パルディオ 341S は、NTTパーソナル (以下NTTP) の PHS 端末です。 その特徴は PCカード一体型 であり、 かつ カード部分のコネクタが コンパクトフラッシュカードサイズ になっていることです。
カード一体型の PHS 端末は、かつて パルディオ 321S として登場しました。 Type2 の PC カードを搭載したユニークな端末で、 ノートパソコン等携帯機器に直結して通信できること、 充電器を持ち歩かなくてもノートパソコンから電源供給され、 さらに充電もできるなど、良く考えられた機能と完成度で 人気となりました。
言うまでもなく 341S はこの 321S の後継機種であり、カード部分が コンパクトフラッシュサイズになっているため非常に小型になっています。
341S が発表された後、発売まで時間がかなりあったことと情報が乏しかったために、 カード部分の形状についてさまざまな噂が流れました。 本当にコンパクトフラッシュカードサイズなのか、PCカード Type2 用のアダプタは専用のものではないのか、 ザウルスポケットでは使えないのではないのか、などなど。 さてその気になる真実は?
PCカードコネクタ部分の形状は本当に「コンパクトフラッシュカード」 サイズです。 コンパクトフラッシュカードそのものより若干長さがあり、 コネクタに挿入したとき 15mm ほどはみ出ます。
341S 本体には、Type2 用のカードアダプタが付属します。 これは、一般に市販されているコンパクトフラッシュカード用の Type2 アダプタと同じ物です。
ザウルスポケット(以下ザウポケ)でも使えます。 (ただし本体のソフトウエアのアップデート 1C 以降が必要です) SHARP や NTTP があちこちで宣伝しているように、ザウポケの コンパクトフラッシュ用コネクタにそのまま挿入して使えます。 341S 本体にも、ザウポケで使うための案内が同梱されています。
321S 同様ついていません。 そのため、機種変更した場合それまで使っていた DC-1S 等のカードや、 CE-PA2 等の PHS アダプタは使えなくなります。 カード一体型なので必要ないといわれればそれまでですが、 CE-PA2 が使えなくなるのはちょっと残念です。 (たまには 16pin ポートにもつなぎたい)
今まで使っていた 312S があまりに小さかったので、 やはり 341S は PHS 端末として一回り大きく感じます。 もちろん、ケーブルやアダプタカード 類が不要であることを考えればずっと少スペースです。
ノートパソコンと一緒に持ち歩いて使う場合、付属の Type-2 変換用の カードアダプタが必要です。 ザウポケやデジカメで使っているコンパクトフラッシュカードの内容を ノートパソコンに転送する場合にもそのまま使えるので、ある意味お得です。
ザウポケで使う場合は、これまで必須だった専用のアダプタケーブル(CE-PA2)が 要らなくなってしまいました。 もちろん 16pin ポートが空くので、ACアダプタを使いながらの PIAFS 接続も できるようになります。 その代わり通信時はコンパクトフラッシュカードを外さなければならず、 データのダウンロードやブラウザのキャッシュをカードに行うことができません。
ザウポケへの装着はコンパクトフラッシュ用カードスロット にそのまま差し込むだけで良く、 ロックやリリースレバーの操作は必要ありません。 この時ザウポケも 341S もどちらも電源は切っておく必要があります。
341S の色調は偶然(?)にもザウポケに近いシルバーです。 接続したところは右側に巨大な物体がぶら下がる感じで、 ザウポケが非常に小型であるためアンバランスです。 右側への 341S の出っ張りは、ちょうどザウポケ1個分、 横幅が二倍になったところを想像してください。
341S をザウポケに装着したまま机の上に置くと、 ほんのわずかにザウポケの左側が浮き上がります。 341S 本体は水平近くに寝る状態になるため、当初考えていたほど 接続時のザウルスのペン操作の邪魔になりませんでした。
341S を使うためには、ザウポケ本体のソフトウエアのアップデートが必要です。
これは、もともとザウポケ自体がコンパクトフラッシュ用コネクタに
モデムカードをつなぐように作られていないためであり、
ZaurusPlaza
からソフトウエアをダウンロードしてアップデートをしておかなければなりません。
アップデートは本体ソフトウエアの書き換えで、MORE
ソフトの常駐ではないので、使用時には本体メモリを消費しません。
この書き換えを行うと、本体のソフトウエア番号が 1C になります。(1998/7/12現在)
書き換えを行うと、通信画面でモデムを「外部」に選択したとき
カードスロットに挿入した 341S が使えるようになります。
アップデートソフトにも説明がこれしかないので、
「外部」選択時に CE-PA2 が使えなくなってしまうのではないかと
心配される人がいるかと思います。
筆者が実験したところ、1C へのアップデートを行った場合でも、
「外部」設定で CE-PA2+312S は全く問題なく使えましたので、安心してください。
自動判別しているのでしょう。
(CE-PA2 と 341S 両方つないだときの実験は・・残念ながらしていません)
以前使っていた 312S から数世代後になるため、PHS 端末としての機能的にも
かなり進化しています。
一番大きいのはやはりメッセージや電話帳の漢字表示であり、
画面も大きくわかりやすくなりました。
電話帳の名前が漢字表記になるともはや電子手帳と変わらず、
入力にもかな漢字変換が搭載されています。
残念なのは、せっかくパソコンとの接続を意識したカード一体型なのに、
これら内部データベースのやりとりがパソコンからできないことです。
例えば at コマンドの拡張で電話帳一覧が表示され、同じく at
コマンドの一つで書き換えでもできれば、便利なのですが・・。
(対応端末同士の転送は可能です)
341S は 7月になってからいっせいに店頭に並ぶようになりました。
新規契約の場合は、無数にある代理店の店頭に多数並んでいるため、
在庫があればその場で入手可能です。
ところが機種変更の場合、NTTパーソナルでは営業所やパーソナルショップに
行かなければなりません。
ところがどこのパーソナルショップに問い合わせてみても、
在庫がなく入荷待ちであり、かつ入荷予定は未定、
もしくはすべて予約でいっぱいであり、キャンセル待ちまで出ているとの話です。
かくいう筆者も、ザウポケで使えると話を聞いてから入手まで、
かなり手間と時間がかかりました。
筆者は NTTパーソナル中央 で契約を行っているため、
上記記事はすべて NTTパーソナル中央 での内容をもと書かれています。
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