ダイアルアップって何


そもそも、ダイアルアップって何?

このページを見ている人は、少なくとも一回は「ダイアルアップ」という言葉を聞いたことがあると思います。ダイアルアップとはなんでしょうか?


ダイアルアップが必要のない人

インターネットは、もともと、繋ぎっぱなしにしておくものでした。昔、インターネットに接続されているコンピュータは盆暮れ正月だけ電源を切るもので、毎日電源を切るなどという人は(多分)あまりいませんでした。
もちろん、今でも、企業、学校、その他諸機関や、リッチマンと呼ばれる人たちは、専用の回線を使用したり、NTTのOCNと呼ばれるサービスを利用して常時インターネットに接続しています。

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上の図は、お金持ちのインターネットの様子です。専用回線という特殊な回線でインターネットに接続されているコンピュータに接続されています。お金持ちのコンピュータは、こうしていつでも、使いたいときにメールやFTPができるわけです。

ダイアルアップが必要な人

しかし、ネットワークにずっと繋いでおけるリッチマンの人はいいのですが、お金があまり無いがインターネットにつなぎたいというプアマンも沢山いるわけで、そういう人は、ネットワークに繋ぎたいときだけ電話をかけて、ネットワークに接続しました。これがダイアルアップ接続です

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上の図では、貧乏な三人の人が、なけなしのお金を合わせて、一台のモデムと一つの電話の権利を買い、共有しています。このような場合、ひとりがインターネットに接続されたコンピュータに接続していると、他の人は使えません。
また、モデムは専用でも、電話回線が普通の電話だと、接続しっぱなしだと電話料金が大変だという場合もあるでしょう。

ダイアルアップとインターネット

ダイアルアップ接続という言葉は、インターネットやTCP/IPだけの言葉ではありません。他の種類のネットワークでもこの言葉は使います。NIFTY−Serveに電話をかけてログインするのも、ダイアルアップ接続です。ただ、NIFTY-Serveに常時接続しているという人が少ない、つまり、ダイアルアップがほとんどなので、NIFTY-Serveではダイアルアップとは言われていないだけです。

インターネットにダイアルアップ接続する

必要時に、インターネットに接続するといっても、いろいろな方法がありますが、普段、Windows95を使っているなら、PPPという接続方法です。PPPは、Point to Point Protocolという言葉の略で、「ピーピーピー」と読みます。他にも、SLIP,UUCPなど別の方法もありますが、ここでは説明しません。

プロバイダのお仕事

ここを読んでいる人は、恐らく、どこかのインターネットプロバイダに加入していると思います。(自分でダイアルアップサーバーを立ち上げるような人は、こんな駄文は読みませんね。)プロバイダは、一体何をやってお金をとっているのでしょう?
プロバイダの仕事は、「ダイアルアップサーバー」を動かすことです。「サーバー」。覚えているでしょうか?サーバーがあるということは、クライアントがあるということです。クライアントは、あなたのコンピュータです。プロバイダは、ダイアルアップサーバーを用意し、それをインターネットに接続しておきます。また、モデムと電話回線を用意して、ユーザーからのダイアルアップ接続を待ちます。

儲かるプロバイダにするためには

安く買って、高く売るのが商売の基本です。プロバイダも同じなわけで、いかに安く「仕入れ」るかが儲かるかどうかの秘訣です。「仕入れ」の中には、客の接続を受け付ける為の電話回線とモデム装置も含まれます。これは、もちろん、なるべく少なくした方が安く上がります。
ユーザーは、ダイアルアップ接続をすると、プロバイダに電話をかけて、ダイアルアップサーバーに接続を要求します。4人のお客さんがいるプロバイダは、4個の電話回線とモデムを用意している訳ではありません。同時に4人が接続することはまれだからです。二つもあれば、十分でしょう。同時に3人接続にきたときには・・・一人お話中になるだけです。(これが多発すると、某プロバイダのように金返せ運動になるわけです) これで、電話回線が少なくなった分、プロバイダが用意するお金も少なくて済みます。

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他にも節約すべきもの

電話回線の他に、もう一つなるべく節約したいものがありました。IPアドレスです。IPアドレスは貴重な資源ですから、4人お客さんがいると、4つ用意するのはもったいないですね。同時に接続できるのは電話回線の数だけですから、電話回線の数だけIPアドレスがあればいいのです。
プロバイダの加入者は、プロバイダにダイアルアップ接続をすると、その時に初めてIPアドレスを割り当てられます。割り当てられるIPアドレスは、接続される回線に対応するもので、昨日は別の人が使っていたものです。こういうしくみにすることで、数限りあるIPアドレスを有効に使用することができるわけです。

下の図は、ある日のプロバイダの様子です。

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下の図は、同じプロバイダの次の日の様子です。IPアドレスが前日と異なっているのが分かるでしょうか?プロバイダにダイアルアップ接続している加入者のほとんどは、接続をしなおすと、IPアドレスが変わってしまうのです。

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