1998/02/20

第3回 内部計算式


 お久しぶりです。
 なんだか2ヶ月ほどあけてしまいました。反省。

 さて、今回は予定を変更しまして、MMの内部計算式を公開しようと思います。公開、といっても私が作ったわけではむろんなく、試合結果などから算出しただけですが。
 知ってどうする、と言う方もいるかと思いますが、実はかなり重要です。計算式をすべて覚えれば、サイコロでMMができるのです。……じゃなくて、より効率よい機体が組めるのです。例えば反応性能が59でジェットローラーダッシュを積んでいる場合、ローラーダッシュに積み替えて反応性能を60以上にしても性能はほとんど変わりません。そしてジェットローラーダッシュの差額分200Cr得するわけです。こうした積み重ねが武装を選ぶ際の余裕になり、その余裕が強さに結びつきます。
 それに、MMでどういう処理をされているかが解ればある程度の試合の予測がたてられます。それに基づいて機体を組むのもよいことです。
 ちなみに、私は紙と鉛筆とサイコロがあれば機体を組んで試合ができます。やったことはありませんし、やろうとも思いませんが。

 というわけで、第3回、内部計算式解析、始めましょう。

 左に数値の名称、右に計算式を置きました。
 装置の名前はその装置が持つ修正を表し、MD-D、MD-Lなどは対応するミッションディスクの数値を表しています。例えばMD−D2ならば数値は2というように。COMはコンピュータを指します。
 攻撃修正、防御修正、破壊数は、パイロットの経験による修正です。
 かぎかっこでくくられた文字(「白」「R」など)は武装パラメータです。
 「○○ドレイン」とは○○の能力低下率を指します。いわゆる「攻撃力10%ダウン」とかいうものです。数値分をそのまま代入して下さい。10%ダウンだから9割になる、というわけではないのです。
 MMで使用されている言葉と違う言葉がでてきますが、気にしないで下さい。
 なお、端数は端数がでた時点ですべて切捨てです。つまり端数が足されて1以上になる事はありません。

 注意

 対ビーム磁場以外の反応増幅装置は、イニシアチブ、盾排除率、武装受け、命中率、防御率の修正にその「ブースト分」が加わり、白兵修正、移動力にその「ブーストされた反応性能分」が加わります。
 つまり、V−MAX(+60)であれば、イニシアチブ、盾排除率、武装受け、命中率、防御率までに+60%、白兵修正は(反応性能+60)/50、移動力は(反応性能+60)/20+1となるのです。反応性能の上昇分が命中率などに関わらない、ということに気を付けて下さい。
 なお、反応増幅装置が切れた場合、修正の半分がペナルティとして逆にかかります。上の例なら−30%と反応性能に−30、ということです。
 対ビーム磁場に関しては後に示しておきましたので、そちらを参照してください。

移動力 反応/20+1+武器の「推」の数ごとに1
イニシアチブ

反応+COMレベル×3/COMドレイン
−(相手の反応+相手のCOMレベル×3/COMドレイン)
+1〜100(乱数)

51以上ならイニシアチブ獲得

移動時、攻撃時の2回行われる。
移動時にイニシアチブを取ると後に行動し、移動力が−1される。
攻撃時にイニシアチブを取ると先に攻撃する。

基本防御率 反応/4+防御修正+(センサー/センサードレイン)+補助推進装置
+フレーム修正+(COMレベル×3+MD-D×5)/COMドレイン
−20(頭部が無くなった場合)
−防御ドレイン
基本命中率 反応/4+攻撃修正+(センサー/センサードレイン)+補助推進装置
+(COMレベル×3+MD-A×5)/COMドレイン
−20(頭部が無くなった場合)
−攻撃ドレイン
命中率

基本命中率
+武装の命中率×10
+複数弾修正
+白兵修正(武装に「白」があり「射」がなければ)
+10(武装を両手で持っていたら)
−相手の基本防御率

1〜100の乱数で命中率以下が出れば命中

迎撃弾数 迎撃に使用した武装の同時攻撃回数を最大とした乱数
下限は0。よって迎撃できないときもある。
盾排除率 (反応/4+防御修正−防御ドレイン)(ここまでで0以下なら0)
+(COMレベル×3+MD-D×5)/COMドレイン
+MD-L×10+30(精盾なら)
+20(基本値。なにがあってもこの値分はある)
脱出率 脱出修正+脱出装置+20(誘爆しなかったら)+20(基本値)
誘爆時は10%、通常時で5%の失敗確率がある。
別枠で、上記に失敗したらMMの外部脱出装置の確率をチェックする
白兵修正 命中率+A×10%、貫通力+A×1
A=反応/50
但し、武装の元々の値が0の場合、プラスはされない(バスタードソードの距離1、距離4以遠など)
「縛」脱出確率 移動力×10+「切」か「剣」の武装が一つある毎に+10
武装受け率
(受け流しON時)
反応/4+防御修正
+(COMレベル×3+MD-D×5)/COMドレイン+5(基本値)
武装威力 武装の本来の威力
+白兵修正(「白」があり「射」がなければ)
+複数弾威力
+1(盾で受けられ、「突」か「剣」があれば)
複数弾威力 (同時命中数−1)×2
複数弾修正 同時攻撃回数×10を最大とした乱数%
値が多ければそれに反比例して当たる数は少なくなる。
パンチ命中率 反応/2+40
パンチ威力 エンジンパワー/200
+フレームがLなら1、Mなら2、Hなら3
パンチ破壊力 フレームがLなら1、Mなら2、Hなら3
キック命中率 反応/2+30
キック威力 エンジンパワー/200
+フレームがLなら1、Mなら2、Hなら3
+1
キック破壊力 フレームがLなら1、Mなら2、Hなら3
ダメージ算出 武装威力×武装破壊力×10を最大とした乱数
但し当たった部位に装甲が貼ってあった場合は別計算
武装誘爆率

武装基本誘爆率+攻撃側破壊数−防御側防御修正

但し破壊された武装が「M」「G」「R」のどれかの場合、
(武装基本誘爆率+攻撃側破壊数)×同時攻撃回数×残弾数
−防御側防御修正

1〜100の乱数で武装誘爆率以下が出れば武装誘爆、機体被弾判定に入る

機体誘爆率

部位のどこかの耐久値が0以下になったらチェック
攻撃側破壊数+反応増幅装置の増幅分(マイナスならマイナス)

+(攻撃ダメージ−直前の耐久値)
−(防御側防御修正+防御側COMレベル/COMドレイン)
+5(足なら)
+20(胴体なら)
1〜100の乱数で機体誘爆率以下が出れば誘爆

誘爆ダメージ (誘爆した武装の破壊力+1)×10を最大とした乱数
BC装甲 ビーム兵器の威力を1/5 但し装甲値分の回数まで(3枚なら3回)
X盾威力減少率
(BCも含む)
対応しているパラメータ武装の威力/α
α=5×盾現装甲値/盾元装甲値の切捨て
αの最低値は2
X盾威力増加率 弱点のパラメータ武装の威力×1.25+2
MTL反応修正 普o普iMTL/10)}
値分だけ反応にボーナス
但しMTLがマイナスなら数値をプラスに直して計算し、修正をマイナスにする。
武装故障確率
武装故障修正(MTL) 10000〜   +2
1000〜9999  +1
-100〜-999  −1
-1000〜-9999 −2
-10000〜   −3

95+武装故障修正
命中判定時に故障確率より上の値を出すと故障
反応増幅装置
効果時間修正

5000〜49999   +1
50000〜499999  +2
500000〜4999999 +3
5000000〜    +4
MTL

数値分基本時間にプラスされる
基本時間は1〜5分の乱数。但し最大時間は5分

各キラー系
ミッションディスクの
命中箇所修正

(1〜100の乱数で命中箇所決定)

胴体 右足 左足 右腕 左腕 頭部
通常試合
キラー系未装備 45 60 75 85 95 100
アームキラー 45 60 75 85 95 10
レッグキラー 25 40 55 75 95 100
ヘッドキラー 25 50 75 85 95 100
ボティーキラー 65 80 95 105 115 120
ヘッドデスマッチ
キラー系未装備 10 20 30 40 50 100
アームキラー 0 10 20 40 60 110
レッグキラー 0 20 40 50 60 110
ヘッドキラー 0 10 20 30 40 110
ボティーキラー 30 40 50 60 70 120

センサー修正
ECM 相手の「M」の武装の命中率−50%
ミサイルジャマー 相手の「M」の武装の命中率−30%
ミサイルリーダー 自分の「M」の武装の命中率+30%
サイコフレーム 自分の「精」の武装の命中率+50%
サイコジャマー 全ての「精」の武装の命中率−50%
全ての「精」の盾の防御率1/10
MES 相手の使用した武装の複数弾×5の防御修正
マイノウスク粒子散布機 全ての「射」の武装の命中率−50%
対ビーム磁場 効果……距離×11%の確率でビームを弾く
時間……(エンジンパワー/100)×1.5+0.5
 その間、反応が10下がるが、効果時間が終われば元に戻る
自爆装置処理

胴体破壊を受けた場合に発動 距離3以内で効果が現れる

与えるダメージ

(3−相対距離+1)/3×エンジンパワー/5
マイナスなら0

部位ごとにこの値を最大とした乱数で相手にダメージを与える

自爆側の処理 誘爆扱いで、更にパイロットは必ず死亡
純粋な誘爆の場合、胴体破壊でなければ自爆装置は発動しない

 なお、この数値はMM研究報告書Vol.1のものに手を加えたものです。

 いかがでしたでしょうか。結構理論的なところもあれば、アバウトなところもあって、おもしろかったと思うのですが、そう思うのは私だけでしょうか?
 特徴的なのは、反応性能がかなり重要である、ということです。ほぼすべての機体性能に関わっているはずです。そして反応性能は4の倍数、20の倍数で修正が異なることにも注目しましょう。60と63ではイニシアチブしか変わりませんが、59と60では移動力からなにから全部変わります。この変わり目に気をつけて機体を組めば、それだけで強さが変わります。

 次回はおそらくMMの処理についてだと思います。MMが試合を処理しているか、それが解ればきっと強い機体が組める……わけではないのですが、強い機体が組みやすくなることは確かです。

 それではまた次回に。


補足 ここにある計算式を直接転用して他のソフトに組み込むことは禁止します。


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