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2学期制レポート

●2学期制取りやめ

 太田市教委は、授業時間の確保などのため一部の市立小中学校で導入している二学期制を取りやめ、2009年度までに従来の三学期制に戻す方針を決めた。保護者や教職員対象のアンケート調査で「通知表を見る機会が多い方がいい」など、三学期制を求める声が多かったため。二学期制は教員の負担軽減にもつながるとして全国で導入校が増える中での判断で、今後、学期の在り方をめぐる論議が県内でも高まりそうだ。

 同市教委は2004年度から、テストや行事を減らして授業時間を確保したり、精神的にゆとりのある教育環境をつくる狙いで二学期制を試験的に導入。42の市立小中学校のうち本年度は12校(7小学校、5中学校)で実施している。
 市教委は7〜10月にかけて二学期制を実施している小中学校の保護者、教職員ら計619人を対象にアンケートを実施した。
 教職員251人のうち
  「三学期制がよい」.....175人(69.7%)
  「二学期制がよい」......69人(27.4%)
 保護者は351人のうち
  「どちらとも言えない」...158人(45.0%)
  「三学期制がよい」.....139人(39.6%)
  「二学期制がよい」......54人(15.3%)
 三学期制がよいとする理由について記述を求めたところ、教職員は「学期が多い方が学習目標を立てやすい」、保護者は「通知表を見る機会が多い方がいい」などが多かった。また、どちらとも言えない」とする保護者も、二学期制に否定的な意見が多かった。
 市教委は「事務作業が減るなど、二学期制の利点はある」としながら、「三学期制がよいとする意見が根強く、試行で得られた成果を生かしながら、三学期制に戻す」としている。
(上毛新聞 2007.12.12)

●高崎市で17年度から2学期制

 「2学期制導入」
 上毛新聞(平成16年12月11日付)の1面に出ていました。メリットについても書かれてますが、下の記事にある群馬郡内の4町村との市町村合併を18年度に控えて歩調を揃えることもあるようです。

●9市町村で2学期制

 「9市町村で2学期制」
 という見出しで、上毛新聞(平成16年3月6日付)の1面に出ていました。
 これによると、
 「各市町村教委はゆとりの創出や学習効果の向上を期待して導入を決めたとみられる。ただ、メリットが見えにくく、保護者に不安もあることから県教委は各校の実情に合わせた対応を求める意向だ。」
 とのことですが、なんでも、群馬県内の2学期制の実施校数は、
  ・−−−−−・−−−−−・−−−−−・
  |     | 小学校 | 中学校 |
  ・−−−−−・−−−−−・−−−−−・
  | 15年度 | 10校 |  4校 |
  | 16年度 | 37校 | 16校 |
  ・−−−−−・−−−−−・−−−−−・
 となるそうです。
 特に、群馬郡内の4町村(榛名町、倉渕村、箕郷町、群馬町)と大泉町は全小中学校で実施だそうです。

 新聞によると、2学期制のメリットは、
 (1)始業式や終業式、定期テストの回数が減り、ゆとりが生まれる
 (2)長い期間で続ける学習にも取り組みやすい  など
 デメリットは、
 (1)長期休暇が入り、授業への集中力を欠きやすい
 (2)通知表の回数が減る  など

 だそうです。
 そして、
 「2学期制への移行は全国でも徐々に広がり、時代の流れになりつつある」
 とも書かれています。

 最後に、群馬大教育学部の森部学部長の話として、
 「授業時間確保や学力低下の問題に応えようとする、学校の誠実な取り組みだが、劇的な効果が表れるとは限らず、導入については慎重に検討してほしい。」
 という記事が載っています。

●「2学期制礼賛」のムードに警鐘

 内外教育2月3日号で、小・中学校における「2学期制礼賛」のムードに警鐘を鳴らしています。2学期制さえ導入すれば、授業時間が確保できるという安易なイメージが関係者の間に広がりつつあるという見方です。

 高校の実践ですが、99年から3年間、2学期制を導入した群馬県立藤岡北高校では、3学期制にもどしたそうです。理由は4つ。
  1. 定期試験の範囲が広くなりすぎる
  2. 9月半ばに始まる就職試験と1学期末試験が重なる
  3. 秋休みを入れても、学期の切り替えがうまくいかない
  4. 後期からコース学習をスタートする方針は、3学期制のままで実施できる
 ただし、2002年から2学期制を実施している群馬県立高崎高校では、2学期制のデメリットはなく、来年度は秋休みも廃止する方針だそうです。
(これ、2学期制?)

●茨城県総和町の通年制

 平成16年2月28日付の日経新聞に、明石千葉大学教授が総和町の通年制を次のように評価しています。(小学校に限って論評しているようです)
 総和町では小学校を通年制にする。(中略)
 総和町の通年制は、行事の簡略化から得られる授業時間の確保にとどまらない。注目すべきは、単元別の授業記録を作成することだ。(中略)各教科の単元別の学習記録を作成するというのが通年制の考え方である。(中略)通知表は一学期間のトータルの成績評価であった。それが子どもは各教科のどの分野が弱くて、どこが強いか把握できる。
 この明石教授の書く「今どきの子ども」コラムは、おもしろいと思っていましたが、どうも、今回のはいただけません。
 なぜなら、中間テストや期末テストで成績をつけるわけではない小学校では、
  1. テストは単元別で、その結果を見れば、各教科の分野別成績がわかる。
  2. 通知表を分野別、単元別にするのは、学期制とは無関係で、学校の方針でできる。
 からです。

 通知表に関して言えば、こちらでは、20数年前からずっと、単元別到達度評価の通知表をつけていました。1学期の算数の評定は何、という成績では、どこを努力すればいいのかわからず、はげみにもならないからだと思います。
 逆に、学習指導要領の観点別絶対評価との整合性を強く言われてから、通知表も単元別を廃止し、各教科の4観点なり、5観点の評価をするようになりつつあります。

●総和町は見送り

 総和町の通年制は、保護者などの理解が十分得られなかったとの理由で、当面は見送りだそうです。突然の方向修正に驚きました。

●福岡県苅田町の2学期制

 福岡県では、古賀市と志免町、須恵町が2003年度から2学期制を導入していますが、2004年度から、苅田町でも、町内の全小・中学校で2学期制を試行するそうです。

 ただ、学期分けがユニークで、群馬郡内などとは違います。
 群馬郡内など 1学期、4月〜10月中旬(秋休みは夏休みをけずった数日分)
        2学期、10月中旬〜翌年3月末
 苅田町    1学期、4月〜8月末まで(普通に夏休み)
        2学期、9月〜翌年3月末

 苅田町の場合1学期が夏休みで分断されないのが特長です。
 この学期分けのアイデア、私も2学期制導入するならと冗談半分で言ったことがあります。苦肉の策といったところでしょう。

 苅田町の2学期制は「試行」であり、1年か2年実施して効果があれば本格導入だそうですから、なかなか考えてますね。

●仙台市では

 2002年から二学期制を導入し、小学校で16時間、中学校で22時間ほどの増時数だそうです。
 ただし、二学期制の目的は、ゆとりの中で体験活動や問題解決学習を行うためだとか。

●千葉市では

 2004年から二学期制を開始するそうです。
 授業時間は20〜30時間増えると見込みとか。

●熊本県産山村では

 4月から村立小・中学校3校に2学期制を導入しました。
 授業時間を十分に確保することで、児童・生徒の基礎学力の低下を防ぎ、ゆとりある教育の実現を図るそうです。

 不思議なのは、始・終業式が1回ずつ減るだけなのに、授業時間が年25時間以上増加する見通しだという点。
 始・終業式は、普通3校時程度で放課なので、これを6時間にしたとしても、3時間の増加であり、2日分で6時間増にしかならないはずです。25時間増加は、2学期制とは無関係な、なにか別の方策をとっているのではないかと思われます。


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