GENIOe550 の OS バージョンアップがようやく完了しました。
ようやく というのは、GENIOe550 を購入してから PocketPC 2002 が出るまでが長かったからで、 アップグレードそのものは意外なほどあっという間です。
「PocketPC 2002アップグレード + RAM 強化」 のコースで申し込んだので、いったん本体を TOSHIBA に送り返さなければいけませんでした。 その間使えるように、データもシンクロ内容もすべて iPAQ へ移しておいたにもかかわらず、ほとんど iPAQ の出番がないくらい すぐでした。 一週間かからずに GENIO が生まれ変わって戻ってきました。
これで最新のOS を搭載し、 RAM 容量も 32Mbyte から 64Mbyte にアップし、 最新機種 GENIOe550X とほとんど同一の内容になります。 待ちに待った PocketPC 2002 を使うことができます。
PocketPC 2002 で何が嬉しいかといえば、 それは「 MSN メッセンジャーを搭載したこと 」です。
AirH" も登場し、どこでも好きなだけ、時間を気にすることなくインターネットに 接続できるようになりました。
といってもメールチェックだけなら携帯だってできるし、 しかもメール受信無料が多いし、 わざわざ PDA 使ってつなげるのは Web ブラウズでの暇つぶしか、 出先での緊急情報収集(地図とかお買い得品の値段調査とか)くらいです。 いつでもつなげたくなるほどコンスタントに常に必要なケースって、 実はそれほど無いことに気がつきます。
そこで大本命に考えていた使い方こそ「どこでもチャット」です。
そうそう、 チャットのお手軽さとおもしろさにどっぷり浸かったのは もはや 10年くらい前になります。 うっかりチャットに入って、10時間以上チャットで話しっぱなしで電話代に泣いた ことも少なくありませんでした。 そんな昔を思い出しつつ、 無線でどこにいっても回線がつながって、料金を気にすること全くなくて、 いつでもすぐチャットができるなんて夢のようです。 すばらしき21世紀は未来予想図の空想の中だけでなかったのです。
そんなわけで、いきなり手に入れた PocketPC 2002 マシンで 即 AirH" 接続設定をして、 一番最初に即 MSN メッセンジャーのサインイン設定をしました。
いたいた、みんなすでにログインしている状態がよくわかります。
すごい!
一番最初に送ったメッセージは
「ごめん!GENIO 受け取りのためちょっと会社遅れる。今電車の中。」
<<だめすぎです
グループ分けこそありませんが、使い方も機能も PC で見慣れたものとほとんど同じです。 他の機能に画面を切り替えていても、 メッセージがポップアップで表示されるので見逃すことがありません。
いきなり大本命とか書きつつ、よくよく考えたらちょっとむりな部分です。
こちらからメッセージをなげてのどこでもチャットなら構わないんですが、 PDA だとバッテリーが持たないため常にメッセンジャーをサインインして、 待ち受け状態にしておくことは難しいです。これはやっぱりしかたありません。
気がつくとオートパワーオフになっているので、電源を入れるたびに エラーダイアログが現れてしまいます。 電源を入れるたびに自動接続&自動サインインの設定ができますが、 何度も頻繁にログインメッセージが投げられると 相手の方がちょっとうっとうしいかも。(でも自動接続は便利)
そもそも各 PC にはすでにメッセンジャー設定してるから移動中以外は使わないし、 そしてに何より文字入力が思った以上にめんどうでした。
音声や映像には対応していないようです。あくまで文字メッセージのみ。 音声電話ができたらおもしろいのですが。
でもこれで どこでも知人と連絡とれますし、オンライン状態の確認もできるのは便利なので、 完全定額制の距離も場所も料金も考えなくていい連絡手段と考えれば大進歩です。 あとは常時稼働して常時携帯できる、定額制+携帯電話+メッセンジャー、 ができれば理想通りでしょうか。メッセンジャーや携帯の今後に期待です。
PocketPC 2002 は、搭載ブラウザ IE も使いやすくなって、 ますますどこでもブラウジングに拍車がかかります・・・・と書きたかったのですが これどうもおかしくないでしょうか。
いや絶対おかしい。単純なページを開くだけで、レスポンスが無くほとんど 固まったかのような状態に陥ります。 しばらく待っていればいいのですが、あからさまに遅い。遅い。
他の機能を使っていても、いっぱいプロセス立ち上がっていると切り替えでやっぱり 引っかかりが生じます。しょっちゅう固まりますし、レスポンスも落ちています。
そこで、こちらの Tillanosoft さんの PalmTweak というソフトをインストールしてみました。
ptweak40j.zip をパソコンでダウンロードして展開。 PocketPC 2002 対応とかかれてないので心配でしたが、 とりあえず コントロールパネル版の PocketPC 用、ARM パッケージ ptweakcp.arm.CAB を本体にコピー。 ファイルエクスプローラでタッチすると勝手に展開&インストールが始まります。
インストール後、一度リセットするとコントロールパネルの 「システム」の中に PalmTweak アイコンが現れました。 変更したのは「フォント」の中にある「キャッシュの指定 [ 16384 ] バイト」 の部分です。 容量を大幅に増やして試しに「 [128000] バイト 」にしてみました。
設定後さらにリセットして再起動すると、その効果はめいっぱいありました。 IE も速いし引っかかりもありません。 見違えるほど速くなっています。
おそらくフォントキャッシュの容量が足りないがために、 画面内に多数の 文字種&文字サイズ を使うアプリケーションで 頻繁にフォントの再レンダリングが発生していたのだと思われます。 IE なんてまさにそうです。1画面を描く間に何度も何度もフォントキャッシュの 入れ替えが発生していたのでしょう。
なぜこんなことが起こるかというと、 もしかしたらデフォルトの値は英語版のパラメータがそのまま 入っていたのかもしれません。 英語と日本語では消費する文字の種類が極端に違います。 これでは遅くなってしかたなしです。
とりあえず PalmTweak ですが、フォントキャッシュサイズの変更に関しては PocketPC 2002 の GENIOe550 でも動いているようです。 それ以外の設定については全然試しておりません。 レジスタ書き換えができるかたは、直接フォントキャッシュサイズのレジストリを 変更しても構わないようです。
離れたところから、たとえば自宅、たとえば職場のパソコンに 手持ちの端末をつなげたいと思ったら、 着信用回線とダイヤルアップ用のモデムを設置すれば OK です。 そこに電話をかけてダイヤルアップして、RAS によるアクセスでリモートで そのマシンを使うことができます。
でもこれだけインターネットが普及したのだから、RAS の代わりにインターネット経由で同じようなことができたら便利です。 その方が手っ取り早いし料金かからないだろうし。
VPN を使うとまさにそれが実現可能で、インターネット経由で仮想的に 離れたところのマシン(ネットワーク)と 直結することができます。
PocketPC 2002 は VPN Client 機能を持っているので、 さっそく簡単に接続テストをしてみました。 AirH" でインターネット設定し、最初は普通に接続します。 その状態で今度は VPN 設定してもう一度接続を行います。 これで VPN 経由で普段使っている LAN につないで、その中にある自分のマシン と ActiveSync でシンクロを行うことができました。
非常に便利です。 これでどこでもインターネット経由でシンクロ可能で、 メールやスケジュールの確認もインターネット経由でできてしまうわけです。 もちろん VPN 対応アクセスポイントが存在している場合に限ります。
PocketPC 2002 への OS バージョンアップも嬉しいのですが、 今回 GENIO e550 のアップグレードサービスを受けて、 もっとダイレクトに便利さを感じたのがメモリ容量の増加でした。
ご存じの通り PocketPC にとってのメモリ(RAM)とは、 プログラム実行領域だけでなくデータ保存に使う領域としても使われています。 つまり、パソコンでいう RAM の役割のみならず、HDD にも相当します。
なので RAM 容量が少ないと大きなデータやファイルを本体 メモリに入れることができません。 もちろん、フラッシュメモリカードを使えばいいだけなので、 GENIO の場合は SD/MMC カードや CF を使えば そちらにデータファイルを入れておくことができます。
でもやっぱり AirH" 用の通信カードや LAN カードなど、CF スロットは埋まりがちだし SD/MMC カードの容量もまだ限られているので、本体メモリに余裕があるのは安心です。
Zaurus の時は結局 MI-110M 以降、ほとんど本体のデータ用領域が増えませんでした。 MI-C1/P10/E1 など動作用 RAM が増えてもデータ用メモリは変わらずフラッシュ 8M のままで、ごく一部の機種でやっと 16M フラッシュです。 (+動作用RAM 8M)
ところが PocketPC 2002 の機種は RAM 64M が標準になりつつあり、 実行用 RAM 領域を 16M に設定したとしても、 データ領域は 46〜47Mbyte も使える計算になります。 これだけあったら MP3/WMA の曲データだけでも結構入ります。
これならちょっと多めにアプリケーションを入れても(データさえ少なければ) 本体内蔵メモリだけでまかなえそうです。
便利に思った機能にもう一つ、PocketPC から Windows の共有フォルダを開けるようになりました。 同じ WindowsCE でも H/PC では以前からできたことなのですが、 「\\マシン名」のおなじみのアクセス名で、 LAN につないだ他のマシンの共有フォルダを開けます。
これまでパートナー設定をしていないマシンとのファイルやりとりが面倒なのが WindowsCE でした。 2台のマシンとパートナー設定することはできますが、それ以上はできないし LAN カードで使いたくてもいちいち最初だけケーブル(IrDAも可能)で 設定しなければいけません。
PocketPC 2002 では共有フォルダを開けるので、 パートナー設定していないマシンとも ファイルのやりとりが可能となりました。
PocketPC と PocketPC 2002 との互換性がどこまであるのかわかりませんが、 とりあえず「ChiRaKS」「IM-Clock」はどちらも GENIOe550 PocketPC 2002 上で きちんと動作いたしました。大丈夫なようです。
PocketPC との互換性のところでひとつ気がついたのは CEF 形式のバイナリが動かないこと。 なるほど、PocketPC 2002 で CPU が統一されたのであれば、 CPU の種類を越えて動く CEF を使うメリットは全く無くなったわけですね。 もしやと思って、PocketPC ARM 機種上で CEF を一度走らせた (ネイティブ化された)ものをコピーしてみましたがだめでした。
GENIOe550 は、iPAQ など他の PocketPC 機種同様に、 前面に4つ、左側面に1つのアプリケーションボタンがあります。 PocketPC でもそれぞれ任意のアプリケーションを割り当てることができました。 そしてこれらのアプリケーションボタンは、プログラムの起動だけでなく電源の ON も兼ねています。 電源 OFF の状態でもすぐアプリケーションを呼び出せるという配慮です。
GENIOe550 PocketPC 2002 では、ボタンに「<なし>」 という項目を割り当てられるようになりました。 この場合、何のアプリケーションも割り当てません。 この設定で間違ってボタンが押されて電源が入ってしまうのを 回避できれば良かったのですが、残念ながら電源だけは入ってしまいます。
筆者の設定ではすべてのボタンに「<なし>」を割り当てていますが、 おかげで単なる「電源ON」ボタンが増えてしまいました。 さらに電源を切るだけのプログラムを作ってボタンに割り当てれば、 それぞれ押しやすい専用の 電源ON/OFF ボタンができるかもしれません。
探してみました PowerOff 1.0
ボタン1に「<なし>」を割り当てて、 ボタン2に「PowerOffARM.exe」を設定すると、 全く予想通りの動作をしました。 非常に電源 ON/OFF しやすくなりましたが、 これで何かメリットがあるのかどうかは不明です。
WindowsCE H/PC 2000 を搭載した機種には、 Terminal Services Client 機能が付いています。 いままで全く使うことがなかった機能ですが、 WindowsXP (Professional)が登場してから一変。 WindowsXP のリモートデスクトップとして接続することができるので、 離れたところから PC を操作したり、 結構おもしろい使い方ができます。
PocketPC 2002 も Terminal Services Client 機能搭載とのことで期待しましたが、 残念ながら見あたりませんでした。
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