変数

変数はC言語にあるような整数型や実数型などの型を持ちません。Pythonでは単純変数のほかにリストとディクショナリ変数があります。リストはC言語の配列のように使います。ディクショナリは連想配列とも言い、キーワードと値の対の集合です。

PythonではPerlのように$や@を付けて単純変数やリストを区別する必要はありません。このため、コードが見やすくスッキリしています。

　組

（）で囲んだ値のシーケンスは「組」として扱います。

(例)
# tuple
a = 'a', 'b', 'c'
print a
b = a, 'd'
print b
x = [1, 2, 3, b]
print x

(実行結果）
('a', 'b', 'c')
(('a', 'b', 'c'), 'd')
[1, 2, 3, (('a', 'b', 'c'), 'd')]

　リスト

リストはカギカッコで値を囲んで表現します。

x = [1,2,3,4,5]

リストの連続した値はrange関数で作ります。

x = range(1, 5)

（例）
# List
a = ["OOP", "INHERITANCE", "CLASS"]
print a
b = [1000, 1010]
print a + b
c = range(0, 4)
print c
d = range(5)
print d

(実行結果)
['OOP', 'INHERITANCE', 'CLASS']
['OOP', 'INHERITANCE', 'CLASS', 1000, 1010]
[0, 1, 2, 3]
[0, 1, 2, 3, 4]

　ディクショナリ

ディクショナリは中カッコで値のペアを囲んで表現します。

# ディクショナリ
x = {"I":"Me","You":"You","He":"Him"}
print x
print x["I"]

(例）
# Dictionary
x = {"I":"me", "You":"you", "He":"him", "She":"her"}
print x
print x["He"]

(実行結果)
{'He': 'him', 'She': 'her', 'You': 'you', 'I': 'me'}
him

　解釈される実行される文字列

``で囲まれた中身は解釈実行されます。Perlでは""の中身は解釈されますが、Pythonでは解釈されません。

(例)
# 文字列
x = 10
y = 20
s = "Value = " + `x + y`
print s
s = "Value = `x + y`"
print s

(実行結果）
Value = 30
Value = `x + y`

　複素数

Pythonでは標準で複素数をサポートしています。

(例)
# 複素数
x = 1 - 1j　# 1-jとは書けないことに注意
y = 2 + 2j
print x + y

(実行結果）
(3+1j)