SHARP マシンの魅力は、 いつも想像枠を超えて一歩先に踏み込んだスペックで登場してしまうことです。
ユーザーの要望の多くは意外にも現状維持であり、 その範囲内で考えられる機能拡張(改良)を要求します。 ユーザーは実用主体で考えるからです。 大幅な機能アップよりも、今使っている中でぶつかった不満点や、 ほんのちょっとした改良だけを望みます。
そのようなユーザー主体の要望だけとり入れていった場合、 とりたてて特徴の無い、 収まりのいい平均的なスペックに落ち着いてしまいます。 常識を破るような新しいものが生まれることはありません。 逆に新しいことをやってしまうと、 ユーザーから反発を受けることがあります。
フリーソフトウエアの場合でも、ユーザーからの要望は 新しい部分やアイデアよりもまず実用性第一です。 いくら独創的な部分があろうがなかろうが、 他のソフトでやってるんだからこの機能を付けて欲しい、 という意見が多いものなのです。
SHARP のマシンは、 値段や大きさなどとりあえずおいといて、 とにかく考えられるだけの高性能マシンを作ってしまうところから出発します。 そしてその技術や経験を次の世代に生かし、 コンパクトで値段も手ごろなヒット機が登場するわけです。
ZAURUS PI-3000 登場のかげに PV-F1 あり、 PowerZaurus MI-506 登場の前に MI-10 あり。 さて、MI-C1 登場の背景に MI-EX1 あり、という図式が成り立つのでしょうか?
まだ igeti の感覚が残っているため、ついついインデックスに戻るために 「戻る」ボタンを押そうとしてしまいます。
MI-C1 は本体裏にすべり止めのゴムが付いています。 カバーの裏側にもゴムがついており、カバーをぐるっと本体の裏側に回すと 机の上に置いたときちょうどすべり止めになるようにできています。
このカバーは右側液晶部分だけ覆うようになってるので、 裏側に回したときカバーが無い左側が机から浮いた状態になってしまいます。 この状態で「戻る」ボタンを押そうとすると、 下に支える足が無くてちょっと押しにくいのです。
机の上に置いたときはペンだけで操作、 手で持っているときはスクロールボタン中心で操作、 これが理想となるべきでしょう。
ところでこの MI-C1、電源の ON は igeti のように「戻る」ボタンで行いますが、 実はそれ以前のザウルスのように、画面のタップでも電源が入ります。 インデックス移動も電源ONも、 ボタンでもペンでもどちらでも操作できる。 なるほど、細かいところにもきちんと改良が入っているなと感じます。
igeti では、カードロックスイッチが解除状態だと電源が入りません。
以前、MI-110M から igeti へ乗り換えたとき、使用感レポートで こんな感じのことを書きました。
MI-C1 のカードロックはカードそのものの固定ですが、解除状態でも 電源が入ってしまうので、解除状態にしておけば MI-110M のような使い方が できてしまいます。 これは改良点として喜ぶべきなのでしょうか。
MI-110M、igeti MI-P2、MI-C1 と移ってきても、 ユーザーエリア7Mのままで本体メモリの容量が変わっていません。 MI-110M の頃から結構メモリ不足であり、 MI-P2 でもかなり深刻なメモリ不足となっていました。
そしてこの MI-C1、何と購入直後の状態でメモリの残りが 2Mbyte しかありません。 70%ほどすでに使われた状態になっています。 これはかなり予想外で、データの完全移行はもう少し詳しく調べてからにしようと 思ってます。
それはさておき、メモリの残りが 2Mbyte しかないとさりげなく書きましたが、 ここはもう少し説明すべきことがあります。 実は MI-C1 のメモリー管理画面を見ると、画面の上のほうに 「空き容量 2048KB」と書かれているのです。 カードに切り替えてもちゃんと容量が表示されます。 この表示、igeti にも MI-110M にもありませんでした。
そうえいば以前、MI-110M から igeti MI-P2 へ乗り換えたとき、使用感レポートで こんな感じのことを書きました。
なんだか、指摘した問題部分がことごとく解決されているような気がします。 ちゃんと考えられています。恐れ入りました。
未だに使ってる PHS 341S(611S同様カード一体型) にて通信を行いました。 設定画面も設定項目も igeti と全く同じなので、MI-P2 を見ながら入力。 接続ダイアログがかなり拡張されていて、今何をやっているのか アイコン表示で非常にわかりやすくなっています。 電話をかけているのか、認証を行っているのか、繋がったのかどうか一目瞭然。
メール受信もいちいち「接続しますか」ダイアログが出ないために、 スクロールキーで選んで決定で即受信が始まります。 これも以前 P2 移行時に指摘した問題 (確認ダイアログが出るためにスクロールキーと決定ボタンだけでメールが読めない) が解消されています。
PI ZAURUS の場合、メニューボタンを押すと 文字が並んだポップアップメニューが右側に表示されました。 メニューページが3枚くらいあったりして、さらにサブメニューもあったりして、 メニューの中に何があるのかよほど使いこんでも良くわからないことがありました。
とはいえ、PI ZAURUS の場合は、困ったらとりあえずメニューを 開けば何とかなったのも事実。
MI Zaurus になってからは、メニューは画面上部に並ぶアイコンタイプの メニューパレットになりました。 ポップアップしきのツールバーといった感じです。 画面上にさまざまな設定ボタンが並んでおり、 メニューでできる機能自体は MI になってかなり減りました。
igeti など MI-310 以降に基本PIMが変わってからは、 画面上に複雑な設定ボタンが並ばないようになりました。 わかりやすいように画面をシンプルにするためです。 その分設定項目は、メニューの中に隠れるように入ることになりました。
さて MI-C1 では、何とメニューが大幅変更されています。 従来のツールバー式アイコンメニューではなく、 PI ZAURUS にかなり近く、説明文字が縦に並んだポップアップメニューです。 それも各機能別に分類されており、 思ったよりわかりやすくシンプルです。
Zaurus はもともと スケジューラならカレンダーマーク、 アドレス帳なら電話マークがついたアイコンが左上に付いています。 普段はあまり気にしませんが、カードを使っているときは、 カードのデータなのか本体メモリのデータなのか アイコンの絵で区別することになります。
PI ZAURUS の頃は、このアイコンをタッチすると お好みメニューというものが現れました。 システムのメニューの内容からユーザーが選んだものだけをここに入れることができ、 削除やコピーなど、基本操作の要となるものでした。
そんな PI ユーザーは、MI 上で同じ動作を期待してアイコンをタッチして 落胆したものです。 MI ではあんまり意味が無い電池マークのシステムバーが表示されるだけなのです。
MI-C1 にはお好みメニューが復活していて、アイコンのタッチにより ポップアップメニューが現れます。 どうやら、メニューがアイコン式で無い PI タイプに戻ったのは、 このお好みメニューを実現するためだったようです。
C1 のお好みメニューが PI と違うのは、 機能毎に設定を行うことです。 PI ではシステム全体で一つのグローバルなお好みメニューしかありませんでしたが、 C1 では機能別のメニュー設定になります。
税所はメニューキーの位置が igeti とも違う位置にあるため 慣れるまでは操作間違えそうだなと思ってました。 (最初はインデックスを押してしまってました) でも igeti の時と近い位置にお好みメニューがあるから、 登録しておけばほとんど違和感無く使えるようです。
ブンコビューア と 乗換え案内の MORE ソフトが最初から入っています。 その他の標準的な MORE も入っています。 このあたりは igeti MI-P2 とほぼ一緒の構成です。 その他自家製ソフトは軽く動作チェックを行いました。 問題無く動いているようです。確認したものは次の通り。
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