どうやら、スパムメールが社会問題になっているらしい。いわゆる携帯電話の迷惑メールだ。私はH”なので、迷惑メールの被害はほとんどない。しかし、私のまわりの友人はiモードのユーザーが多いので、そのうっとうしさはよく耳にする。
まず、電話番号をそのままメールアドレスにしている人。ひどいと1日に10通以上、来るらしい。iモードはメールの受信の際にも通話料がかかるから、腹が立つ。欲しくもないメールに何でお金を払わなければならないのかと。
送信者を指定して、メールの受信を拒否することも可能だが、スパムメールにはまったく無意味だ。相手は送信元のメールアドレスを変えることくらいお茶の子さいさいなのだ。
そもそも、自分のメールアドレスを教えていないのに、なぜスパムメールが届くのか? やり方は単純である。「09000000000@docomo.ne.jp」から「09099999999@docomo.ne.jp」まで、100,000,000通のメールを手当たり次第、送るのだ。ま、実際には使っていない番号もあるので、数はもっと少なくなる。
そこでNTTドコモはメールアドレスを変更することを勧めている。電話番号@docomo.ne.jpの電話番号の部分を好きな文字列に変更するというものだ。使用できる文字は英数字、_(アンダーバー)、.(ピリオド)、−(ハイフン)で、長さは3文字以上30文字以内である。
これにより、使用できる文字は65種類となり、すべての組み合わせの数はかなり膨大な数になる。それにより、すべての文字の組み合わせを試すのはけっこうしんどくなる。しかし、完全に無意味な文字列のメールアドレスを設定するのは考えにくい。そこで、辞書を組み合わせた方法が考えられる。
例えば、suzuki(鈴木)という単語に−aや、_a、01などを組み合わせてメールアドレスを生成してしまうのだ。これなら効率よく、スパムメールを送ることができる。恐るべしである。で、結局、メールアドレスを変更しても、あまり効果がないということになってしまう。
じゃどうすれば、あのにっくきスパムメールを撃退することができるか? 一番、効果的な方法は受信するユーザーを指定してしまうという方法。指定したユーザー以外のメールは受信拒否にしてしまうのだ。この方法はメールを交換する相手が限られている場合に有効だが、多くの相手とメールを交換している人にとっては、実用性にかけるかもしれない。しかし、確実にスパムメールを撃退できる。
あとは、先ほどの辞書アタックを想定して、わざとスペルを間違えるという方法。例えば、suzukiなら、suzkiとする。あるいは、su2ukiなどと、別の文字に置き換えてしまう。これで、多少はスパムも減るはずである。
しかし、これでは、便利なメールが少々不便になってしまう。何より、根本的な解決になっていない。では、スパムメールはなぜ来るのかということを考えてみる。なぜ、スパムメールを送る人が後を絶たないのか? それは、スパムメールを送れば、確実に儲かるからだ。一度、スパムメールを送ると、数百万の収入が得られるという話を聞いたことがある。結局、ニーズがあるからスパムメールが存在するのだ。
だから、我々ができる最大の防御は基本的なことだが、スパムメールが来ても、無視して削除するということなのだ。スパムメールが来たときに、面白半分で、紹介されたサイトを見たりしたら、相手の思う壺なのである。スパムメールを送っても、全然、儲からない。それどころか大赤字だ。そんな世の中になれば、スパムメールはなくなるはずである。こんな考えは理想すぎますか?
あ、NTTドコモがメールの受信は無料にするというのが、一番の理想なんだけどね(笑)。