旧Gatewayフルタワーケースの

ATX化


旧Gatewayフルタワーケース(旧牛ケース)は電源がATなのですが、非常に気に入っています。それで、ABitのBP6を使うために電源をATX化することにしました。

BP6は

ソケット370→スロット1変換ボード無しでセレロンをデュアルで使うことが出来る
ベースクロックが細かく設定出来る
コア電圧の調整が出来る
各種設定をBIOS設定画面でソフトウエア上から出来る
ATA66コントローラーをオンボードで持っている(IDEで8台ドライブできる)
マザーボード自体の価格が安い

という特徴のマザーボードです。

ATXマザーボードはATマザーボードと電源との接続コネクターの形状が変わりました。結果、ソフトウエア的にスイッチのオンオフが出来るようになりました。(Macみたいに)
また、シリアル、パラレル(キーボード、マウス)コネクタがケーブルを通じて外部へ出るのではなくなり、マザーボード直付けになりました。そしてUSBコネクタが追加されました。IEEE1394コネクタの追加されたマザーもあります。
そのため、それらコネクタの差込口を新たに作る必要があります。


準備

金属のこぎり
ヤスリ
ドリル
油性ペン
リーマー
アルミテープ(でも使わなかった)
プラスねじ回し

テクノバードジャパン製300WのATX電源

用意した電源はケース内から空気を吸い込んでケース外へ排気するタイプの電源です。旧牛ケースは前面下部より空気を吸い込んで背面上部より排熱する設計になっているため、ここにこだわりました。電源からの風をCPUに当てるタイプのものも見受けられますが、それでは内部の空気がかき回されるだけで排熱はされません。外部へ排気タイプの電源が手に入らなかったら電源のケースを開けてファンの結線を逆にして、無理やり外部排気タイプに変更して使おうかと思っていたのですが、具合の良い電源を入手できラッキーでした。


下ごしらえ

1.今まで使っていたマザーボード(GA586HX)からすべてのカードやコネクタを外す
2.マザーボードを取り外す
3.バックパネルを取り外す
4.BP6を取り付ける
5.バックパネルをあてがい、油性ペンで穴をあける大きさの印を付ける


実作業(力仕事編)

糸鋸式の金属鋸を持っていたのでそれを使うことにしました。鋸刃を旧来のマウス&キーボード用の穴に通しハンドルを付けまっすぐになっているかに気を付けゴシゴシとやりました。鋸の歯は押す時にひっかかりが少なく引くときにエッジが立ってがりがりっと切れるようにするもののような気もしたのですが、いまいち自信が無かったので逆向きでもやってみました。しかしながら私にはたいした差は感じられませんでした。ほんとはどっち向きが正しいのでしょうか???謎。
意外とテンポ良く進み、20分ほどで最初の一辺を切り終えました。
が、重大な問題に出くわしました。金鋸では角を曲がれないのです!!!
色々試行錯誤した結果、次の方法を採ることにしました。

1.角のちょっと内側あたりにドリルで取っ掛かりとなる穴をあける。
2.リーマーで穴を広げる。
3.コーナー部分の角をやすりで整える。
4.糸鋸で次の辺を切る。

と書くと最低2箇所穴をあければ四角く切り取ることが出来そうですが、私の持っていた糸鋸式金属鋸ではハンドルの取りまわしようのスペースが必要なので内側の辺が切れないのです!!!新しく金属鋸を買う場合は、こじんまりとした取っ手の先に歯が付いているタイプのものがこの作業には向いています。ご注意ください。しかし、わざわざ買いなおすのも勿体無いので、内側の一辺は歯を直接手で持ってゴシゴシやりました。これは思いの他というか想像道理大変でした。
生後3週間の新生児の面倒を見ながらこの仕事をしていたので、作業は何度も中断し、道具はベランダに放りっぱなしで、バックパネルに穴をあけに約一週間かかりました。

バックパネルの穴あけ作業

もう必要のなくなったシリアル用の穴を台所用アルミテープで塞ごうと思っていたのですが、テープ類は後で汚くなることが多いし、別段穴が開いていても何ら困ることは無いのでそのままにすることにしました。
作業中は削り葛の鉄粉を家の中に持ち込まないようとても気を使いました。

1999.9.21.


実作業(組み立て編)

 バックパネルとマザーボードをねじで所定の位置へ取り付けます。その後、スイッチやインジケーターランプ用配線を接続します。
旧牛ケースの場合、power表示用発光ダイオード接続線が逆差し防止のため一箇所封がしてあります。(Fig1.赤丸)

逆差し防止 (Fig.1)

しかし、マザーボードにはその位置にもピンがあります。マザーボードに合う接続用コネクターを買いに行く手もありますが、それも面倒だし、それなりにコストがかかります。(←その他のことで結構コスト高な事をしているのに妙なところでコストが気にかかる私です。^_^;)
マニュアルを見ると、該当する第2ピン列2番ピンは「No connection」と言うことですからここはこのピンをニッパーで切り取ることにしました。(表1,表2,Fig2)

(表1)(表2)
(Fig.2)

あと、パワースイッチの仕様が変更されたため従来の電源用スイッチは使えません。新しくスイッチを買ってきても良いのですが、リセットスイッチで代用することにしました。従来のリセットスイッチをBP6マザーボードのパワースイッチの位置へ差すのです。こうするとリセットできませんがリセットが必要な場合は、Ctrl+Alt+Deleteで代用できます。思いっきり調子悪い時は、いきなり電源オフせざるを得ませんが、そんな時はリセットスイッチが在っても果たして役に立つかどうかは謎なのでこの際良しとします。
後、各接続線を表1のとうりに差し、HDDをつなぎ、カード類を差し、BIOSの設定をして、OSのインストールと続きます。
こちらの作業は、何度かしたことの在る作業なので半日ほどで出来ました。

完成した新牛ケースの背面が次の写真です。

(Fig.3)

Fig.3のaが今回あけた穴。bが従来のシリアル用の穴。この穴は当初はキッチン用アルミテープで塞ぐ予定でしたが、前述のとうりそのままにしています。また、cのねじがバックパネル固定ねじです(全6個)。

無事完成した新PCですが、お約束道理クロックアップし、快適に使っています。また、Gatewayの部品は、ケースの側と表示LED&継ぎ線と起動時にピポッと鳴らすスピーカーだけとなりました。果たして最後まで使ってもらえる部品はどれでしょうか?

1999.10.1.


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