パソコンって呼ばないで

2000年9月
(下から読んでね)

 

WindowsMe発売 [2000/09/25]

 9月22日、ついにWindowsMeが発売された。派手なイベントなどもあまりなく、ちょっとさびしい発売となった。

 このWindowsMeは実をいうと、Windows98から、あまり変わっていない。Windows98にサービスパック1と、DirectX7aInternetExplore5.5WindowsMediaPlayer7をインストールすると、きわめて近い存在になる。

 その他の目立った機能としては、ICS(インターネット接続の共有機能)と、システム復元、WindowsMovieMaker(動画編集ソフト)くらい。これらのためにわざわざお金を出して、WindowsMeを買う気にはなれない。

 このように、あまりぱっとしないWindowsMeだが、重要な影の任務がある。亡霊を抹殺する任務だ。

 Windowsは過去のOSとの互換性を第一に開発された。今まで動いていたアプリケーションをOSがバージョンアップしても動作させる必要があった。このおかげでWindowsは大ヒットしたのだ。

 しかし、このことが足かせとなって、さまざまな問題を発生させた。リソースの問題(メモリをいくら増設してもメモリ不足になる)などはその代表例だ。

 マイクロソフトは実をいうと過去の資産は切り捨てたいと考えている。彼らの最大のライバルは過去の自社製品なのだ。

 マイクロソフトは過去のソフトウェア資産を切り捨てた新しいOS、Windows2000をリリースしたが、思ったとおりに移行が進まない。そこで登場したのがWindowsMeなのだ。

 まず、WindowsMeにはピュアなDOSは存在しない。あらかじめメモリマネージャーが内蔵されたDOSしか装備されていないのだ。これによりピュアなDOSを必要とするアプリケーションを切り捨てた。

 さらに、Windows2000と同じルック&フィール、WDM(互換性のあるデバイスドライバ)など、次期Windows2000(開発コードはWhistler)が登場するまでのエスカレーター的な役割を持っているのだ。

 と、いうわけで、私はWindowsMeは買う必要なし。本命のWhistlerを待つべしである。

 

コンピュータの分類 [2000/09/19]

 コンピュータを大きく二つに分類すると、以下の2種類になるそうだ。「試作型のコンピュータ」と「時代遅れのコンピュータ」。初めて、この話を聞いたときに「ああ、なるほどな。」と思った。

 コンピュータの世界は進化がとても早い。新製品が出たかと思ったら、もう新しい製品が発売される。

 だからといって、新製品に手を出すのは危険である。なぜなら新製品には不具合が多く、苦労させられることが多いからだ。

 メーカーはドライバやBIOSの更新などで不具合に対処している。Windowsにいたっては発売と同時にサービスパック(不具合修正プログラム)を開発する始末。

 しかし、不具合に悩まされている間は苦痛だし、初心者にはドライバやBIOSの更新などは技術的に無理だ。これじゃとても完成品とは言えない、まさしく「試作型」である。

 発売後、しばらくたつと不具合も解消され、製品的に安定してくる。そろそろ買い時かな?って、思う頃には次の新製品の話がチラホラ。その時点では既に「時代遅れ」になっているのである。

 コンピュータ業界の急速な進化に対応するため、他社に負けないよう、少々の不具合があっても製品化するというのがメーカー側の言い分だろう。

 しかし、その風潮はどうかしていると思うのは私だけだろうか。もうちょっと製品的に安定してから出荷していただきたいものである。

 あなたのコンピュータは「試作型」ですか? 「時代遅れ」ですか?

 

飽食の時代 [2000/09/11]

 今まで出会ってきたソフトウェアの中で非常に印象に残っているものがある。X68000というコンピュータで動作するJPEGEDというソフトだ。

 当時のコンピュータは今と比べると非常に遅かった。例えばJPEG形式の画像を表示するのに、今は一瞬で表示されるが、当時は数分もかかったのだ。

 しかしJPEGEDは数秒で画像を表示することが可能だった。ドキュメントによると平均で4.8倍。最大で25倍の性能だそうだ。全く同一のコンピュータ上で、である。JPEGEDに出会って、改めてソフトの偉大さを知った。

 更新履歴を読むと更にすごい。0.数%の高速化のための更新が何度も行われているのだ。いろいろ工夫してほんのちょっとでもいいから高速化していく。その努力の結果、約5倍の性能を叩き出したのだ。

 それに比べて、現在のソフトウェア業界は悲惨なものである。バージョンアップのたびに遅くなり、より性能の高いコンピュータを要求する。一見使いやすくなっているように見えてるが必要のない機能をテンコ盛り。

 その結果、やたらとでかくて、重いソフトに進化してしまった。まさに飽食状態である。ソフトウェア業界もこの辺で少し見直した方がいいのではないだろうか? バージョンアップしたら5倍も速度がアップした。とても魅力的なバージョンアップではないか。

JPEGEDは、http://www.vector.co.jp/soft/x68/art/se014202.html からダウンロードできます。

 

NEW GAME? CONTINE? [2000/09/06]

 NEW GAME? CONTINE?、これは、はじめから? 続きから?と読み替えても可。RPGなどのオープニング画面で問われることが多い。

 ここでカーソルは最初にどこを指しているかはとても重要だ。正解はCONTINEだ。もし最初にNEW GAMEを指していたら、そのゲームは操作性においてクソゲーの可能性大だ。

 RPGなどは、一度や二度のプレイで終了することはない。必ず保存データを利用してプレイする。だから選択する回数は絶対的にCONTINEの方が多い。選ぶ可能性が高いほうを最初に指していたほうが操作性がいいに決まっている。

 ところが意外なことにNEW GAMEを指しているゲームが非常に多い。初めてプレイするときは、NEW GAMEだから、とりあえず最初はNEW GAMEを指しておいた方がいいと判断したのだろうか?

 そんな仕様のゲームをつくるメーカーはちゃんとテストプレイしたのかと疑いたくなる。うっかりNEW GAMEを選んでしまうと、延々と続くオープニングデモが始まる。取り消しも利かない。仕方ないからゲーム機本体のリセットキーを押す。ROMカセットならすぐにゲームが起動するがCD-ROMだとなかなか起動しない。

 そんなことを繰り返していると非常にいらいらする。せめてソフトウェアリセットが利けばマシなのだが。

 今、話題のFF9やDQ7はどうなのだろうか? 残念ながら私はまだ手に入れていないが、まさかNEW GAMEを指していないよね? スクウェアさん、エニックスさん♪ まさかね...。

 

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