出典:一般財団法人省エネルギーセンター
車は、発進、巡航、減速、停止の4つの形態を繰り返しながら走行しています。 これらの走行形態ごとに省エネ運転操作を考えると理解が容易です。(図1-1)
市街地走行において、走行形態別に燃料消費量を調べると、図1-2のようになります。
発進時と巡航時の燃料消費量が多くなっています。また、信号待ちなどで車が停まっている時にも、全体の1/5の燃料を消費しています。
以下、走行形態ごとに省エネ運転操作を解説します。
大きな割合を占める発進時の燃料消費量を抑制することで、大きな省エネ効果が得られます。 特に、ゴー&ストップを頻繁に繰り返す市街地走行では、発進操作が重要となります。
車は、動き出す時大きなエネルギーを使います。AT車の場合、ブレーキから足を離すだけで エンジンの回転力がタイヤに伝わり、車は動き出します。この力を活用し、一呼吸おいてからア クセルを踏み込むようにしましょう。
アクセルの踏み方は、速度の上昇に合わせながら徐々に踏み増していきます。(アクセルは足 の裏がきちんとペダルに接する形で徐々に踏み込みます。)目標速度に近づいたら、早めにアク セルを弛めましょう。
・ふんわり発進 と ノロノロ発進 とは異なる
気がつかなくても、発進時にはかなりの加速をしているのが普通
少しだけ緩やかな発進を心がけるのがふんわり発進
エコランではない、超ゆっくりしたノロノロした発進は必要ない
・5秒で20km/hを目安に
・雪道での発進のイメージ
同じ速度で走行しても頻繁に速度変動するほど、多くの燃料が消費されます。
速度変動は、他の車両の挙動などの交通状況や、勾配、カーブなどの道路状況に左右されます。
これらを予測し、ブレーキを使わず、アクセル操作で対応しましょう。プレーキの少ない運転は、定速走行に近づきます。
障害物などでやむを得ず減速してしまった場合でも、徐々に加速することを心掛けましょう。
・速度変動を抑える
ブレーキを踏まなくても良い運転
ひとつ先を見て運転、惰性走行を活用
・速度を控えめに
高速道路では、5km/h速度を下げるだけで5%の燃料を削減できる
気持ちに余裕ができるのが大きい
先の交通状況を見て停止位置を予測しましょう。停止位置が分かったら、適当な所でアクセル から足を離し、惰性走行します。
車は惰性でかなり走ることができます。例えば、60km/hから40km/hまで減速すれば、200m も惰性で走れ、6〜10ccの燃料が削減できます。
アクセルOFFにして減速すると、燃料がカットされ燃料消費量を抑えることができます。
エンジンを始動する時も燃料を消費しますが、その量は5秒間のアイドリングとほぼ同じです。5秒以上アイドリングストップすれば、省エネにつながります。
実験室でのテストと、実際の運転では燃費の効率が変わってきます。実走行ではいろいろな要因が加わって実験室より燃料の消費量が増える傾向があります。
※グラフは、一秒あたりの燃料消費量を実験室と実走行とで比較していますので、数字の小さいほうが燃料消費が少ないことを表しています。
平均旅行速度[km/h] | 停止時間比率[%] | |
郊外部 | 35 | 15 |
都市部 | 14 | 47 |
東京都内 | 17 | 44 |
環状道路 | 14 | 48 |
放射道路 | 18 | 41 |
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発進終了から減速開始まで、加減速を繰り返しながら連続して走行する形態。