報設定
      4.8.7  R 読みだし
      4.8.8  S 書き込み
      4.8.9  T チャット要求
      4.8.10  U 緊急メッセージ
    4.9  簡易ターミナル
      4.9.1  ターミナルモードへの移行
        4.9.1.1  コマンドモード
        4.9.1.2  チャットリクエスト
      4.9.2  コマンド
        4.9.2.1  終了
        4.9.2.2  アップロード
        4.9.2.3  ダウンロード
        4.9.2.4  ターミナル
        4.9.2.5  ATL実行
      4.9.3  ポートの変更
   5  基本運用
    5.1  日常の運用形態
      5.1.1  一日の流れ
      5.1.2  保守・管理
    5.2  メールの作成
      5.2.1  作成
        5.2.1.1  新規にメールを作成
        5.2.1.2  リプライ、フォロアップ
        5.2.1.3  ファイルからの入力
      5.2.2  メール作成時の留意事項
   6  応用運用
    6.1  分割ISHファイルのアップロード
      6.1.1  分割ファイルのメール化
      6.1.2  アップロードメールの管理
      6.1.3  ソフトアップロード時の注意
    6.2  分割ISHファイルの解凍
      6.2.1  分割ファイルをまとめる
      6.2.2  ウィルスに注意
    6.3  タイマー運用
      6.3.1  自動起動とパワーオフ
   7  応用設定
    7.1  W0RLIとのシリアル直結
      7.1.1  FPMB側の設定
        7.1.1.1  FPMB.CFG(portセクション)の設定
        7.1.1.2  FPMB.CFG(accessセクション)の設定
        7.1.1.3  FPMB.CFG(atlセクションの設定)
      7.1.2  W0RLI側の設定
        7.1.2.1  CONFIG.MBの設定
      7.1.3  FPMBの動作
    7.2  FPMB同士の接続
      7.2.1  子FPMBの設定
        7.2.1.1  FBBプロトコル解除
        7.2.1.2  portセクションの設定
        7.2.1.3  atlセクションの設定
      7.2.2  ホームBBS側の設定
        7.2.2.1  portセクションの設定
      7.2.3  動作例
    7.3  FBBとの接続
      7.3.1  FBBユーザインタフェースの変更
      7.3.2  FBBとのRBR.COMを経由した接続
    7.4  新種のRBBSへの対応
      7.4.1  対応可能条件
      7.4.2  ATL設定方法
    7.5  TNC-2系以外のTNC
      7.5.1  KPC-2/4
        7.5.1.1  portセクションの設定
        7.5.1.2  ATLの設定
    7.6  FPMB.ICOの作成
   8  トラブルシューティング
    8.1  ホームBBSのMsg#が若返るとき
      8.1.1  リナンバーの時期が近づいたら
        8.1.1.1  FPMB.CFGの設定
      8.1.2  リナンバーが行われたら
        8.1.2.1  FPMB.CFGの設定
        8.1.2.2  最終メールリスト番号の修正
      8.1.3  若返り対策自動化
    8.2  FPMB.IDXの損傷
      8.2.1  CHKDSK /F による修復
      8.2.2  論理的な修復
    8.3  メモリー不足
      8.3.1  SWAP.COMの利用
        8.3.1.1  fileセクションの設定
      8.3.2  CONFIG.SYSの工夫
    8.4  ホームBBSにアクセスしない
      8.4.1  指定時間になっても何も起こらない
      8.4.2  コネクト動作をしない
    8.5  ハングアップ
      8.5.1  アクセス直後にハングアップする
        8.5.1.1  ユーザプロンプトを認識しない
        8.5.1.2  ホームBBSがダウンしている
      8.5.2  Lコマンド発行後、ハングアップする
        8.5.2.1  HOMEBBSのユーザプロンプトの変化
    8.6  ダウンロードしない
      8.6.1  Rコマンド発行のタイミングがずれている
      8.6.2  FPMB.IDXが更新されない時
    8.7  アップロードしない
      8.7.1  Wフラグになっていない
      8.7.2  NET-ROM、KA-NODEを中継してホームBBSに接続する
      8.7.3  「転送メールはありません」と常に表示される
      8.7.4  TNCのメイルBOXに転送する
    8.8  ディスコネクト直後ハングアップする
      8.8.1  TNCのROMが 1.1.5 以上およびKPC
    8.9  受信文字落ちする
   9  テクニカル
    9.1  自動生成されるファイル
    9.2  リプライ、フォロアップの機構
      9.2.1  宛先の決定機構
        9.2.1.1  リプライ
        9.2.1.2  フォローアップ
      9.2.2  メールの引用
      9.2.3  In-reply-to
      9.2.4  References
      9.2.5  RFC-822
    9.3  メールステイタス
    9.4  外部メールファイル
      9.4.1  基本書式
        9.4.1.1  ヘッダー部
        9.4.1.2  ボディー部
      9.4.2  ヘッダーのメール中への取り込み
      9.4.3  使用例
    9.5  RFC-822
    9.6  FPMB.ICOのファイル構造
  10  バグ
    10.1  メールの取りこぼし
      10.1.1  マルチタスクの問題
      10.1.2  他人宛のメールが連続
  11  周辺TOOL
    11.1  純正周辺TOOL
      11.1.1  FPMBSAVE.COM
      11.1.2  FPMBANS.COM
      11.1.3  ROUTECUT.COM
      11.1.4  FRIEND.EXE
      11.1.5  TNCINIT.EXE
      11.1.6  FPMBMAIL.COM
      11.1.7  FPMBREST.EXE
      11.1.8  ROUTEMAP.EXE
      11.1.9  CCOPY.EXE
      11.1.10  AIWAINIT.COM
      11.1.11  MAILSEP.COM
      11.1.12  ICONMAKE.EXE
      11.1.13  ICONADD.COM
      11.1.14  ICONSORT.COM
      11.1.15  ICONSERV.EXE
      11.1.16  ANACMD.EXE
    11.2  非純正TOOL
  12  ネットワーク利用上の注意
    12.1  アクセス時間帯
    12.2  転送の確実性
    12.3  Followup,Reply時の引用
    12.4  FSW類のアップロード
  13  その他
    13.1  Etcetera
      13.1.1  8086,V30への対応
      13.1.2  雑誌等での紹介
    13.2  配布条件
    13.3  その他
      13.3.1  改変の禁止
      13.3.2  使用上の注意
      13.3.3  サポート
      13.3.4  バージョンアップ情報
      13.3.5  著作権
      13.3.6  著者連絡先
      13.3.7  FPMBユーザメーリングリスト
        13.3.7.1  メーリングリストへの参加登録
        13.3.7.2  メーリングリストへの投稿の仕方
      13.3.8  コンパイラ及びライブラリー
      13.3.9  謝辞
    13.4  変更点 Whats New

1. 緒言

1.1. はじめに

 我々が参加しているFWD-NETの品質(Quality)は、ネットワークの品質(Network Performance)とユーザや端末ソフトに起因する品質の2つから構成されています。
 FWD-NETのSYSOPやRBBSのソフト作成者はネットワークの品質を向上させせるべく、あらゆる可制御要因について研究努力を行っています。しかし、端末ユーザがこれらの努力に甘んじていては、FWD-NETの品質は向上しません。FWD-NETの品質のもう一つの構成要素である「ユーザや端末ソフトに起因する品質」の向上に向けて努力する必要があるのです。
 一方、Bulletinの質も問題です。Bulletinをむやみに書いてその数を誇示する局もいれば(粗製濫造?)、逆に" Bulletinを投稿することは恥をさらすことにつながる" といいROMに徹する局もいます。いずれの場合も、FWD-NETの質の低下につながります。投稿したBulletinは、半永久的に記録としてこのされる場合もあります。また、正確性や客観性が欠けるBulletinもFWD-NETを混乱させるかもしれません。特にReplyやFollow UpされたBulletinの中には、感情的になったものをよく見かけます。しかし、BulletinをRBBSに直接アップロードする場合とは異なり、FPMBではBulletinを投稿した後も、HOME-BBSに転送前であれば幾度でもそのBulletinの校正が可能で、Bulletinを精製することができます。
 さて、端末ソフトが改善されても、その使用方法が間違っていれば逆効果です。ユーザのみなさんはマニュアルを熟読した上で使用してください。そこで、マニュアル中にキーワードが登場します。このキーワードを見つけなければ、FPMBが利用できません。マニュアルを全部読めばキーワードは簡単に見つかるでしょう。キーワードその1は" PACKET" です。

1.2. 開発意義

 TNCの低価格化やパソコンの普及に伴いここ数年パケット人口やBBSの数も急増しました。また、FWD-NETで転送されるメールやBulletin(以下、メールと総称)の数も、数年前にくらべると格段に増え内容的にも魅力のあるものと成長してきました。しかし、この反面、限りある周波数の中で何局もの電波が飛び交い思うように交信ができません。
 この様な状況になる主な原因には 1)ゴールデンタイムにアクセスする局が集中する 2)幹線に近い局の方がより早くメールが到着するので、そのBBSにアクセスする局が集中する の2点をあげることができます。
 このような問題を解決するには「ユーザの分散」を図らなければなりません。この分散には2つの方法があります。
 一つは地理的な分散です。BBSは数多く存在するのですから、それらのBBSに均等にユーザが分散すればある程度は状況が緩和されるはずです。しかし、幹線に近いBBSにアクセスし、より早くメールを読みたいのはだれも同じです。また、電波の性質上、地理的な制約も加わって、そう簡単には解消できないようです。
 もう一つの分散は時間的な分散です。24時間の内、周波数が混雑するのは夜です。これはパソコンの前に座ることのできる限られた時間を考えると無理もありません。これに対し、夜中や昼間はうってかわって周波数は静かです。この静かな誰もいない時間を使わない手はありません。
 昼間や夜中にあなたが起きていればそれまでの話ですが、たいていの人は会社や学校にいっていたり、就寝していたりで、パケパケをやる時間ではありません。これらの時間を使うにはあなたのかわりにパソコンに頑張ってもらうしかありません(パソコンが仕事や勉強をして、あなたがパケパケするという意味ではありませんよ!!!その逆です)。
 そこで、あなたの留守中に、あなたのかわりにパケパケをやってくれるソフトを開発しました。単にダウンロードするだけでは面白くないので、BBSユーザとしての個人的なパケットライフに必要な機能をできる限り組み込んでみました。これがFPMBです。

1.3. 想定ユーザ

 FPMBは次のような条件を満たすユーザが使うことを前提に開発しています。
 1)「24時間運用をおこなうユーザ」。あなたが自宅にいる間の数時間だけ、それも他の局も利用するゴールデンタイムだけに運用するような利用ではFPMBは単なるアクセスTOOLに過ぎないだけでなく、他のユーザに対しても迷惑をかけることになるでしょう。
 もし、あなたが24時間運用しないのであれば、得られるものはそれなりに小さくなります。
 2)「ホームBBS(HOME-BBS)の梯子をしないユーザ」。ホームBBSの梯子を行うと、FPMBは正常な動作ができません。FPMBを使わない場合もホームBBSの梯子は厳禁です。
 3)「ホームBBSとの間の回線が比較的高品質であるユーザ」。ホームBBSとの回線状態の品位が比較的高い必要があります。また、あなたが複数のBBSのアクセスできる地理条件にある場合、もっともあなたとBBS間の回線品位が最も高いBBSをあなたのホームBBSとするべきです。

1.4. FPMBの機能

 FPMBは、「個人」でのパケットライフに必要な機能を中心に組み込んでいます。ここでいう「個人」の意味は、他の局の為に資源を解放しないという意味です。すなわち、FPMBは基本的にBBSではありません。しかし、FWD-NETには参加することができます。この意味はFPMBを使い込んでいくうちに次第に理解できるでしょう。

1.4.1. 自動アクセス・ダウンロード機能

 一定時間毎にホームBBSをアクセスし(『3.2.19 accessセクションの設定』、『3.2.8.5 @POLLING-INTERVAL 自動アクセス時間(STR+NUM)』参照)、予め設定した条件(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)に一致するメールのみをダウンロードする機能です。もちろん、すべてFPMBが自動的に行いますので、あなたはパソコンの前に座っている必要はありません。あなたが仕事や学校にいっている留守中に、FPMBがホームBBSから、メールをダウンロードしてくれます。ダウンロードしたメールはディスク上に記録され、一定期間が過ぎると削除されます。
 これがFPMBの主たる機能です。しかし、この機能を活かし、前節で述べた「分散」を図るためには、FPMBをあなたの留守の時間に運用しないといけません。FPMBを24時間運用してこそ、FPMBの真の機能が発揮できることをご承知おきください。

1.4.2. リーダー機能

 メールリーダー、ニュースリーダー(News Reader)としての機能です。あなたは、カーソル操作により読みたいメールを選択し(『4.3.1 [↑↓] 移動』参照)、更に、閲覧(『4.3.12 [CR] 閲覧』、『4.4 内蔵ページャーコマンド』参照)、印字(『4.4.8 [P] プリンター出力』参照)、コピー(『4.3.14 [C] ファイル出力』参照)を行い、それに対するリプライ(『4.3.24 [R] リプライ』参照)やフォローアップ(『4.3.16 [F] フォローアップ』参照)を容易に行うことができます。この機能を使うにあたっては特に難しいコマンドを憶える必要はありません。(『4.3.12 [CR] 閲覧』参照)

1.4.3. ポスティング機能

 メールをポストする機能です。相手局の指定、メールを作成するためのエディタの起動から、ホームBBSにメールをアップロードするまでをFPMBが手助けします。(『4.3.7 [F.6] 手紙』、『4.3.8 [F.7] 投稿』参照)
 FPMBは「お友達データベース」という名称のデータベースを自動的に構築し、あなたのフレンド局の情報を貯えています。このデータベースには、フレンド局の名前やホームBBSなどの情報が記録され、あなたが個人メールを作成する際に利用されます。すなわち、あなたは個人メールを作成する際、コールを指定するだけでいいのです。転送に必要なその他の情報はこのデータベースから自動的に検索され反映されます。
 また、ISHファイルのアップロードなど、複数に分割されたファイルを転送するときも、そのファイルの数だけコマンドを実行する必要はありません。分割されたファイルも1回のコマンドでメールにすることができます。そして、ホームBBSへアップロードも一気に行わずに、数回にわけて行うことができます。(『6.1 分割ISHファイルのアップロード』参照)

1.4.4. サーバー機能

 簡易的なサーバーとしての機能です。ある一定の条件に一致するメールをファイルに格納したりすることができます。例えば、MIDIに関するメールのみをMIDI.TXTというファイル名で半永久的に保存することができます。もちろん、条件やファイル名は任意に指定できます。
 サーバープログラムはFPMBとは別個に独立したプログラムです。FPMBは設定に従ってサーバープログラムを起動するのみです。サーバーとしての主たる機能はこのプログラムにゆだねられます。いわば、プログラムを自作できる能力を持つ者のみが使いこなせる機能です。(『3.2.16 file-serverセクションの設定』参照)

1.4.5. MAIL BOX, PMB機能

 TNCに内蔵されているミニメールBOXと同等の機能をもっています。自動アクセスを待っている間に外部からアクセスされると、FPMBはメールBOXとして機能します。
 実際には、W0RLIとほぼ同等のコマンドを持ちます。自動ダウンロードしたメールは、外部からアクセスしたユーザも閲覧することができます。(個人メールは当然閲覧できません)
 また、W0RLIをはじめ、殆どの転送型BBSからの転送をうけることができます(RLIプロトコル及びFBBプロトコルをサポート)。いわゆるPMBとしての機能です。転送型BBSから転送されたメールは他のメールBOXやBBSに転送することが可能です。すなわち、結果としてFWD-BBSとしての運用も可能です。しかし、これはFPMBの他の機能の副産物であり、FPMBの目的とする機能ではありません。(『4.8 PMBモードのコマンド』参照)

1.5. 表記

 本マニュアル中で使用する単語と、関連する用語の説明です。ここで使う単語はFWD-NETでの共通語ではありません。FPMBの解説でのみ通用する単語もありますので、その使用にはくれぐれも注意してください。
 また、このマニュアルは追記の繰り返しが行われたため、所々で様々な表現が用いられていますが、あらかじめご了承ください。
メール
 個人宛のメール(いわゆる、P-MAIL)とBulletinを総称して「メール」と呼びます。両者を特に区別する必要のあるときは、それぞれ「個人宛メール」、「Bulletin」と表記します。
メールリスト
 ホームBBSに'L'コマンドを発行することによって得られるメールの一覧を意味します。その他、メールのリスト全体を総称する場合もあります。
アクティブメール
 FPMBが管理しているメールには大別して2つの状態があります。一つはアクティブな状態、もうひとつは非アクティブな状態です。それぞれ、「アクティブメール」、「非アクティブメール」と呼びます。
 コマンドモード上で、アクティブメールは白色、非アクティブメールは水色で表示されます。
お友達データベース
 他の局の様々なデータをたくわえておくデータベース(DataBase)です。主に、あなたとメールのやり取りをおこなう局(いわゆる、お友達)のホームBBSや氏名などを情報を記録しておきます。このデータベースはFPMBがある範囲で自動的に管理、更新します。また、付属のFRIEND.EXEをつかって任意に編集することもできます。
ワイルドカード
 単に「ワイルドカード」と表記したときは、MS-DOS上でファイル名指定につかうワイルドカードと同じ仕様のものです。
正規表現
FPMBで使用する正規表現はAWK仕様です。詳しくはAWKの参考書などをご覧ください。ただし、以下の仕様を拡張しています。

    *     '*'単体で指定されたときはnull文字列を含むすべての文字に一致する
外部アクセスユーザ
 RS232C回線を経由してFPMBにアクセスしてくる局のことです。

2. 準備

2.1. シリアルドライバー内蔵版とMCD版

 FPMB Ver9.10よりシリアルドライバーを内蔵した従来のものと、シリアルドライバーを外部のソフトに依存したMCD版があります。それぞれ必要なソフト、設定等が異なりますので注意してください。

2.2. 対応機種、装置

本体NEC PC-9801VX以上の機種あるいは互換機
拡張装置PC-9861K、AIWA B98-01 (MCD版はMCDの対応機種に依存)
TNCTNC-20以上(KPCでも一応は動作します)

2.3. 必要機器

2.3.1. 最低限必要な機器

 FPMBを実行するのに最低限必要な機器は以下の通りです。
本体        80286以上を搭載したPC-9801および互換機
メモリー    640KB
FDD         1MB × 2
TNC         TNC-2系(1.1.4以上)

2.3.2. 快適に実行するために必要な機器

 また、FPMBを快適に実行するために必要な機器は以下の通りです。
本体    80386以上を搭載したPC-9801および互換機
メモリー  1MB以上
HDD         空き容量2MB程度
TNC         DCDをサポートし、かつ、1.1.5以上のROMを搭載するTNC-2系のTNC

2.3.3. ソフトウェア

 FPMB本体の他に必要なソフトウェアは以下の通りです。

2.3.3.1. OS

 MS-DOS Ver3.30以上を用意してください。NEC 日本語MS-DOS Ver5.0 でも動作を確認しています。386以上の方はフリーエリアの点からもMS-DOS Ver5.0 の使用をおすすめします。

2.3.3.2. エディタ

 コマンドラインから編集ファイルが直接指定できるもので、空きメモリが150KB以下で起動できるエディタを用意してください。MIFESやRED等は大きすぎて標準状態では実行不可能です。MIFESminiやVZなど、小型軽量のエディタを用意してください。(『3.2.2.5 @EDITOR-PATH エディタ(PATH+CMD)』参照)

2.3.3.3. ページャー

 コマンドラインから対象ファイルが直接指定できるもので、空きメモリが150KB以下で起動できるエディタを用意してください。MIELがおすすめです。(『3.2.2.4 @PAGER-PATH ページャー(PATH+CMD)』参照)必要に応じて、有線BBS等より入手してください。もちろん、MS-DOS Ver5付属のあの素晴らしいエディタ(sedit)でも構いません。:-)

2.3.3.4. 印字ユーティリティ

 コマンドラインから印字ファイルを直接指定できるもので、空きメモリが150KB以下で起動できる印字ユーティリティを用意してください。シェアウェアのPRT、技術評論社のプリント専科などがいいでしょう。メッセージファイルを印字しない場合は必要ありません。(『3.2.2.6 @PRINT-PATH 印字ソフト(PATH+CMD)』参照)

2.3.3.5. MCD Multi-Port Communication Driver

 MCD版ではMCD(Multi-Port Communication Driver)Ver0.9が必要です。MCDは別個有線BBSから入手してください。

2.4. インストール

2.4.1. 基本手順

2.4.1.1. 解凍

 配布ファイルはLHaで圧縮されていますので、LHaを使って解凍してください。アーカイブされているファイルのすべてがFPMB実行時に必要になるわけではありませんので、テンポラリードライブあるいはディレクトリに解凍してください。

2.4.1.2. FPMBシステムディレクトリの作成

 FPMBxxxx.EXEや、その他FPMBの実行に必要なファイルを入れておくためのディレクトリです。FDDで実行する場合はドライブAに割り当てることをおすすめします。ハードディスクの場合は、任意のディレクトリで構いません。
 ディレクトリを作成したら、1)で解凍したファイルのうち、FPMBxxxx.EXE、FRIEND.EXE、FPMBSAVE.COM、TNCINIT.EXE(AIWA B98-01 を使用される方は AIWAINIT.COMも必要)をコピーしてください。(『3.2.2.2 @SYSTEM-DIR システムディレクトリ(DIR)』参照)

2.4.1.3. FPMBデータディレクトリの作成

 メールファイルを保存するディレクトリです。FPMBはこのディレクトリに対して最も頻繁に書き込みや読み込みを行います。よって、高速にアクセスできるファイルシステムである必要があります。また、頻繁に読み書きが行われるため、FATが汚れる率が高くなりますし、停電などシステムトラブルが発生した場合、FATが壊れる可能性も高くなります。FDDではドライブBに割当て、HDDではFPMBのデータ専用にパーティションを設けることをおすすめします。この際、2MB程度の容量があればいいでしょう。(『3.2.2.1 @FOLDER-DIR データディレクトリ(DIR)』参照)

2.4.1.4. ファイルホルダーディレクトリーの作成

 永久保存するメール(file-serverセクションで指定)を入れておくディレクトリを作成します。使用時間の経過とともに、このディレクトリ配下のファイル数(サイズ)も増えていきます。(『3.2.16 file-serverセクションの設定』参照)

2.4.1.5. TNCのパラメータの設定

 付属のTNCINIT.EXEを実行し、TNCのパラメータの設定を行います。TNCINIT.EXEはタスコのTNCに対して有効です。また、拡張ポート(第2、第3シリアルポート)に接続されたTNCに対しても実行可能です。(AIWA B98-01を使用される方は事前にAIWAINIT.COMを起動してください)TNCINIT.EXEはTNC-2(TASCO系)専用です。

2.4.1.6. コンフィグレーションファイルの作成

 FPMBの様々な動作環境の設定を行うFPMB.CFGを作成しなければなりません。FPMBの利用に於てもっとも重要な作業がこのFPMB.CFGの作成です。FPMB.CFGはテキストファイルですのでお手持ちのエディタを用いて作成してさい。FPMB.CFGの内容については『 3 環境設定とカスタマイズ』をご覧ください。

2.4.2. フロッピーベースの場合

 フロッピーディスクのみで運用される場合、ドライブAのシステムディスクに、漢字辞書などをいれると1MB一杯の容量になります。FPMBxxxx.EXEなどをLZEXEを使って圧縮してください。また、EMSなどが搭載されてい場合は、データディスクに対してキャッシュをかけると処理速度があがります。なお、FPMBの実行ファイルはオーバーレイを使用していますので、LZEXEなどの圧縮はできません。

2.4.3. CONFIG.SYS

 FPMBは実行中、常に5個以上のファイルをオープンしています。また、サーバー起動時など、最大10個以上のファイルが同時にオープンされる可能性もあります。CONFIG.SYSで、FILESは20程度以上の値を設定してください。また、メモリーの許す限りBUFFERSも大きめの値を確保してください。

2.4.3.1. CONFIG.SYS例

 MS-DOS Ver5.00 + 5.5MB RAM の場合のCONFIG.SYSの例を以下に示します。

    FILES=8
    BREAK=OFF
    SHELL=A:\COMMAND.COM A:\ /P /E:1024
    DEVICE=A:\DOS\HIMEM.SYS
    DEVICE=A:\DOS\EMM386.EXE /P=160 /UMB
    DEVICEHIGH=A:\DOS\SMARTDRV.SYS 640 128
    DEVICE=A:\DOS\SETVER.EXE
    DEVICEHIGH=A:\DOS\RAMDISK.SYS 1024 
    DEVICE=A:\DOS\KKCSAV.SYS
    DEVICE=A:\SYS\ATOK7A.SYS /D=A:\ATOK7.DIC
    DEVICE=A:\SYS\ATOK7B.SYS
    DOS=HIGH,UMB
    BUFFERS=1
 なお、上記サンプルではAUTOEXEC.BATでXBUFF,ADDFILES を実行しUMB領域にバッファおよびFILESを確保しています。

    xbuff 20
    addfiles 20

2.4.4. シリアルドライバーの登録

 MCD版ではMCD??????.EXEを常駐させてください。詳しくはMCDのマニュアルをご覧ください。デバイス名は標準ポートがAUX、拡張ポートがAUX1,AUX2です。
 シリアルドライバー内蔵版では必要ありません。

3. 環境設定とカスタマイズ

3.1. システム変数

3.1.1. システム変数とは

 FPMBには、システム変数と呼ばれる読みだし専用の変数が備わっています。これらのシステム変数はFPMB.CFGをはじめ各種設定ファイル中で使用します。FPMBは、システム変数をつかった指定箇所が実際に使用される直前に適切な文字列や値に置換されます。

3.1.2. システム変数一覧

3.1.2.1. $A アクティブメール数

 現時点でアクティブなメールの数です。占有する幅は不定です。主に、PMB用のユーザプロンプトに使います。

3.1.2.2. $B メールファイル名

 カレントメールの格納フルファイル名です。。主に、FPMB.SRV中での指定に使います。

3.1.2.3. $C 最終アクセスDATE

 外部アクセスしている局の最終アクセス日時です。占有する幅は未定です。主に、PMBのオープニングメッセージに使います。

3.1.2.4. $D 現在の日付" YYMMDD"

 現在の日付を" YYMMDD" 形式であらわします。常に6文字分の幅が使われます。主に、PMBのユーザプロンプトに使います。

3.1.2.5. $E アクセス回数

 外部アクセスしている局の、アクセス回数です。占有する幅は未定です。

3.1.2.6. $F データディスク残り容量

 データディスクの残り容量です。残り容量は" nnnnMB" 、" nnnnKB" 、" nnnnB" のうち、最適なものをFPMBが自動的に選び表示します。主に、PMBのユーザプロンプトに使います。

3.1.2.7. $G 予約

3.1.2.8. $H 予約

3.1.2.9. $I ホームBBSに対する最終アクセス日時

 ホームBBSに最後にアクセスした日時です。占有する幅は未定です。

3.1.2.10. $J 予約

3.1.2.11. $K 予約

3.1.2.12. $L ホームBBS最終Msg#

 ホームBBSから取得しているメールリストの最終番号(Msg#)です。占有する幅は未定です。

3.1.2.13. $M 総メール数

データディスクに格納されている総メール数です。主に、PMBのユーザプロンプトやPMBのオープニングメッセージに使います。

3.1.2.14. $N 次のメール番号

 データディスクに記録する次のMsg#です。(あまり使い道はありません)

3.1.2.15. $O コールサイン

 FPMB.CFGの@MYCALLで指定される自局のコールサインです。この時、ロケーションは表示されるベースコールのみになります。

3.1.2.16. $P JCC/JCG番号

 FPMB.CFGの@JCC/@JCGで指定されるJCC/JCG番号です。主に、ルートヘッダー書式の指定に使います。

3.1.2.17. $Q QTH

 FPMB.CFGの@QTHで指定されるQTHです。主に、ルートヘッダー書式の指定に使います。

3.1.2.18. $R 改行

改行コード'\n'です。

3.1.2.19. $S スペース

 スペースコード'\x20'です。

3.1.2.20. $T 現時刻

 現在の時刻を" HHMM" 形式であらわします。常に4文字分の幅がつかわれます。主に、PMBのユーザプロンプトに使います。

3.1.2.21. $U 外部ユーザコールサイン

 外部アクセスしている局のコールサインです。

3.1.2.22. $V バージョン

FPMBのバージョンです。

3.1.2.23. $W Information

 「Information」コマンドで設定したInformationです。主に、PMBのオープニングメッセージに使います。

3.1.2.24. $X 書き込みメール連番

 コンソールから書き込んだメールの通し番号です。主に、メールのシグネチャーに使います。

3.1.2.25. $Y 名前

 FPMB.CFGの@QRAで指定した名前(オペレータ名)です。

3.1.2.26. $Z RFC822仕様のメールヘッダー

 RFC822仕様のメールヘッダーです。FPMB.CFGの@MAIL-HEADERに使用してください。

3.1.2.27. $$ '$'

$です。$を表示させたいときは$$を指定してください。

3.1.2.28. $^ '^'

^です。^を表示させたいときは$^を指定します。

3.1.2.29. $a レコード番号

 カレントメールのレコード番号です。常に5文字分の幅がつかわれます。

3.1.2.30. $b よまれた回数

 カレントメールの読まれた回数です。常に2文字分の幅がつかわれます。100回を超える場合は3桁表示になります。

3.1.2.31. $c メール番号

 カレントメールのMsg#をあわらします。常に5文字分の幅が使われます。主に、メールリストの書式指定に使います。

3.1.2.32. $d メールサイズ

 カレントメールのサイズをバイト単位であらわします。常に5文字分の幅が使われます。主に、メールリストの書式指定に使います。

3.1.2.33. $e メールタイプ

 カレントメールの種類です。種類はBPTのいずれかの文字で、常に1文字分の幅がつかわれます。主に、メールリストの指定に使います。

3.1.2.34. $f メールステイタス

 カレントメールのステイタスです。常に3文字分の幅がつかわれます。3文字をこえるステイタス識別子は表示されません。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.35. $g 転送先コールサイン

 カレントメールの転送先コールサインです。常に6文字分の幅が使われ、左寄せで表示されます。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.36. $h 転送元コールサイン

 カレントメールの転送元コールサインです。常に6文字分の幅がつかわれ、左寄せで表示されます。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.37. $i 転送先BBSコールサイン

 カレントメールの転送先BBSコールサイン(Distribution)です。常に6文字分の幅がつかわれ、左寄せで表示されます。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.38. $j 着信日付

 カレントメールの着信日時です。" YYMMDD" の形式で表示され、常に6文字分の幅がつかわれます。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.39. $k 着信時間

 カレントメールの着信時間です。" HHMM" 形式で表示され、常に4文字分の幅がつかわれます。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.40. $l 転送元BBSコールサイン

 カレントメールの転送元BBSコールサインです。常に6文字分の幅がつかわれ、左寄せで表示されます。主に、メールリスト書式指定につかいます。

3.1.2.41. $m メッセージIDの番号

 カレントメールのメッセージIDの数値部です。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.42. $n サブジェクト

 カレントメールのサブジェクトです。主に、メールリストやメールヘッダーにつかいます。

3.1.2.43. $o 投稿日付

 カレントメールの投稿された日付です。" YYMMDD" 形式で、常に6文字分の幅がつかわれます。

3.1.2.44. $p 投稿時間

 カレントメールの投稿された時間です。" HHMM" 形式で、常に4文字分の幅がつかわれます。

3.1.2.45. $q 投稿年

 カレントメールの投稿された年です。" YY" 形式で、常に2文字分の幅がつかわれます。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.46. $r B-ID

 カレントメールのB-IDです。常に13文字分の幅が使われ、左寄せで表示されます。

3.1.2.47. $s 投稿月(英名)

 カレントメールの投稿された月です。英語略表記で、常に3文字分の幅がつかわれます。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.48. $t ディストリビューション

 カレントメールの転送先のロケーションです。ディストリビューションの最下位ドメインを除いたディストリビューションです。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.49. $u 着信日付

 カレントメールの着信日時です。" MMDD" 形式で、常に4文字分の幅をつかいます。主に、メールリストの書式指定につかいます。$jから年を取り去った短縮版です。

3.1.2.50. $v 投稿日付

 カレントメールの投稿された日付です。" MMDD" 形式で、常に4文字分の幅をつかいます。$oから年を取り去った短縮版です。

3.1.2.51. $w 投稿日

 カレントメールの投稿された日です。" DD" 形式で、常に2文字分の幅をつかいます。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.52. $x 投稿時間

 カレントメールの投稿された時間です。" HH" 形式で、常に2文字分の幅を使います。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.53. $y 投稿時間(分)

 カレントメールの投稿された時間(分)です。" MM" 形式で、常に2文字分の幅を使います。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.54. $z 投稿日付と時間

 カレントメールの投稿された日付および時間です。" MMDD/HHMM" 形式で、常に9文字分の幅を使います。主に、メールヘッダーにつかいます。

3.1.2.55. \A 現在の日時

 現在の日時です。RFC-822に従った記述になっており、メールヘッダーには本システム変数を使うのがいいでしょう。最大27文字分の幅をつかいます。

3.1.2.56. \B 現在の曜日(略英語)

 現在の曜日です。略英語表記で、常に3文字分の幅を使います。

3.1.2.57. \C 現在の年

 現在の年です。西暦の下2桁で、常に2文字分の幅をつかいます。

3.1.2.58. \D 現在の月(略英語)

 現在の月名です。英語略表記で、常に3文字分の幅をつかいます。

3.1.2.59. \E 現在の日

 現在の日です。常に2文字分の幅をつかいます。

3.1.2.60. \F 現在の時

 現在の時間です。常に2文字分の幅をつかいます。

3.1.2.61. \G 現在の分

 現在の分です。常に2文字分の幅をつかいます。

3.1.2.62. \H 現在の秒

 現在の秒です。常に2文字分の幅をつかいます。

3.1.2.63. \I ホームBBS

 ホームBBSのコールサインです。FPMB.CFGの@HOMEBBSで指定されたコールサインがつかわれます。必要最小限の幅がつかわれます。主にメールヘッダーに使います。

3.1.2.64. \J 自局ロケーション

 自局のロケーションです。FPMB.CFGの@MYCALLで指定されたコールサインの内、最下位ドメインを除くもの、すなわち、ロケーションです。必要最小限の幅がつかわれます。主にメールヘッダーやルートヘッダーに使います。

3.1.2.65. \K 転送先コールサイン

 カレントメールの転送先コールサインです。必要最小限の幅がつかわれます。主に、メールヘッダーに使います。

3.1.2.66. \L 転送先BBS

 カレントメールの転送先BBS(ディストリビューション)です。必要最小限の幅がつかわれます。主に、メールヘッダーに使います。

3.1.2.67. \M 転送元コールサイン

 カレントメールの転送元コールサインです。必要最小限の幅がつかわれます。主に、メールヘッダーに使います。

3.1.2.68. \N 転送元BBS

 カレントメールの転送元BBSです。必要最小限の幅がつかわれます。主に、メールヘッダーに使います。

3.1.2.69. \O ホームBBSロケーション

 ホームBBSのロケーションです。FPMB.CFGの@HOMEBBSで指定されたホームBBSコールサインのロケーションです。必要最小限の幅が使われます。主に、メールヘッダーに使います。

3.1.2.70. \P Msg#

 カレントメールのMsg#です。$cと同じです。

3.1.2.71. \Q 最小Msg#

 メール番号の中で最も小さな番号です。必要最小限の幅がつかわれます。主に、PMMBオープニングメッセージにつかいます。

3.1.2.72. \R 転送先リスト

 カレントメールの転送先です。必要最小限の幅が使われます。主に、PMBのメールヘッダーにつかいます。

3.1.2.73. \S カレントポート

 カレントポートです。現在のカレントポートをA,B,Cであらわします。主に、PMBのオープニングメッセージにつかいます。

3.1.2.74. \T 投稿日時

 カレントメールの投稿日時です。RFC-822に従った記述です。

3.1.2.75. \U メモリーアドレス

 カレントメールのデータ構造体のメモリーアドレスです。デバック用です。

3.1.2.76. \V-\Z 予約

3.1.2.77. \a-\z 予約

3.1.2.78. ^n コントロールコード

 コントロールコードです。ATLのPRINTコマンドのオペランドでKPC-4のポート切り換えなどに使います。メール中にエスケープシーケンスを入れるためのものではありません。

     =================================================================
     記号    形式     幅        適用
     -----------------------------------------------------------------
     $A      %u       *         アクティブなメールの数
     $B      %s       *         格納ファイル名
     $C      %s       *         現在アクセス中の局の最終アクセス日時
     $D      %s       6         現在の日付 " YYMMDD" 
     $E      %u       *         現在アクセス中の局のアクセス回数
     $F      %s       *         データディスク残り容量 " xxMB" ," xxKB" 
     $G
     $H
     $I      %s       *          HOMEに対する最終アクセス日時
     $J
     $K
     $L      %u       *          HomeBBS最終メール番号
     $M      %u       *          総メール数
     $N      %u       *          次のメール番号
     $O      %s       6(max)     @MYCALL
     $P      %s       *          @JCC/JCG
     $Q      %s       *          @QTH
     $R      '\n      0          改行
     $S      ' '      1          空白
     $T      %s       4          現在の時間 " HHMM" 
     $U      %s       6(max)     現在アクセス中のコールサイン
     $V      %s       7(max)     Version  " 6.00" 
     $W      %s       *          Information
     $X      %u       *          投稿メイル連番
     $Y
     $Z      %s       *          RFC822仕様のメッセージヘッダー 
     
     $$      '$'      1          '$'自身
     $^      '^'      1          '^'自身
     
     $a      %5u      5          レコード番号
     $b      %2u      2          読まれた回数
     $c      %5u      5          メール番号
     $d      %5u      5          メールサイズ
     $e      %c       1          メール種類 {B|P|T}
     $f      %-3.3s   3          メールステイタス {FYKOHWUS}
     $g      %-6.6s   6          転送先コールサイン
     $h      %-6.6s   6          転送元コールサイン
     $i      %-6.6s   6          転送先BBS
     $j      %6s      6          着信日付
     $k      %4s      4          着信時間
     $l      %-6.6s   6          転送元BBS
     $m      %u       *          メッセージIDの番号部分のみ
     $n      %s       *(max80)   タイトル
     $o      %6s      6          投稿日付
     $p      %4s      4          投稿時間
     $q      %2s      2          投稿年        
     $r      %-13.13 13          B-ID
     $s      %3s      3          投稿月(略英語表示)
     $t      %s       *          ロケーション
     $u      %4s      4          着信日付 " MMDD"  ※$jの短縮版
     $v      %4s      4          投稿日付 " MMDD" ※$oの短縮版
     $w      %2s      2          投稿日
     $x      %2s      2          投稿時間  " HH" 
     $y      %2s      2          投稿時間 " MM" 
     $z      %9s      9          着信日時 " MMDD/HHmm" 
             
     \A      %s      27          RFC822 format Date/Time
     \B      %s       3          現在の曜日(英語)
     \C      %02u     2          現在の年(下二桁)
     \D      %s       3          現在の月(英語)
     \E      %02u     2          現在の日
     \F      %02u     2          現在の時
     \G      %02u     2          現在の分
     \H      %02u     2          現在の秒
     \I      %s       *          @HomeBBSで設定されたコールサイン
     \J      %s       *          自分のロケーション(@MYCALL)
     \K      %s       *          転送先コールサイン
     \L      %s       *          転送先BBS
     \M      %s       *          転送元コールサイン
     \N      %s       *          転送元BBS
     \O      %s       *          ホームBBSのロケーション(@HOMEBBS) 
     \P      %u       *          Msg#(幅制限なし) same $c
     \Q      %u       *          一番若いmsg#
     \R      %s       *          Distribution List
     \S      %c       1          カレントポート(A/B/C)
     \T      %s       *          投稿日時 (RFC822)
     \U      %P       *          カレントmailmbのアドレス
     \V
     \W
     \X
     \Y
     \Z
     
     \a
     \b
     \c
     \d
     \e
     \f
     \g
     \h
     \i
     \j
     \k
     \l
     \m
     \n
     \o
     \p
     \q
     \r
     \s
     \t
     \u
     \v
     \w
     \x
     \y
     \z
     
     ^n        *        1                 コントロールn
     ====================================================================

3.2. FPMB.CFGの設定

 FPMB.CFGはFPMBの主な動作環境を設定するファイルです。
 FPMB.CFGはいくつかのセクションから構成され、さらにセクションは項目から構成されています。各セクションは" []" で囲まれるセクション名で始まり、次のセクション名が記述された行までです。セクションはpersonalセクション、fileセクションなどがあります。それぞれ後述を参照してください。
 項目の基本的な書式は" @< ITEM> =< STR> " です。=の前後に不要なスペースは許されません。#や;で始まる行はコメント行となります。ただし、セクションによっては例外もありますので、それぞれのセクションのページを参照してください。
 なお、FPMB.CFGの設定は非常に困難です。どうしてもわからない場合は、近所のFPMB運用局からFPMB.CFGのコピーをもらうといいでしょう。
 項目中()内の意味は以下の通りです。

    CALL       コールサイン(ロケーションを含む)
    STR        半角文字列(7ビット文字のみ)
    JSTR       全角文字列(漢字)
    DIR        ディレクトリ(ドライブ名:ディレクトリ名)
    PATH       ファイル名(ドライブ名:ファイル名)
    PATH+CMD   コマンド名(ファイル名)+コマンドライン書式
          ($が該当ファイル名に置換されます)
    NUM        数値(16bit10進数 0 - 65535 )
    SYS-STR    システム変数を含んだ文字列
    ON|OFF     " ON" あるいは" OFF" 

3.2.1. personalセクションの設定

 personalセクションはをあなたの個人情報を設定するセクションです。

3.2.1.1. @MYCALL コールサイン(CALL)

 自局のコールサインをロケーションも含めて指定します。ここで指定されたものは、自局のコールサインを認識するだけでなく、自局のルートヘッダーを作成する際にも参照されます。一般的な慣習に従って callsign.nn.JNETn.JPN.AS にしてください。(@MYCALL=JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS)

3.2.1.2. @JCC/@JCG JCC、JCGコード(STR)

 JCCあるいはJCGコードを4桁あるいは5桁で指定します。ここで指定するJCG/JCCコードは主にルートヘッダーに反映されます。政令指定都市は区番号を含めることもできますが、作成されるルートヘッダーが80桁を超えないように他の指定項目との調整をとってください。

3.2.1.3. @QTH 住所(ANK、簡略型)(STR)

 簡略型の住所をローマ字表記で指定します。ここで指定する住所は主にルードヘッダーに反映されます。郡名あるいは都市名、または町名程度が最適でしょう。また、W0WRLIをはじめ、数種のソフトではルートヘッダーを解析しそれより様々な情報を得ますので、[XXX-NET]等のように不要なものは指定しないようにしてください。もちろん、" FPMB" の文字列をいれることも厳禁です。

3.2.2. fileセクションの設定

 fileセクションは、FPMBが利用するドライヴやディレクトリ、エディタなどを指定するセクションです。

3.2.2.1. @FOLDER-DIR データディレクトリ(DIR)

 メールを格納するドライブおよびディレクトリを指定します。ドライブCのディレクトリ\MAILを割り当てる場合は@FOLDER-DIR=C:\MAIL\ のようにドライブ名とディレクトリ名を必ず一緒に指定します。ドライブ名を省略すると、誤動作する恐れがあります。ディレクトリ名の最後尾には¥を必ず加えてください。この規則は、以下のディレクトリ設定項目でも同様です。
 なお、FDD運用の場合は、ドライブBなどメール専用のドライブを、また、HDDの場合は、メール専用のパーティションを用意することをおすすめします。

3.2.2.2. @SYSTEM-DIR システムディレクトリ(DIR)

 FPMBのシステムなどを格納するドライブおよびディレクトリを指定します。システムディレクトリに対しても書き込みを行いますので、読み書き可能なディレクトリを指定してください。通常の使用状態において、1MB程度の容量を必要とします。

3.2.2.3. @TEMP-DIR テンポラリーディレクトリ(DIR)

 一時的に使用するファイル等を作成するディレクトリを指定します。RAM-DISKなどがある場合は、そこを指定するといいでしょう。約数百KB程度の容量を必要とします。

3.2.2.4. @PAGER-PATH ページャー(PATH+CMD)

 ページャーを起動時のコマンドラインの書式も含めて指定します。ここで指定された文字列中、'$'がページャーの起動前に適当なファイル名に置き換えられます。すなわち、" @PAGER-PATH=MIEL.COM $" と指定した場合、ページャーの起動前に$がファイル名に置き換えられ、例えば、" MILE.COM FPMB.OML" として起動されます。この規則は以下のプログラム指定も同様です。

3.2.2.5. @EDITOR-PATH エディタ(PATH+CMD)

 エディタを起動時のコマンドラインの書式も含めて指定します。ここで指定されたエディタは、メールを作成したり編集する際に利用されます。

3.2.2.6. @PRINT-PATH 印字ソフト(PATH+CMD)

 印字ソフトを起動時のコマンドラインの書式も含めて指定します。PRT、PS(プリント専科)などでの動作を確認しています。

3.2.2.7. @AUXOUT-PATH 補助出力ソフト(PATH+CMD)

 メールファイル出力の補助を行うソフトをコマンドラインの書式も含めて指定します。ROCOなどを指定するといいでしょう。

3.2.2.8. @TERM-PATH ターミナルソフト(PATH)

 ターミナルソフトを指定します。CCTやDXTERMなどで動作確認をしています。FPMBはターミナルソフトを起動する直前にRS232CのベクトルをFPMB起動前の状態に戻します。更に、ターミナルを終了しFPMBに戻ってきた時点でRS232Cのベクトルを再びFPMB用に設定します。

3.2.3. folderセクションの設定

3.2.3.1. @FDD データドライブメール配置形式(ON|OFF)

 データドライブのメールの配置形式を指定します。
 " ON" を指定した場合、@FOLDER-DIRで指定されるディレクトリの下に更にメール100通毎にディレクトリを作成し、その配下にメールを格納します。この場合のメリットは、1)FDDでも192通以上のメールが保存できる、2)メールファイルの検索速度が速くなる、デメリットは 1)HDDの場合、無駄なディスク容量を消費する、2)メール番号のリナンバーができない などあり、一長一短です。
 " OFF" を指定した場合、メールは同じ@FOLDER-DIRで指定されるディレクトリに格納されます。(『3.2.2.1 @FOLDER-DIR データディレクトリ(DIR)』参照)

3.2.3.2. @OLD-DAY-BULL Bulletinメール保存期間(NUM)

 データディスク上のBulletinの保存期間を日数で指定します。FDDの場合は3日程度、HDDの場合はその容量にもよりますが7日程度が最適でしょう。あまり、多くのBulletinをため込むと、FPMB全体の動作が鈍くなります。既定値は3日です。

3.2.3.3. @OLD-DAY-PMAIL 個人メール保存期間(NUM)

 データディスク上の個人メール(P-MAIL)の保存期間を日数で指定します。既定値は30日です。

3.2.3.4. @OLD-DAY-BID BIDファイル保存期間(NUM)

 BIDファイルの保存期間を日数で指定します。FWD-NETから転送を受ける場合、複数の方向から転送を受けるときは1週間程度、一方方向から転送を受けるときは数日程度が最適でしょう。転送を受けない場合は1日でも構いません。

3.2.3.5. @EXPIRE 自動整理(ON|OFF)

 一定時間毎に、保存期間の過ぎたメールの削除を行うかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、前回のEXPIREから@EXPIRE-INTERVAL時間以上経過した時点でEXPIREを自動的に実行します。この時、削除フラグがONになっていないメールも、@OLDDAYで指定した保存期間を過ぎている場合は、この時削除されます。
 " OFF" を指定した場合、自動でEXPIREをおこないません。(『4.6.1 ファイル整理』参照)

3.2.3.6. @EXPIRE-INTERVAL EXPIREの実行間隔(DAY)

 @EXPIRE=ONの時、EXPIREを実行する間隔を指定します。既定値は1日(すなわち、24時間)です。12時間毎に実行したいときは @EXPIRE-INTERVAL=12Hと指定します。

3.2.3.7. @EXPIRE-LOGFILE ログファイルの自動消去(ON|OFF)

 EXPIREを実行するときに、ログファイルも自動消去するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、expireするときにログファイルはメールとして登録され、ログファイルは削除されます。
 " OFF" を指定した場合、拡張コマンドの「ログファイル削除」(『4.6.3 ログファイル削除』参照)を実行するまでログファイルは削除されません。

3.2.4. headerセクションの設定

3.2.4.1. @MAIL-HEADER メールヘッダー(SYS-STR)

 自局の作成するメールのヘッダーを指定します。ここで指定する文字列にはシステム変数が使用できます。任意の指定ができますが、必ずRFC-822に従ったフォーマットにしてください。FPMBはリプライ、フォローアップを行う際、メールヘッダーを解析し、適切なリプライ先やフォロアップ先を決定しますが、リプライやフォロアップを行うメールのメールヘッダーはRFC-822フォーマットである必要があります。今後、このようなソフトが増えてくる可能性がありますので、RFC-822に従った記述をするよう心がけてください。
 また、自動着信確認の発行トリガとなる" Return-Receipt-To:" は@MAIL-HEADERで指定してはいけません。

3.2.4.2. @MAIL-SIGNATURE 署名(SYS-STR)

 自局の作成するメールの署名を指定します。ここで指定する文字列にはシステム変数が使用できます。最近派手な署名が目立ちますが、署名はメールの文責を示すためのものです。FWD-NETの状態を考えても、4行以内に納めるべきでしょう。また、エスケープシーケンスなどをつかって色をつけたり反転させたりすることは御法度です。できる限り簡潔にしましょう。
 また署名は相手別に使い分けることができます。例えば、

    @MAIL-SIGNATURE=[FPMB 40
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=   Fpmb@40向け用のSignature
    @MAIL-SIGNATURE=   FWD-NET: JF6LZE@JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS
    @MAIL-SIGNATURE=   e-mail: yahiro@fpmb.ftokai-u.ac.jp
    @MAIL-SIGNATURE=   http://fpmb.ftokai-u.ac.jp/
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=[FPMB *
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=   Fpmb User向け用のSignature
    @MAIL-SIGNATURE=   FWD-NET: JF6LZE@JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS
    @MAIL-SIGNATURE=   e-mail: yahiro@fpmb.ftokai-u.ac.jp
    @MAIL-SIGNATURE=   http://fpmb.ftokai-u.ac.jp/
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=[ALL *
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=   de JF6LZE@JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS
    @MAIL-SIGNATURE=   福岡県宗像市 八尋剛規
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=[J[A-S][0-9].*
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=    de JF6LZE@JF6LZE
    @MAIL-SIGNATURE=    del 012-345-6789  Fax: 123-456-789
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=[*
    @MAIL-SIGNATURE=
    @MAIL-SIGNATURE=   de JF6LZE
    @MAIL-SIGNATURE=
 とした場合、To:FPMB@*、To:ALL@*、その他の3つの署名が別々に設定できます。宛先指定には正規表現が利用できます。また上の行より一致を試みます。

3.2.4.3. @REPLY-SUBJECT-WITH-NUMBER Reply時のRe:の付け方の指定(BOOL)

 Reply、Followupを行うとき、Subjectの先頭をRe:形式にするかRe2:、Re3:、Re4:...形式にするかの指定を行います。規定値は後者です。前者にする場合はOFFを指定してください。この場合、Renn:形式のSubjectのメールに対してReplyを行う場合でもRe:になります。
 この項目の設定はFWD-NETの慣習に従って設定を行ってください。

3.2.5. downloadセクションの設定

3.2.5.1. @LIST-MODE リスト取得モード(ON|OFF)

 ホームBBSからメールリストを得る方法を指定します。
 " ON" を指定するとFPMBが自動的にリスト取得コマンドを作成します。この場合、" L nnnn mmmm" (W0RLI及び互換ソフトの場合)になり、nnnnおよびmmmmの値はFPMBが最適な値を自動的に決定しますので、ユーザは気にする必要はありません。
 " OFF" を指定すると、@LIST-COMMANDで指定したコマンドによってホームBBSのメールリストを取得します。
 通常は" ON" にしておきます。この@LISTM-ODEを" OFF" にするのは、ホームBBSのメール番号が若返りそうな時などです。ホームBBSによってはメール番号の若返りを予め予告してくれる場合もありますので、ホームBBSのSYSOPのインフォメーションに気をつけましょう。

3.2.5.2. @LIST-COMMAND リスト取得コマンド(STR)

 ホームBBSからメールリストを取得するためのコマンドを指定します。@LIST-MODE=OFFの時に限り本設定が有効です。

3.2.5.3. @MSGLIST-RESET リスト取得カウンターリセット値(NUM)

 指定された回数、ホームBBSからのリスト取得が空であるとき、FPMB内部で保持しているホームBBSの最終メッセージ番号をリセットし、次回のアクセスより'L'のみを送るようになります。

3.2.5.4. @DL-ROUTEHEADER ルートヘッダ付きダウンロード(ON|OFF)

 メールをダウンロードする際、そのメールのルートヘッダをつけてダウンロードするかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、FPMBはホームBBSに対して" RH nnnn" コマンドを送り、ルートヘッダ付きでメールをダウンロードします。。" OFF" を指定した場合は、" R nnnn" コマンドをおくりルードヘッダなしでメールをダウンロードします。
 だだし、個人メールをダウンロードする場合、FPMBは本項目の指定にかかわらずルートヘッダー付きでメールをダウンロードします。
 通常、ルートヘッダー付きでダウンロードする必要はないでしょう。あなたの使用する周波数が混雑しているにもかかわらず、常にルートヘッダーでダウンロードしていれば、それは、他のユーザにとっては迷惑に他なりません。

3.2.5.5. @REC-DML ダウンロード済みメールリスト一覧保存(ON|OFF)

 ダウンロードを完了したメールの一覧を記録するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、ホームBBSからのダウンロードが完了したメール一覧を記載したファイル(ファイル名 FPMB.DML)を@FOLDER-DIRで指定したディレクトリに作成します。よって、このファイルに記されるメールは@FOLDER-DIRに実際に記録(保存)してある(あるいは、記録してあった)メールになります。
 " OFF" の場合は記録を残しません。
 通常は" OFF" でいいでしょう。" ON" の場合はディスクの残り容量に注意してください。

3.2.5.6. @REC-NML 非ダウンロードメールリスト一覧保存(ON|OFF)

 ダウンロードしなかったメールの一覧を記録するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、ホームBBSからダウンロードしなかったメール一覧を記載したファイル(ファイル名 FPMB.NML)を@FOLDER-DIRで指定したディレクトリに作成します。FPMBの「未ダウンロード手動選択([F.4])コマンドよって選択されなかったメール、すなわち、最終的にダウンロードの必要がないと判断されたメールの一覧がこのファイルに記録されます。よって、このファイルに記録されているメールは@FOLDER-DIRを含め、ディスク上には存在しないことになります。(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)

3.2.5.7. @REC-BML ダウンロード予定メールリスト一覧保存(ON|OFF)

 ダウンロード予定行列ファイルを作成するかどうか指定します。[message]セクションで'B'指定されたメールを記録するファイルを作成したくない場合はOFFにしてください。長期にわたって留守にする場合はONにしておくと、データディスクのオーバーフローを防ぐことができます。

3.2.5.8. @KILL-AFTER-DL-MYMAIL 自局宛メールの削除(ON|OFF)

 ホームBBSから自局宛のメールをダウンロード後、" K nnn" によってそのメールを削除するかどうかを指定します。既定値は" ON" です。
 " ON" を指定した場合、自局宛のメールをダウンロード後" K nnn" によってそのメールを削除します。
 " OFF" を指定した場合、削除はしません。

3.2.5.9. @DOWNLOAD-LIMIT-TIME ダウンロード制限時間の設定(TIMESTR)

 一回のアクセスの制限時間を設定します。FPMB内部で既に設定済みですが、その値が自分の環境に不適切な場合はこの項目を設定してください。設定方法は

    @DOWNLOAD-LIMIT-TIME=10,10,10,10,10,10,10,5,5,5,10,10,10,10,10,10,10,5,5,5,5,5,5,5,5
のように、1時間毎の最大アクセス時間を分単位で指定します。

3.2.5.10. @ALLOW-FIELD-CHAR Toフィールド許容文字(STR)

[Ver9.15b1]
 Toフィールドに使用する文字を指定します。
 最近@WWなどから発信される記事にアルファベットと数字以外の文字、例えば #$'* などが使用されることが多くなりました。FPMBは既定動作ではアルファベットと数字以外のキャラクターはToフィールドに使用される文字として許容していません。しかし他のソフトから投稿される記事を受信するときにこれが誤動作の原因となることがあります。
 この誤動作を防止するため、Toフィールドで使用される文字を@ALLOW^FIELD-CHARで指定してください。FPMB Ver9.15ではあらかじめプログラム中に特定の文字を記録してありますので、特に誤動作が発生する以外では、本項目を指定する必要はありません。

3.2.6. uploadセクション

3.2.6.1. @FWD-ROUTEHEADER ルードヘッダー(ON|OFF)

 自局のルートヘッダーをつけるかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、FPMBを通過するメールのすべてに自局のルートヘッダーが付きます。
 " OFF" を指定した場合、自局が書き込んだメール以外にルートヘッダーがつき、自局が書いたメールにはルートヘッダーはつきません。通常は" OFF" で使用してください。FPMBをFWD-BBSとして使ったりする場合は、" ON" にしてください。

3.2.6.2. @FRIEND-LIST-MAX お友達データベース最大表示数(NUM)

 P-MAILを作成する際表示されるお友達データベースの最大表示数を指定します。既定値は250です。メモリーに余裕のある方は、この数値を大きくしておくか、良くメールをおくるフレンド局をFRIEND.EXEでS指定にしておくと便利です。

3.2.6.3. @UPLOAD-LIMIT-TIME アップロード制限時間(TIME)

 1回のアクセスでBulletinやP-mailのアップロードの制限時間を指定します。ここで指定される時間を過ぎると、アップロードすべきBulletin類が残っていても次のシーケンスに移行します。

3.2.7. mailboxセクション

3.2.7.1. @PMB-TITLE PMBオープニングメッセージ(SYS-STR)

 外部アクセス時のオープニングメッセージを任意行指定します。ここではシステム変数が利用できます。オープニングメッセージは、各々の行が'> 'で終わらないように注意してください。'> 'でおわると、外部アクセスした局(ソフト)がその行をユーザプロンプトと間違えて誤動作してしまいます。また、5行以内に納め、かつ、エスケープシーケンスなどは使わないようにしてください。

3.2.7.2. @PMB-END-TITLE PMBエンディングメッセージ(SYS-STR)

 外部アクセス時のエンディングメッセージを任意行指定します。ここではシステム変数が利用できます。5行以内に納め、かつ、エスケープシーケンスなどは使わないようにしてください。
 FPMBはエンディングメッセージを送信後(TNCに送った後)、数秒待ってディスコネクト処理を行います。ここで指定するエンディングメッセージが長すぎると、エンディングメッセージの送信が完了する前にディスコネクト処理になってしまい、すべてのエンディングメッセージが相手に伝わらない場合があります。(『4.8.1 B ディスコネクト』参照)

3.2.7.3. @PMB-PROMPT PMBモードユーザプロンプト(SYS-STR)

 外部アクセス時のユーザプロンプトを指定します。ここでは、システム変数が利用できます。一般的に、ユーザプロンプトは'> 'で終わらなければなりません。

3.2.7.4. @PMB-MAIL-HEADER PMBモードメールヘッダー(SYS-STR)

 外部アクセス時に読み出されるメールのメールヘッダーを任意行指定します。ここではシステム変数が利用できます。任意の形式のメールヘッダーを定義することは物理的に可能ですが、必ずRFC-822に従った記述をしてください。

3.2.7.5. @PMB-CONOK PMBモード外部アクセス許可(ON|OFF)

 自動アクセス待機時に、外部アクセスを認めるかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、外部からのコネクトを受け入れます。
 " OFF" を指定した場合は、コネクト要求に対して常にbusyを返します。
 特定の局に対してのみ外部アクセスを拒否したい場合は、外部アクセスユーザデータでx(排他処理)を指定してください。(『4.6.8 外部アクセスユーザ』参照)

3.2.7.6. @PMB-CHECK-CALLSIGN PMBモード外部アクセスコールチェック(ON|OFF)

 外部アクセス時、アクセスしてくる局のコールサインが正しいかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、アクセスしてくる局のコールサインが正当がどうかをチェックし、不正なコールである場合は、ディスコネクトします。この時、正当性を調べられるのは日本国内および韓国(HL)の局のみで、他の海外のコールサインは不正コールサインと判断される可能性があります。よって、海外局がアクセスしてくることが予想される場合は、" ON" にしないでください。
 " OFF" を指定した場合は、コールサインの正当性のチェックは行いません。

3.2.7.7. @POST-MSG PMBモードメールヘッダー付加(ON|OFF)

 外部アクセスユーザが書き込んだメールに@MAIL-HEADER指定したメールヘッダーを付けるかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、外部アクセスユーザが書き込んだメールにメールヘッダーを付けます。ただし、書き込んだ局が予めシステムIDを送り、転送型BBSであることを示した場合、メールヘッダーはつきません。すなわち、FWD-NETから転送されてくるメールにはメールヘッダーは付きません。一般の転送型RBBSと同じ機構です。
" OFF" を指定した場合は、外部アクセスによって書き込まれたメールにはメールヘッダーはつきません。唯一、コンソールから書き込んだメールにのにメールヘッダーがつきます。

3.2.7.8. @PMB-LIST-HEADER リストヘッダー(SYS-STR)

 外部アクセス時、Lコマンドのリストヘッダーを指定します。ここではシステム変数が利用できます。既定値はW0RLIとほぼ同等の形式です。

3.2.7.9. @PMB-LIST-FORMAT リストフォーマット(SYS-STR)

 外部アクセス時、Lコマンドで表示されるメールリストの書式を指定します。ここではシステム変数が利用できます。既定値はW0RLIのそれとほぼ同等の書式です。

3.2.7.10. @REMOTE-SYSOP-PASSWD リモートパスワード(STR)

 外部からFPMBをシャットダウンするときなどに使用するパスワードを指定します。FPMBは非常時など、外部からシャットダウンできる機能を備えています。その際に、FPMBはコマンドの正当性を確認するためにパスワードを要求します。
 将来、このほかのコマンドにもパスワードが必要になるケースがあるかもしれません。

3.2.7.11. @EXT-CHAT-TERM チャット応答ターミナル(ON|OFF)

 外部アクセスユーザからのチャットリクエストに答えるときに使用するターミナルソフトに、FPMB内蔵の簡易ターミナルを使用するか、それとも、@TERM-PATHで指定するターミナルソフトを使用するかを指定します。
 " ON" を指定した場合は、@TERM-PATHで指定したターミナルソフトを利用します。FPMBは、外部アクセスユーザからのチャットリクエストがあると、その旨をFPMBの運用者に対して知らせます。運用者がチャットリクエストに答えた時点で、@TERM-PATHで指定されるターミナルソフトを起動します。よって、若干のタイムラグが生じます。
 " OFF" を指定した場合は、内蔵の簡易ターミナルを利用します。内蔵の簡易ターミナルに移行するタイミングはONを指定した場合と同じですが、ターミナルへの移行は瞬時です。

3.2.7.12. @REJECT-NEWUSER 新外部アクセスユーザ排他制御(ON|OFF)

 登録されていない局がアクセスしてきたとき、回線を切断するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、あらかじめ登録されていない局がアクセスすると、回線を切断します。
 " OFF" を指定した場合、回線を切断しません。
 登録は「拡張」「外部アクセスユーザ編集」を実行してください。
 この機能はクローズドBBS(CLOSED RBBS;利用者を限定したRBBSあるいはMAIL-BOX)を実現するための機能ではありません。あくまで、UCによる悪戯を防ぐ目的であることをご承知の上、ご利用ください。

3.2.8. forwardセクションの設定

3.2.8.1. @RCV-CHOICE 受信選択(ON|OFF)

 FWD受信時、すなわち、FWD-NETから転送されてくるメールのエントリーコマンド(SB xxxxxx @ yyyyyy < zzzzzz .etc)に対して、受信選択を行うかどうかを指定します。
 ONを指定した場合、エントリーコマンド(SB xxxxxx @ yyyyyy < zzzzzz)のTOフィールド(xxxxxx)、@BBSフィールド(yyyyyy)、FROMフィールド(zzzzzz)の情報をもとに、FPMB.MSGで指定された必要なメールかどうかを自動判断し、必要な場合は" OK" を返してメールを受けとり、不要な場合は" NO - Rejection of recieve" を返しメールの受取を拒否します。CANNETと同じ様な動作をします。ただし、P-MAILはFPMB.MSGの影響は受けません。
 OFFを指定した場合は、FPMB.MSGの設定に影響を受けず、すべてのメールを受信します。

3.2.8.2. @MY-ROUTEHEADER ルートヘッダーフォーマット(SYS-STR)

 自局のルートヘッダーの書式を指定します。ここにはシステム変数が使えます。何も指定しない場合はW0RLI形式のルートヘッダーになります。
 W0RLIをはじめ、いくつかの転送型ソフトではルートヘッダーの情報を自動的に取り込み、転送決定の情報の一つになる場合があります。したがって、ルートヘッダーはできる限り簡潔な表現にし、一般的なルールに従わなければなりません。[XXX=NET]や[FPMB xxx]など不要な情報は一切入れてはいけません。

3.2.8.3. @KILL-AFTER-FWD 転送後のP-MAIL削除(ON|OFF)

 P-MAILを転送後、削除フラグをONにするかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、P-MAIL転送後、そのメールにはK(削除)フラグがたてられ、その後のファイル整理の段階でデータディスク上から削除されます。
 " OFF" を指定した場合、転送後も削除されません。

3.2.8.4. @HOLD-MODE メール自動ホールド(NUM)

 外部アクセスユーザが書き込んだメールをHOLDするかどうか指定します。
 " ON" を指定した場合、ある一定の条件に従ってメールをホールドします。条件は数値で指定し、その数値の各ビットが次のような意味を持ちます。0bitは@HOLD-MODEを有効にするかどうか、1bitはFWD-NETから自動転送されたメールをホールドするか、2bitはPメールもホールドするか。通常は下位2ビットをたてて(すなわち、3を指定する)おく程度で十分でしょう。
 " OFF" を指定した場合はホールドされません。

3.2.8.5. @POLLING-INTERVAL 自動アクセス時間(STR+NUM)

 自動アクセス(ポーリング)を行う時間を指定します。ここで指定する時間には3つの方法があります。基本的な書式は" @POLLING-INTERVAL=[{EVERY|AFTER}] min [offset]" です。
 まず、毎時何分にアクセスを行うかを指定する方法です。毎時20分にアクセスを行うときは" @POLLING-INTERVAL=20" と指定します。通常は、この方法で指定します。この時間は、あなたがアクセスするホームBBSのSYSOPや、同じホームBBSにアクセスしているFPMB、ATREMユーザとの話し合いの上、決定してください。もし、あなたが勝手に設定すると、他のユーザが迷惑することになるでしょう。
 次に、何分おきかの定期的なアクセスを指定する方法です。@POLLING-INTERVAL=EVERY 50とすると、50分置きにアクセスします。正確には00:00,00:50,01:40,02:30,03:20....にアクセスします。また、@ACCESS-INETRVAL=50 10 と指定すると、50分置きですが、10分のオフセットが加わり、アクセス時間は 00:10,01:00,01:50,02:40,03:30...となります。
 最後に、前回のアクセス終了後何分でアクセスするかを指定する方法です。@POLLING-INTERVAL=AFTER 50 とすると、前回のアクセス終了50分後にアクセスします。
 @POLLING-INTERVAL=EVERYとAFTERの違いはTNCのビーコンの設定を思い浮かべれば、その違いが理解いただけるはずです。
 通常は、「毎時n分」の指定を行います。EVERYやAFTERを使うのは、特別な場合のみです。いずれの場合もあなたのホームBBSのSYSOPや他のFPMB、ATERMユーザと時間調整をする必要があります。これは、自動運転ソフトを末永く使うために大切なことです。

3.2.8.6. @SEND-SYSTEMID 自動アクセス時のシステムID(ON|OFF)

 FPMBがホームBBSにアクセスした時、FPMBのシステムIDを送るかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、FPMBがホームBBSに対し、FPMB.FWDで'B'指定されたアクセス時、すなわち、FPMB方式のアクセスを行ったとき、ホームBBSにFPMBのシステムIDを送り、FPMBが転送型ソフトであることを示します。
 " OFF" を指定した場合は、システムIDを送りません。通常はOFFを指定します。
 ただし、ON.OFFにかかわらず、通常のRLIプロトコルでアクセスする場合はFPMBのシステムIDを送ります。

3.2.8.7. @BBS-BYE-CMD ディスコネクト方法(ON|OFF)

 ホームBBSに対してディスコネクト処理を行う場合、Bコマンドをおくるか、それとも強制ディスコネクトするかを指定します。
 " ON" を指定した場合は、自局のTNCに対して" \x0c" " D\r" を送り、自局側からディスコネクトします。ホームBBSがG8BPQを使っている場合、その設定によってはBBSに'B'コマンドをおくってもディスコネクトせずに、G8BPQのNODEのコマンド状態に戻るものがあります。そのような場合に、ONを指定します。
 " OFF" を指定した場合は、ホームBBSに対し'B'を送りディスコネクトします。通常はOFFを指定します。

3.2.8.8. @FBB-PROTOCOL FBBプロトコルの使用(ON|OFF)

 FBBプロトコルを使用するかしないかを指定します。
 " ON" を指定した場合は、FBBプロトコルで転送を行います。なお、バイナリー転送はサポートしていません。今後、サポートする予定です。

3.2.8.9. @FWD-PROTOCOL-I コメントモードの使用(ON|OFF)

 転送コマンドのコメントコマンド(;)を許可するかどうかをしていします。
 " ON" を指定した場合、転送コマンドの先頭が';'である場合、それを無視します。

3.2.9. homebbs セクションの設定

3.2.9.1. @HOMEBBS ホームBBS(CALL)

 アクセスするホームBBSのコールサインをロケーションも含めて指定します。

3.2.9.2. @HOMEBBS-RENUMBER ホームBBS MSG#若返り番号(NUM)

 ホームBBSのmsg#のリナンバーが行われる番号を指定します。@HOMEBBS-RENUMBERで指定される番号を超えると、FPMBは" L Msg#1 Msg#2" でなく、" L" を送ります。通常は、Msg#が10000を超えた時点で、リナンバーが実行されるので、@HOMEBBS-RENUMBER=10000程度に設定するといいでしょう。
 このアイディアはX1Turbo-PMB(JVD-PMB)の作者でもあられるJE6JVD川口洋海氏より頂戴しました。

3.2.10. tncセクションの設定

3.2.10.1. @TNC-START-PATH 起動時のTNCパラメータファイル(PATH)

 FPMB起動時のTNCパラメータ設定を記述したファイルを指定します。FPMBは、動作に必要な最低限のパラメータの設定は内部で行いますので、ユーザが特にパラメータファイルを準備する必要はありません。
 FPMB運用停止時にFPMBが内部設定を行わないパラメータ(my、mymなど)の変更をおこないたいときは、@TNC-START-PATHでパラメータファイルを指定指定します。パラメータファイルには、TNCのパラメータをテキスト形式で記述します。このファイルにはFPMBのシステム変数が利用できます。

3.2.10.2. @TNC-END-PATH 終了時のTNCパラメータファイル(PATH)

 FPMB起動時にTNCのパラメータ設定を行うパラメータファイルを指定します。詳細は、@TNC-START-PATHと同じです。

3.2.11. logセクションの設定

3.2.11.1. @LOG-MODE ログファイル記録項目(NUM)

 ログファイル(FPMB.LOG)に記録する項目を16bitの10進数で指定します。ここで指定する数値の各bitが次のような意味を持ちます。
==============================================
Bit  10	   摘要 
----------------------------------------------
0    1   システム情報
1    2   Mail-BOX
2    4   お友達データベース
3    8   アクセス情報 
4   16   フォワード
5   32   ファイルサーバー
6   64   ファイル転送(Z protocol)
7  128   コンソールオペレーション
==============================================
それぞれのbitがONの場合、該当するログ項目がログファイルに記録されます。すべての状況を記録したいときは65535を指定してください。(『4.6.2 ログファイル閲覧』参照)

3.2.11.2. @HAMLOG Turbo HAMLOG用ログデータ出力設定(ON|OFF)

 アクセス情報をTrubo HAMLOG用のk3形式で出力するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合は、HAMLOG.K3のファイル名でアクセス情報を出力します。ここで出力するファイルはturbo HAMLOGで読み込み可能です。『3.2.14.19 @FREQ』『3.2.14.20 @MODE』参照

3.2.12. friendセクションの設定

3.2.12.1. @FRIEND-PATH お友達データベース編集ソフト(PATH)

 お友達データベース編集ソフトを指定します。FPMB純正のFRIEND.EXEが付属していますので、それを指定してください。

3.2.12.2. @FRIEND-SERVER お友達データベース自動更新(ON|OFF)

 お友達データベースを自動更新するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、着信するメールすべて(Bulletinも含む)の情報をもとに、お友達データベースの更新を行います。ディスクや処理速度に余裕のある方は" ON" を指定しててください。
 " OFF" を指定した場合、自局宛のメールを着信したときのみ、お友達データベースを更新します。

3.2.12.3. @FRIEND-SERVER-SORT お友達データベース自動ソート(ON|OFF)

 お友達データベースを自動更新する際、自動的にソートするかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、自動更新時、出現頻度順にソートします。
 " OFF" を指定した場合、ソートは行いません。
 データディスクが高速なファイルシステムである場合、ソートに要する時間は短くて済みますので他に影響を与えませんが、データディスクがFDのような比較的低速なファイルシステムである場合はその処理に時間を要しますので、" @FRIEND-SERVER-SORT=OFF" と設定し、全体的なレスポンスを高めることができます。

3.2.13. systemセクションの設定

3.2.13.1. @BM 自動アクセス待機時モニター(ON|OFF)

 自動アクセス待機時に他局のパケットのモニターを行うかどうかを指定します。すなわち、TNCに対して" M ON" か" M OFF" かを指定します。
 " ON" を指定した場合は、待機時、他局のパケットをモニターします。FPMBはTCP/IPやNET-ROM回線をモニターしても画面が乱れるようなことはありません。
 " OFF" を指定した場合は、待機時、他局のパケットをモニターしません。
 通常はONにし、周波数の利用状況などを把握すべきです。なお、KPC-4など2PORT接続可能なTNCの場合は、@BM2の設定項目によりサブポートのモニター設定が可能です。

3.2.13.2. @BTIME 時刻表示(ON|OFF)

自動アクセス待機時に現時刻、着信メール数等を画面上に表示するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、画面の右上に現時刻、着信メール数、自局宛着信メール数を表示します。また、自局宛のメールを着信している場合は、表示色が赤に、To:FPMBのBulletinを着信しているときは点滅表示します。
 " OFF" を指定した場合は、時刻等の表示は行いません。
 通常は" ON" にしておくと便利です。

3.2.13.3. @BEEP-TONE ビープ音程(NUM)

 BEEPの音程を数値で指定します。ここで指定する数値は絶対的な音程ではありません。。機種やCLOCKによって、相対的に変化しますので、各自適当な値を見つけてください。

3.2.13.4. @PAGER-BOTTOM 内蔵ページャーボトム(SYS-STR)

 内蔵ページャー表示時のボトム行の書式を指定します。ここにはシステム変数が利用できます。既定値は" To@BBS < From@BBS Date Time" です。

3.2.13.5. @FEPCTRL FEP制御(ON|OFF)

 日本語フロントエンドプロセッサー制御を行うかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、必要に応じてFEPのON/OFFをFPMBが自動的に制御します。このFEP制御には太田純氏のFEP制御ライブラリーを使用しています。
 " OFF" を指定した場合、FEP制御はおこないません。
 制御がうまく行われないときは、FEPCTRL.DOCを参照してください。

3.2.13.6. @FILE-SERVER サーバー起動(ON|OFF)

 メール着信時にサーバーを起動するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、メールを着信する毎にサーバーを起動します。
 " OFF" を指定した場合、サーバーは起動しません。処理に時間がかかるようなサーバープログラムが存在する場合は" OFF" を指定し、コマンドモードから手動でサーバーを起動するといいでしょう。『4.3.4 [F.3] サーバー起動』『4.3.31 [@] サーバー起動

3.2.13.7. @FILE-SERVER-LISTFORMAT :LIST.OUT書式)

 ファイルサーバー内部コマンド LIST.OUT の書式を指定します。『3.2.16.6 :LIST.OUT(内部サーバーコマンド)

3.2.13.8. @FILE-SERVER-DISP-RETURN-CODE サーバー終了コード表示(ON|OFF)

 ファイルサーバーコマンドの終了コードが0以外の場合、その終了コードを表示するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合は、終了コードが0以外の場合その終了コードを画面に表示します。
 " OFF" を指定した場合は、終了コードは表示されません。

3.2.13.9. @SCREEN-SAVER-INTERVAL スクリーンセーバー(NUM)

 待機時のスクリーンセーバーの起動時間を指定します。規定値は30秒です。

3.2.13.10. @YESNO-USER-STRINGS 相づちユーザ文字列設定(STR)

 " 相づち" 機能のユーザ定義文字列を指定します。[F5]で送信可能です。

3.2.13.11. @TERMINAL-TIMEOUT ターミナルモードタイムアウト時間(NUM)

 ターミナルモードのタイムアウトを指定します。既定値は300秒です。

3.2.13.12. @COOMANDMODE-TIMEOUT コマンドモードタイムアウト時間(TIME)

 コマンドモードのタイムアウト時間を設定します。規定値は180秒です。ただし、[^]コマンドにより時刻表示モードになっていないとタイムアウト機能が動作しません。

3.2.13.13. @DISP-FREESIZE サーバドライブ残り容量表示(PATH)

 残り容量を表示させたいドライブを指定します。自動アクセス待機中及び、外部アクセス時に表示されます。表示させたいドライブのドライブ名を下記の要領で列記してください。

    ドライブ A: B: D:の容量を表示させるとき
    @DISP-FREESIZE=DBA
逆順で指定するのがこつです。

3.2.14. portセクションの設定

 portセクションは、FPMBのシリアルポート、そこに接続されるTNCやBBSの条件を設定するファイルです。

3.2.14.1. 設定ポート

 portセクションには[port-a]、[port-b]、[port-c]の3つのセクションがあり、それぞれ内蔵標準ポート、拡張ポートA、拡張ポートBに対応しています。

3.2.14.2. @SPEED 回線速度

@SPEED={300|600|1200|2400|4800|9600}
 回線速度を指定します。CPUの処理速度が遅い場合やRS232Cのラインが長い場合は、それにあわせて回線速度も遅くしてください。文字化けの原因となることがあります。

3.2.14.3. @PARITY パリティー

@PARITY={NONE|EVEN|ODD}
 パリティを指定します。通常は" NONE" を指定してください。

3.2.14.4. @LEN ビット長

@LEN={7|8}
 ビット長を指定します。通常は8を指定してください。

3.2.14.5. @STOP ストップビット

@STOP={0|1|2}
 ストップビットを指定します。
===============
@STOP  Stop Bit
---------------
 0      1bit
 1      1.5bit
 2      2bit
---------------

3.2.14.6. @WAIT 送信待ち時間

@WAIT=< NUM>
送信の待ち時間を指定します。待ち時間は < NUM> ×10msになります。
 KPCは @WAIT=2 としてください。
MCD版ではこの指定は無効です。

3.2.14.7. @DCD DCDサポートの有無

@DCD={ON|OFF|AUTO}
TNCがDCDをサポートしているか、あるいは、それを自動判断させるかを指定します。
" ON" を指定した場合、FPMBは接続したTNCがDCDをサポートしているとして、コネクトやディスコネクト処理を行う際にRS232CラインのDCDの状態を調べます。TNC-22以上のTNCでは、TNC内部のジャンパー線を変更することによってDCD制御ができるようになります。こちらのほうがより正確な動作が期待できますので、できる限りTNC内部のジャンパーを変更し、DCDラインによって回線状態が確認できるようにしてください。
 " OFF" を指定した場合、FPMBはRS232CラインのDCDの状態になんら影響を受けません。
 TNC-20HなどDCDがプルアップされた状態になっていますが、TNCをハード的に改造することによってDCDを制御することもできます。
 " AUTO" を指定した場合、FPMBは起動時にRS232CラインのDCDを調査し、TNCのDCD制御が有効かどうかを自動的に判断します。

3.2.14.8. @TNC 接続機器の指定

@TNC={TNC2|TNC2.114|KPC2|KPC4|SERIAL|SERIALFBB|BRIDGE|KISS|MODEM}
 シリアルポートに接続する機器を指定します。
 TASCOのTNC(TNC-20,TNC-20H,TNC-u21,TNC-22,TNC-23,TNC-24 etc.)を接続するときは" TNC2" を指定してください。ただし、ROMのバージョンが1.1.4TJ以前の物は" TNC2.114" を指定してください。FPMBは" TNC2" が設定されることを前提に設計されています。
 KPC-2/KPC-4を接続するときは、" KPC2" あるいは" KPC4" を指定してください。現バージョンでは" KPC2" と" KPC4" は同じ意味を持ちます。将来の拡張用に両者を区別した設定ができるようになっています。しかし、FPMBの仕様にKPCは含まれておらず、非公式な対応です。
W0RLIのシステムあるいは他のRBBSシステムとシリアルで直結するときは" SERIAL" を指定してください。" SERIAL" が指定されると、FPMBはTNCの動作をエミュレーションします。また、FBBとシリアル直結するときは" SERIALFBB" を指定してください。
W0RLIのシステムとG8BPQ& BR.COM経由でシリアル直結するときは" BRIDGE" を指定してください。この時、W0RLI側のシステムでG8BPQとBR.COMが動いている必要があります。
=============================================
@TNC      
---------------------------------------------
TNC2      TASCOのTNC(1.1.5以上,1.1.4も可)
TNC2.114  TASCOのTNC(1.1.4以前)
KPC2      KPC2
KPC4      KPC4
SERIAL    W0RLIとシリアル直結
SERIALFBB F6FBBとシリアル直結
BRIDGE    W0RLIとシリアル直結(G8BPQ+BR.COM)
KISS      (将来の拡張用に予約)
MODEM     (将来の拡張用に予約)
=============================================

3.2.14.9. @TXCOLOR 送信文字表示色

@TXCOLOR={0-7}
 送信文字のカラーを指定します。

3.2.14.10. @RXCOLOR 受信文字表示色

@RXCOLOR={0-7}
 受信文字のカラーを指定します。

3.2.14.11. @DTRCTRL DTR制御

@DTRCTRL={ON|OFF}
ローカル側RS232CラインのDTRを制御するかどうかを指定します。
" ON" を指定した場合、フロー制御はもちろん、外部アクセスが不可能な時にもDTRをlowにします。FPMBとFPMBをシリアルラインで直結するときはONにしてください。
 " OFF" を指定した場合、フロー制御のみにDTRを制御します。TNCやRLIをシリアルラインで接続するときはOFFを指定してください。

3.2.14.12. @BUFSIZE 受信バッファサイズ

@BUFSIZE=< NUM>
 RS232Cの受信バッファの大きさをバイト単位で指定します。特に大きな値を指定する必要はありません。メモリーに余裕のないときは数百バイト程度でも構いません。既定値は1024バイトです。

3.2.14.13. @PACLEN パケット長

@PACLEN=< NUM>
 送信されるパケットに含まれるデータ部の最大の長さを指定します。既定値で128です。ただし、ターミナルモード時は96になります。回線の状況によって値を変更してください。また、ATL中でもSENDコマンドによってTNCパラメータ値の変更が可能ですので、接続相手に応じて可変するなどの措置を執ればいいでしょう。なお、KPCを接続した場合は無効です。

3.2.14.14. @SOFTFLOW ソフトウェアフロー制御

@SOFTFLOW={ON|OFF}
 ハードフロー制御だけでなく、ソフトフロー制御も同時におこなうかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、ハードフローとソフトフローの両方を行います。ハードフローをサポートしていないTNCを接続する場合のみ、" ON" を指定してください。ただし、TCP/IPやNET-ROM、バイナリーデータを受信した時、その中にX-OFFが含まれているとFPMBはハングアップしてしまいます。
 " OFF" を指定した場合、ハードフロー制御のみをおこない、XON-XOFFは無視します。通常は" OFF" を指定してください。

3.2.14.15. @AIWAB98-01 AIWA B98-01 使用

@AIWAB98-01={ON|OFF}
 AIWA B98-01 を使うかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、AIWA B98-01の初期化ルーチンを使い、ボードの初期化を行います。
 " OFF" を指定した場合、純正ボードの初期化ルーチンを使い、ボードの初期化を行います。AIWA B98-01の場合でも、FPMBの起動前に既にボードの初期化が行われている時はOFFでも構いませんが、@SPEEDなどの転送条件の指定は無効になります。
 @AIWAB98-01は[port-b]、[port-c]セクションのみ有効です。
 MCD版では無効です。

3.2.14.16. @RESMAILFOR " Mail for:" ビーコンへの対応

@RESMAILFOR={ON|OFF}
 ホームBBSが発信するMail for のビーコンに反応するかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、Mail for のビーコンに自局のコールサインが含まれている時、直ちにホームBBSに自局宛のメールを取りにいきます。(既定値)
 " OFF" を指定した場合、なにも反応しません。複数の局から発信されるMail for を受信して誤動作する時はOFFを指定してください。

3.2.14.17. @TX-CRLF

@TX-CRLR={ON|OFF}
 改行コードをCR/LFにするかどうかを指定します。
 " ON" を指定した場合、CR/LFのコードが送信され、" OFF" を指定した場合は" CR" のみになります。

3.2.14.18. @WAIT-CMD

@WAIT-CMD=< num>
 TNCに'\03'(^C)をおくった直後の待ち時間を18ms単位で指定します。既定値は0です。
 KPCは@wait-cmd = 1 としてください。

3.2.14.19. @FREQ

@FREQ=431.02
 周波数を指定します。ここで指定される値はTurbo HAMLOG用ログの周波数の項目値に利用されます。KPC-4などマルチポートの方は。。。(果たしてどうすべきでしょうか?)
3.2.11.2 @HAMLOG Turbo HAMLOG用ログデータ出力設定(ON|OFF)』参照

3.2.14.20. @MODE

@MODE=F2
 電波形式を指定します。ここで指定される値はTurbo HAMLOG用ログの電波形式の項目値に利用されます。『3.2.11.2 @HAMLOG Turbo HAMLOG用ログデータ出力設定(ON|OFF)』参照

3.2.15. select-messageセクションの設定

 select-messageセクションは、自動ダウンロードを行う時や、転送を受けるときあなたが読みたいメール(あるいは、Bulletin)を指定するセクションです。
 FPMBはホームBBSから取得したメールリストと、このセクションに記述された指定とを照らし合わせ、それぞれ指定した属性により、ダウンロードするかしないかを決定します。このセクションのすべての指定に一致しない場合は、B属性(受取拒否)が与えられます。
select-messageセクションは、1行に1つのメールを指定し、任意行数記述できます。なお、#や;で始まる行はコメント行です。基本書式は

     {A|a|P|p|O|o|B|b} < ToCALL>  < FromCall>  < ToBBS>  < Subject> 
です。それぞれのフィールドはスペースまたはタブで区切ります。第2〜第5フィールドまでは正規表現が使えます。

3.2.15.1. 第1フィールド(属性指定)

 最初のフィールドはメールの属性を指定します。
O属性は、自動ダウンロードの対象となる指定です。O属性のメールリストは、いったんダウンロードメール予定行列(FPMB.OML)に貯えられ、1回のアクセス毎に適切な量のメールがダウンロードされます。したがって、メールリストを取得したアクセス時に、ダウンロードされるとは限らず、次回以降のアクセスでダウンロードされることもあります。なお、このダウンロード予定行列は先入れ先だし(FIFO)です。
 B属性は、自動ダウンロードの対象としない指定です。B属性のメールは、FPMBが自動的にダウンロードすることはありません。B属性のメールリストはいったん手動選択予定行列(FPMB.BML)に貯えられ、FPMBの「選択」コマンド(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)によって手動的に選択します。そして、選択されたメールリストはダウンロードメール予定行列に加えられ、後のアクセスでダウンロードされることになります。
P属性は、優先的にダウンロードを行う指定です。P属性のメールはA属性やO属性のメールよりも先だって、直ちにダウンロード処理が行われます。P属性の指定を行うメールは必ず個人宛のメールのみにしてください。他のメールをP属性にすることは物理的に可能ですが、決して行うべきことではありません。
 X属性は、ダウンロードの対象としない指定です。B属性は「選択」コマンドで手動選択できるのに対し、X属性は後ほど手動選択できません。
 A属性は、ダウンロードするかしないかをFPMBが自動的に決定します。この決定要因はA属性を含む他の属性の結果を学習したデータベースです。
 現行バージョンではA属性は無効です。
======================================================= 属性 適用 ------------------------------------------------------- O ダウンロード予定行列に自動的に加える B ダウンロード予定行列に自動的に加えず、手動       で加えるかどうかを後ほど選択する P 最優先でダウンロードする X ダウンロードしない A 自動判断(無効) ========================================================  通常は、OあるいはB属性を与え、P属性は個人宛以外のメールには滅多に与えものではありません。もちろん、To:FPMBのメールにも与えるべきではありません。すべてのメールに対しP属性を行うなら、あなたはFPMBを使用する資格はありません。
 属性指定(A|P|O|B)を大文字で行うと、その判断の結果を学習し、後のA属性の資料になります。小文字で指定をおこなった場合は、結果を学習しません。(現在は無効で、大文字、小文字とも同じ意味をもちます)

3.2.15.2. 第2フィールド(Toフィールド)

 Toフィールドを指定します。ここには正規表現が利用できます。

3.2.15.3. 第3フィールド(Fromフィールド)

 Fromフィールドを指定します。ここには正規表現が利用できます。

3.2.15.4. 第4フィールド(@BBSフィールド)

 @BBSフィールドを指定します。ここには正規表現が利用できます。

3.2.15.5. 第5フィールド(Subjectフィールド)

 Subejctフィールドを指定します。ここには正規表現が利用できます。

3.2.15.6. 設定優先順位

 複数行指定した場合、先頭行の方の指定が優先します。

3.2.15.7. 設定例

select-messageセクションの設定例を示します。(左の行番号は便宜的につけているものです)

     1: P JG1AAQ  *        *         *
     2: B *       JG1AAQ   *         *
     3: O FPMB    *        *         *
     4: O RLIUSR  *        *         *
     5: O *       JF6LZE   *         *
     6: O *       *        JNET1     *
     7: O *       *        *         MIDI.*
     9: B *       *        ASIA      *
    10 : O ALL     *        *         *
まず、次のようなメールリストを取得した場合を説明します。

    1000 P    1991 JG1AAQ JF6LZE JN1JWG 0331/0124 Hello
    1001 B    5950 FPMB   JJ6IBK JPN    0331/0125 FPMB> New Version Report
    1002 B    1254 ALL    JF6LZE ASIA   0331/0126 QSY to HIRATSUKA CITY
    1003 B    5555 ALL    JF6BCC ASIA   0331/0256 CQ CQ CQ DX from FUKUOKA
    1004 B   12456 FSW98  JJ6IBK JPN    0331/0331 Auto Kondate Maker
 まず、Msg#:1000のメールから判断を行います。FPMBはメールリストから各フィールドの情報を抽出します。Msg#:1000の場合、To:JG1AAQ From:JF6LZE @BBS:JN1JWG Subject:Hello になります。この抽出した情報とselect-messageセクションの指定を順に照会します。このメールはselect-messageセクションの1行目の指定で一致しますので、P属性が与えられ、即ダウンロードされます。5行目の指定でも一致しますが、それ以前に1行目で一致しますので、1行目の指定が優先されます。
 Msg#:1001のメールは To:FPMB From:JJ6IBK @BBS:JPN Subejct:FPMB> New... です。これは、3行目で一致しますので、O属性が与えられダウンロード予定行列に加えられます。
 Msg#:1002は、5行目で一致しますので、O属性が与えられます。9行目でも一致しますが、この場合の先の5行目の指定が優先されます。
 Msg#:1003は、9行目で一致しますので、B属性が与えられ、自動ダウンロードは行われません。
 Msg#:1004は、select-messageセクションのいずれの指定にも一致しませんので、B属性が与えられます。
 O属性は、最低限必要なメールにのみ与えます。ダウンロードの能力を超えた指定をおこなうと、ダウンロード予定行列は膨らむ一方です。

3.2.15.8. パケットを楽しむこつは..

 パケットを末永く楽しむこつは、「気分を害するBulletinを読まない」ことにつきます。特定のTo Field、特定局が書くBulletinは読まないようにするのがFBです。気に入らないTo Fieldや局のBulletinは、B属性あるいはX属性を与えてダウンロードしないようにしましょう。FWD-NETにはいろいろな人間がいますから、相手の領域に立ち入らず、また、自分の領域に入らせず、かつ、みんな仲良く遊びましょう。これはPMBの特権です。

3.2.16. file-serverセクションの設定

 file-serverセクションはFPMBのサーバー機能を定義するセクションです。FPMBはfile-serverセクションで指定されたメールを着信すると、同じくfile-serverセクションで指定されたプログラムを起動します。
 この機能を活用することにより、ある特定のフィールドのメールをデータディレクトリとは別個に保存したりすることができます。

3.2.16.1. 書式

 file-serverセクションの基本的な書式は次の通りで、任意行指定できます。;で始まる行はコメント行です。

    < To>  < @BBS>  < From>  < Subject>  < Cmd> 
 < To> にはサーバー起動のトリガとなるメールのToフィールド、< @BBS> は同じく@BBSフィールド、< From> はFromフィールド、< Subject> はSubjectフィールドを指定します。< CMD> は、起動するサーバープログラムです。< CMD> にはシステム変数が利用できます。

3.2.16.2. CMD サーバーコマンド

 < CMD> には通常プログラムおよびオプションラインをシステム変数を使って指定しますが、いくつかの内部サーバーコマンドを備えています。内部サーバーコマンドは外部コマンドと区別するため、:で始まるコマンド名になっています。また、< CMD> は ';'で区切ることによってマルチステートメントにすることができます。
 外部コマンドはCOMMAND.COMを中継せずにダイレクトに起動します。よってDIRやDELなどのCOMMAND.COMのコマンドを使うときはCOMMAND.COMを外部サーバーコマンドとして起動してください。
select-messageセクションややdistributionセクションとの設定と大きく違う点は、select-messageセクションやdistributionセクションは最初に一致した行のコマンドを実行するのに対し、file-serverセクションでは一致した行すべてのコマンドを実行します。

3.2.16.3. :EXPORT(内部サーバーコマンド)

 EXPORTコマンドは、-iオプションで指定されるメールを、メールヘッダーをつけ-oオプションで指定されるファイルに出力します。この時のメールヘッダーはRFC-822に従った記述です。

    :EXPORT  -o< output>  -i< input> 
 通常、-iオプションにはシステム変数$Bを与え、メールファイルを指定します。

       -i< path>   :      入力ファイル(通常は $B を指定する)
       -o< path>   :      出力ファイル
       -r    :      ルートヘッダをつける
       -a        :      出力ファイルが存在する場合はアペンドする

3.2.16.4. :IMPORT(内部サーバーコマンド)

 IMPORTコマンドは、-iオプションで指定されるファイルをメールとして取り込みます。この時指定されるファイルにはRFC-822に従ったメールヘッダーがなければいけません。(『9.4 外部メールファイル』参照)

    :IMPORT  -i< input> 

        -i< path>  :      入力ファイル
        -f       :      @FM_HEADERのヘッダーをつけずにファイル中のヘッダーを
                        そのまま採用する。
        -s< h>     :      h時間間隔で転送する。省略時は3時間

3.2.16.5. :FRI.OPEN,:FRI.CLOSE(内部サーバーコマンド)

 FPMB.FRIを外部サーバープログラムで編集する際に、FPMB内部でオープンしているFPMB.FRIのハンドルをクローズオープンするコマンドです。基本的に、外部サーバープログラムを起動する前に、FPMB.FRIをCLOSEし、サーバープログラム終了後、FPMB.FRIをOPENしてください。

    WP *    *    *       :FRI.CLOSE; FRIEND.EXE -w$B; :FRI.OPEN
 FPMB.FRIのCLOSE/OPENをせずにサーバープログラムでFPMB.FRIを操作すると、暴走の原因になりますので注意してください。
 この時、FRIEND.EXEが異常終了すると、FRI.OPENが実行されず誤動作することがありますので注意してください。

3.2.16.6. :LIST.OUT(内部サーバーコマンド)

 fpmb.cfgの@file-server-listformat『3.2.13.7 @FILE-SERVER-LISTFORMAT :LIST.OUT書式)』で指定される書式にしたがって、カレントメールのリストを作成し、-oオプションで指定されるファイルに出力します。

    FPMB * * * :LIST.OUT -a -oFPMB.LST
    FPMB * * * FPMBSAVE -i$B -oFPMB.TXT
上記の例では、FPMB.TXTに出力されたbulletinの一覧がFPMB.LSTに保存されます。

3.2.16.7. :SHUTDOWN(内部サーバーコマンド)

 FPMBを終了しMS-DOSに戻ります。

3.2.16.8. :RESTART(内部サーバーコマンド)

 FPMBを終了し、再起動します。このコマンドを実行すると、仮想メモリーを確保したまま、FPMBを再起動するバグがありますので注意してください。できれば、SHUTDOWNコマンドとバッチファイルの組み合わせで再起動するようにしたほうがいいでしょう。(今後の課題)

3.2.16.9. :HOLD(内部サーバーコマンド)

 カレントメールをホールドします。

3.2.16.10. @< path> (コマンドファイル指定)

@path で指定されたファイルに記述されたサーバーコマンドを実行します。@コマンドは複数のファイルにわたってネストが可能です。

3.2.16.11. FPMBSAVE.COM(外部サーバーコマンド)

 FPMBSAVE.COMは-iオプションで指定されるメールファイルを-oオプションで指定されるファイルにアペンドします。-rオプションをつけると、メールのルートヘッダーもそのままコピーされます。内部サーバーコマンドの:EXPORTと違う点は、:EXPORTは、メールヘッダーをつけるのに対し、FPMBSAVE.COMはメールヘッダーをつけません。

    ;to    @bbs from subject path
    FPMB   *    *    *       FPMBSAVE -i$B -oD:\\SRV\\FPMBMAIL.TXT
    JF6LZE *    *    *       FPMBSAVE -i$B -oD:\\SRV\\MAILME.TXT
 出力ファイル名に月名を意味するシステム変数を用いると、月毎に出力ファイルを変更できます。
 また、出力ファイルをメール毎にわけたい場合は、

    ;to    @bbs from subject path
    FPMB   *    *    *       FPMBSAVE -i$B -oD:\\SRV\\FPMB\\FPMB\P.TXT
    JF6LZE *    *    *       FPMBSAVE -i$B -oD:\\SRV\\MAIL\\MAIL\P.TXT
のように、\Pをつけることによって実現できます。

3.2.16.12. FPMBANS.COM(着信確認メール発行)

 メールが着信した旨を自動的に発行するサーバープログラムです。着信したメールのヘッダーに" Return-Receipt-To:" があると、その実フィールド部に記述されているアドレスに対して「着信確認」のメールを自動的に発行します。

    ;to    @bbs from subject path
    JF6LZE *    *    *       FPMBANS -i$B -oFPMB.TMP; :IMPORT -iFPMB.TMP -f
 FPMBANSサーバーにかけるメールはあなた宛のメールのみに限定してください。

3.2.16.13. :SILENT.ON/SILENT.OFF(内部サーバーコマンド)

 安眠モードの設定を行います。[server]セクションでの指定はあまり意味がありませんが、[cron]セクション(『3.2.17 cronセクションの設定』)で夜間実行するように設定すると、夜間はBEEPがならないようになります。

3.2.16.14. 応用

 file-serverセクションを応用することによって、簡易的なファイルサーバーを実現したり、個人メール着信確認のメールを自動的におくることができます。しかし、これらはあなたの高度な技量とマナーが要求されます。したがって、FPMBの配布ディスクにはこれらを実現するためのファイルやプログラムは含まれていません。もし、あなたがプログラムをつくるだけの技量と、FWD-NETに対する理解が十分であるなら、file-serverセクションの応用を試みてください。

3.2.17. cronセクションの設定

 cronセクションはCRON機能を定義するファイルです。FPMBはcronセクションで指定された時間になると、指定されたプログラムを実行します。

3.2.17.1. 書式

 cronセクションの基本的な書式は次の通りで、任意行指定できます。;で始まる行はコメント行です。

    < 月>  < 日>  < 曜>  < 時>  < 分>  < command...> 
 月、日、曜、時、分にはそれぞれコマンドを実行させる時刻を指定します。不定要素は*を指定します。例えば、毎年12月24日の午後11時30分にX-mas.comを実行させたいなら、

    12 24 * 23 30 x-mas
とします。また、20時から23時までの毎時30分を指定するときは、

    * * * 20,21,22,23 30 x-mas
    あるいは
    * * * 20-23 30 x-mas
とします。10時から12時および16時から18時のそれぞれ毎時30分(10:30,11:30,12:30,16:30,17:30,18:30)を指定するときは、

    * * * 10,11,12,16,17,18 30 x-mas
    あるいは
    * * * 10-12,16-18 30 x-mas
とします。
 < command..> はfile-serverセクションと同じですので、『3.2.16.2 CMD サーバーコマンド』を参照してください。
 また、

    * * * 0-6 0,30 :SILENT.ON
    * * * 7-8 0,30 :SILENT.OFF
と設定しておけば、夜間は自動的に安眠モードになります。

3.2.17.2. CRON実行のタイミング

 CRONが実行されるのは毎分45秒時に待機状態にある場合で、コマンドモード時やホームBBSにアクセスしている時は実行されません。

3.2.18. atlセクションの設定

 ATLとはAccess Tiny Languageの略で、FPMBが他の局とコネクションを確立するまでの方法を記述したファイルです。その名の通り、簡単なインタプリタ言語です。コネクション確立までをユーザが自由にプログラムできるため、あらゆる手段で、コネクションの確立を試みることができます。例えば、KA-NODEやNET/ROMを経由してのアクセスや、G8BPQ経由でのアクセスなど容易に実現できます。atlセクションはaccessセクションと関連して記述しなければなりません。
 UUCPでのチャットシーケンス、チャットスクリプトに相当します。

3.2.18.1. ATL アクセス制御簡易言語

 アクセス制御簡易言語(以下、ATLと称す)は、インタプリタ形式の言語で、< コマンド> +< オペランド> の書式をもちます。

3.2.18.2. ATL言語仕様

ラベル
 ATLにはBASICのような行番号の概念はありません。GOTOなどのジャンプ先はすべてラベルで指定します。ラベルは最大15文字で、スペース以外の任意の文字を使うことができます。ATLプログラム中 ':' で始まる行がラベルと解釈されます。1プログラム中で最大64個まで使えます。
変数
 ATLには変数は使えません。

3.2.18.3. ; 注釈

機能
注釈行を定義します。
書式
; < 注釈>
文例
; access to JJ6IBK
解説
;は非実行文でプログラムの実行になんら影響をあたえません。コメントなどを記述するときに便利ですが、あまり長々と記述すると実行速度の低下につながります。

3.2.18.4. GOTO 無条件ジャンプ

機能
指定された行へ制御を移行します。
書式
GOTO < LABEL>
文例
GOTO LOOP1
解説
BASICの GOTO *xxxx と同じです。指定されたLABELが存在しない場合はエラーとなります。ATLはインタプリタ形式であるため、未定義ラベルエラー発見がATL実行中に発生することも十分考えられますので注意してください。

3.2.18.5. IF 条件ジャンプ1

機能
受信バッファに< 判定文字列> が含まれていれば< LABEL> の行に制御を移行します。
書式
IF " < 判定文字列> " < LABEL>
文例
IF " *** CONNECTED to JJ6IBK" LABEL_1
解説
受信バッファに格納されている文字列に、<判定文字列>が含まれているかを調べ、もし含まれていれば < LABEL> の行に制御を移行します。ラベルが定義されていない場合にはエラーになります。ワイルド・カードは使用できません。

3.2.18.6. IFN 条件ジャンプ2

機能
受信バッファに< 判定文字列> が含まれていなければ< LABEL> の行に制御を移行します。
書式
IFN " < 判定文字列> " < LABEL>
文例
IFN " *** CONNECTED to JJ6IBK" LABEL_2
解説
IF参照

3.2.18.7. IF/IFN 条件ジャンプ3(RS232Cステイタス)

機能
様々な状態を調べ、その結果により < LABEL> の行に制御を移行します。
書式
IF {CD|CTS|DSR|CI|RXDATA|TXOK|TXDATA} < LABEL>
IFN {CD|CTS|DSR|CI|RXDATA|TXOK|TXDATA} < LABEL>
文例
IF CTS LETSACCESS
解説
RS232C線の状態をしらべ、その結果により制御を移行します。
CD      DCDがONかどうか
CTS     CTS 〃
DSR     DSR 〃
CI      CI 〃
RXDATA  受信バッファにデータがあるかどうか
TXDATA  送信バッファに送信すべきデータがあるかどうか
TXOK  送信可能か

3.2.18.8. PRINT 画面への出力

機能
画面に文字列を出力します。
書式
PRINT " < 文字列> "
文例
PRINT " アクセスに成功しました。バンザーーイ"
解説
< 文字列> を画面に表示し、その後、改行します。緑色で画面に出力されます。< 文字列> にはシステム変数が利用できます。

3.2.18.9. SEND/TX RS232C回線への出力

機能
RS232C回線に文字列を出力します。
書式
SEND " < 文字列> "  あるいは TX " < 文字列> "
文例
SEND " C JJ6IBK V JR6JGB"
解説
< 文字列> の後ろには自動的に'\r'が付加されます。< 文字列> にはシステム変数が利用できます。KPC-4など、マルチポート対応のTNCを使うときは、SEND " ^B" とすることによって、ポートの切り換えを行うことができます。(『7.5 TNC-2系以外のTNC』参照)

3.2.18.10. RESV/RX RS232C回線からの入力

機能
RS232C回線から1文字列を受信バッファに移します。
書式
RESV あるいは RX
文例
RX
解説
RESV(RX)コマンドは文字列を受信するまで待ちます。この受信バッファの文字列はIF、IFNで利用されます。

3.2.18.11. RESVTIMER/RXT RS232C回線からの入力(with TIMER)

機能
RS232C回線から1文字列を受信バッファに移します。指定した時間が経過すると、そこまでの受信文字を受信文字列とします。
書式
RESVTIMER [nn] あるいは RXT [nn]
文例
RX 3
解説
この受信バッファの文字列はIF、IFNで利用されます。上記の例ではCRが送られてくるか、あるいは3秒以上受信しない時点で次の処理にすすみます。nnは待ち時間で、指定しないときは2秒です。

3.2.18.12. BEEP ブザー

機能
ブザーを一定時間ならします。
書式
BEEP
文例
BEEP
解説
内蔵のブザーを一定時間鳴らします。音程などの指定はできません。

3.2.18.13. WAIT ウェイト

機能
指定された時間、処理を中断します。
書式
WAIT < 秒>
文例
WAIT 10
解説
 待ち時間を秒単位で指定してください。WAIT中にCTRL+EあるいはGRPH+Eでキャンセルできます。

3.2.18.14. MODE TNCモード切り換え

機能
TNCのモードを移行します。
書式
MODE {CNV|CMD}
文例
MODE CMD
解説
" MODE CMD" はTNCに'\x03'を送ります。" MODE CNV" はTNCに" \x03K\r" をおくります。

3.2.18.15. OUT I/Oポートへの出力

機能
I/Oポートに直接アクセスして、値を書き込みます。
書式
OUT < PORT> ,< VALUE>
文例
OUT 125,0
解説
I/Oポート番号、出力値は10進数で指定してください。I/Oポートを利用して、無線機の周波数制御などに利用できるでしょう

3.2.18.16. END 簡易言語終了

機能
簡易言語を終了し、FPMBに対しアクセスに成功したかどうかを知らせます。
書式
END {SUCCESS|FAIL} [< Callsign> [< FWD-ID> ]]
文例
END SUCCESS
解説
アクセスに成功した場合は" END SUCCESS" 、そうでない場合は" END FAIL" を記述してください。また、NODEを介してBBSに接続した場合、BBSのコールサインを正しく認識できませんので必要に応じてコールサイン、FWD-ID(転送ID)を明示してください。(『3.2.22 forward-identificationセクションの設定』参照)

3.2.18.17. SYSTEM COMMAND.COMの実行

機能
システムのコマンドプロセッサ(COMMNAD.COM)を呼び出します。
書式
SYSTEM < CMD>
文例
SYSTEM " DIR *.C"
解説
システムのコマンドシェルに文字列< CMD> を渡すことにより、文字列をコマンドとして実行します。環境変数COMSPECで規定されるシェルが起動されます。

3.2.18.18. PORT カレントポートの変更

機能
カレントポートを変更します。
書式
PORT {A|B|C} A:内蔵ポート B/C:拡張ポート
文例
PORT A
解説
ATL中に必ずこのカレントポート指定が必要です。PORTコマンドで指定されるポート以外はすべてCONOK OFF、M OFF になります。PORT指定を忘れるとカレント以外のポートはすべてアクティブのままになりますので、他の局がカレント以外のポート以外にアクセスしたときに、相手局がハングアップする可能性があります。

3.2.18.19. LINECTRL 信号線・フロー制御

機能
RS232Cを制御します。
書式
LINECTRL nn
文例
LINECTRL 3
解説
RS232CのDTR、RTS線の状態を変更するときに使用します。nnはそれぞれbit毎に以下のような意味があります。

    0bit     0:DTR OFF          1:DTR ON
    1bit     0:RTS OFF          1:RTS ON
    2bit     0:SoftFlow OFF     1:SoftFlow ON
    3bit     0:HardFlow OFF     1:HardFlow ON
FBBとシリアル直結する場合に、利用してください。

3.2.18.20. BBSTYPE HOMEBBS種別強制設定

機能
ホームBBSのシステムIDを無視し、強制的にHOMEBBSの種別を設定します。
書式
BBSTYPE {RLI|DJL|MBL|FBB|FPMB|DJLW}
文例
BBSTYPE FBB
解説
今後、新種のRBBSがリリースされた場合は、BBSTYPEコマンドを使ってください。(『7.4 新種のRBBSへの対応』参照)

3.2.18.21. 設定例


     ;=========================================
     [atl-home]
     ;
     ;ホームBBSとコネクション確立のためのATL
     ;=========================================
     :LAB0
     PORT A
     MODE CMD
     WAIT 1
     TX " C JF6YLR" 
     :LAB1
     RX
         IF " *** CONNECTED to JF6YLR"  SUCCESS
         IF " busy"  BUSY
         IF " *** CONNECTED"  ANOTHER
         IF " *** DISCONNECTED"  FAIL
     GOTO LAB1
     :SUCCESS
         PRINT " ホームBBSに接続しました。" 
         END SUCCESS JF6YLR HOME
     :BUSY
         PRINT " ホームBBSは使用中です。"  
         END FAIL
     :ANOTHER
         TX " 現在FPMBが自動アクセス中です。しばらくしてアクセスしてください" 
         WAIT 3
         MODE CMD
         TX " D" 
     :LAB2
         RX
             IF " *** DISCONNECTED"  LAB0
         GOTO LAB2
     :FAIL
         PRINT " アクセスに失敗しました" 
         END FAIL

3.2.18.22. プログラム上の注意

NODE、NET/ROM、G8BPQ経由時の注意
 FPMBはコネクション確立の途中、最初に受信した" *** CONNECTED to" の文字列を解析し、相手局のコールサイン等を判断します。よって、NODE経由でコネクションの確立を試みるときは最終的な相手局のコールサインと、" *** CONNECTED to" によって得たコールサインとが一致しないことがあります。このような場合、ATLのEND文で、最終的なコネクションの相手である局のコールサインと転送IDを明確に指定する必要があります。(『3.2.18.16 END 簡易言語終了』参照)
プログラムの終わり
 プログラムはかならず最終的にはENDで終わるようにしてください。BASICのように最終行にいきつくと終わりということではありません。
ワーストケースの想定
 プログラムはあらゆる場合を想定してください。決して回線がうまく接続されるとは限りません。特にNET/ROMなどを多重に介して接続する場合は、それなりのプログラムが必要です。
 例えば、希なケースではありますが、ATL実行中に他の局からコネクトリクエストがかかる恐れがあります。よって、IF " *** CONNECTED to" だけでなく、IF " *** CONNECTED to Jx1xxx" のようにコールサインを含めて判断すべきです。

3.2.19. accessセクションの設定

 アクセスの順番や時間、方法などを指定するファイルです。このファイルによって指定された方法によって、FPMBは指定された時間になると様々な動作を行います。

3.2.19.1. 書式

 accessセクションは3行1組で1つのアクセスを指定し、任意組数指定できます。;で始まる行はコメント行です。書式は以下の通りです。

    < FWD-ID> 
    < プロトコル> 
    < ATL> 
 < FWD-ID> には転送IDを指定します。ホームBBSは必ず" HOME" でなければなりません。その他局はコールサインをそのまま使います。
 < プロトコル> には、アクセスする方法とアクセスする時間帯を指定します。
 < ATL> には、そのアクセスの際、コネクション確立までの方法を記述したatlセクションを指定します。ホームBBSはHOMEというatlセクションを指定します。ここで指定した文字の先頭に" atl-" を加えたatlセクションを参照します。
転送ID
 転送IDは、転送相手を識別するためのIDで、atlセクション、forward-identificationセクション、distributionセクションと相互に関係づける唯一の識別子です。FPMBは、外部アクセスによって転送されてきたメールもすべて転送IDで識別をおこないます。ホームBBSには" HOME" の転送IDを与えます。また、ホームBBS以外の局には、その局のコールサインを与えます。(『3.2.22 forward-identificationセクションの設定』参照)
アクセスプロトコル
 ここでは、どの時間帯にアクセスをおこなうかの指定と、そのアクセスプロトコルを24時間分指定します。1時間分が1文字で指定するので、24桁で指定し、それぞれの文字が次のような意味を持ちます。
 B指定は相手局に対して、FPMB方式でアップロード、ダウンロードを行います。すなわち、コネクション確立後、転送すべきメールがあれば転送し、その後、Lコマンドを発行し、メールリストを取得、そしてRコマンドで必要なメールをダウンロードします。ふだん、あなたがアクセスしている手法をそのまま自動化した方法です。
 W指定は、FPMB方式でアップロード、ダウンロードを行います。B指定とほぼ同じですが、W0RLIのシステム(DJLでも利用できるかもしれません)とシリアルラインで直結している必要があります。TNCを介したコネクション確立の場合は、W指定はできません。コネクションが確立すると、W0RLIに対し、@コマンドを送りリモートSYSOPモードになります。その後の動作はB指定を同じです。リモートSYSOPモードに移行することによって、SP SYSOPなどのメールも読めるようになります。このほか、シリアルライン直結でW指定を行うには、W0RLI側の設定も必要になります。(『7.1 W0RLIとのシリアル直結』参照)
 S指定は、W指定と同じですが、リモートSYSOPモードにはなりません。
 H指定は、RLIの転送プロトコルで転送を行います。H指定は送信すべきメールの有無にかかわらず、コネクションを確立します。コネクション確立後、転送すべきメールがある場合は、メールのアップロードを行います。この時転送されるメールの数やサイズはuploadセクションの@UL-MAX-NUM,@UL-MAX-SIZEの制限をうけます。そして、リバースフォワードの要求をだし、メールの配信を受けます。
 F指定は、RLIの転送プロトコルで転送を行います。F指定は送信すべきメールがある時のみコネクションを確立します。その他の条件はH指定と同じです。
 R指定は、RLIの転送プロトコルで転送を行いますが、メールの送信はおこなわず、リバースフォワードのみを要求します。あまり、意味のある指定ではありません。
U指定は、RLIの転送プロトコルで転送を行います。送信すべきメールがある時のみコネクションを確立します。ただし、リバースフォワードの要求はだしません。
 E指定は、RLIの転送プロトコルで転送を行います。H指定とほぼ同じですが、FPMB.CFGの@UL-MAX-NUM,@UL-MAX-SIZEの制限をうけません。
N指定は、RLIの転送プロトコルで転送を行います。F指定とほぼ同じですが、E指定同様にFPMB.CFGの@UL-MAX-NUM,@UL-MAX-SIZEの制限をうけません。
 Z指定は、ファイル転送プロトコルで転送を行います。BAStypeのBBSと互換性があると思われます。出力ファイルは[file-section]の@FILE-FWD-DIRで示されるディレクトリの転送ID+拡張子" OUT" です。入力ファイルは拡張子が" INP" で、入力ファイルは処理後自動的に削除されます。
_指定は、その時間は転送をおこないません。ただし、相手側からコネクトしてきたときのリバースフォワードの要求には答えます。
 X指定は、その時間は転送をおこないません。また、相手からコネクトされた場合も転送を拒否し、即座に回線を切ります。
=====================================================================
 指定   Protocol    コネクション確立          数量制限
---------------------------------------------------------------------
 B      FPMB        通常                      あり
 W      FPMB        W0RLIとシリアル直結       あり(緩和)REMOTE-SYSOP
 S      FPMB        W0RLIとシリアル直結       あり(緩和)
 H      RLI         常時                      あり
 F      RLI         必要時のみ                あり
 R      RLI         常時                      あり
 E      RLI         常時                      なし
 N      RLI         必要時のみ                なし
 U      RLI         必要時のみ(U/Lのみ)     なし
 Z      FILE        --                        なし
 X      __          回線断                    --
======================================================================
ATL
 ここでは、コネクション確立までの制御をおこなうアクセス制御セクション(atlセクション)を指定します。

3.2.19.2. 設定例


    [access]
    HOME
    BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    HOME
この場合は、転送IDがHOMEである局(すなわち、ホームBBS)に対して、毎時間FPMB方式で転送を行い、コネクションの確立はatl-homeセクションに従うという意味です。通常の使用であれば、特に変更する必要はないでしょう。
 ホームBBS以外のメールBOX等に個人メールを転送する場合は、先ほどの設定例を次のように変更します。ここでは転送IDがJJ6IBKであるメールBOXへの転送を想定しています。

    ;  sample of accessセクション
    [access]
    JJ6IBK
    FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
    JJ6IBK
    ;
    HOME
    BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    HOME
 上記の例では、指定された時間になると、まず転送IDがJJ6IBKである局へのコネクションの確立が必要であるかを判断します。F指定ですので、転送すべきメールがある時のみJJ6IBK.ATLに従ったコネクション確立を試みます。そして、JJ6IBKとの転送が終了後、今度は、転送IDがホームである局、すなわち、ホームBBSに対する転送処理をおこないます。実行順序は上から指定された順番です。

3.2.19.3. 設定上の注意

FPMBはホームBBSの梯子はできません。よって、複数のBBSに対してB指定をおこなうことはできません。

3.2.20. distributionセクションの設定

 distributionセクションは、メールをどこに転送するかを指定するセクションです。通常、すべてのメールをホームBBSに転送(アップロード)すればいいのですが、あなたと同じホームBBSのユーザに個人メールを送るとき(すなわち、あなたとあなたの友人が直接あるいはNODEを経由して論理的にコネクションが確立できるとき)、ホームBBS経由で転送するよりも直接その相手のメールBOXに転送した方が早くメールが到着するようなケースも考えられます。
 FPMBはそのようなケースを想定して、ホームBBS以外のBBS、PMBやメールBOXにメールを直接転送する機能をもっています。distributionセクションで、どのメールをどこに転送するかを指定します。

3.2.20.1. 転送できるメール

 FPMBから他のRBBSやFPMB、MAILBOXに転送できるメール(Bulletin)は、コンソールから投稿されたメールか、あるいはRLIプロトコルで他のRBBSなどから転送されたメールのみで、FPMB方式でホームBBSからダウンロードしたメールは他のRBBS等に転送することはできません。

3.2.20.2. 書式

 distributionセクションの基本書式は次の通りで、任意行数記述できます。;で始まる行はコメント行です。

     < ToCall>  < To@BBS>  < From>  < Subject>  [< FWD-ID>  [+][< FWD-ID> ] ...
< ToCall> には宛先のコールサインを、< To@BBS> には宛先のホームBBS、いわゆるディストリビューションを、< From> には発信人のコールサインを、< Subject> には表題をそれぞれ指定します。これらには正規表現を使うことができます。
 < FWD-ID> には、< ToCall> から< Subject> に一致するメールを転送する先のBBSやPMBを示す転送IDを指定します。FPMBの既定値で、ホームBBSの転送IDは" HOME" です。ホームBBS以外のPMBやMAILBOXには、その局のコールサインをそのまま転送IDとして利用できます。転送IDは複数指定することができます。例えば、" HOME" と" JJ6IBK" の二つを指定すると、そのメールはホームBBSとJJ6IBKの2局に配信します。また、" +HOME" と" +JJ6IBK" のように両方の転送IDの頭に'+'をつけると、早く転送できたどちらか一方の局に転送します。もし、" HOME" " +JJ6IBK" と指定すると、先にHOMEに転送した時は後ほどJJ6IBKにも転送されますが、先にJJ6IBKに転送した時はHOMEには転送されません。
============================================================
 項目    意味          例
------------------------------------------------------------
 ToCall      宛先コールサイン       JF6LZE,ALL,FPMB etc.
 To@BBS      宛先BBS(Distribution)  JPN,JNET1,ASIA,40 etc.
 From        発信コールサイン       JF6LZE  callsign
 Subject     表題                   HELLO, ...
 FWD-ID      転送ID                 HOME etc.
============================================================

3.2.20.3. FPMB既定値

 基本的なdistributionセクションは以下の通りです。

     ;to    @bbs    from    subject F-ID
      JF6YLR  *       *       *       
      *       JF6YLR  *       *       
      *       *       *       *       HOME
 上記の指定では、自局宛のメール以外はすべてホームBBSに転送されます。通常は、このままでもなんら問題ありません。FPMBに慣れるまでは、このファイルはあまりいじらない方がいいでしょう。

3.2.20.4. 個人メールの転送

 もし、あなたがよくメールを送る相手が直接アクセスできるのであるなら、ホームBBS経由でメールを送るよりも直接その相手のメールBOXにメールを送った方が、より早く、かつ、確実にメールを届ることができるでしょう。FPMBはこれを容易に実現できます。
 それでは、JJ6IBK宛の個人メールを直接JJ6IBKのメールBOXに転送する設定を示します。

     ;to    @bbs    from    subject F-ID
      JF6YLR  *       *       *       
      *       JF6YLR  *       *       
      JJ6IBK  *       *       *       JJ6IBK
      *       *       *       *       HOME
ToフィールドがJJ6IBKであるメールは転送IDがJJ6IBKである局(通常は、JJ6IBKそのもの)に転送されます。

     ;to    @bbs    from    subject F-ID
      JF6YLR  *       *       *       
      *       JF6YLR  *       *       
      JJ6IBK  *       *       *       +JJ6IBK +HOME
      *       *       *       *       HOME
 上記のように設定されている場合、To:JJ6IBKのメールは転送IDがJJ6IBKかHOMEの局に早く接続された方に転送されます。これは、相手局の状況やaccessセクションの設定によって、どちらに転送されるかわかりません。
 このほか、accessセクションやatlセクションの設定が必要です。
 ここでキーワードその弐です。 " RACE"

3.2.21. distribution-swapセクションの設定

 distribution-swapセクションは@BBSフィールドのスワップの指定を行うセクションです。外部アクセスによって転送されてきたメールの@BBSフィールドがこのdistribution-swapセクションの指定によって置換されます。FPMB方式のみのダウンロードでは、特にこのファイルを意識する必要はないでしょう。また、無闇なswapはFWD-NETの混乱を招きます。

3.2.21.1. 書式

 distribution-swapセクションの書式は以下の通りで任意行指定できます。; で始まる行はコメント行です。

    < OldDist>  [< NewDist> ]
 < OldDist> は置換の対象となる@BBS、< NewDist> は置換後の@BBSを指定します。< NewDist> が省略された時は、一時的にブランクになります。そして、ブランクになった@BBSフィールドは、お友達データベースのデータと照合し、適当な値(BBS)が設定されます。もし、お友達データベースに適当な値がないときはブランクのままになります。
 なお、@BBSフィールドがブランクのメールは転送されません。

3.2.22. forward-identificationセクションの設定

 forward-identificationセクションはSSIDを含むコールサインと転送IDの関係を記述するセクションです。FPMBでは外部アクセスする局とその局の転送IDを一致させる必要があります。ここでは、その関係を指定します。

3.2.22.1. 書式

 forward-identificationセクションの書式は以下の通りです。任意行指定できます。;で始まる行はコメント行です。

     < Callsign>  < 転送ID> 

3.2.22.2. 設定例


     JR6JGB-15 HOME
     JJ6IBK-2  JJ6IBK

3.2.22.3. 推論転送ID

 forward-identificationセクションで指定されていない局が、外部アクセスした場合、その局のSSIDを取り除いたコールサインがそのまま転送IDとして利用されます。よって、コールサインと転送IDが異なる局については必ずforward-identificationセクションでコールサインと転送IDの関係を明確にする必要があります。(『3.2.18.16 END 簡易言語終了』参照)

3.2.23. colorセクションの設定

 colorセクションはFPMBの画面のカラーを指定するセクションです。FPMBの既定値のカラーは、カラーモニターを使うことを前提に設定されています。よって、白黒モニターや液晶では一部見づらい部分があります。そのような場合は、colorセクションでカラーカスタマイズを行ってください。
 ただし、FPMBの全域にわたって任意のカラーが設定できるとは限りません。

3.2.23.1. 書式

 colorセクションの書式は以下の通りです。;で始まる行はコメント行です。

    < item> =< color> 
< color> にはBLACK、BLUE、RED、PURPLE、GREEN、CYAN、YELLOW、WHITE、(大文字、小文字いずれも可)の7つあるいは黒、青、赤、紫、緑、水、黄、白の漢字の7つが有効です。これ以外はエラーにはならず白が指定されたものとみなします。同一ファイル中に英語、漢字の両方の指定が混在できます。
===============================
英語        漢字        表示色
-------------------------------
BLACK         黒           黒
BLUE          青           青
RED           赤           赤
PURPLE        紫           紫
GREEN         緑           緑
CYAN          水          水色
YELLOW        黄          黄色
WHITE         白           白
===============================

3.2.23.2. ページャー関連の設定

4.4 内蔵ページャーコマンド』参照
@COLOR-PAGER-FRAME
内蔵ページャーの枠色を指定します。画面上にはリバースで表示されます。既定値は水色です。

@COLOR-PAGER-TEXT
内蔵ページャーのテキスト色を指定します。既定値は白です。

3.2.23.3. コマンドモード関連の設定

4.3 コマンドモードのコマンド』参照
@COLOR-VL-ACTIVE
 アクティブなメールの表示色を指定します。既定値は白です。
@COLOR-VL-SLEEP
非アクティブなメールの表示色を指定します。既定値は水色です。
@COLOR-VL-FRAME-ACTIVE
 [TAB]キーによりアクティブなメールのみを表示している状態のフレームカラーを指定します。既定値は水色です。
@COLOR-VL-FRAME-ALL
 すべてのメールを表示している状態のフレームカラーを指定します。既定値は青です。

3.2.23.4. 選択コマンド関連の設定

4.3.5 [F.4] 選択』参照
@COLOR-XF-FRAME
XFコマンドの枠色を指定します。既定値は水色です。

@COLOR-XF-NORMAL
無指定のメールの表示色を指定します。既定値は白です。
@COLOR-XF-SELECT
ダウンロード選択されたメールの表示色を指定します。既定値は黄色です。
@COLOR-XF-PRIORITY
 最優先ダウンロード指定されたメールの表示色を指定します。既定値は緑で
す。
@COLOR-XF-RESERVATION
保留指定されたメールの表示色を指定します。既定値は青です。

3.2.23.5. 設定例


      @COLOR-VL-ACTIVE=WHITE
      @COLOR-VL-SLEEP=水

3.2.24. soundセクションの設定

 特定のフィールドや発信人のメールの着信を知らせるための音楽(下手をすれば騒音)を記述するセクションです。FPMBはメールを着信する毎に、soundセクションを照会し、必要があれば、BEEPなどを鳴らしてあなたに知らせます。
 FPMBはTo:フィールドがnnnnであるメールを着信すると(正確には、着信し始めると) " @MAIL-TO-nnnn" という識別子をもったデータをsoundセクションのなかから探し、必要な処理をおこないます。また、同様にFromフィールドがmmmmであるメールは" @MAIL-FROM-mmmm" という識別子をもちいます。

3.2.24.1. 書式


    @MAIL-{TO|FROM}-< item> 
    MMLs
    ...
    ...
    #
@で始まる識別子に始まり、#までが一つのデータになります。ただし、" と!で始まる行は以下のような意味があります。
" で始まる行は、それ以降の文字をCWに置き換え、BEEPを鳴らします。ただし、英文に限ります。
!で始まる行は、それ以降の文字を音声合成で発声します。(『3.2.27 speakセクションの設定』参照)

3.2.24.2. 設定例


    @MAIL-TO-FPMB
    CDEFGAB> C
    !FPMBのブレテンを着信しました。
    #
    @MAIL-FROM-JF6LZE
    " JF6LZE
    #
 上記の例では SB FPMB @ xxxx < xxxx のメールを着信すると、「ドレミファソ・・・」とBEEPがなり「FPMBのブレテンを着信しました」と音声がなります。また、SB xxxx < JF6LZE のメールを着信すると、CWでJF6LZEのコールサインがなります。
 なお、受信文字落ちが発生する場合は、MMLを短めしたり、受信バッファを大きめにしてください。

3.2.25. chat-requestセクションの設定

 chat-requestセクションは、外部アクセス局からのチャットリクエスト(Chat Request、『4.8.9 T チャット要求』)をあなたに知らせる曲を、FPMB仕様のMMLで指定するセクションです。FPMBは、外部アクセス局がチャットリクエストを実行すると、画面上にその旨を表示するとともに、chat-requestセクションに記述された曲を同時にならし、あなたに知らせます。
 FPMBは、BEEPの音程を制御することによってMMLを実現していますので、9801E/F/MなどBEEPの音程が変化できない機種では意味がありません。これらの旧型機種では単なる雑音にすぎません。

3.2.25.1. MML書式

 N88-BASICのMMLとほぼ同等です。
========================================================= 
コマンド名 書式   機能
----------------------------------------------------------
Ax-Gx   A-G[<半音>][<音長>] 音階や音の長さを指定します。
Lx      L<音長>     音長の既定値を指定します。
Qx      Q<1-8>      GATETIME/STEPTIME の割合を指定します。
Ox      O<1-8>      オクターブ値の既定値を指定します。
>       >           オクターブ値の既定値を一つ上げます。
<       <           オクターブ値の既定値を一つ下げます。
Rx      R[<音長>]   休符を指定します。
"       "      ウィンドウに文字列を表示し、改行します
'       '      ウィンドウに文字列を表示します。
==========================================================

※ {}[<音長>]を使った連符は使えません。
 和音の指定は、内蔵BEEPで3重和音まで演奏できます。

    CDE,EF+G,GA> C
などのように`,'で区切ります。内蔵BEEPでは、4重和音以降は無視されます。
 なお、一行に指定できる1和音の最大長は4小節です。それ以上の長さは同時に指定せず、複数の行にわけてください。

3.2.26. asyncセクションの設定

 FPMB同士でUIフレームを利用した情報交換を行うかどうかを指定します。自分のFPMBの運用周波数に他のFPMB運用局がいない場合はこの機能を停止することもできます。Ver8.4xではこの機能は未完成ですが、今後、HOMEBBSアクセスの衝突などをさけるための情報交換などを自動的に行うようにする予定です。(以後、" ASYNC-MSG機能" と称します。asyncという言葉が適切かどうかは別問題として。。)
 ASYNC-MSG機能には次のような機能があります。
 1)簡易チャット機能:内蔵ターミナルを起動することなく、他のFPMBに簡単なメッセージを送ることができます。待機モード時に[M]を押してください。To:フィールドを" PUBLIC" にすると同じ周波数にいるFPMBすべてに受信されます。
 2)PING機能:生存を確認する機能です。INTERNETのPING(Packet InterNet Groper)の真似事です。本来は生存確認というより、特定サイトにICMP(Internet Control Message Protocol)エコー要求を送信しその応答を受信することによって、パケットが到達可能かどうかを調べるコマンドです。待機モード時に[U]を押してください。メニューが表示されます。
 3)各状態情報の交換:外部からアクセス可能な状態か、コネクトを開始したかなどの情報を他のFPMBと交換します。
 4)お友達データベース共有機能:ロカール(リモート/ローカルのローカル)のお友達データベースに該当する情報を持ち合わせていないとき、リモート(他のFPMB運用局)のお友達データベースを検索する機能です。待機モード時に[U]を押してください。
 5)Bulletin検索機能:他のFPMB運用局が保持しているBulletinを検索する機能です。(現在、開発中)
 6)Bulletin要求機能:他のFPMB運用局が保持しているBulletinを要求する機能です。(これも現在、開発中)
 上記の機能をUIフレームを利用して実現しようとしていますが、若干無理もあります。いよいよKISSモードを使用すべきなのかもしれません....

3.2.26.1. @ASYNC-MSG ASYNC-MSG機能の制御

@ASYNC-MSG={ON|OFF}
 ASYNC-MSG機能を制御します。通常はONで使用してください。'OFF'を指定するとASYNC-MSG機能の送信/受信ともに機能が停止します。なお、FPMBその物の機能に影響はありません。

3.2.26.2. @ASYNC-MSG-TABLE-SIZE ASYNC-MSG受信履歴サイズ

@ASYNC-MSG-TABLE-SIZE=nn
 受信したASYNC-MSGの履歴サイズを指定します。この履歴は待機画面で[D]をタイプすると表示されます。既定値は22です。2以上の値を設定してください。なお、受信履歴は仮想メモリーに保存されています。ASYNC機能を使わないときは、@ASYNC-MSG-TABLE-SIZE=0とはせずに、2以上の値を設定してください。

3.2.26.3. @ASYNC-MSG-ALLPORT ポートの設定

@ASYNC-MSG-ALLPORT={ON|OFF}
 ASYNC-MSGをすべての232Cポートに送信するかどうかを指定します。通常はTNCが接続されているポートのみに送信しますが、'ON'を指定するとシリアル直結されたポートにもASYNC-MSGを送信します。(デバック用です)

3.2.26.4. @ASYNC-MSG-ALWAYS

@ASYNC-MSG-ALWAYS={ON|OFF}
 ASYNC-MSGの受信をコマンドモード時及びページャー時におこなうかどうかを指定します。'ON'を指定すると、コマンドモード時及びページャー時にもポートをモニターし、必要な処理を行います。受信時は画面右上に赤の'*'が点灯します。232C回線の速度が遅いとこの点灯時間が長くなります。もし、赤が点灯したままハングアップした時は、TNCの電源を一度OFFにして再度電源をいれてください。しばらく(数秒)すると正常にもどります。(これは今後の課題)

3.2.26.5. @ASYNC-MSG-MB-STATUS

@ASYNC-MSG-MB-STATUS={ON|OFF}
 FPMB-MAILBOXのオープン/クローズ情報を送信するかどうかを指定します。'ON'を指定すると、待機モードからコマンドモードに移行したとき、数秒間、画面右上に赤が点灯します。(これも今後の課題)

3.2.26.6. @ASYNC-MSG-ACC-STATUS

@ASYNC-MSG-ACC-STATUS={ON|OFF}
 アクセス実行時の情報を送信するかどうかを指定します。同じ周波数で運用されているFPMBはこの情報をみてHOMEBBSアクセスの衝突を回避します(の予定です。現在は、まだそこまでつくっていません。というわけで、これも今後の課題)。'ON'を指定したとき232Cの回線速度とTNCの処理速度によってはATLが正常に動作しないときがあります(コマンドモードとコンバースモードの切替不良)。この時はATLの先頭で数秒間ウェイトををいれてください。(これもまた今後の課題)

3.2.26.7. @ASYNC-MSG-SYS-STATUS

@ASYNC-MSG-SYS-STATUS={ON|OFF}
 FPMB起動時、終了時の情報を送信するかどうかを指定します。

3.2.26.8. @ASYNC-MSG-RCV-SOUND

@ASYNC-MSG-RCV-SOUND=< MML>
 ASYNCメッセージ受信時の効果音を指定します。規定値は" L32O5C> C< C> C< C> C< ,L32O5C> C< C> C< C> C< ,L32O5C> C< C> C< C> C< " です。

3.2.26.9. @ASYNC-MSG-SPEAK

@ASYNC-MSG-SPEAK={ON|OFF}
 ASYNCメッセージをSPEAKさせるかどうか指定します。(@SPEAK=ONにしてください。『3.2.27 speakセクションの設定』参照)

3.2.26.10. ASYNC-MSGのFORMAT

 ASYNC-MSGのFORMATは附属ソースファイル中のASYNC.H,ASYNC?.Cをご覧ください。これらは今後予告なしに変更することもあります。(関連ソースが附属していないバージョンもあります)

3.2.27. speakセクションの設定

 テキスト音声合成ソフトVC2(Copyright(株)リコー)をチャイルドプロセスとして利用し、音声をスピーカより発声します。VC2 Ver3.2で動作確認を行っています。VC2.LZHは別個ご用意ください。VC2.LZHは以下のftpサイトより入手可能です。

    Host ftp.mei.co.jp   (132.182.49.2)
    Last updated 06:08 15 Mar 1994

        Location: /free/msdos
          FILE      rw-rw-r--    912256  Aug 11  1993   vc2.lzh

    Host ftp.kddlabs.co.jp   (192.26.91.15)
    Last updated 10:46 14 Mar 1994

        Location: /usenet/fj.binaries/msdos/volume08
          FILE      rw-r--r--    912256  Jul 13  1993   vc2.lzh

    Host theta.iis.u-tokyo.ac.jp   (157.82.96.67)
    Last updated 10:18 14 Mar 1994

        Location: /pub3/msdos/vc2
          FILE      rw-r--r--    912256  Jul 15  1993   vc2.lzh

    Host ftp.geophys.hokudai.ac.jp   (133.50.22.9)
    Last updated 07:19 13 Mar 1994

        Location: /pub/dos/misc
          FILE      r--r--r--    912256  Jul 15  1993   vc2.lzh

    Host ftp.tohoku.ac.jp   (130.34.8.9)
    Last updated 06:40 13 Mar 1994

        Location: /pub/msdos/PC98
          FILE      rw-r--r--    912256  Nov 16 16:42   vc2.lzh

    Host ftp.cc.saga-u.ac.jp   (133.49.4.1)
    Last updated 06:37 13 Mar 1994

        Location: /pub/fj.binaries.msdos/vol.08
          FILE      rw-rw-r--    912256  Jul 13  1993   vc2.lzh

    Host ftp.waseda.ac.jp   (133.9.1.32)
    Last updated 09:12  9 Mar 1994

        Location: /pub/archive/fj.binaries.msdos
          FILE      rw-r--r--    912256  Jul 13  1993   vc2.lzh

     < < 以上 archie@archie.kuis.kyoto-u.ac.jp, prog vc2.lzh の検索結果 より> > 

このほか、商用BBSなどにもあると思いますので、各自で調達してください。

     例えば、NIFTY-Serve                FGALAP LIB9 #185

3.2.27.1. @SPEAK 音声合成使用の有無

@SPEAK={ON|OFF}
 音声合成を利用するかどうか指定します。

3.2.27.2. @SPEAK-CMD

@SPEAK-CMD=< cmd>
 漢字混じりの文を発音記号列に変換するコマンドを指定します。規定値は SPEAK.EXE < $ | TK3298.EXE TALKPC.DAT です。各自利用環境に合わせて変更してください。SPEAK.EXE実行時にメモリー不足が発生することがあります。このときはメモリー環境をうまく調整してください。

3.3. help-mailboxセクションの設定

 MailBoxのヘルプメッセージを指定します。ここにはシステム変数が利用できます。

4. コマンド

4.1. FPMBの起動

4.1.1. 起動方法

 FPMBの起動は、MSDOSのコマンドラインからFPMB< Ver> [CR]で起動できます。実行形式のファイル名を変更した場合は、そのファイル名を入力してください。

4.1.2. 起動オプション

 FPMBの起動時、以下のオプションが有効です。

4.1.2.1. /A 自動待機モード

 起動後、自動アクセス待機になります。

4.1.2.2. /T タイマーモード

FPMB起動直後に、accessセクションの記述に従ったアクセスを行い、それがすべて完了した後にFPMBを終了します。

4.1.2.3. /C FPMB.CFGの変更

 FPMB.CFGのかわりに/Cオプションで指定するファイルを利用します。/CFPMB8.CFGとすると、FPMB8.CFGが利用されます。一時的に、設定を変更するときに使います。

4.1.3. TNCの初期設定回避

 FPMB起動時にFPMBのパラメータを設定します。従って、TNCがつながっていなかったりTNCの電源がOFFになっていたりするとFPMBが起動できません。起動時に[SHIFT]キーが押されていると起動時にTNCのパラメータの初期設定をおこなわず、TNCがつながっていなくてもFPMBを起動できます。FPMB終了時も同様の処理をおこないます。

4.2. 4つの状態

 FPMBには大きくわけて4つの状態があります。
 ひとつは、「コマンドモード」の状態です。このコマンドモードではFPMBの指揮権はあなたにあります。あなたが、自由にFPMBを操作することができます。あなたは、コマンドモードの状態で、メールを読んだり(reader)、書いたり(post)することができます。
 2つ目は「待機モード」の状態です。この待機モードでは、指定されたアクセス時間になるまで待機したり、その待機している途中で外部からのアクセスを受け付けたりします。残りの2つの状態は、この待機モードから移行する「アクセスモード」と「PMBモード」です。
 アクセスモードは、FPMB側からホームBBSや他の局にアクセスしている状態です。
 PMBモードは、他の局からFPMBにアクセスしている状態です。

                                      +=== アクセスモード
     コマンドモード  ===  待機モード ++
                                      +=== PMBモード 
 特に指定しない限り、FPMBを起動した直後はコマンドモードです。コマンドモードから待機モードへ移行するには[F.1]を押します。逆に待機モードからコマンドモードに移行するには[F.10]を押します。
 また、待機モードからアクセスモードへの移行は通常指定された時間になると自動的におこなわれますが、[F.6]を押すことによっても可能です。しかし、常に移行できるとは限りません。待機モードからPMBモードへのはあなたの意志によって移行できません。外部からのコネクトを受け付けた時のみPMBモードに移行します。アクセスモードやPMBモードから待機モードへの移行は、それぞれのモードで必要な処理がおわると自動的に待機モードに戻ります。あるいは[F.10]押すことによって強制的に待機モードに移行することもできます。
                                       -[F.6]|自動->           
               ---[F.1]--->                         アクセスモード
 コマンドモード             待機モード <-[F.10]強制             
       I       <--[F.10]---      I                  PMBモード  
       I                         I     --access->
       +-[F.2]-->  終了 <--[F.2]-+

4.3. コマンドモードのコマンド

 このモードではメールを選んだり、読んだり、書いたりすることができます。コマンドは原則として次の規則でキーに割り当てています。
 1)カレントメール(カーソル行のメール)に関するコマンドはA-Zに割り当てる。
 2)全体に関するコマンドはファンクションキーに割り当てる。
ただし、いくつかの例外もありますので注意してください。

4.3.1. [↑↓] 移動

 カーソルを上下方向に移動します。カレントメールの選択を行います。

4.3.2. [F.1] 待機モード移行

 待機モードに移行します。ホームBBSにアクセスしたり、外部からのアクセス要求を受け入れるには待機モードに移行しなければなりません。

4.3.3. [F.2] 終了

 FPMBを終了し、MS-DOSに戻ります。この時、使用していた割り込みベクトルを元に戻したり、TNCを適切に設定します。かならず、[F.2]を押して終了してください。[STOP]キーで強制終了させたり、バグなどで途中で停止した場合はかならずコンピュータをリセットしてください。

4.3.4. [F.3] サーバー起動

 アクティブなメールをサーバーにかけます。

4.3.5. [F.4] 選択

 select-messageセクション(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)でB属性のつけられたメールリストをダウンロードするかあるいはしないかを選択します。[F.4]を押すと、選択用のウィンドウが開きます。詳しくは『4.5 コマンドモードの選択([F.4])コマンド』を参照してください。

4.3.6. [F.5] 検索

 検索を行います。規定値で検索の対象となるメールはアクティブなメール(規定値で白)のみで、検索の結果、検索条件と一致しないメールは非アクティブ(規定値で水色)になります。
 [F.5]を押すと、検索条件を設定するウィンドウがオープンします。検索条件は正規表現が利用できます。保持しているメール全体を検索対象とするときは、[全検索]を'ON'にしてください。必要事項を設定後リターンキーをおすと検索を開始します。検索の途中経過は別のウィンドウで表示されます。検索結果は[TAB]キーを押して、アクティブメールのみを表示するモードに切り換えて確認すると一目瞭然です。

4.3.7. [F.6] 手紙

 個人宛メールを作成します。
 [F.6]を押すと、宛先一覧のウィンドウが開きますので、カーソルキーで相手局を選び[RETURN]を押してください。この時、[1][7][2][8]キーで簡単な検索が行えます。詳しくは[HELP]キーを押してください。もし、該当する相手局がリストアップされない場合は[ESC]キーを押してください。すると、「リスト局以外の局」「中止」を聞いてきますので、リスト以外の局にメールを出す場合は前者を、中止する場合は後者にカーソルを合わせ[RETURN]を押してください。
 次に、各フィールドを設定するウィンドウが開きますので、必要事項を設定します。リストから相手局を選択した場合、新たに設定するのはSubejctフィールドのみです。リスト局以外の場合は、その他の項目を設定しなければなりません。最低限設定が必要なフィールドは「To」「From」「Subject」です。@BBSフィールドはToフィールドを元にお友達データベースを検索し適切なデータが設定されます。ただし、お友達データベースに情報がない場合は空欄になりますので注意してください。設定が完了したら[RETURN]を押してください。もし、メールの作成を中止したい場合は、[ESC]を押してください。なお、設定が必要にもかかわらず設定されていない項目がある場合は[RETURN]を押しても次に進むことができません。なお、ファイルの転送を行う場合には、FILEフィールドにファイル名を設定してください。このファイル名にワイルドカードを用いることもできます。この時、ファイル選択のウィンドウが開きますので、必要なファイルにカーソルを合わせて[SP]を押します。[RETURN]で確定です(『6.1 分割ISHファイルのアップロード』参照)。
 そして、エディタが起動されます。この時、メールヘッダーとシグネチャーがメールに挿入されていますので、これらの間にメールを書きます。メールを書き終えたらエディタを終了してください。ファイルからの入力の時は、エディタは起動されません。

4.3.8. [F.7] 投稿

 Bulletinを作成(投稿)します。
 [F.7]を押すと、宛先(ニュースグループ)一覧のウィンドウが開きますので、カーソルキーで宛先を選びます。この時、[1][7][2][8]キーで簡単な検索が行えます。詳しくは[HELP]キーを押してください。もし、該当する宛先がリストアップされない場合は[ESC]キーを押してください。すると、「リスト局以外の宛先」「中止」を聞いてきますので、リスト以外の局にメールを出す場合は前者を、中止する場合は後者にカーソルを合わせ[RETURN]を押してください。(この表示がですに、コマンドモードに戻ってしまうバージョンもあります)
 ただし、FPMBを初めて使うときに限り、宛先選択のウィンドウが開かず、直接フィールド編集のウィンドウになります。Subject入力後、カーソルをToフィールドに移動し、適当な宛先を入力してください。なお、宛先選択の情報はFPMB.BULに保存されています。FPMB.BULは任意に編集することが可能です。
 次に、各フィールドを設定するウィンドウが開きますので、必要事項を設定します。リストから相手局を選択した場合、新たに設定するのはSubejctフィールドのみです。リスト局以外の場合は、その他の項目を設定しなければなりません。設定が完了したら[RETURN]を押してください。もし、メールの作成を中止したい場合は、[ESC]を押してください。なお、設定が必要にもかかわらず設定されていない項目がある場合は[RETURN]を押しても次に進むことができません。なお、ファイルの転送を行う場合には、FILEフィールドにファイル名を設定してください。このファイル名にワイルドカードを用いることもできます。この時、ファイル選択のウィンドウが開きますので、必要なファイルにカーソルを合わせて[SP]を押します。[RETURN]で確定です(『6.1 分割ISHファイルのアップロード』参照)。
 そして、エディタが起動されます。この時、メールヘッダーとシグネチャーがメールに挿入されていますので、これらの間にメールを書きます。メールを書き終えたらエディタを終了してください。ファイルからの入力の時は、エディタは起動されません。

4.3.9. [F.8] チャット

 ターミナルモードに移行します。
[F.8]を押すと、ポートを選択するウィンドウが開きますので、カーソルキーで選択します。この時、「外部」を選ぶと、fileセクションの@TERMINAL-PATHで指定されたターミナルソフトが起動されます。(『4.9 簡易ターミナル』参照)

4.3.10. [F.9] 拡張

 拡張コマンドメニューを表示します。拡張コマンドは使用頻度の低いコマンドの集まりで、特に「拡張」と呼ばれるほどのコマンドではありません。(『4.6 コマンドモードの拡張([F.9])コマンド』参照)

4.3.11. [F.10]初期化

 すべてのメールをアクティブにします。表示がすべて白(規定値)になります。

4.3.12. [CR] 閲覧

 カレントメールを閲覧します。規定値では、メールの閲覧にはFPMBに内蔵のページャーを使います。内蔵のページャーはMIELほど高速ではありませんが、多くの便利な機能を備えています。詳しくは『4.4 内蔵ページャーコマンド』をご覧ください。
 また、[O]コマンドによって、[CR]の出力先を変更することもできます。詳しくはを『4.3.23 [O] 出力切り換え』ご覧くださいう。

4.3.13. [A] アクティブ切り換え

 カレントメールのアクティブ属性を切り換えます。

4.3.14. [C] ファイル出力

 カレントメールをファイルに出力します。ファイル名を聞いてきますので、出力先のファイル名を入力してください。出力先のファイルが既に存在する時は、そのファイルにアペンドされます。

4.3.15. [E] 編集

 カレントメールを編集します。fileセクションの@EDITOR-PATHで指定されるエディタで編集します。

4.3.16. [F] フォローアップ

 カレントメールに対してフォローアップメールを作成します。[F]を押すと、フィールド設定のウィンドウが開きます。この時、既にToフィールドからSubjectまで適切な値が設定されていますので、通常はそのまま[RETURN]を押してください。
 次に、引用記号(Quoting Maker)を選択します。数種の候補が表示されますので、好きなものを選んでください。この時[ESC]を押すとメールの引用はされません。
 この後、エディタが起動されます。既に、メールヘッダー、引用メール、シグネチャーなどが含まれていますので、編集、追記をおこない、ファイルを保存後、エディタを終了させてください。(『9.2 リプライ、フォロアップの機構』、『12.3 Followup,Reply時の引用』参照)

4.3.17. [H] ホールド

 カレントメールのホールドフラグを変更します。トグルスイッチです。

4.3.18. [I] インフォメーション

 カレントメールの様々な情報を表示します。

4.3.19. [J] 補助出力

 カレントメールを補助出力プログラムに渡します。

4.3.20. [K] 削除

 カレントメールのK(削除)フラグを変更します。トグルスイッチです。

4.3.21. [D] 消去

 カレントメールをディスク上から削除します。一度消去したメールを復活させることはできません。

4.3.22. [M] カーソル移動方向

 カーソルの自動移動方向を変更します。FPMBはカーソル以外のコマンドを実行後、カーソルを自動的に移動します。[M]コマンドはその移動方法を変更します。
自動設定
 直前のカーソル操作の方向に自動的に移動します。すなわち、[↓]を押した後は、下方向に自動的に移動し、[↑]を押した後は上方向に自動的に移動します。規定値はこの自動設定です。
上に移動
 常に上方向に移動します。ただし、カーソルキーの移動が優先します。
下に移動
 常に下方向に移動します。ただし、カーソルキーの移動が優先します。
移動なし
 自動移動は行いません。

4.3.23. [O] 出力切り換え

 [CR]で閲覧するときの、標準出力先を変更します。初期値はFPMB内蔵のページャーです。
ページャー
 FPMB内蔵のページャーで閲覧します。内蔵ページャーの機能については『4.4 内蔵ページャーコマンド』をご覧ください。
ファイル
 ファイルに出力します。ファイル名を聞いてきますので、出力先のファイル名を入力してください。出力先のファイルが既に存在するときは、そのファイルにアペンドされます。
プリンター
 印字ソフトを起動します。fileセクションの@PRINT-PATHで指定された印字ソフトを起動します。
補助出力
 補助出力プログラムを起動します。fileセクションの@AUXOUT-PATHで指定されたプログラムを起動します。補助出力プログラムにROCOなどを指定しておけば、ローマ字表記のメールを読むときに便利です。

4.3.24. [R] リプライ

 カレントメールに対してリプライメールを作成します。[R]を押すと、フィールド設定のウィンドウが開きます。この時、既にToフィールドからSubjectまで適切な値が設定されていますので、通常はそのまま[RETURN]を押してください。
 次に、引用記号(Quoting Maker)を選択します。数種の候補が表示されますので、好きなものを選んでください。この時[ESC]を押すとメールの引用はされません。
 この後、エディタが起動されます。既に、メールヘッダー、引用メール、シグネチャーなどが含まれていますので、編集、追記をおこない、ファイルを保存後、エディタを終了させてください。(『9.2 リプライ、フォロアップの機構』参照)

4.3.25. [S] スペシャルメール

 カレントメールのS(スペシャル)フラグを変更します。

4.3.26. [T] フィールド編集

 カレントメールの各フィールドを変更します。[T]を押すとフィールド編集用のウィンドウが開きますので、変更したいフィールドを変更後[RETURN]を押してください。

4.3.27. [U] アップロード制限

 カレントメールのU(アップロード制限)フラグを変更します。

4.3.28. [TAB] 表示メール切り換え

 表示するメールを切り換えます。コマンドモードでは、アクティブ、非アクティブにかかわらず全メールを表示するモードと、アクティブメールのみを表示するモードがあります。標準状態で、ウィンドウのフレームが前者は水色、後者は青になります。
 ただし、アクティブメールがないときは、アクティブメールのみの表示モードに切り換えることはできません。また、アクティブメールのみも表示モード中でも、検索操作後、アクティブメールがなくなったときは自動的に全メール表示モードに切り替わります。

4.3.29. [^] 時刻表示切り換え

 コマンドモード中の時刻表示を切り換えます。時刻表示を行う場合は、同時にタイムアウト機能も働き、一定時間操作しない場合は自動的に待機モードに移行します。
 処理速度の遅い機種の場合は、時刻表示を表示しない方がレスポンスが向上します。

4.3.30. [INS] 表示昇順降順切り換え

 表示するメールの順番を切り換えます。

4.3.31. [@] サーバー起動

 カレントメールをサーバーにかけます。

4.3.32. [1] 下方検索

 下方方向のメールを検索します。[1]をおすと検索語を聞いてきますので、検索したい語を入力して[RETURN]を押してください。最初に一致した行にカーソルが移動します。引き続き検索を行いたいときは[2]を押してください。なお、すべての文字列フィールドが検索対象となります。検索語には正規表現が利用できます。

4.3.33. [7] 上方検索

上方検索を行います。その他の条件は[1]の下方検索と同じです。

4.3.34. [2] 下方再検索

 下方再検索を行います。既に[1]あるいは[7]で検索語が指定されている必要があります。

4.3.35. [8] 上方再検索

 上方再検索を行います。既に[1]あるいは[7]で検索語が指定されている必要があります。

4.3.36. [HELP] ヘルプ

 コマンドモードで有効なキーの簡単なヘルプ画面を表示します。

4.4. 内蔵ページャーコマンド

 FPMBの内蔵ページャーはメール閲覧専用になっています。
 内蔵ページャーはメールのリプライやフォローアップをはじめ、メールに関する最低限必要なことはページャーから直接実行できるようになっています。以下、そのコマンドについて説明します。

4.4.1. [↑↓] 画面スクロール

 画面を上下方向にスクロールします。[SHIFT]+[↑↓]による高速スクロールは残念ながらできません。_o_
 ルートヘッダー付きでダウンロードしたメールのルートヘッダー部は、ページャー起動時はその画面中に出てこないようにするため、画面は予め数行スクロールしている状態になります。ルートヘッダーをみたい場合は[↑]を押して画面をスクロールさせてください。

4.4.2. [C] ファイル出力

 表示中のメールをファイルに出力します。詳しくは『4.3.14 [C] ファイル出力』をご覧ください。

4.4.3. [E] 編集

 表示中のメールを編集します。詳しくは『4.3.15 [E] 編集』をご覧ください。(『3.2.2.5 @EDITOR-PATH エディタ(PATH+CMD)』参照)

4.4.4. [F] フォローアップ

 表示中のメールに対してフォロアップメールを作成します。詳しくは、『4.3.16 [F] フォローアップ』をご覧ください。(『3.2.2.5 @EDITOR-PATH エディタ(PATH+CMD)』参照)

4.4.5. [I] インフォメーション

 表示中のメールの各種情報を表示します。詳しくは『4.3.18 [I] インフォメーション』をご覧ください。

4.4.6. [J] 補助出力

 表示中のメールファイルを補助プログラムに渡します。詳しくは『4.3.19 [J] 補助出力』をご覧ください。(『3.2.2.7 @AUXOUT-PATH 補助出力ソフト(PATH+CMD)』参照)

4.4.7. [K] 削除

 表示中のメールのK(削除)フラグをONにします。詳しくは『4.3.20 [K] 削除』をご覧ください。

4.4.8. [P] プリンター出力

 表示中のメールファイルを印字プログラムに渡します。(『3.2.2.6 @PRINT-PATH 印字ソフト(PATH+CMD)』参照)

4.4.9. [R] リプライ

 表示中のメールに対してリプライメールを作成します。詳しくは、『4.3.24 [R] リプライ』をご覧ください。(『3.2.2.5 @EDITOR-PATH エディタ(PATH+CMD)』参照)

4.4.10. [S] スペシャルメール

 表示中のメールのS(スペシャル)フラグをONにします。

4.4.11. [^] 参照Bulletin

 表示中のメールのReferencesフィールドで指定されるメールを表示します。

4.5. コマンドモードの選択([F.4])コマンド

4.5.1. [↑↓] 移動

 カーソルの上下によってメールリストを移動します。

4.5.2. [CR] ダウンロード

 カーソル位置のメールをダウンロード属性にします。この属性がつけられたメールリストはダウンロード予定行列に加えられ、後ほどホームBBSからダウンロードされます。(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)

4.5.3. [P] 最優先ダウンロード

 カーソル位置のメールを最優先ダウンロード属性にします。この属性がつけられたメールリストは最優先ダウンロード行列に加えられ、後ほどホームBBSから優先的にダウンロードされます。(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)

4.5.4. [SP] 属性解除

 [CR][P]等で与えられた属性を解除します。いわゆるキャンセルキーです。

4.5.5. [S] 検索

 検索を行い、一致したメールをダウンロード属性にします。被検策文字列はメールリスト全体におよびます。従って、検索文字列に" 11" 等を入力すると、日付フィールドに" 11" があった場合も、そこで一致してしまいます。

4.5.6. [R] 保留

 カーソル位置のメールを今回の選択コマンドではダウンロードするかしないかを決定せず次回の選択まで態度保留します。

4.5.7. [A] 中止

 すべての処理を中止し、コマンドモードに戻ります。

4.5.8. [ESC] 終了

 「選択」を終了し、コマンドモードに戻ります。[ESC]を押した時点で、メールリストは各々の属性に応じて各行列ファイルに格納されたり、あるいは捨てられたりします。

4.5.9. [HELP] ヘルプ

 簡単なヘルプメッセージを出力します。

4.6. コマンドモードの拡張([F.9])コマンド

4.6.1. ファイル整理

 不要なメールをインデックスファイル上から消去するとともに、データディスク上からも消去するコマンドです。「ファイル整理」を選択すると、サブメニューウィンドウが開きます。サブメニューはスイッチ方式で[SP]で各項目のスイッチをONにし、[RETURN]で実行します。なお、サブメニューの段階で[ESC]をおすとコマンドをキャンセルできます。
クイック
 保存期限が過ぎたメールを削除します。通常はK(削除)フラグがONになっているメールのみを消去しますが、クイックを選択した場合は、保存期間が過ぎているメールを即消去します。(『3.2.3.2 @OLD-DAY-BULL Bulletinメール保存期間(NUM)』、『3.2.3.3 @OLD-DAY-PMAIL 個人メール保存期間(NUM)』、参照)
ファイル確認
 データディスク上に実際にメールファイルがあるかを確認し、存在しない場合はインデックスファイルからも消去します。
サイレント
 画面上に何も表示せずにコマンドを実行します。(旧版の名残で、現行版では何も意味を持ちません)
リナンバー
 Msg#のつけかえを行います。「リナンバー」を選択した場合は、新たなMsg#を入力するウィンドウが開きますので、リナンバー後の番号が現在の番号とぶつからないような値を設定します。なお、FPMB.CFGで@FDD=ONとしている場合にはリナンバーはできません。なぜなら、ディレクトリを超えたファイル名のリネームができないからです。(『3.2.3.1 @FDD データドライブメール配置形式(ON|OFF)』参照)

4.6.2. ログファイル閲覧

 ログファイルを表示します。FPMB.CFGの@PAGER-PATHで指定されたページャーで閲覧します。ログファイルをため込むと、ログファイルの後尾を閲覧できない可能性があります。こまめに閲覧して、アンカバー等のアクセスがないかを確認するのがあなたのつとめです。(『3.2.11.1 @LOG-MODE ログファイル記録項目(NUM)』参照)

4.6.3. ログファイル削除

 ログファイルを強制削除します。(『3.2.3.7 @EXPIRE-LOGFILE ログファイルの自動消去(ON|OFF)』参照)

4.6.4. ホームBBS最終番号変更

 ホームBBSから得ているメールリストの最終番号を変更します。主に、ホームBBSのMsg#が若返るときに使用します。なお、0を設定した場合、" L nnnn" でなく、" L " によりメールリストを得ます。
 BBSのSYSOPはマニュアルでアクセスするユーザの便宜を考えて、Msg#が10000を超えた時に、Msg#の若返りをおこなうことが多いようです。また、事前にMsg#の若返りを予告してくれるBBSもあります。いずれにせよ、ホームBBSのアナウンスには注意しましょう。(『3.2.9.2 @HOMEBBS-RENUMBER ホームBBS MSG#若返り番号(NUM)』、『8.1 ホームBBSのMsg#が若返るとき』参照)

4.6.5. Information変更

 システム変数$Wに登録されているInformationを変更します。待機モードの[F.5]でも変更可能です。

4.6.6. ヘルプファイル閲覧

 ヘルプファイルを表示します。FPMB.CFGの@PAGER-PATHで指定されたページャーで閲覧します。なお、FPMBにはヘルプファイルは付いていませんので、各自、本マニュアルをエディタ等で編集して使ってください。また、オリジナルなヘルプファイルを作成されるのもいいでしょう。

4.6.7. RS232C入出力記録

 RS232C回線の入出力記録スイッチです。
記録開始
 RS232C回線の入出力の記録を開始します。「記録開始」を選択すると、ファイル名を聞いてきますので、入力して下さい。すべてのポートの入出力をファイルに記録します。
記録終了
 RS232C回線の入出力記録を終了します。

4.6.8. 外部アクセスユーザ

 外部アクセスユーザの設定を行います。「外部アクセスユーザ」を選択すると、設定を行うコールサインを聞いてきますので、入力します。入力されたコールサインに該当するデータがあれが、サブメニューが表示されます。サブメニューの項目はトグルスイッチになっています。
エキスパートユーザ
 エキスパートユーザ属性を変更します。外部アクセスユーザがNEコマンドで自らエキスパートユーザ属性を変更することができます。エキスパートユーザがアクセスしたときには、オープニングメッセージが表示されず、また、ユーザプロンプトも簡略型になります。ホームBBSから転送を受ける場合は、ホームBBSのコールサインをエキスパートユーザにしておくべきです。その他のユーザはそれぞれのユーザの好みに任せて良いでしょう。
FPMBユーザ
 FPMBアクセスユーザ属性を変更します。外部アクセスユーザがNFコマンドで自らFPMBアクセスユーザ属性を変更することもできます。FPMBアクセスユーザがアクセスすると、FPMB方式のアクセスができるように、メールリスト、メールヘッダーなどがFPMB.CFGの設定にかかわりなく統一されるとともに、" L nnnn nnnn" コマンドの動作がかわります。
 FPMBユーザがFPMB方式であなたのFPMBからメールをダウンロードする時にFPMBアクセスユーザの指定を行ってください。
 親子共Ver8.22以降のFPMBの場合は、上記の設定は不要です。すべて自動認識します。
スーパーユーザ
 スーパーユーザ属性を変更します。外部アクセスユーザが自らユーパーユーザ属性を与えることはできません。スーパーユーザには一般ユーザにはできないある種の特権が与えられます。
排他ユーザ
 排他ユーザ属性を変更します。外部アクセスユーザが自ら排他ユーザになることはできません(なっても意味がない)。排他ユーザがアクセスしてくると、FPMBはただちにコネクションを切断します。
アクセスCW
 CWユーザ属性を変更します。外部アクセスユーザが自らCWユーザ属性を変更することはできません。CWユーザがアクセスすると、FPMBはその局のコールサインをCWでならします。

4.6.9. heapfree()

 デバック用のコマンドです。

4.6.10. お友達データベース

 お友達データベース編集プログラムを起動します。FPMB.CFGの@FRIEND-PATHで指定されたお友達データベース編集プログラムを起動し、お友達データベースの編集をおこまいます。(『3.2.12.1 @FRIEND-PATH お友達データベース編集ソフト(PATH)』参照)

4.6.11. チャイルドプロセス

 チャイルドプロセスを起動します。更に、COMMAND.COMを起動するか、その他のコマンドを起動するか選択します。
 チャイルドプロセス起動時も、FPMBが使用している主だったファイルはオープンしたままですので、無闇にファイルを削除したり編集したりしないでください。

4.6.12. ファイル解析入力

 ホームBBSをアクセスした時のログファイルを解析し、メールを抽出します。FPMB Vre1.xx互換機能です。今後、削除する予定です。

4.6.13. 安眠モード

 安眠モードに移行します。安眠モードではCWユーザ属性のついた局がアクセスしても、CWを鳴らしません。ただし、Tコマンドが発行されるとFPMB.CHTは鳴ります。安眠モードは、待機モードからコマンドモードに戻った時点で自動的に解除されます。(『\item{アクセスCW}[extend-cw]』、『4.7.9 [F.9] 安眠』参照)

4.6.14. 緊急メッセージ解除

 緊急メッセージを解除します。外部アクセスユーザがUコマンドで設定した緊急メッセージを解除します。(『4.8.10 U 緊急メッセージ』参照)

4.6.15. FPMBについて

 FPMBに関するインフォメーションを表示します。基本的にFPMB起動時に表示されるオープニングメッセージと同じ表示です。

4.6.16. System Information

 FPMBのSystem環境設定値等を表示します。デバック用のコマンドです。

4.6.17. ダウンロード予定

 ダウンロード予定行列を表します。FPMB.CFGの@PAGERで指定されたページャーでFPMB.OMLを閲覧します。ここで表示されるメールリストは後のホームBBSへのアクセスでダウンロードされる予定です。(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)

4.6.18. MAIL FILE IMPORT

 書式に従ったファイルからメールを取り込みます。" 書式" については 『9.4 外部メールファイル』をご覧ください。

4.6.19. 設定ファイル出力

 FPMB.CFGの設定内容をファイルに出力します。出力したファイルはFPMB.CFGとして再利用することができます。デバッグ用のコマンドで後日削除されることもあります。

4.7. 待機モードのコマンド

 自動アクセスまでの時間を待っていると同時に、外部からのアクセスを待っている時に操作できるコマンドを以下に説明します。コマンドモードからは[F.1]で移行できます。また、コマンドモードへは[F.10]で復帰できます。

4.7.1. [F.1] スクリーンセーバー時間変更

 スクリーンセーバーの起動時間を変更します。単位は秒です。

4.7.2. [F.2] 終了

 FPMBを終了します。コマンドモードの[F.2]と同じ動作をします。詳しくは『4.3.3 [F.2] 終了』をご覧ください。

4.7.3. [F.3] 一覧

 着信しているメールの一覧を簡易的に表示します。この時表示されるメールは、前回のコマンドモード以降に着信したメールで、画面の縦幅をこえる分はスクロールされます。着信しているメールを簡単に確認したいときに使ってください。

4.7.4. [F.4] MH

 モニターヘッドを表示します。[F.4]を押すと、FPMBは接続されているすべてのTNCに対し、" \x0cMH\r" を送ります。結果として、モニターヘッドが画面表示されます。詳しくはTNCのマニュアルをご覧ください。

4.7.5. [F.5] Info変

 システム変数$Wの値を変更します。[F.5]を押すといままで設定されていた$Wの文字列が表示されますので、必要に応じて変更してください。『4.6.5 Information変更』と同じ機能です。

4.7.6. [F.6] コネクト

 指定された時間にかかわらず、accessセクションに従った自動アクセスを開始します。ただし、周波数の混雑を避けるため、何回も続けて操作することはできません。あえて、可能だとしても、パケッターとしてのモラルを考えれば、[F.6]を使うことは滅多にないでしょう。もし、あなたが頻繁に[F.6]を押すのであれば、あなたはFPMBを使う資格はありません。

4.7.7. [F.7] 優先

 指定された時間にかかわらず、ホームBBSに対する自動アクセスを開始します。この時ダウンロードされるのはP属性の与えられたメールのみです。このコマンドの使用回数に制限はありませんが、頻繁に使うものではありません。もし、あなたが頻繁に[F.7]を押すのであれば、前項と同様に使用資格を失うこととなるでしょう。

4.7.8. [F.8] P-MAIL

 指定された時間にかかわらず、ホームBBSに対する自動アクセスを開始します。この時ホームBBSに対して" LM" コマンドを使うことによってメールリストを得ます。そして、ダウンロードされるのはP属性の与えられたメールのみです。このコマンドの使用回数に制限はありませんが、頻繁に使うものではありません。もし、あなたが頻繁に[F.8]を押すのであれば、前項と同様に使用資格を失うこととなるでしょう。

4.7.9. [F.9] 安眠

 安眠モードを切り換えます。安眠モードではチャットリクエストを含む「音」関係の動作をすべてキャンセルします。再度、[F.9]を押すことによって解除できます。安眠モード中は画面の表示色がかわります。(『4.6.13 安眠モード』参照)

4.7.10. [F.10] 復帰

 待機モードを終了し、コマンドモードに移行します。この時、TNCのパラメータを変更し、外部からのコネクト要求に対してはbusyを返す(CONOK OFF)ように設定します。

4.7.11. [@] 特定FWDIDへのアクセス

 特定のFWD-IDに対してのみ、アクセスを臨時に行います。[forward]セクションに複数のFWD-IDを記述しているときに有効です。

4.8. PMBモードのコマンド

 以下のコマンドは外部からFPMBにアクセスしたときに有効です。

4.8.1. B ディスコネクト

 コネクションを切断します。引数はありません。Bコマンドが発行されると、FPMBは@PMB-END-TITLE(『3.2.7.2 @PMB-END-TITLE PMBエンディングメッセージ(SYS-STR)』参照)で指定されたPMBエンディングメッセージを表示し、数秒後にコネクションを切断します。ただし、エキスパートユーザの時は、エンディングメッセージは表示されず、即、コネクションを切断します。

4.8.2. F フラグリセット

 アクティブフラグを初期化します。引数はありません。アクセスした段階では、前回のアクセス以降に着信したメールのみがアクティブな状態になっています。[F]コマンドを実行することにより、一部(個人メールなど)を除いた全メールがアクティブになります。

4.8.3. H ヘルプ

 ヘルプファイルを出力します。引数はありません。help-mailboxセクションの内容を送信します。

4.8.4. K 削除

K < msg#>
 メールを削除します。引数として、削除したいMsg#を与えます。ただし、削除できるメールは、アクセスしているユーザに関係するメール(その局宛か、あるいは、その局が書き込んだメール)しか削除できません。

4.8.5. L メールリスト

L
 アクティブなメールリストを表示します。22行毎に入力待ちの状態になります。その状態で[..]が入力されると、リスト表示を中止します。
L < Msg#>
 Msg#以降のメールをアクティブにするか、あるいは、Msg#以降のメールリストを表示します。前者の動作をするかそれとも後者の動作をするかは、アクセスしている局が、FPMB方式でアクセスしているかによって決定されます。『4.6.8 外部アクセスユーザ』を参照してください。
L < Msg#1> < Msg#2>
 Msg#1からMsg#2までのメールをアクティブにするか、あるいは、Msg#1からMsg#2までのメールリストを表示します。前者の動作をするかそれとも後者の動作をするかは、アクセスしている局が、FPMB方式でアクセスしているかによって決定されます。『4.6.8 外部アクセスユーザ』を参照してください。
 
L< < call>
 < call> を発信人とするメールをアクティブにします。
L> < call>
 < call> を宛先人とするメールをアクティブにします。

4.8.6. N 個人情報設定

NE
 エキスパートユーザ属性を変更します。トグルスイッチです。『4.6.8 外部アクセスユーザ』を参照してください。
NF
 FPMBユーザ属性を変更します。トグルスイッチです。『4.6.8 外部アクセスユーザ』を参照してください。

4.8.7. R 読みだし

R < msg#>
 Msg#のメールを読みだします。

4.8.8. S 書き込み

SB call @ [bbs] [< call] [$bid]
SP call @ [bbs] [< call] [$bid]
 メールを書きます。W0RLIとフルコンパチプルです。FPMBに外部から書き込まれたメールはFPMB.FLTの設定に従って転送されます。その際、あなたのルートヘッダーがつきます。

4.8.9. T チャット要求

 チャット要求です。Tコマンドを受理すると、chat-requestセクションの記述に従ってあなたにその旨を知らせます。

4.8.10. U 緊急メッセージ

 緊急メッセージを書きます。緊急メッセージは1行のみです。緊急メッセージはできる限りあなたの目に留まるように表示されます。

4.9. 簡易ターミナル

 FPMBには最低限の機能をもった簡易的なターミナルが内蔵されています。ちょっとしたチャットやアクセスには十分使えるものでしょう。

4.9.1. ターミナルモードへの移行

 簡易ターミナルモードへ移行するには以下の方法があります。

4.9.1.1. コマンドモード

 コマンドモードで「チャット」(『4.3.9 [F.8] チャット』参照)を実行することによって、簡易ターミナルモードに移行できます。

4.9.1.2. チャットリクエスト

 チャットリクエストに答えるとき、自動的に簡易ターミナルモードに移行します。しかし、チャットリクエストに答える場合でも、FPMB.CFGの設定によっては外部のターミナルソフトを起動することができます(『3.2.7.11 @EXT-CHAT-TERM チャット応答ターミナル(ON|OFF)』参照)。

4.9.2. コマンド

 ターミナルモード中[GRPH]を押すことによって、ターミナルモードのコマンドを実行することができます。[GRPH]を押すと、コマンドウィンドウが開きますので、カーソルキーでコマンドを選択し、[RETURN]を押してください。ただし、ターミナルで文字を入力している途中では[GRPH]を押してもコマンドウィンドウが開きません。一度[RETURN]を押してから[GRPH]を押してください。

4.9.2.1. 終了

 簡易ターミナルモードを終了し、コマンドモードあるいは待機モードに戻ります。

4.9.2.2. アップロード

 テキストファイルのアップロードを行います。無手順方式のみですので、バイナリーファイルの転送はできません。

4.9.2.3. ダウンロード

 テキストファイルのダウンロードを行います。無手順方式のみですので、バイナリーファイルの転送はできません。

4.9.2.4. ターミナル

 ターミナルモードに移行します。

4.9.2.5. ATL実行

 ターミナルモードでATLファイルを実行することができます。

4.9.3. ポートの変更

 ターミナルモード中はポートの変更はできません。一度、コマンドモードに戻って、再度簡易ターミナルを実行してください。裏技を使用すれば、変更可能です。各自研究してください。

5. 基本運用

5.1. 日常の運用形態

 FPMBで何をどうやっていいのかわからない人は、以下の手順に従ってください。

5.1.1. 一日の流れ

 パケットをやっている時間はありません。待機モードにして、急いで会社や学校に行きましょう。
 あなたのいない昼間、FPMBはホームBBSから必要なメールをダウンロードして、あなたのハードディスクに記録していきます。あなたは、仕事や勉学に励めばいいのです。
帰宅後
 帰宅後、食事をしたりお風呂に入ったりやることをやってしまってから、パソコンの前に座りましょう。
 まず、[F.10]を押して「待機モード」から「コマンドモード」に移行してください(『4.7.10 [F.10] 復帰』参照)。すると、あなたの留守中に着信したメールが白色で表示されているはずです。あなたは、カーソルキーと[RETURN]の操作によって、それらのメールを読むことができます(『4.3.12 [CR] 閲覧』参照)。また、個人メールに対する返事や、フォロアップなどを同時におこなえます。
 一通り、メールに目を通したところで、[F.4]を押し、未ダウンロードのメールリストから必要なメールを選択してください(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)。
 後は、[F.1]を押して「待機モード」にして明晩を待つだけです(『4.3.2 [F.1] 待機モード移行』参照)。その後、決して[F.6]を押してはいけません。たぶん、あなた以外のFPMBユーザも[F.6]を押したいのを我慢しているのですから・・
 まぁ、何事も

                                 " 楽しく" 
                (これが 六
                          番
                           目
                            の
                             き
                              ー
                               わ
                               ー
                                 ど
                                 です)
遊びましょう。

5.1.2. 保守・管理

データディスクの整理
 FPMBの処理速度は、データディスクに割り当てているディスクドライブの性能に大きく左右されます。同様に、データディスクに保存されているメールの数にも影響をうけます。不要なメールは即削除するように心がけましょう。
 また、月に一度はNOS(ノストラダムス)等のTOOLを使って、FATを整理しましょう。これもFPMBの処理速度に大きく影響します。
ダウンロード予定行列
 常にダウンロード予定行列(FPMB.OML)にメールリストがいっぱいたまっているのであれば、select-messageセクションの設定が適切でありません。それはあなたのFPMBの処理能力を超えている何よりの証拠です。FPMB.OMLにはほとんどメールリストがたまることのないようselect-messageセクションを設定するのが賢明なユーザです。Keyword No.3 is " COLOR" .
ログファイルの確認
 ログファイルに目を通し、システム障害が発生していないか、UCによるアクセスがないかなどを確認しましょう。

5.2. メールの作成

 メールを作成する場合、次の3ケースが考えられます。
1)何もない状態からメールを新規に作成する。
2)着信したメールに対してリプライやフォローアップメールを作成する。
3)既にあるファイルをメールとして作成する。
ここでは、この3つのケースにわけて、それぞれの手順を簡単に説明します。

5.2.1. 作成

5.2.1.1. 新規にメールを作成

 個人宛のメールを作成したいときはコマンドモードで[F.6]を押してください(『4.3.7 [F.6] 手紙』参照)。また、Bulletinを作成したいときはコマンドモードで[F.7]を押してください(『4.3.8 [F.7] 投稿』参照)

5.2.1.2. リプライ、フォロアップ

 着信したメールの発信人に対して返事を書きたいとき、すなわちリプライをしたいときは、コマンドモードで該当するメールにカーソルを合わせ[R]を押してください(『4.3.24 [R] リプライ』参照)。また、ページャーでそのメールを読んでいるもきも同じく[R]を押してください(『4.4.9 [R] リプライ』参照)。
 着信したメールと同じ宛先(ニュースグループ)、かつ、サブジェクトでメールを書きたいとき、すなわちフォロアップをしたいときは、コマンドモードで該当するメールにカーソルを合わせ[F]を押してください(『4.3.16 [F] フォローアップ』参照)。また、ページャーでそのメールを読んでいるときも同じく[F]を押してください(『4.4.4 [F] フォローアップ』参照)。

5.2.1.3. ファイルからの入力

 コマンドモードで[F.6]あるいは[F.7]を押してください(『4.3.7 [F.6] 手紙』、『4.3.8 [F.7] 投稿』参照)。そして、フィールド編集のウィンドウになったら、FILE:のフィールドにファイル名を入力します。この時指定するファイルは、FWD-NETで転送可能な状態になっていなければなりません。すなわち、バイナリーファイルであったり、メールの途中に" /EX" だけの行があってはいけません。バイナリーファイルであれば、予めLHA+ISHの処理をしておく必要があります。

5.2.2. メール作成時の留意事項

内容
 一度転送してしまったメールは、途中で止めることはまず不可能です。メールの内容は適切か、「アマチュア業務」を逸脱していないか、他人に不快感をあたないか、などパケッターとして恥じぬ内容であることを確認してください。
 また、同じ内容のメールを何度も連続してアップロードしないようにしましょう。
書式
 1行の長さは70桁程度にしましょう。リプライやフォロアップであなたのメールが引用される時、1行が70桁程度のメールが最も処理に都合がよいのです。FPMBだけでなく、今後増えてくるであろうTOOLでも同じことがいえます。
 また、1行おきに空行をつくるのもナンセンスです。かえって、読みにくくなることが殆どです。
特殊文字
 特殊文字は使わないようにしょましょう。特にPC-9801シリーズで使用されている丸数字は他の機種では読めないことがおおいのです。その他罫線類も注意が必要です。
 もちろん、エスケープシーケンスは御法度です。
シグネチャー
 シグネチャーは簡潔にしましょう。2行程度に納まるようにすべきです。シグネチャーはあなたを宣伝する場所ではありません。(『3.2.4.2 @MAIL-SIGNATURE 署名(SYS-STR)』参照)
サイズ
 1メールのサイズは5KB以内にしましょう。大きすぎるメールは転送の障害になります。
フォローアップかリプライか
 フォローアップが適切か、それともリプライが適切なのかよく考えましょう。フォローアップされたBulletinの数割はリプライが適切と思われます。

6. 応用運用

6.1. 分割ISHファイルのアップロード

 分割されたISHファイルのアップロードにも、FPMBは威力を発揮します。この威力とは、単にアップロードするだけではありません。FWD-NETが混乱しないように、分割されたファイルは時間間隔をあけてアップロードする機能を持ち備えています。
 しかし、この機能はFSWなどのISHファイルを無秩序にアップロードすることをうながしているのではありません。ISH化されたBulletinは、通常のBulletinとはFWD-NETに対する要求品質が異なります。今日のFWD-NETでは、ISHが要求するだけの品質を満たしていないことを認識する必要があります。もし、あなたが、ここに書いていることを理解できないのであれば、ISH化されたBulletinは投稿すべきではありません。

6.1.1. 分割ファイルのメール化

 まず、分割されたISHファイルをメールとしなければなりません。コマンドモードで[F.6]あるいは[F.7]を押してください。そして、通常どおり、宛先を決定します。そして、フィールド編集のウィンドウになったら、FILEフィールドにファイル名を入力してください。分割されたISHファイルはたいてい xxxx.I00-xxxx.Innですから、" *.I*" と入力すればいいでしょう。もちろん、ドライブ名やディレクトリ名も忘れないように併せて入力してください。
 次に、先ほどのFILEで入力したファイル名に該当するファイル一覧が表示されますので、必要なファイルを選択します(『4.3.7 [F.6] 手紙』、『4.3.8 [F.7] 投稿』参照)。
 そして、Subejctを聞いてきます。この時、先ほどのフィールド編集で予め入力したSubjectが表示されていますので、必要に応じて変更してください。最終的には、このSubjectに連番が付加されます。
 B-IDを聞いてきます。FPMBに自動的につけさせたいときは[ESC]を押してください。任意に設定したときは、その文字の最後に2桁の通し番号がつきますので、文字長に気をつけてください。
 最後に転送間隔を聞いてきます。既定値は3時間です。ファイルのサイズや内容によって、適切な値を設定してください。

6.1.2. アップロードメールの管理

 作成したメールは一時的にホールドして、FPMBが自動的にアップロードしないようにし、時機を見計らってホールドを解除し、アップロードします。一応、一定間隔の時間をおいて転送されるような仕組みになっていますが、あなた自信の目で転送状況を見ながらアップロードするのがベストです。また、同時にFPMB.CFGの@UL-MAX-NUMの値を調節して、一度に何個ものISHファイルがFWD-NETに転送されないように設定してください。

6.1.3. ソフトアップロード時の注意

 ISHファイルにして転送するファイルは、その殆どがプログラムだと思われますが、以下の点に注意しましょう。
アップロード可能か&必要か
 あなたがFWD-NETで転送しようとしているソフトが、FWD-NETでの配布を許可されているかどうかを確認しましょう。殆どのソフトが再配布について何らかの条件をつけています。もし、配布不可能なソフトをFWD-NETに転送すれば、あなただけでなく、FWD-NET全体が世間に対する信用を失い、FWD-NETの他のユーザに多大な迷惑をかけます。今一度、再配布の条件に適合しているか確認しましょう。
 また、そのソフトがFWD-NETで転送するだけの価値があるものなのかを考えましょう。無線を使ったFWD-NETは有線NETとは違い、データを転送する回線は非常に細いものです。そのソフトが本当にFWD-NETのユーザに求められているものなのかを考えましょう。一部の局からだけのリクエストにたいし@JPNで転送するのは考えものです。
 しかし、分割数が5を超えたり、総量が100KBを超えるファイルを転送するのは厳禁です。
 そこで、FPMBでは以下の条件に一致するファイルの転送を固く禁止します。

    ・HAMに無関係の膨大な量のファイル
    ・総量が100KB以上のファイル

    キ  ー   わ   ー   ど No.4 is  " TOTAL" 
圧縮は最大限に
 回線を最大限有効に使うためにはファイルの圧縮は不可欠です。可能な範囲においてLHA等でファイルを圧縮しましょう。LHA以外の圧縮ソフトは使用しないようにしましょう。
エンコードは適切に
 ISHの他にも数種のエンコーダーが存在しますが、できる限りISHを使うべきでしょう。他のソフトでは解凍できる局数も限られます。
 また、ISHのマルチボリュームを使うときは、1ボリュームが100行以下になるようにすべきです。1ボリュームが大きすぎても、小さすぎても、効率は悪くなります。
再送は必要最低限に
 ISHファイルは文字抜け等による解凍不可能がつきものです。再送依頼がきても、そのファイル全部を再送するのではなく、行単位で再送するようにしましょう。また、再送要求は、適切な情報をもって、P-mailで送ってください。

6.2. 分割ISHファイルの解凍

 アップロードだけでなく、分割ISHファイルをダウンロードし解凍するにも威力を発揮します。FPMB上で、分割ISHファイルをひとつのファイルにまとめるまでの行程をおこなうことができます。

6.2.1. 分割ファイルをまとめる

 まず、数あるメールのなかから必要なファイルのみをピックアップしなければいけません。コマンドモードの[F.5]をつかって必要なメールのみをアクティブな状態にします(『4.3.6 [F.5] 検索』参照)。
 必要なメールのみがアクティブな状態になったら[TAB]キーをおしてアクティブなメールのみを表示するモードにします(『4.3.28 [TAB] 表示メール切り換え』参照)
 最初に出力したいメールにカーソルを移動し、[C]でファイルに出力します(『4.3.14 [C] ファイル出力』参照)。その後、必要なファイルを同じ手順でファイルに出力します。たぶん、カーソルキーを[RETURN]キーのみですべてのメールがファイルに出力できるでしょう。
 その後、FPMBを終了し、ISHで解凍してください。

6.2.2. ウィルスに注意

 悪戯ソフトが転送されてくることもありますので、転送されてきたソフトを実行する場合には細心の注意を払うことをおわすれなく。
 FWD-NETに限らず、この世にあるすべてのプログラムにウィルスが潜んでいる可能性があります。たとえ、あなたのシステムがウィルスに感染しても、だれも責任をとってくれないでしょう。
 もしかしたら、あなたのFPMBにも・・・ :-) kE yわ ー ど そのご は FPMB

6.3. タイマー運用

 FPMBは24時間連続運用してこそ威力を発揮しますが、「一日中パソコンを動かしていると電気代がかさむ!!!と、XYLにしかられる」という方はこの章にかかれていることを試してみてください。たぶん、電気代が大幅に節約でき、夫婦円満な生活がおくれることでしょう。貧乏学生諸君は浮いた金で遊びまくりましょう。:-)

6.3.1. 自動起動とパワーオフ

 まず、パソコンのbootと同時にFPMBが起動するようにAUTOEXEC.BATを変更します。この時、/TオプションをつけてFPMBを起動するように設定してください。(『4.1.2.2 /T タイマーモード』参照)そして、FPMB終了後は、パソコンの電源をOFFにするような記述をおこなってください。

     [autoexec.batの例]
     PATH=....
     FPMB /T
     POWEROFF         < --- 自作してください
 PC-9801シリーズのパソコンは、ソフトから電源を落とすことはできません(98NOTEシリーズはソフトウェア(ex. poweroff)で電源を落とすことができます)。そこで、このハードを自作します。PC-9801に何らかの出力ポートを確保し、そこを通じて電源制御装置をコントロールし、FPMBが終了したら98の電源が落ちるように細工してください。FM音源ボードのジョイスティック端子(これは汎用入出力ポート)を使う方法もあります。
 さて、電源制御装置の仕様としては、
1)一定時間毎(1時間おき程度)に電源がONになる(98NOTEはこの部分が困難)
2)98からの指令の後、数秒後に電源がOFFになる
程度の簡単なものです。腕に自信のあるかたは自作して、FBな装置ができたら公表してください。

7. 応用設定

7.1. W0RLIとのシリアル直結

 もし、あなたがW0RLIのSYSOPであり、W0RLI側のRS232Cポートに余裕があるなら、FPMBをW0RLIのシステムにRS232Cで直結すれば、より快適にFPMBを使うことができます。ここでは、FPMBをW0RLIとシリアルで直結し運用するための設定を説明します。

7.1.1. FPMB側の設定

7.1.1.1. FPMB.CFG(portセクション)の設定

 FPMB.CFG portセクションで @TNC=SERIALと設定し、TNCエミュレーションを行うようにします(『3.2.14.8 @TNC 接続機器の指定』参照)。その他、W0RLI側の通信条件と一致させることは言うまでもありません。もし、RLI側がG8BPQであり、かつ、BR.COM(bridge)を中継する場合は @TNC=BRIDGEと設定します。

7.1.1.2. FPMB.CFG(accessセクション)の設定

 FPMB.CFG accessセクションにおいてアクセスプロトコルを'W'あるいは'S'にします。'B'でも構いませんが、SP SYSOPなどのメールが読めなくなります。(『\item{アクセスプロトコル}[fwd-protocol]』参照)

7.1.1.3. FPMB.CFG(atlセクションの設定)

 FPMB.CFGatlセクション(may be atl-home section)で、アクセスをエミュレートする必要があります。以下のようにatlセクションを設定します。

     PORT A
     TX " *** CONNECTED to JF6LZE" 
     END SUCCESS JF6YLR HOME
 ここで、JF6LZEはあなたのコールサイン、JF6YLRはW0RLI側のコールサインです。同一のコールサインでも構いません。

7.1.2. W0RLI側の設定

7.1.2.1. CONFIG.MBの設定

 まず、ポート設定においてシリアル直結の為の定義をおこないます。CONFIG.MBのサンプルにもありますが、下記の通り設定してください。

     ;
     Port B Serial
     Link to FPMB
     RIUDGM123   180  30  180  50  0  43  3  0
 CONFIG.MBのリモートSYSOP用のプロンプトを変更する必要があります。W0RLIの既定値では、リモートSYSOPのプロンプトは改行しませんし、不特定要素が含まれていますので、FPMBがリモートSYSOPのユーザプロンプトの識別ができません。そこで、CONFIG.MBを変更して、ユーザプロンプトが改行コードで終了し、かつ、プロンプトとしてFPMBが識別し易いようにします。
 例えば、" REMOTE-SYSOP-MODE> " などのようにすると確実です。最後に" $H" をつけてはいけません。

     ;
     ; Prompts. BBS, SYSOP, USER.             
     ;                       
     TASK $t> 
     TASK $t REMOTE-SYSOP >                 < - この行が重要
     < TASK $t>  $U de $O: at $T-UTC on $D B,C,D,H,?,I,J,K,L,M,N,P,R,S,T,U,V,W> 
最新のW0RLIでは書式が異なるかもしれませんので、お手持ちのW0RLIのマニュアルを参照してください。

7.1.3. FPMBの動作

 W0RLIとシリアル直結した場合は、FPMBの各種制限も大幅に緩和されます。このほか、内蔵の簡易ターミナルに移行したときも、W0RLI側に" *** CONNECTED to xxxxxx" をおくってコネクトをエミュレートします。
 また、W0RLIのタスクがふさがっているとFPMBがW0RLIにアクセスしたときに一時的にハングアップします。できる限り、FPMB用に1タスク確保するようにしてください。

7.2. FPMB同士の接続

 あなたのFPMBは、他の局が運用するFPMBをホームBBSとし、FPMB方式でメールをダウンロードすることもできます。ただし、accessセクションで説明したようにHOME指定できるのは1局だけです。したがって、他の局のFPMBをホームBBSにするには、W0RLIなどに全くアクセスできない時などに限定されるでしょう。

7.2.1. 子FPMBの設定

7.2.1.1. FBBプロトコル解除

FBBプロトコルを使用しないように@FBB-PROTOCOL=OFFとしてください。

7.2.1.2. portセクションの設定

シリアル直結で親FPMBと接続する場合は、portセクションで@DTRCTRL=ONとしてください。FPMBはシングルタスクですので、回線がふさがっている可能性があります。@DTRCTRL=ONと設定し、atlセクションで適切な記述をすることにより、一時的なハングアップを回避することができます。

7.2.1.3. atlセクションの設定

 シリアル直結で親FPMBと接続する場合は、該当するatlセクションで親FPMBのRS232CのDSR信号を調べ、親FPMBがコネクト可能な状態であるかを調べるようにしてください。

    PORT A
    IFN DSR CLOSED                 < --- これが必要
    TX " *** CONNECTED to JF6LZE-6" 
    PRINT " RS232Cで接続されました" 
    END SUCCESS JF6YLR HOME
    ;
    :CLOSED
    PRINT " 回線が閉じています" 
    END FAIL

7.2.2. ホームBBS側の設定

7.2.2.1. portセクションの設定

 シリアル直結で子FPMBと接続する時は、『7.2.1.2 portセクションの設定』同様の設定を行ってください。

7.2.3. 動作例

 上記の設定が正しく行われると、以下の様な動作をします。

    1)子→親 cmd:*** CONNECTED to JF6LZE     (アクセス)
    2)親→子 [FPMB-xxx-CH$]
         Hello This is xxxxxx's Personal Mail Box Port A
              FPMB: yyyyy de xxxxx 910617/1200 [125/650] > 
    3)子→親 [FPMB-xxx-CH$]
    4)親→子 > 
    5)子→親  Auto Access
    6)親→子  FPMB MODE > 
    7)子→親 L 1000 1050
    8)親→子  Msg#  Stat  Size To     From   @BBS   Date      Subject
               1050 B     1024 FPMB   JF6LZE JPN    0717/1200 FPMB> Ver..
               1049 B     5265 ALL    JJ6IBK JNET6  0717/1159 PSE TEST 
                ....
                ....
                (普通なら一画面分を表示したところで、ウェイトが入るが、
                この場合はウェイトが入らない)
               1000 B      148 ARONET JF6YLR 40     0716/0000 Will be shu

               AUTO MODE > 
    7)子→親   R 1000
    8)親→子   Date: 17 Jun 91 12:56 jst
               ....
               (親FPMBの設定にかかわらず、RFC-822規格のメールヘッダー
               になる)
               ...
               ...
               AUTO MODE > 

7.3. FBBとの接続

 ここでは、F6FBBとFPMBをTNC経由で接続する方法とシリアル接続する方法を説明します。

7.3.1. FBBユーザインタフェースの変更

 FBBのメールヘッダーは既定値ではRFC-822に従った記述ではありませんので、FBBの既定値のままではFPMB方式のダウンロードが不可能です。しかし、FBBにはメールヘッダ等ユーザインタフェースを任意に設定できる機能があり、この機能を利用してメールヘッダー等をRFC-822に従った書式に変更することにより、FPMB方式でのダウンロードが利用できるようになります。
 現在、有志の方々によって作成されたW0RLI.TXTがあり、これをFBBのシステムにセットすることが必要になります。このW0RLI.TXTはFWD-NET上で配布されましたので、FBBシステム上で既に利用可能だと思われます。
 まず、ターミナルモードからFBBにログインし、FBBのOLコマンドでW0RLI.TXTを選択してください。また、規定値ではリスト表示が1ページ毎にウェイトが入りますので、このウェイトも解除しておきます。FBBのOPコマンドで変更可能です。
 詳しくはFBBのヘルプコマンド等を参照してください。

7.3.2. FBBとのRBR.COMを経由した接続

 FBBとFPMBをシリアル接続するにはRBR.COM(常駐型BRidge)が必要です。まず、RBR.COMを用意してください。('93 HAMフェアーにおいて、常駐型BRidge(RBR)がリリースされました。)このRBRをFBBのシステム側に常駐させることにより、FBBとFPMBのシリアルリンクが容易になりました。RBRを経由する接続方法は、W0RLIのシステムとBridge経由の接続と同じですので、そちらをご覧ください。

7.4. 新種のRBBSへの対応

 FPMBがサポートしているRBBSは、W0RLI、F6FBB、7K1DJLで、これ以外のRBBSは正常に認識されません。しかし、今後新種のRBBSが登場した場合ATLのBBSTYPEコマンド(『3.2.18.20 BBSTYPE HOMEBBS種別強制設定』)を使用することによって即座に対応できます。ここでは、その設定方法を説明します。

7.4.1. 対応可能条件

 FPMBが対応できるのは、その新しいRBBSのユーザインタフェースやメッセージヘッダが、FPMBが既に対応しているW0RLI、F6FBB、7K1DJLのいずれかのそれと互換性があるRBBSのみで、全く新しいユーザインタフェースを持つRBBSには対応できません。

7.4.2. ATL設定方法

 ATLのBBSTYPEコマンド(『3.2.18.20 BBSTYPE HOMEBBS種別強制設定』を使用して、FPMBに対して、新しいRBBSがあたかもW0RLI、F6FBB、7K1DJLであるかのように思わせます。例えば、W0RLIと同じインタフェースをもつRBBSであるなら次のように設定してください。

     ;=========================================
     [atl-home]
     ;
     ;ホームBBSとコネクション確立のためのATL
     ;=========================================
     :LAB0
     PORT A
     MODE CMD
     WAIT 1
     TX " C JF6YLR" 
     :LAB1
     RX
         IF " *** CONNECTED to JF6YLR"  SUCCESS
         IF " busy"  BUSY
         IF " *** CONNECTED"  ANOTHER
         IF " *** DISCONNECTED"  FAIL
     GOTO LAB1
     :SUCCESS
         PRINT " ホームBBSに接続しました。" 
         BBSTYPE RLI                            ← この一行が重要
         END SUCCESS JF6YLR HOME
     :BUSY
         PRINT " ホームBBSは使用中です。"  
         END FAIL
     :ANOTHER
         TX " 現在FPMBが自動アクセス中です。しばらくしてアクセスしてください" 
         WAIT 3
         MODE CMD
         TX " D" 
     :LAB2
         RX
             IF " *** DISCONNECTED"  LAB0
         GOTO LAB2
     :FAIL
         PRINT " アクセスに失敗しました" 
         END FAIL

7.5. TNC-2系以外のTNC

 FPMBはTASCO系のコマンド体系を使っていますので、他のTNCでは一部動作不良を起こすものがありますので注意してください。

7.5.1. KPC-2/4

7.5.1.1. portセクションの設定

 KPC-2/4を接続するポートで@TNC=KPC2と設定してください。(『3.2.14.8 @TNC 接続機器の指定』参照)また、@WAIT=2, @WAIT-CMD=1 と設定してください。
 [Thanks to JS1RMZ 嶋@筑波大 さん]

7.5.1.2. ATLの設定

 KPC-4のポートの切り換えは、ATLのSENDコマンドを使って行います。SENDコマンドの引数にはシステム変数が使えますので、そこにコントロールコードをいれてポートの切り換えを行ってください。(『3.2.18.9 SEND/TX RS232C回線への出力』参照)

7.6. FPMB.ICOの作成

 FPMB用のICONの作成は、MS-WINDOWS用のICONを作成するプログラムを使用します。これらのプログラムによって作成された*.ICOをFPMB用のICONに変換して利用します。以下に、FPMB用ICONの作成手順を説明します。
 まず、MS-WINDOWSを起動し、ImageEditorなど*.ICOファイルが編集できるソフトを起動し、ICONをデザインしてください。そして、任意のファイル名で保存してください。このとき、ICONの形式は、4096色中16色、32×32で無圧縮形式で保存してください。
 MS-DOSに戻り(あるいはMS-DOSに抜け)、FPMB純正TOOLのICONMAKE.EXEを起動します。このICONMAKE.EXEはMS-WINDOWS形式のICONをFPMB形式のICONに変換します。MS-WINDOWSのICONファイル名、FPMBのICONファイル名を入力すると、変換されたファイルが作成されます。変換先のファイルが既に存在するときはアペンドされます。この変換されたファイルをFPMBのカレントディレクトリにFPMB.ICOの名前でコピーします。
 作成したICONの投稿は純正TOOLのICONSERVを利用してください。
9.6 FPMB.ICOのファイル構造

8. トラブルシューティング

8.1. ホームBBSのMsg#が若返るとき

 FPMBは通常ホームBBSに対して" L MSG#1 MSG#2" の形で、メールリストの請求をおこないます。ところが、ホームBBSのメール番号が若返ったらメールリストの取得ができなくなります。

8.1.1. リナンバーの時期が近づいたら

 ホームBBSのMsg#のリナンバーが行われると、ダウンロード予定行列(FPMB.OML)に格納されていたメールは意味のない情報になってしまいます。リナンバーがいつ行われてもいいように、できる限りダウンロード予定行列に溜めないようにしてください(決して、頻繁にアクセスしてダウンロードしろといっているのではありません。あなたのダウンロード能力に応じたselect-messageセクションの設定をおこなってくださいという意味です)。

8.1.1.1. FPMB.CFGの設定

 FPMB.CFGの下記の通り変更あるいは追加してください。

    @LIST-MODE=OFF
    @LIST-COMMAND=L
 これにより、" L MSG#1 MSG#2" だったのが、" L" だけになります。

8.1.2. リナンバーが行われたら

8.1.2.1. FPMB.CFGの設定

 @LIST-MODE=ONに戻します。これで従来通り" L Msg#1 Msg#2" に戻ります。

8.1.2.2. 最終メールリスト番号の修正

ホームBBSの最終MSG#を確認して、『4.6.4 ホームBBS最終番号変更』すると次回から" L < MSG#+1> < MSG#+α> " になります。

8.1.3. 若返り対策自動化

 上記の動作を自動的に行わせることができます。『3.2.9.2 @HOMEBBS-RENUMBER ホームBBS MSG#若返り番号(NUM)』をご覧ください。

8.2. FPMB.IDXの損傷

 FPMBを実行中にコンピュータをRESETしたり電源がきれたりすると、大抵FPMB.IDXが破壊されてしまいます。もし、このようになった時は次の順序で復元を試みてください。

8.2.1. CHKDSK /F による修復

 FPMB.IDXがあるドライブに対して" CHKDSK /F" を行ってください。ファイルサイズの調整、アロケーションテーブルの修復などが行われ、MS-DOSのファイルとしての修復が完了します。しかし、FPMBのファイルとしてはまだ論理的に修復されていませんので、次のステップに進んでください。

8.2.2. 論理的な修復

 次に『4.6.1 ファイル整理』を実行し、論理的に修復します。一度では正常にならないときもありますので、数度実行してください。
 以上の方法でも正常に戻らないときは、思い切ってFPMB.IDXを削除してください。

8.3. メモリー不足

 メモリー不足でエディタやターミナルソフトなどのチャイルドプロセスが起動できないときは以下の方法をお試しください。

8.3.1. SWAP.COMの利用

 SWAP.COMは、チャイルドプロセス起動時に親プロセスが使用していたメモリー空間をディスク上に退避し、チャイルドプロセス用のメモリー空間を確保するソフトです。SWAP.COMはフリーソフトです。有線BBSなどからダウンロードしてください。

8.3.1.1. fileセクションの設定

 fileセクションの設定を変更し、エディタやターミナルを起動するときにSWAP.COMを介して起動するように設定します。

     @EDITOR-PATH=COMMAND.COM /C SWAP -F RED $
 RSE.EXEを使えば、このように面倒な設定をしなくてもいいかもしれません。詳しくはSWAP.COM、RSE.EXEのマニュアルをご覧ください。

     SWAP.COM (C) Copyright 1988-1989 Nico Mak and 
                          Mansfield Software Group
     RSE.EXE  JM1PQQ

8.3.2. CONFIG.SYSの工夫

 CONFIG.SYS の FILES の値を小さくすると効果があります。 FILES=1 につきメインメモリを約1KB消費します。また、SHELL=COMMAND.COM A:\ /P /E:xxxx の xxxx を必要最小限にするのも効果があります。

8.4. ホームBBSにアクセスしない

 自動転送の時間になってもホームBBSをアクセスしないときは、次の手順で確認を行ってください。

8.4.1. 指定時間になっても何も起こらない

待機モードで、指定した時間になってもなにも起こらない時は、FPMB.CFGの@POLLING-INTERVALの設定ミスが考えられます(『3.2.8.5 @POLLING-INTERVAL 自動アクセス時間(STR+NUM)』参照)。

8.4.2. コネクト動作をしない

 転送の時間になると、その旨の表示はされるが、TNC がコネクト動作をしない時は以下の設定ミスが考えられます。
accessセクションでの転送プロトコル(B|F|H|E|N|W)の設定ミス
許可されている文字以外を指定している場合はアクセスを行いません。(『3.2.19 accessセクションの設定』参照)
accessセクションに記述したatlセクション指定ミス
accessセクションに記述したatlセクション名の先頭に " atl-" が付加される点に注意してください。
atlセクションの設定ミス
使用するポートを宣言しているかなどを確認してください。(『3.2.18 atlセクションの設定』参照)

8.5. ハングアップ

8.5.1. アクセス直後にハングアップする

 ホームBBSへの接続は成功したものの、いっこうに先の処理にすすまないときなど以下の手順で確認をおこなってください。

8.5.1.1. ユーザプロンプトを認識しない

 ホームBBS からユーザプロンプトが送ってきて、コマンド待ちの状態になっているがFPMB は「しらんぷり」をしている時は次の事項を確認してください。
プロンプトが > で終わっているか
 あなたのホーム BBS のユーザプロンプトの右端は" > " で終わっていますか?もしそうでない場合は、homebbsセクションの @HOMEBBS-PROMPT を変更する必要があります。というより、そのホームBBSのSYSOPに変更をお願いしてください。他のBBSソフトのすべてが、ユーザプロンプトの右端は" > " で終わることが条件となっています。
ATLのEND文
 つぎに、関係するATLファイルをみてください。END 文のオペランドに FAIL あるい
は SUCCESS が記述されていますか?もしかしたら、まだ、ATLの処理の中にいるかもしれません。

8.5.1.2. ホームBBSがダウンしている

 しばらくそのままにしておけば、自動的に回復します。

8.5.2. Lコマンド発行後、ハングアップする

 FPMB がホーム BBS に対して" L nnnn" を発行後、メールリストが送られてきても、その後の処理を継続しない場合は次の手順で確認をおこなってください。

8.5.2.1. HOMEBBSのユーザプロンプトの変化

" L nnnn" 発行前と後ではホームBBSのユーザプロンプトの表示幅が変わっていませんか?
 例えば、ユーザプロンプト中にアクティブなメール数を表示している場合などに、よくトラブリます。

     " L nnnn" 発行前:  " JR6JGB TASK-1 ACTIVE MSG IS 12345 > " 
             発行後:  " JR6JGB TASK-1 ACTIVE MSG IS 12 > " 
 こんな時は、ホームBBSに対してエキスパートユーザ(W0RLIのNEコマンド)になる
か、FPMB.CFGで@HOMEBBS-PROMPTを設定しておけば、回避できます。

8.6. ダウンロードしない

8.6.1. Rコマンド発行のタイミングがずれている

 ホームBBSに対して " R nnnn" あるいは " RH nnnn" は発行しているが、一つのメールをダウンロードし終える前に、次の" R nnnn(RH nnnn)" を発行したり、連続して" R nnnn" を発行する場合は、@HOMEBBS-PROMPTの設定不良が考えられます。特に" @HOMEBBS-PROMPT=*" などと設定していれば、まちがいなく、誤動作します。 時たま、一つのメールをダウンロードし終わる前に" R nnnn" を発行する時は、引用文に用いられる" > " だけの行が、メールの本文中に含まれていませんか?W0RLI11.12では、FPMBがホームBBSにコネクト後、FPMBのシステムID" [FPMB-x.xx-H$]" をおくると、ホームBBSのユーザプロンプトが" > " に変わってしまいます。FPMBは、このホームBBSのユーザプロンプトである" > " と、メール中の" > " を正しく区別することができないために、誤動作を引き起こします。このような時は、FPMB.CFGで@SEND-SYSTEMID=OFFと設定してください。

8.6.2. FPMB.IDXが更新されない時

" R nnnn" 発行のタイミングはあっているが、FPMB.IDXに何の痕跡もないことがあります。まず、FPMB.LOGをみてください。その旨のエラーメッセージが記録されているはずです。考えられる原因としては、RBBS側のメッセージヘッダーとFPMBが想定したメッセージヘッダーが食い違っていることなどがあげられます。特にHOMEBBSはFBBの場合は、FBB側でメッセージヘッダーをRFC-822形式に変更する必要があります。
 エラーメッセージが" ダウンロード失敗 fail code is XXXX" となっている場合、Date:、Message-ID:、Subject:、From:、To:などいずれかのヘッダーの情報が得られないことを意味します。fail codeには、取得済みのヘッダー情報がビット単位で記録されています。

      Message-ID:             1
      From:                   2
      Date:                   4
      Subject:                8
      To:                    10

8.7. アップロードしない

8.7.1. Wフラグになっていない


書き込んだメールのうち、転送すべきメールであれば、自動的にメールステイタスのWがONになります。しかし、WフラグがONになっていない時は、distributionセクションの設定不良が考えられます。(『3.2.20 distributionセクションの設定』参照)
 Wになっている場合は、転送先リストの不良が考えられます。コマンドモードで該当するメールにカーソルを合わせ『4.3.18 [I] インフォメーション』で転送先を確認してください。下の方に" CC: ........" の項目があります。そこで反転しているコールサインが書き込みを行ったコールサイン(正確には転送ID)、黄色が転送先IDです。もし、黄色コール等がなければ、明らかにdistribiutionセクションの設定不良です。通常、SYSOPがFPMBのコマンドラインから書き込んだメイルは、HOME に転送されるようになっていますので、HOMEが点滅しているはずです。
 また、CC:で黄色の転送先IDと、接続したホームBBSの転送IDが一致していない可能性があります。forward-identificationセクションでホームBBSのコールサインと転送IDが正しく設定されているか確認してください。

8.7.2. NET-ROM、KA-NODEを中継してホームBBSに接続する

 この場合は、atlセクションで、強引にホームBBSのコールサインと転送IDを指定しなくてはなりません。(『3.2.18.16 END 簡易言語終了』参照)

8.7.3. 「転送メールはありません」と常に表示される

 これの転送先IDと、ホームBBSの転送IDが何らかの原因で一致していないか、あるいはFPMB.CFGの@UL-MAX....の設定不良が考えられます。

8.7.4. TNCのメイルBOXに転送する

 対応している転送先は W0RLI、MBX、MBL等の転送型BBS、および、TNC-20系内蔵のMINI MAIL BOXです。一部のTNCのメールBOXには対応していません。

8.8. ディスコネクト直後ハングアップする

 ホームBBSとのやりとりが終わって、TNCから" *** DISCONNECTED" が送られて回線が切断されるが、FPMBがハングアップしてしまうことがあります。

8.8.1. TNCのROMが 1.1.5 以上およびKPC

 TNCのROMが1.1.4TJでは、" *** DISCONNECTED" の直後に nullキャラクターが付加されています。しかし、1.1.5以降はnullがつきません。FPMBではメール中に含まれる" *** DISCONNECTED" による誤動作を極力さけるために、このnullの存在を調べています。
1.1.5でもCSTAMP OFFの状態ではnullなしでも正常に動作します。しかし、CSTASM ON の場合は" *** DISCONNECTED [mm/dd/yy HH:MM:SS]" となりますので、正常な動作が期待できません。
DCDをサポートしているTNCをお使いの方は、portセクションで@DCD=ONと設定してください。(一部のTNCでは内部ジャンパー線の変更、あるいはハード改造が必要になります。必要に応じて各自調べてください)
 DCDの状態が良くわからない場合は@DCD=AUTOとしてください。

8.9. 受信文字落ちする

 受信文字落ちが発生する場合、その原因の大半はFPMB.CFGの[sound]セクションにあります。[sound]セクションで設定された曲の演奏時間が長すぎる場合、文字落ちが発生しやすくなります。特に、FBBプロトコルで転送を受ける場合は[sound]セクションを短めに設定してください。
 なぜか、ときたまハードフロー制御がきかなくなるときがあるようです。原因は調査中です。

9. テクニカル

9.1. 自動生成されるファイル

 FPMBの実行中に、FPMBが自動的に作成するファイルとその用途を説明します。
FPMB.IDX
 メールのインデックスファイルです。FPMBで中心、かつ、最も重要なファイルです。このファイルには各々のメールの様々な情報が記録されています。無闇に編集してはいけません。
FPMB.ENV
 FPMBの動作環境を記録するファイルです。ホームBBSからの最終メールリスト番号や、FPMB全体に関する様々な情報を記録しています。
FPMB.BID
 メールのBulletin-IDを記録するファイルです。外部から転送を受けるとき、メールの重複がないようにするためにBulletin-IDのチェックを行いますが、そのBulletin-IDを記録するファイルです。FPMB方式でアクセスをおこなう場合、FPMB.BIDはほとんど無関係ですが、RLIプロトコルで転送を受ける場合はFPMB.BIDが重要な役割を担います。
FPMB.EUR
 外部アクセスユーザのデータベースです。FPMBにRS232C回線からアクセスしてくる局の情報を記録するファイルです。
FPMB.FRI
 お友達データベースです。主に、メールのやり取りをおこなう相手局の情報を記録するファイルです。FPMBではFPMB.IDXの次に重要なファイルです。
FPMB.LOG
 ログファイルです。FPMBの動作状況を記録するファイルで、テキスト形式になっています。
FPMB.OML
 ダウンロード予定のメールリストを一時的に記録するファイルです。FPMBはこのファイルに記録されているメールリストをホームBBSからダウンロードします。FPMB.MSGで'O'属性を与えられたメールリスト(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)、あるいは「選択」で選択されたメールリストがここに記録されます(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)。
FPMB.BML
 手動で選択予定のメールリストを一時的に記録するファイルです。「選択」コマンドを実行すると、FPMB.BMLに記録されているメールリストに対して選択をおこない、FPMB.OML、FPMB.PML、FPMB.NMLに振り分けます。(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)select-messageセクションで'B'属性を与えられたメールリストがここに記録されます(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)。
FPMB.PML
 最優先でダウンロード予定のメールリストを一時的に記録するファイルです。ここに記録されているメールリストは次回のアクセスで優先的にダウンロードされます。select-messageセクションで'P'属性を与えられたメールリスト(『3.2.15 select-messageセクションの設定』参照)、あるいは「選択」で[P]選択されたメールリストがここに記録されます(『4.3.5 [F.4] 選択』参照)。
FPMB.DML
 ダウンロード済みのメールリストを記録するファイルです。ここに記録されているメールリストは既にFPMBの管理下にあるか、既に削除されてしまったメールです。(『3.2.5.5 @REC-DML ダウンロード済みメールリスト一覧保存(ON|OFF)』参照)
FPMB.NML
 ダウンロードされなかったメールリストを記録するファイルです。(『3.2.5.6 @REC-NML 非ダウンロードメールリスト一覧保存(ON|OFF)』参照)

               HOME BBS
                    V
                    V
      'P属性'       V        'B'属性
       +-----[select-message]---+
       I            I           I
       I            I'O'属性    I
       I            I        FPMB.BML
       I            I           I
       +-----------< I< ----[P]-(選択)----+
       I            I          I         I
     FPMB.PML   FPMB.OML< --[CR]+         I
       I            I                    I
       I            I                    I
       +------+-----+                    I
              I                          I
          DOWNLOAD --> FPMB.IDX           I
              I                          I
              I                          I
           FPMB.DML                   FPMB.NML

9.2. リプライ、フォロアップの機構

9.2.1. 宛先の決定機構

FPMBは、メール内部のメールヘッダー(発信者がつけたメールヘッダー)を解析し、そこからリプライ先やフォローアップ先を決定します。

9.2.1.1. リプライ

 リプライを行うときは、リプライを行うメールのメールヘッダーのうち、以下のフィールドのアトムを宛先として処理します。

     1)From
     2)Return-Path
     3)Reply-To
     4)Resent-From
     5)Resent-Reply-To
 見出しの数値が大きいフィールドが優先順位が高くなります。もし、いずれのフィールドも存在しないときは、メールをホームBBSからダウンロードするときにW0RLI/CBBSがつけたメールヘッダーのFromフィールドの情報から宛先を決定します。

9.2.1.2. フォローアップ

 フォローアップを行うときは、フォローアップを行うメールのメールヘッダーのうち、以下のフィールドのアトムを宛先として処理します。

     1)To:
     2)Followup-To:
     3)Resent-To:
     4)Resent-Followup-To:
 見出しの数値が大きいフィールドが優先順位が高くなります。もし、いずれのフィールドも存在しないときは、メールをホームBBSからダウンロードするときにW0RLI/CBBSがつけたメールヘッダーのToフィールドの情報から宛先を決定します。
 ただし、フォローアップ先が" poster" になっている場合は、フォローアップできず、すべてリプライになります。

9.2.2. メールの引用

 リプライやフォローアップを行う場合、リプライやフォロアップを行うメールを引用します。引用されるメールは引用記号(Quoting Maker)を伴って、作成するメールに引用されます。引用するメールの先頭行に

     In article < Message-ID>  ...
が挿入され、どのメールを引用したかを明確にします。

9.2.3. In-reply-to

 どのメールに対するリプライあるいはフォロアップであるかを示す" In-Reply-To" フィールドが作成するメールのメールヘッダーに付加されます。

9.2.4. References

 フォロアップメールを読むとき、読み手がどのメールを参照したらいいのかを示すため、また、話の流れが他のメールを読むことによってわかるようにするために、フォロアップされたメールには、" References:" フィールドが付加されます。Referencesフィールドには、参照すべきメールのMessage-IDが記されています。また、フォロアップを行うメールに既にReferencesフィールドが存在する時には、作成するメールにもそのアトムが引き継がれます。

9.2.5. RFC-822

 上記の機構を有効に活用するには、メールヘッダーを統一する必要があります。FPMBでは@FM_HEADER(『3.2.4.1 @MAIL-HEADER メールヘッダー(SYS-STR)』参照)の設定によって任意にメールヘッダーの書式を定めることができますが、必ずRFC-822に従ったメールヘッダーを設定してください。
 RFC-822というドキュメントにメールヘッダーの意味や使用法などが明確にされていますので、一読されることをおすすめします。

9.3. メールステイタス

 メールリストで表示されるステイタスは以下の通りです。
==============
文字  意味
--------------
B     Bulletin
P     個人メール
F     転送済み
H     ホールド
K     削除
O     オールド
S     スペシャル
U     非転送制限
W     転送
Y     閲覧済
==============
F 転送済み
 転送すべきメールの内、既に転送が終わったメールです。複数の転送先をもつメールの場合は、すべての転送先に転送し終えた後、FフラグがONになります。
H ホールド
 ホールドされたメールです。ホールドされたメールは、WフラグがONであっても転送されません。ホールドの解除はコマンドモードのHで行ってください。(『4.3.17 [H] ホールド』参照)
K 削除
 削除されたメールです。正確にはデータディスク上から消去予定のメールです。(『4.3.20 [K] 削除』参照)
O オールド
 保存期間を超過したメールです。「整理」(『4.6.1 ファイル整理』参照)のクイックが実行されると、オールドメールは自動的に消去されます。
S スペシャル
 スペシャルメールです。スペシャルメールは他のステイタスの状態にかかわらず、消去されることはありません。(『4.3.25 [S] スペシャルメール』参照)
U 非転送制限
 転送制限を受けないメールです。主に個人宛のメールにつきます。
W 転送
 転送予定のメールです。ホームBBSなどに転送される予定のメールにつきます。
Y 閲覧済
 閲覧済みメールです。既に読み終えたメールにつきます。

9.4. 外部メールファイル

 サーバーのIMPORTコマンド(『3.2.16.4 :IMPORT(内部サーバーコマンド)』参照)や拡張コマンドの外部メール入力(『4.6.18 MAIL FILE IMPORT』参照)で処理するファイル(以下、外部メールファイル)の書式は以下の通りです。基本的にRFC-822(『9.5 RFC-822』参照)に従った書式になっています。

9.4.1. 基本書式

 外部メールファイルの中の一つのメールは、ヘッダー部とボディー部から構成され、メールは" /EX" のみの行で終わり、一つのファイルに任意個数のメールを記述することができます。

9.4.1.1. ヘッダー部

 FPMBは認識できるヘッダーは、To、From、Subjectの3つのフィールドです。他のフィールドは無視しますが、透過的です。すなわち、To、From、Subjectの3つののフィールドのアトムを解析し、そのメールの宛先やSubjectを決定します。
 ToおよびFromフィールドにはブラケット" < xxxx> " ," (xxxx)" を使うことができます。しかし、一般的に" < > " や" ()" は使いません。" < xxxx> " が使用された場合、" < xxxx> " で囲まれた文字列が実フィールドボディーとして処理され、また、" (xxxx)" で囲まれた文字列は無視されます。ただし、" (xxxx)" は実フィールドボディーよりも後方になければいけません。

    1)From: JNET6 FWD-MAP Official Editor < JF6LZE@JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS> 
    2)From: JF6LZE@JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS (Takeki Yahiro)
 上記の場合、いずれも" JF6LZE@JF6LZE.40.JNET6.JPN.AS" が実フィールドボディーとして採用されます。
 しかし、他のソフトが対応していない場合もありますので、その使用にあたっては十分に注意してください。

9.4.1.2. ボディー部

 ヘッダー部とボディー部は1つ以上の空行で区切ります。ボディー部は任意行かつ任意の記述ができ、" /EX" だけの行で終わります。

9.4.2. ヘッダーのメール中への取り込み

 外部メールファイル中に記述されたヘッダーはそのままメール中に取り込まれます。FPMBが認識するTo、From、Subjectのフィールドを含めすべてのフィールドがそのままメール中に取り込まれます。すなわち、すべてのフィールドが透過的です。

9.4.3. 使用例

 定期的に発行するBulletinや、プログラムによって自動的に処理され出力されるファイルを、上記のようなフォーマットにしておくと、簡単な操作でメールとして取り込むことが可能です。

9.5. RFC-822

 RFC(Request For Comments)822に Standerd for ARPA Internet Text Messages という規格があります。W0RLIのメールヘッダーやFPMBのヘッダーはこの規格にほぼ従っています。(マルチラインなどに未対応)ディスク配布版にはRFC822.TXTが付属していますので(していない時もある)、そちらをご覧ください。簡単な英語ですので辞書なしでも概要程度はつかめるでしょう。

9.6. FPMB.ICOのファイル構造

 FPMB.ICO及びFPMBMAIL.ICOのICON1つ分のファイル構造は以下の通りです。

    #define ICONID    " FPMBICON_861" 

    typedef struct {
        char     id[16];
        char     author_id[16];
        time_t   make_date;
        char     width;
        char     height;
        char     continue;
        char     reserved[9];
        struct plt_t {
            char red;
            char green;
            char blue;
            char reserved;
        } plt[16];
        char    image[4][128];
    } ICONIMAGE;
 各メンバーは次の通りです。

        id             識別子  " FPMBICON_861" 
        author_id      作者    そのICONの作者のコールサイン
        make_date      作成日時 time()の値
        width          ICONの横幅(ピクセル) [32に固定]
        height         ICONの縦幅
        cont           連続して次のICONを表示するかどうか(疑似動画)
                       ( cont - 1 ) x 18ms 後に次のICONを同じ位置に表示する
        reserved       予約領域 0
        plt[].reg      REDの強さ 0-15
        plt[].green    BREENの強さ 0-15
        plt[].blue     BLUEの強さ 0-15
        plt[].reserved 予約
        image          ビットパターン(128byte * 4プレーン)
                            0xb800, 0xb000, 0xa800, 0xe000のプレーンの順
 上記の構造が、ICON数繰り返されています。すなわち、複数に分割されたFPMB.ICO及びFPMBMAIL.ICOは単純にバイナリー連結するのみで、結合することができます。
 contメンバーは現在使用していません。将来のための予約領域です。
 イメージの表示は以下のような関数になっています。(もちろん、パレットの設定はあらかじめ行っておく必要があります)


    ICONIMAGE FpmbIcon;

    static __segment video_seg[] = {
        0xb800, 0xb000, 0xa800, 0xe000 };

    void PutIcon( short cx, short cy )
    {
        short nPlane, nByte, x, y;
        __segment videomem;
        char __based(videomem) * vidptr;

        cy *= 16;
        for( nPlane = 0 ; nPlane <  4 ; nPlane++ ){
            videomem = video_seg[nPlane];
            for( y = 0 ; y <  32 ; y ++ ){
                for( x = 0 ; x <  4 ; x ++ ){
                    vidptr = 
                      (char __based( videomem )*)( cx + x + (y+cy) * 80 );
                    *vidptr = 
                      (unsigned char)FpmbIcon.image[nPlane][x + y * 4];
                }
            }
        }
    }

10. バグ

10.1. メールの取りこぼし

 たまにメールを取り損なうことがあります。これは、次のような理由からで、FPMB方式のアクセスでは回避することができません。

10.1.1. マルチタスクの問題

 ホームBBSがマルチタスク/マルチポートで複数方向からFWDを受けている時、希にメールリストの一部を取りこぼすことがあります。これは以下のような状態の時に発生します。
 FPMBでアクセスするホームBBSが、PORT A でA局から、 PORT BでB局から同時に転送を受けているとします。まず、A局からのメール転送" SB ALL @ JPN < JF6LZE $1234_JF6LZE" が始まりました。これに対してホームBBSは" OK 1000" を返し、送られてくるメールはメール番号1000としてファイルに格納されていきます。
 まだこの転送が終わる前に、今度はPORTBのB局からも転送" SB NET @ JPN < JJ6IBK $4321_JJ6IBK" が始まりました。これに対し、ホームBBSは" OK 1001" を返し、メール番号1001としてファイルに格納されていきます。今、ホームBBSはA局とB局の両方から転送を受けていることになります。
 ここで、後から転送の始まった" ALL@JPN $4321_JJ6IBK" は、転送が終わってしまいました。しかし、依然A局からの" NET@JPN $1234_JF6LZE" は転送が続いています。
 このとき、FPMB等がホームBBSにアクセスして、Lコマンドを発行します。すると、ホームBBSから送られてくるメールリストは以下のようになります。

     999 B    1024 ALL    JF4UAD JPN    0401/1900 誤字らだよん
    1001 B     512 NET    JJ6IBK JPN    0401/1902 W0RLI Ver 12.00
 メール番号1000はまだ受信が完全に終わっていないために表示されません。Lコマンドを発行した側は、リストに表示されなかったメール#1000 が、自分以外のP-MAILなのか、それとも転送途中なのかを知る余地がありません。
 このようにして、希にメールの取りこぼしが発生します。「あれっ」と思ったときは、手動でアクセスして確認してみてください。

    A-> HOME  +---------------------------------+ +---------
                 MSG#1000 の転送中                Msg#1003
    B-> HOME        +--------------+ +-------------+ +-----
                      MSG#1001           Msg#1002   Msg#1004
    FPMB-> HOME                        +-------+
                                     Message List
 同様に、あなたのFPMBがホームBBSにメールをアップロードしたときにも同じ理由で取りこぼしが発生する可能性があります。
 今の所、FPMBとしては手のうちようがありません。もちろん、FPMBのような自動アクセスソフトでなく、手動でアクセスす時も同じ現象は発生します。できる限り複数の転送を受ける時間帯を避けてアクセスするようにしてください。SYSOPに相談すれば適切なアドバイスが受けられるでしょう。
 P-MAILは" MAIL FOR" に反応してダウンロードしますので、取りこぼしの心配は基本的にありません。

10.1.2. 他人宛のメールが連続

 ホームBBSに、他人宛のP-MAILが連続して存在するとき、それ以降のBullが読み出せなくなるときがあります。たとえば、ホームBBSのMSG#100から#150までのすべてが、他人宛のP-MAILである時、FPMBがホームBBSに対し " L 100 130" を送っても、なんらメールリストを送り返してきません。FPMBは「新しいメールが転送されてこなかった」と判断し、次回のアクセス以降も " L 100 130" を繰り返し送ります。
 この現象がおこる可能性は非常に小さいのですが、私のローカルで発生したことがあります。「もしかしたら・・」と思ったときは、マニュアルアクセスで確認してください。

11. 周辺TOOL

ここではFPMB周辺TOOLの簡単な説明を行います。

11.1. 純正周辺TOOL

 純正周辺TOOLには以下のものがあります。それぞれの起動方法、オプションなどについての詳しい説明は、-それぞれのTOOLを-?オプションをつけて起動してください。

11.1.1. FPMBSAVE.COM

 FPMB.CFGの[file-server]セクションで利用するTOOLです。指定されたBulletinやメールをファイルに記録します。

11.1.2. FPMBANS.COM

 FPMB.CFGの[file-server]セクションで利用するTOOLです。着信確認要求のなされているメールに対して、着信確認のメールを作成します。着信確認の必要なメールとは、メールヘッダーに" Return-Receipt-To: address" が記述してあるものです。

11.1.3. ROUTECUT.COM

 Routeheaderを除去するフィルターです。標準入力から入力されたテキストファイルのRouteheaderを除去して標準出力に出力します。

11.1.4. FRIEND.EXE

 お友達データベース(FPMB.FRI)の編集及びサーバー兼用TOOLです。FPMBはお友達データベースを利用しますが、このデータベースの更新などを行います。また、W0RLIのWPを読み込んでそのデータをお友達データベースに加えることもできます。

11.1.5. TNCINIT.EXE

 TNCのパラメータ初期化TOOLです。FPMBの実行に必要なTNCのパラメータの設定を行います。TASCO TNC-2以上専用で、KPCシリーズでは一部のパラメータにエラーが発生します。なお、AIWA B98-01などを利用される場合は、あらかじめ、AIWAINIT.COMでRS232Cボードを初期化しておいてください。

11.1.6. FPMBMAIL.COM

 FPMBSAVE.COMが保存したファイルには、それぞれのbulletinやメールの区切りに" FPMB > \n" が挿入されていますが、これを'\x0c" などのコードに変換するTOOLです。

11.1.7. FPMBREST.EXE

 FPMB.IDX解析TOOLです。FPMB.IDXを解析します。

11.1.8. ROUTEMAP.EXE

 転送route解析TOOLです。カレントディレクトリのメールを読み込んで、そのメール中のROUTEHREADERを解析し、論理的な転送ROUTEを表示します。これはあくまでも一方向から見える(?)転送ROUTEであり、このTOOLの結果は参考程度にしかなりません。複数の地点で解析した情報を総合することによって、より正確なデータが得られるようになります。

11.1.9. CCOPY.EXE

 カーボンコピーTOOLです。メールヘッダーのCc:,Bcc:,To:フィールドを解析し、必要なメールを生成します。CCOPY.EXEが生成したメールは「拡張」「Import」コマンドで読み込み可能です。

11.1.10. AIWAINIT.COM

 アイワB98-01初期化TOOLです。FPMBにはAIWA B98-01の初期化能力がありますが、TNCINIT.EXEなど、その能力がないソフトを利用する前に、AIWAINITを使用して初期化を行ってください。

11.1.11. MAILSEP.COM

 FPMBSAVE.COMが保存したファイルをBulletin毎に分割すると同時に、タグファイルを作成します。

11.1.12. ICONMAKE.EXE

 MS-WINDOWS用のICONをFPMBのICONに変換するTOOLです。

11.1.13. ICONADD.COM

 複数のファイルに分割されたICONファイルを一つに統合するTOOLです。COPY /B コマンドで代用できます。

11.1.14. ICONSORT.COM

 FPMB.ICOをソートするTOOLです。ICONの表示順序がマンネリ化したときに、ICONSORTでソートするといいでしょう。また、[cron]セクションで指定して、一定時間毎のソートも可能です。

11.1.15. ICONSERV.EXE

 ICONのサーバー及び投稿TOOLです。FPMB.CFGの[file-server]セクションに登録しておくと、FWD-NETに投稿されたICONファイルをFPMB.ICOに自動的に追加します。また、ICONを投稿する際もICONSERVを使用してください。

11.1.16. ANACMD.EXE

 RLIプロトコルのエントリーコマンドを解析するTOOLです。RLIプロトコルで転送をうけている場合のみ利用できます。

11.2. 非純正TOOL

 非純正TOOLもいくつかあります。NIFTY-ServeのFHAM(FHAMAD)に登録されていますので、詳細はそちらをご覧ください。

12. ネットワーク利用上の注意

 この章では、FWD-NETを利用する上での紳士協定について簡単に説明します。ただしこれは私の独断と偏見によるものであり、必ずしもFWD-NET全体の見識と一致するとは限りません。

12.1. アクセス時間帯

 FPMBは24時間運用が原則です。既に本マニュアルでも述べていますが、自動アクセスはRBBSの利用者の少ない夜中あるいは昼間に行い、ゴールデンタイムに自動アクセスは行うべきではありません。ゴールデンタイムは、自動アクセスターミナル利用者以外のユーザに開放しましょう。もし、あなたがゴールデンタイムにしかFPMBを運用しないのであれば、ダウンロード量等を制限しましょう。

12.2. 転送の確実性

 FWD-NETで送るメールが相手に確実に届くと思ってはいけません。まず、FWD-NETは開発途上、実験段階のネットワークであることを理解しましょう。次に、FWD-NETは各SYSOPのボランティアにより構成されていることを理解しましょう。すなわち、例えメールが届かなくとも、あるいはBulletinが背信されてこずともそれは当たり前のことであり、SYSOPの責任ではありません。もし、あなたが確実性と迅速性を要求するなら、他のネットワークやBBSを利用すべきです。

12.3. Followup,Reply時の引用

 FPMBでは、BulletinやMailに対し容易に元著(BulletinやMail)の引用を伴ったFollow-upやReplyを行うことができます。しかしFWD-NETに投稿されたBulletin等をみていると、不適切な引用が目立ちます。
 中には自分の述べたい部分よりも引用の方が多いものもみられ、結局なにをいいたいのかがわからなくなっていますし、これとは逆に自分に都合のよい部分だけを抜き出し、その部分を批判するようなBulletinもあります。
 引用は原則として、他人のBulletinやMailの全部あるいは一部をそのまま自分のBulletin等に挿入しなければなりません。しかしFWD-NETの性質上、全部を引用するのは望ましくないケースが多いようです。もしあるBulletinの全体に対して意見を述べるなら引用は不要で、References:フィールドで参照すべきBulletinを明確にした方がいいでしょう。

12.4. FSW類のアップロード

 高速モデムや圧縮転送の普及及び転送プロトコルの改良等により数年前に比べると大量のデータを転送できるようになりましたが、それでもInternet(9600bps〜数百Mbps)や有線BBS(1200bps〜14400bps)のように大量のデータを転送することはできず、FWD-NETでの平均スループットは数百bps程度です。
 また、FWD-NETはBulletinやMailのように「少量多品種」の転送に適するよう設計されており(と、私は思っていますが)、FSWのように大量のデータの転送を必要とするものには適していません。
 「FWD-NET=無料BBS」の気持ちでFWD-NETに参加されるのであれば、手持ちのTNCやRIG一式を下取りにだして、高速な有線モデムを購入されることをおすすめします。

13. その他

13.1. Etcetera

13.1.1. 8086,V30への対応

 現バージョンは80286のコードを出力するようにコンパイルしています。しかし、使用しているコンパイラは80286のコードを出力するようなオプション指定を行っても、それの出力するコードはV30や80186マシンでも動作するため、結果としてFPMBはV30登載マシンでも動作しています。しかし、今後コンパイラの出力するオブジェクトがV30で動作しないようになった場合は、その時点でFPMBはV30では動かなくなります。

13.1.2. 雑誌等での紹介

 雑誌(CQ誌、MH等)でFPMBを紹介されても構いませんが、その記事に対するフォロアップはその記事の著者あるいは出版社が責任をもって行ってください。決して、「質問はFPMBの著者へ」などと書かないようにお願いします。

13.2. 配布条件

 以下の条件を満たす場合に限り、自由に再配布することができます。その際、著者の承諾を得たり連絡したりする必要はありません。
 1)配布を受けたオリジナルディスク(パッケージ)を再配布すること。配布を受けたディスクをそのままコピーしてください。配布ディスクの一部のファイルのみだけをコピーすることはできません。
 
 2)ファイル構成や、ファイルの内容を改変しないこと。ファイルの一部を変更したり、削除したりしてはいけません。ただし、後日、差分ファイルの配布が行われた時は、その差分ファイルを加えることができます。
 3)手数料と認められる額以上の金銭の授受がないこと。封筒代や切手代など必要と認められる額以上の金銭のやり取りがあってはいけません。マニュアルを印刷し、それを再配布する場合は、手数料も含めコピー1枚あたり20円以下にしてください。
 4)転載可能な配布媒体はInternetにIP接続されている国内のanonymous ftpとします。これ以外の有線BBSは、私が直接利用できず管理ができませんので、転載を禁止します。また、許可された有線BBSへ転載する際も1ボリュームになるようにしてください。複数に分割した転送は禁止します。転載を行った場合は、その旨メールにてご連絡ください(事後連絡でOK)。ただし、転載先のアフターサポートは転載者が責任をもって行ってください。
 なお、FPMBの一次配布先は ftp://fpmb.ftokai-u.ac.jp/pub/fpmb/ です。
 今後NIFTY-Serve FHAMADなど有線BBSでの配布は取りやめます。
 5)RBBSへの転載をしないこと。ファイルサイズが大きいため、PACKETを媒介とする配布は固く禁止します。
 6)個人的な配布を行う場合もDISK to DISK のコピーを行うこと。個人的な配布を行う場合でも、有線BBSや無線BBSを経由しての配布は禁止します。直接コピーしたディスクを渡すか、あるいはディスク郵送で行ってください。
 7)常に最新版を配布すること。後日、公式なバージョンアップが行われた場合、旧バージョンの配布は禁止します。
 8)再配布先のサポートは、配布者が責任をもって行うこと。特に雑誌などで紹介する場合は、その記事の著者が責任をもってサポートしてください。

13.3. その他

13.3.1. 改変の禁止

 著者の承諾を得ない改変は禁止します。ただし、以下の場合は改変を認めますが、改変の内容について著者にフィードバックしてください。

    ・FPMBがサポートしているRBBS以外への対応
    ・バグの回避
    ・その他「よい」方向への改変(いわゆるリミッター解除でないこと)

13.3.2. 使用上の注意

 FPMBの使用に関連して生じたいかなる損害についても、著者は責任をもちません。また、バグの情報やバージョンアップの義務も著者は負いません。何事も使用者の責任のもとで使用してください。
 なお、本マニュアル記載事項の有効期限は、バージョンアップ版がリリースされるまでとします。

13.3.3. サポート

 「サポート」は基本的にいっさい行いません。トラブルはユーザ自身で解決してください。質問をP-MAILでいただいても、回答しませんので予めご了承ください。

13.3.4. バージョンアップ情報

 従来はバージョンアップ情報やバグ情報をFWD-NETでお送りしていましたが、諸事情によりFWD-NETから一時的に(あるいは永久に)離れる可能性がありますので、当面Internet(含む、NIFTY-Serve, PC-VAN, Asahi-net etc)における電子メールも並行して利用させていただきます。ただし、これらの情報の提供を保証する訳ではありません。
 またインターネットにアクセス可能な方は、
http://www.ftokai-u.ac.jp/~yahiro/fpmb/fpmb.html
をご覧ください。

13.3.5. 著作権

FPMBの著作権はJF6LZEに属します。

13.3.6. 著者連絡先

 やむを得ず著者に連絡をとりたい場合は、以下の方法でお願いします。電話によるお問い合わせは固くお断りします。

     FWD-NET    現在アクセス不可能
      Internet   fpmb@ftokai-u.ac.jp

13.3.7. FPMBユーザメーリングリスト

 FWD-NET以外でのFPMBユーザ間の連絡方法として、インターネットを利用したメーリングリストを開設しています。

13.3.7.1. メーリングリストへの参加登録

 fpmb-userメーリングリストへの参加を希望される方は以下のアドレスに電子メールを送り登録を行ってください。

     送り先
    	To: majordomo@ftokai-u.ac.jp
    	Subject: < 空でOK> 
    	本文は
    		subscribe fpmb-user
    		end
    	です。
 登録が承認され次第、その旨のメールが送られてきます。(英文)

13.3.7.2. メーリングリストへの投稿の仕方

 以下のアドレスに電子メールをお送りください。ftokai-u.ac.jpに送られた後、メーリングリストに参加しているユーザに配信されます。なおこのアドレスへのテスト投稿はご遠慮ください。

       fpmb-user@ftokai-u.ac.jp

13.3.8. コンパイラ及びライブラリー

 FPMBはコンパイラにMicrosoft Visual C++ Development System for Windows Version 1.0及び一部にLattice C Personal Version 1を使用しています。また、ライブラリーに同コンパイラ付属のライブラリー、太田純氏のFEPCTRLを使用しています。シリアルドライバーにはLifeboat C-MODEM/98あるいはMCD(中村泰久氏)を使用しています。

13.3.9. 謝辞

 FPMBの開発にご協力いただいたみなさんと軍資金を提供してくださいましたユーザの方々に御礼申し上げます。また、マニュアル中でコールサインを使用させていただきました局に対し、無断で使用しましたことを深くおわび申し上げます。_o_
 何はともあれ、あくまで" 遊び" (最後の き-wa-ど )の世界ですから。。

13.4. 変更点 Whats New

 Ver8.60以降の変更点は次の通りです。
ファイルコピー高速化
 内部のコピールーチンを高速化しました。(約5倍速:しかし、その処理はわずかなのでほとんど体感できません ^_^)
[color]セクション変更
 色の名前を間違っていたのを修正しました。(『3.2.23 colorセクションの設定』参照)
@LOG-MODE変更
 FPMB.CFG @LOG-MODEの指定値を変更しました。(『3.2.11.1 @LOG-MODE ログファイル記録項目(NUM)』参照)
外部アクセスユーザ排他制御強化
 登録されていない局がアクセスした時に、回線を切断する機能を設けました。(『3.2.7.12 @REJECT-NEWUSER 新外部アクセスユーザ排他制御(ON|OFF)』参照)
@COMMANDMODE-TIMEOUT追加
 コマンドモードのタイムアウト時間を任意に設定できるようにしました。(『3.2.13.12 @COOMANDMODE-TIMEOUT コマンドモードタイムアウト時間(TIME)』参照)
'UNSYNC' -> 'ASYNC'に変更
 FPMB.CFGをはじめ、FPMB中で使用する'UNSYNC'を'ASYNC'に変更しました。
:SHUTDOWN,:RESTART serverコマンド追加
 サーバーコマンドに:SHUTDOWNと:RESTARTを追加しました。特定のメールを着信することにより、FPMBを終了あるいは再起動することができます。もちろん、cronでも利用可能です。
@DISP-SERVER-FREESIZE 追加
 『3.2.13.13 @DISP-FREESIZE サーバドライブ残り容量表示(PATH)』参照
ICONがカラーになりました
 『7.6 FPMB.ICOの作成』、『11.1.12 ICONMAKE.EXE』参照
 旧版(8.60以前)のFPMB.ICOは継続できません。残念ながら新たにICON収集を行ってください。MS-WINDOWSのICONファイルをFPMB純正TOOLのICONMAKEで変換して、FPMB.ICOとして利用します。
 また、自局宛のメールを着信したときの、ICONを別個に設定できるようになりました。
FBB Protocolサポート
 FBBプロトコルをサポートしました。まだ、βテストの段階ですので注意して使用してください。たぶん(間違いなく)、バグが残っています。(『3.2.8.8 @FBB-PROTOCOL FBBプロトコルの使用(ON|OFF)』参照)
HELP-MAILBOXセクション追加
 @PMB-HELP-PATHを廃止し、新たにHELP-MAILBOXセクションを設けました。(『3.3 help-mailboxセクションの設定』参照)
SPEAKセクション追加
3.2.27 speakセクションの設定』参照。
メーリングリスト開設
 『13.3.7 FPMBユーザメーリングリスト』参照
[Ver 8.81以降の変更]
サーバー関係のバグ修正
 一部のサーバーコマンドが実装されていませんでした。原因は単純で #if defined( ... ) の ...のスペルが間違っていた。情けない _o_
FBBプロトコルでのログ
 FBBプロトコルでログを記録するようにしました。これも上記と同じ理由で実装されていませんでした。
[Ver 8.85での変更]
コンパイラ変更
 開発コンパイラをMicrosoft Visual C++ Ver.1に変更しました。実際には、DOS版のコンパイラ(Ver 8.01)を使用しています。
@SPEAK-CMD変更
@SPEAK-CMD1と@SPEAK-CMD2を統合しました。
@MSGLIST-RESET追加
3.2.5.3 @MSGLIST-RESET リスト取得カウンターリセット値(NUM)』参照
@REC-BML追加
3.2.5.7 @REC-BML ダウンロード予定メールリスト一覧保存(ON|OFF)』参照
@FWD-PROTOCOL-I追加
3.2.8.9 @FWD-PROTOCOL-I コメントモードの使用(ON|OFF)』参照
ダウンロード制限の変更
 ダウンロードの制限を従来の「数+サイズ+時間」から「時間」のみに変更しました。これに伴い、FPMB.CFGの@DL-MAX-SIZE...,等が設定項目から削除されました。
アップロード制限の変更
 アップロードの制限を従来の「数+サイズ」から、「転送開始時刻」のみの制限に変更しました。これに伴い、FPMB.CFGの@UL-MAX....等が設定項目から削除されました。
メーリングリスト変更
 従来はユーザ登録と同時にメーリングリストに加えておりましたが、今回より任意参加となります。参加方法につきましては『13.3.7 FPMBユーザメーリングリスト』をご覧ください。
[FPMB Ver9.00以降の変更点]
[FPMB Ver9.01]
Bug Fix Ver. 9.01
 「メモリー不足」訴える致命的なバグがあり、それを修正
Bug Fix Ver. 9.02
 「Bulletinをアップロードしない」再び致命的なバグが発覚。それを修正。
Bug Fix Ver. 9.03
 「P-mailを何度もアップロードする」三度バグが発覚。それを修正。
@UPLOAD-LIMIT-TIME 追加
 アップロードに要する時間に制限時間を設けました。(『3.2.6.3 @UPLOAD-LIMIT-TIME アップロード制限時間(TIME)』参照)
[Ver9.03.94HF以降の変更]
@FILE-SERVER-DISP-RETURN-CODE 追加
 サーバー終了コードの表示の設定(『3.2.13.8 @FILE-SERVER-DISP-RETURN-CODE サーバー終了コード表示(ON|OFF)』参照)
FBB Protocol バグ修正
 FBB Protocolで転送を受けるとき、最初のシーケンスにおいてすべてのBulletinを受け入れてしまうバグを修正しました。
[Ver9.05]
外部アクセスユーザに関するバグ修正
 外部アクセスユーザの情報の処理を一部間違っておりました。それを修正しています。
[Ver9.06]
ダウンロード制限時間設定項目の追加
 『3.2.5.9 @DOWNLOAD-LIMIT-TIME ダウンロード制限時間の設定(TIMESTR)』参照
Trubo HAMLOG用ログデータ出力
 『3.2.11.2 @HAMLOG Turbo HAMLOG用ログデータ出力設定(ON|OFF)』『3.2.14.19 @FREQ』『3.2.14.20 @MODE』参照
[Ver9.08 -> Ver9.10]
シリアルドライバーをMCDに変更
 シリアルドライバーをC-MODEM/98(Lifeboat)からMCD Ver0.9に変更しました。
 『2.3.3.5 MCD Multi-Port Communication Driver』、『2.4.4 シリアルドライバーの登録』、『3.2.14.6 @WAIT 送信待ち時間』、『3.2.14.15 @AIWAB98-01 AIWA B98-01 使用』参照
[Ver9.10 -> Ver9.11]
引用記号処理方法変更
 フォローアップを2回以上行うと引用記号が重複していましたが、これを重複しないように処理を変えました。
署名変更
 相手別の署名を設定できるようになりました。『3.2.4.2 @MAIL-SIGNATURE 署名(SYS-STR)』参照
ログ処理変更
 コンソール操作のログを詳細にとるように変更しました。
[Ver9.11 -> 9.13]
署名変更
 さらに@BBS別に署名を設定できるようになりました。
FPMBSTUP.EXE
 セットアッププログラムで認識されない日本語FEPに対応するため、FPMBSTUP.EXEの起動オプションに -j を加えました。-j オプションを指定して起動すると、日本語FEPのチェックをパスできます。
FTPサービスアドレスの変更
ftp://ftp.ftokai-u.ac.jp/pub/fpmb
[Ver9.13 -> 9.14]
メッセージリスト取得時のバグ修正
 接続相手がRLI,DJLの場合でもメッセージリスト取得時に16bit以上のMsg#を送るバグを修正しました。
[9.14 -> 9.15B2]
3.2.4.3 @REPLY-SUBJECT-WITH-NUMBER Reply時のRe:の付け方の指定(BOOL)』、『3.2.5.10 @ALLOW-FIELD-CHAR Toフィールド許容文字(STR)
配布先変更
ftp://im1005.ftokai-u.ac.jp/pub/fpmb のみ
[9.15-> 9.16]
2000問題対策
西暦2000年問題を一部解決しました。..
[9.16-9.17]
更に2000年問題対策
更に2000年問題を解決しました。今度は大丈夫でしょう!?
参考文献
FPMBの開発にあたり、以下の文献を参考にしました。
マニュアル

[1] "Microsoft C Professional Development System Programming Guide": 
     Microsoft
[2] "Microsoft C professional Development System References Manual": 
     Microsoft
[3] "C-TOOL/98 User's Manual": Lifeboat(1986)
[4] "C-MODEM/98 User's Manual": Lifeboat(1986)
[5] "Microsoft C/C++ Development System for MS-DOS & Windows Ver7.0A":,
     Microsoft
[6] "Microsoft Visual C++ Development System for Windows Ver.1.0":,
     Microsoft

Request for Comments

[1] David H. Crocker: RFC-822 "Standard for the format of ARPA 
    internet text messages": (1982)
[2] Mark R. Horton: RFC-850 "Standerd for Interchange of USENET 
    Messages" : (1983)

書籍

[1] Brian W.Kerninghan, Dennis M.Ritchie, 石田晴久訳:
   「プログラミング言語C第1版」:共立出版(1981) 
[2] Brian W.Kerninghan, Dennis M.Ritchie, 石田晴久訳:
   「プログラミング言語C第2版」:共立出版(1989) 
[3] 上原哲朗、石田秋也、乗松保智、中山雅彦、高木康宏 著:
   「C言語の応用50例」:日本ソフトバンク(1987)
[4] 上原哲朗、中山雅彦、石田秋也、井上哲理 著:
   「上級・C言語の応用50例」:日本ソフトバンク(1988)
[5] 林晴比古 著:「Play The C」(上・下巻):
    日本ソフトバンク(1987)
[6] 石塚雅一 著:「C言語ビジネスプログラミング」:
    日本技術出版(1989)
[7] 日笠健、中村泰久 著:「デバイスドライバ・スーパーテクニック」:
  アスキー出版(1994)

その他

[1] W0RLI:"W0RLI C-BBS Document Manual": SID.DOC (1989)
[2] 7K1DJL:"DJL 2.00 Documents":(1993)
[3] W0RLI:"W0RLI-style BBS Standards": 
    <19930ct13.181302.132@news.mentorg.com> 
    Newsgroups: rec.radio.amature.digital.misc (1993)
[4] JG1MOU:"Turbo HAMLOG Ver3.27a": HAMLOG.DOC (1994)


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