はじめに

オリンピック、アジアカップといった舞台で、 日本代表が世界を相手にする試合があるたびに、 深夜のことが多いのですがテレビ観戦して楽しませてもらってます。
最近、強い強いと言われている日本代表ですが、 ランキングではどのあたりにいるのかというと、 203チーム中49位。(2000年11月11日現在: FIFA Coca-Cola World Rankings - Current Rankings )
最近の戦いぶりからみると、あまりぱっとしない感じです。
上位の方を見てみると、オリンピックで日本が勝った 南アフリカ(22位)やスロバキア(26位)がいます。
ひと試合の結果ですぐ順位が変わるというわけではなさそうだというのは だいたい想像できますが、これだけ差がついているのもなんとなく 違うような気もします。
このランキングがどうやってつくられているのか、 いまいち良くわからないのでどのようにして決められているのか調べてみました。



典拠

FIFAのサイトです。世界ランキングに関するドキュメント類もおかれています。
Federation Internationale de Football Association FIFA Coca-Cola World Ranking−Ranking Procedures

和訳

世界ランキングに関するドキュメントが英語でしか公表されていないようなので、 自分で和訳してみました。
ただし訳が正しいかどうかは怪しいので、正確に理解したい方は英文を見てください
内容についての質問はご遠慮ねがいます。
もし間違いを指摘していただければ、直したいと思います。
FIFA/コカコーラ 世界ランキング - ランキング手順 (和訳)

ポイント

どういったことがランキングに影響をあたえているのかをまとめてみました。

過去8年の結果をひきずる

試合結果がすぐに反映されるわけじゃないですね。
過去の成績が、ランキングにどれだけ影響をあたえているかというと、
  1年前 2年前 3年前 4年前 5年前 6年前 7年前 8年前
割合 22.22% 19.44% 16.67% 13.89% 11.11% 8.33% 5.56% 2.78%
累積 22.22% 41.67% 58.33% 72.22% 83.33% 91.67% 97.22% 100.00%
となり、最近1年間の結果は20%強しかランキングに影響を与えていない。
8年間にわたってコンスタントに良い結果を上げて、 ようやくそれだけのランキング順位を得ることができるようになっている。
8年といえばワールドカップ二回分。長い道のりですね。

強い相手とやるほど得

強い相手と戦った場合、なんと負けてもポイントがついてしまう。
ランキングが上の相手と戦えれば、それだけでラッキーという感じですね。

真剣試合になるほど影響大

試合の重要度でスコアが倍掛けで跳ねあがります。
倍率は以下の通り。
友好試合x 1.00
コンチネンタルチャンピオンシップ予選x 1.50
FIFA/コンフェデレーションカップ試合x 1.50
ワールドカップ予選x 1.50
コンチネンタルチャンピオンシップ決勝x 1.75
ワールドカップ決勝x 2.00
ワールドカップ決勝での得点は、友好試合のなんと2倍です。

あまり聞きなれないですがコンフェデレーションカップとは、 各大陸のチャンピオンが集まって開かれるFIFA主催の大会のことで、 4年に1度、ワールドカップ開催国のリハーサルとして行なわれているみたいです。
コンチネンタルチャンピオンシップは、 おそらく大陸内での大会だと思われますがよくわかりません。
ちなみに「大陸」といっているのは、
AFC Asian Football Confederation アジア
CAF Confederation Africaine de Football アフリカ
CONCACAF Confederation of North, Central American and Caribbean Association Football 北米、中央アメリカ、カリブ
CONMEBOL Confederacion Sudamericana de Futbol 南米
OFC Oceania Football Confederation オセアニア
UEFA Union des Associations Europeennes de Football 欧州
の6団体のことです。

ゴールが多いほど良い

ポイントは勝ち負けの結果だけではなく、ゴール数でもポイントがつきます。
ゴールをいれればいれるほどポイントが増えてランキングアップにつながるというわけですね。
より攻撃的なサッカーになるようにという意図もあるようです。

強い地域のチームとやるほど良い

弱い地域のチームと戦うよりは、強い地域のチームとやった方がポイントが稼げます。 ここでの地域というのは大陸のことです。

アウェイでの試合はちょっとボーナスがつく

アウェイで試合をしただけでポイントがちょっとだけつきます。
3ポイントということなので、1ゴール分あるかないかというぐらいのポイント数ですね。

試合数が多いほど有利

1年に7試合以上をやっていた場合、その中のポイントの高い方から7試合が ポイント計算するときに加味されるので、試合数が多いほど多少有利なかんじです。 各試合でのポイントの分布にもよりますけど。
単純に上から7試合だけが考慮されるわけではないので、詳しくは 典拠 の方を参考にしてください。

細かい所がよくわからない

実は、 典拠 の方をじっくり読んでみても細かい所はよくわかりません。
意図的に隠しているのかどうか。
TPC みたいに、データ、プログラムなど関連するものを全て公表して欲しいですね。
chosa@stones.com
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