作者の経歴


1988年 東海大学工学部
原子力工学科
卒業
原子炉内の中性子挙動のシミュレーション演算を、スーパーコンピュータ上で高速化する手法について研究。 今から考えればとても幼稚な事をやっていました。今のPCのほうが数十倍速いから無駄な研究だったような気もするが、チューニングの手法は学べました。
1988〜1995年 日本ディジタルイクイップメント株式会社(日本DEC、現COMPAQ)入社 ガス、電気、石油、食品会社向けアプリケーションの開発に従事。VMS上でのプログラミング、設計、技術コンサルティングなどを行う。プロセス間通信、ネットワークコミュニケーションモジュール、データベース関連などの開発が中心。最後の1年強はSAP R/3のインプリメント、Alpha+Digital Unix上でのベンチマーク作業などを行う。 技術志向でアカデミックな会社で、技術的な知識はほとんどここで養われました。入社当時で既にワールドワイドで電子メールやグループウェアが当たり前の環境で、インターネットの波がくるまでは、その環境を捨てるのが惜しくて転職しようなどと思いもしませんでした。
1995年12月 ロータス株式会社入社 情報システム部に在籍。海外を含む社内基幹アプリケーション全般の開発、メンテナンス及びユーザーサポートを行う。Unix、WindowsNT上のアプリケーションが中心。 DECで学んだ事を実際に運用で実施したという感じでした。海外出張や、面倒な英語のミーティングで英語がちょっと喋れるようになりました。ここは英語学校か?
1996年4月 法令集検索用にSFINDの採用 某会計事務所の販売する法規、法令集の検索インターフェースとしてSFINDをバンドルするライセンス契約を結ぶ。 わずかな改造のみで、法令集の検索に適用することができました。
1997年9月 ロータス株式会社退職 その後、オンラインソフトの開発に専念。自称シェアウェア作者?! 見通し、何もありません。信念だけが支えです。
1998年7月 統合画像管理ソフトリリース 画像ビューアART Viewer Liteと一括画像変換ソフトART Streamerの統合、及び画像管理機能を付加したART Image Masterをリリース。 オンラインソフト開発当初からこのようなソフトを開発したいと考えていたのですが、勤め人としての本業と平行して開発するにはあまりにも負担が大きすぎたために、退職独立後に本格的に開発に取り掛かりました。本腰を入れた作業にも9ヶ月以上の時間がかかってしまいましたが、リリース後の数ヶ月の間に3誌において各2〜3ページにわたるART Image Masterの紹介記事の掲載依頼を得た事である程度の評価は得られたのではないかと感じています。
1998年9月 画像素材集へのバンドル コンサルティング、出版業務を行う某企業の画像素材集向けに、画像ビューアーインターフェースとしてART Viewer Liteをライセンス契約。 ART Viewer Liteのわずかな改造のみで先方の目的を達成できた合理的なソフトウェアの利用形態でした。
1999年4月 画像変換ソフト英語化 一括画像変換ソフトART Streamerの英語化作業中。 ソフトウェア技術の中心はやはりアメリカ。技術立国日本としては悔しいじゃないですか。大手はビジネスリスクをよく考えて行動に出なければならないけれども、少なくとも小回りの利くオンラインソフトではもっと日本製のものが英語圏の人たちに使われてもよいのではないかと思います。事前調査では利益は出そうに無い事が判明していますが私のリスクもたかが知れています。何もやらなければ何もはじまらないので、既に数ヶ月の作業になってしまいましたがリリースを目指して頑張っています。根本のアイデアを押さえていないのは弱いのですけれどもまずは何かしらの実績を作らないと。
1999年5月 画像変換ソフト英語版リリース 上記ART Streamer英語版のリリース。 熱い思いも空しく、上記事前調査の通りやっぱりぜんぜん売れません。英語版用のインストーラーを手作りしていろいろな知識が増えたのが直接の御利益でした。
1999年9月 レポーティングツール補助プログラム請負 某レポーティングソフト開発会社向けに、その製品の問題を回避するための補助プログラムの作成。 プロセス監視、同期、スクリーンセーバー停止など、内容的には単純なものでしたが、巨大な本体のプログラムに手を加えることなく問題を回避するプログラムを作成することができました。
1999年10月 見積システムのパフォーマンスに関するコンサルティング 某コンピューター製造、販売会社の運用する営業見積システムのパフォーマンスの低下に関する調査と改善支援。 必要になった技術要素はNT,95/98,ネットワーク運用構成、MS Accessの実装知識、RDB論理設計、運用のためのハードウェア構成見積などです。ヒアリングとモニターにより主原因の切り分けが比較的簡単にできたので、1日の訪問と(主にハードの)改善提案レポートの作成ですぐに終わってしまいました。
2000年3月 初心者向け画像アルバムソフトの請負開発。 商業システム株式会社の販売する初心者向けの画像アルバムソフト「でか足」の開発を行いました。 「簡単に使える」の究極を目指したソフトです。誰にでもデジタル画像を簡単に楽しめるように愛情を持って設計と実装を行いました。近所の家電屋でパソコンを購入する時代になった今、こういう方向性のソフトが少なすぎる(ない)と思うのでとても良い経験になったと思います。

既存の私の成果物の6割程度を有効に組み込むことができましたので、複雑に見せないための処理などに重点的に力を注ぐことができました。また、スクラッチからの開発と比べてやはり6割程度の工数の削減を達成しています。

2000年6月 Panasonic製品へのART Viewer Liteバンドル Panasonicブランドのデジタルカメラ、スーパーディスクドライブ関連製品へ、画像ビューアーであるART Viewer Liteを同梱する契約を結ぶ。 この契約には感慨深いものを感じます。ただ単に契約先が世界的な大メーカーであるという意味ではありません。多くの利用者の意見を実現しつつも、だれにでも簡単に使え、さらに広い環境で動作するように品質も高いレベルで維持するという努力が認められ、彼らの厳しいふるいにかかった後に採用されたという点で意味があると感じています。

一見空しく感じる地道で長い作業(例えば、様々な環境でのテストは利用者には直接見えない部分)もその結果をしっかりと評価してくれる人は確実にいるという事を実感しました。

2000年9月 文書管理ソフト開発受託 某大手電気機器・通信・半導体メーカーの企画出資による画像文書の管理ソフトの開発を、その出資先の某通信ソフト開発会社のプロジェクトメンバーとして参加。

発注元は某々の表現ですが、契約上秘密なので悪しからず。

私の役割としては、ARTシリーズで開発したソースコードやコンポーネント群を開発成果物の中核として提供するとともに、その開発を3ヶ月の短期間でまとめ上げることでした。

ソフトウェア開発の問題点の一つに、動的な市場変化のサイクルに、長時間かかるソフト開発が追いつかない事があり、このプロジェクトではそれに挑戦したという意味もあります。

3ヶ月の短期間では各メンバーがプロジェクトに慣れるための時間が多くの割合を占めること、品質維持のための時間が少ないことなどの問題点を残しながらも既存成果物を有効利用するという開発手法はなかなかうまくいったのではないかと思います。それがなければ半年掛けても成果は出ていなかったでしょう。

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