Ko-Windowアプリケーション集10 関係

最終更新 1997/01/10


Ko-Windowアプリケーション集10 掲載予定だったアプリケーション一覧(一部)

Ko-Windowアプリケーション集10 幻のインデックス AP10TVV.LZH
↑未完成なのでAP9の残骸も残ってます。tvvで見てください

インデックスを見るための tvv や未公開アプリはこちら

「Ko-Window と Ko-BASIC のアツイ関係」鈴木史郎
↑アプリ集10寄稿原稿の読み物があります


Ko-Windowアプリ集と未公開アプリのなぞ

Ko-Windowアプリケーション集を毎回容量ギリギリに仕上げるには、 やはりそれなりの工夫が必要になります。 例えば掲載を予定していても許可が取れなかったり、 また容量はいくら計算しても、圧縮してみるまでは全く見当もつきません。 そこで毎回用意しているのが、すき間埋め用のどうでもよいプログラム。 もし空きがあれば入れるという程度のものなので、 容量が足りなければどんどん次に回されてしまいます。

ここしばらくは容量が足りずに、この手のすきま埋めアプリは どんどんどんどん次回にまわされて、ほとんど掲載できませんでした。


アプリ集は毎回こうやって作っていた&高圧縮の秘密

  1. 今でんでんボードで盛り上がっている内容をピックアップし、作るアプリ集の大まかなテーマを決める。 ちなみにアプリケーション集10は「こB特集」の予定でした。

  2. でんでんネットのライブラリボードから、 前回のアプリ集で掲載ファイルを集めた日付以降にアップロードされたものをまとめてダウンロードする。

  3. ダウンロードしたファイルを展開して整理する。 このときそれぞれの作者に掲載許可を求めるメールを出し、 ここで一週間ほど許可待ちに入る。 その間に、サンプルで使うデータを作ってくれる人をいろいろ探してお願いする。 このへんの話はほとんどでんでんチャット上で進められるのです。

  4. 大体掲載できるファイルの全体の目処がたったら、 展開後のディスクイメージを作って分類作業を行う。

    このディスクイメージは容量計算をしやすくするために、 必ず HD 上に小さいパーティションを切ってそのうえで行うのがポイント。 (1セクタ1024byteになるようにするわけです) ファイルを分けるときは、バイナリはできるだけバイナリ用で FD を作り、 テキストはテキストで FD にまとめた方が圧縮効率が上がる。

  5. データやファイルを入れる場所を、圧縮率や容量を考慮しながら決める。 同時に説明のテキストやドキュメントを書いて行く。

    実は使い回しはほとんどなく、 ウィンドウの使い方の説明ですら毎回こだわりの修正が入って微妙に異なっています。 アプリケーションの紹介のときは、実際に動作を確認しながら書いて行くので結構大変。

    結局なんだかんだで毎回 100Kbyte 位の説明ドキュメントを作ることになってしまいます。 だから、それを考えるとこのような web ページも、膨大な量の説明を書くのは全く苦にならないんだけど‥。 問題なのはいちいちレイアウトを考えたり編集するのも自分でやらないといけないことです。 これが非常に面倒。(アプリ集の場合は、自分で作った専用ビュアだから思い通りに自由自在なんだけど)

    書籍でもやっぱりライターとレイアウトをするデザイナーは完全に別の人がやる仕事だと思うので、文章ならいくらでも書くから誰か代わりにページレイアウトしてくれー とか試しに叫んでみるけど誰かいないかな。

  6. ある程度できたらディスクイメージ毎に圧縮を行う。 圧縮は一度無圧縮の専用アーカイバでファイルをくっつけてから行うと、 圧縮率を大幅に稼げる。

    しかし、ファイルが巨大になるのでその分圧縮には膨大な時間がかかるようになってしまう。 しかもくっつけてから圧縮なので、圧縮したまま単一ファイルの入れ替えができない。 ファイルを1つでも修正すると最初から全部圧縮し直しです。

  7. ディスク展開システムも、テキストや圧縮と同時に FD に構築して行く。 後半は dash を作ったのでかなり楽になりました。

    ところで、アプリ集ではこれら起動や展開に必要なコマンド類からシェルまでを 全部圧縮しています。そんなんでどうやって起動しているかというと‥

    1. 超小型の専用RAMDISKドライバを作成

    2. コマンドシェル(dash.x)や、展開スクリプト、FDフォーマッタ、アーカイバなど、 展開に必要なファイルは全部圧縮し、自己解凍形式にしてしまう。

    3. RAMDISKドライバを実行形式(.xファイル)にして、 デバイスドライバのエントリとプログラムの実行エントリが異なることを利用して 実行すれば自己解答し、config.sys の DEVICE= で組み込めば RAMDISK になるという1つのファイルにしてしまう。(ファイルをくっつけるとディスクのセクタギャップの無駄が減る)

    4. config.sys の DEVICE= で RAMDISK として組み込み、同じコマンドを PROGRAM= で実行して RAMDISK 上で自己解凍し、SHELL= には自己解凍で得られるシェルファイルを指定する。

    5. このとき実際は RAMDISK を特定のドライブに割り当てる等の技が必要になるが、 これも同じコマンドに無理やり機能として持たせてしまう。

    6. そして、自己解凍してシェルが実行されると、同様にしてできた展開スクリプトを実行して実際のインストーラが動き出すという仕掛けなのです。

    7. 展開インストーラは全部 dash のシェルスクリプトだけで記述してある。 (というより、アプリ集の展開スクリプトが組めるような機能を盛り込んで dash を作ったんだけど)

  8. DISK に入れる readme.doc の入るスペースが無いので、 config.sys にコメントとして説明文も書き込んでしまう。 このとききっかり 1024 byte で、かつできるだけ多くの内容を書き込めるよう頑張って文章を編集するのだ。

  9. 圧縮したファイルを収めて FD の残りが 0 になるまで、 できるだけ多くの内容をつめて圧縮作業を繰り返す。 もしオーバーしていれば説明などの文章を若干切り詰めてサイズを調整する。

  10. 仮マスタができたら実際に展開作業と動作確認を行う。 これを、ミスがなくなるまで続ける‥根性もの。

  11. 一応他の人にも動かしてもらって確認をするけど‥ 後半はほとんどチェッカーが確保できなくて苦労しました。

  12. 最後の仕上げに、TAKERU から印刷して出てくるマニュアルを作る。 (これは全部私が書きますが、 TAKERU の画面にある説明や写真は私が作っているのではありません)

  13. ここで初めてエクシングに連絡してマスターの FD を郵送します。 印刷のマニュアルは電子メールで送ります。

    OK が出ると、私が書いた説明を元にエクシングの方が TAKERU 画面の 説明を作成しているんだと思います。 私は実際に TAKERU に入るまでそれがどのようなものになるのか分かりません。

    ちなみにアプリ集1〜7あたりを作っていたころは近くに TAKERU が無かったので、 夏休みとか実家に帰ったときに初めて TAKERU で実物を確認するという状態でした。

  14. ここまでの作業は大体一カ月程度です。 実際は掲載許可待ちがあるので、本当に編集しているのは一週間(みっちり)くらい。 あとは動作チェックが結構かかります。 編集やディスク作成は全部一人で行っています。 あとからはさすがに原稿を書いてもらったり、 部分的に編集をしてもらったりするようになりました。
いつも Ko-Windowアプリケーション集 を楽しみにして購入してくれていたみなさん!
本当にどうもありがとう!!

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小笠原博之(COR.) oga@dgw.yz.yamagata-u.ac.jp