うでもの


鯨(現在では主に「おきごんどうくじら」や「こびれごんどうくじら」や「はなごんどうくじら」といった小形の歯鯨のものしか手に入りません)の内蔵を塩ゆでにした物全般を言います。

「ゆでもの」の意だと思われますが、和歌山県南部(太地町周辺)では、そう発音しているように聞こえます。

20cm前後の大きさにぶつぎりにした内蔵を塩ゆでにし、パックに詰めて売られています。冷凍保存が可能です。

内蔵の種類は豊富で、肺、胃、小腸が目に付きますが、きっとそのほかの部位もあると思われます。

肺や胃は食べやすい大きさ(1から2cm大)に切り、小腸は薄く(1mmから2mm)輪切りにします。それをショウガ醤油かポン酢を付けて食べます。

私は胃が一番美味しく、次いで小腸が美味しいとおもいます。肺はスポンジ状でスカスカするため、私はあまり好きではありません。

小腸には、内容物も含まれています。アワビの内蔵の内容物が美味しいのと同様に、この内容物にも癖になる何かがあります。私はまだ食べたことがありませんが、大腸の部位の内容物入り「うでもの」もあるのかもしれません。...それってもしかして、「う○こ」!?

次の写真は、太地町の国民宿舎白鯨で出していただいた「うでもの」です。この写真では、表面が赤みを帯びた色をしていますが、全体が中心部と同じ茶色っぽいものもあります。調理法(ゆで方)の違いではないかと思います。

うでものの写真

奥に、カラシ酢味噌が写っていますが、これは、別の料理(さらし鯨=「おばき」)のためのものです。