パソコンって呼ばないで

2001年9月
(下から読んでね)

 

プレイ時間が長いゲームは本当にいいゲームか? [2001/9/25]

 最近のゲームはとてもボリュームがある。例えばRPGの場合はクリアするまで、何十時間、下手すると数百時間もかかる。しかも一度、クリアしても、何度でも楽しめるようにいろいろ工夫してある。それはそれで、すばらしいことだし、たくさん楽しめるは歓迎することではある。しかし私は何となくしっくりこないのである。

 例えば、
DQ VII※1。私はなんだかんだといって、半年くらいプレイしていた。最初はおもしろいって思うけど、だんだん飽きてくるのだ。で、後半の辺りでは、早くクリアして、次のゲームをした〜〜いと思うようになる。

 あと、何度でも楽しめるという要素。これは、ただでさえ、半年もかかったので、また半年もかけて、一からプレイする気になれない。初めてプレイしたときでさえ、途中で飽きたのだから、2度目はかなり早い段階で飽きが来るだろう。

 そもそも、2回以上プレイしたゲームって、どのくらいあるだろうか。私は、2、3本しかない※2。いつかまたやりたいなと思っても、どんどん新しいゲームが発売されるので、古いゲームを再びプレイする気になれないのだ。

 で、私の持論、「ゲームのお手本は映画である」から解決方法を考えてみる。映画の上映時間はだいたい2時間だ。何度でもプレイできるゲームのプレイ時間はだいたい2時間くらいが限度ではないだろうか。これでは短すぎるという意見もあるだろう。その分、ストーリーの分岐をむちゃくちゃ多くするのだ。もちろん、その中にはバッドエンドなどない。すべてハッピーエンドにするのだ。そしてプレイするたびに今日はどんなストーリー展開になるだろうというわくわくした気分になれば、繰り返してプレイできるゲームとして、楽しめることができると思う。

 あるいは何度もプレイすることにより、だんだん全体のストーリーが分かってくるというのもいいかもしれない。あ、そう考えると、ストーリーの分岐など必要ないんだ。1回目と2回目のストーリー展開を強制的に変化させればいいのだ。見るたびにストーリーが変わる映画など、この世に存在しないが、ゲームならそれが可能だ。

 でも、そうなるとRPGというよりは、アドベンチャーゲームに近い存在になってしまうかもしれない。そうなったら、意外とつまんないかもしれないなぁ。う〜ん、私としても意見がまとまっていないのだ(汗)。

 ただ、現在のボリューム満点! プレイ時間は何百時間、何度でもプレイできます! という、力技のゲームは、そろそろ限界がきているのではないだろうか。本当の意味で何度でも楽しめる、そして飽きのこないゲームというのをプレイしたいものである。
 

 

 








※1 DQ VII
 ドラゴンクエスト VIIの略です。











※2 
 FF IV、DQ Vは2回、プレイしました。名作です♪


 

恥ずかしい呼び方 [2001/9/21]

 WindowsMeって何て読む? 正解はウィンドウズ ミーである。これはマイクロソフトのホームページにもきちんと明記されている※1。しかし、私の周りの人はウィンドウズ エムイーと読むことが多い。

 私は職業柄、用語は正しく発音するように心掛けている。だから相手がウィンドウズ エムイーと言っても、「ウィンドウズ ミーは...」と話すようにしている※2。これは嫌味でもなんでもなくて、コミュニケーションが正確に行えるようにしているからである。

 では、なぜ、ウィンドウズ エムイーと呼ぶ人が多いのだろうか? これは日本人の多くがミーと呼ぶのが恥ずかしいのではないかと私は考える。その理由は「おそ松くん」に出てくるイヤミ※3が「ミーはおフランス帰りザンス。」のように、漫画などでは、金持ちで気取っている人が自分のことをミーと呼ぶことに深く関係していると思われる。つまり、ミーというと、何となくかっこつけているようで恥ずかしいので、エムイーと読んでいるのではないだろうか。

 似たような例を挙げると、
DOS※4時代に一世を風靡した表計算ソフト、「Lotus1−2−3」。これをロータスと呼ぶ人は多かった。ロータスは会社の名前である。Excelも正確には「Microsoft Excel」なのだ。もし、省略するなら、1−2−3ではなく、ロータスの方であろう。つまり1−2−3と呼ぶのが正しい。つまり「ワン、ツー、スリー」だ。

 しかしこの「ワン、ツー、スリー」、長いし、ちょっと恥ずかしい。だから、ロータスと呼ばれるようになったのだろう。しかし、これでは社名の意味なのか、表計算ソフトのことを言っているのかはっきりしないので、ちょっと困った事態になる。ロータス社は他にもたくさんのソフトウェアをを開発している。まさか「ロータス オーガナイザー」※5を「ロータス」と省略する人はいないと思うが、万が一ということもあるので、「ロータス」と相手が言った場合は、必ず
1−2−3のことかどうか、確認するようにしている。

 あと、名前が長いので省略してしまう場合。例えば「
Outlook Express」を「Outlook」と省略してしまう人がいる。しかし。「Outlook Express」と「Outlook」は別物だ。InternetExplorerに付属している無料のメーラーが「Outlook Express」で、Officeなどに含まれる有料のメーラーが「Outlook」だ。機能も操作方法も異なるので、ごちゃごちゃにすると誤解を生む原因になる。

 じゃ「
Outlook Express」を「Express」と省略すればいいかというと、そういうわけにも行かない。「Express」が付くソフトウェアは他にもあるのだ。ホームページ作成ソフト「FrontPage Express」がそうだ。さらにややこしいことに「FrontPage Express」は無料のソフトウェア、有料の方が「FrontPage」だ。単に「Express」というと、「Outlook Express」なのか、「FrontPage Express」なのか、ごっちゃになってしまう。

 コンピュータ用語は難解なものが多い。だから、このように誤った読み方が一般化してしまうことがある。でも私が言いたいのは「正しく読みましょう」ではない。恥ずかしい名前、長すぎる名前はなるべくつけないようにするメーカー側の努力も必要ではないのかということだ。

 あと、マスコミですな。新種のウィルスが「
Outlook Expressに感染します」と、「Outlookに感染します」では、思いっきり意味が違うので、正しく報道するようにお願いしたい。あと、勘違いしている人も多いので、「(Outlook Expressのことではありません)」のような注意書きも付け加えると、なおグッドだぞ♪
 

 

 

※1 
 こちらに明記されているます。ミーは愛称です。
よく寄せられる質問



※2 
 もっと正しく言うと、「マイクロソフト ウィンドウズ ミレニアム エディション」である。




※3 イヤミ
 「シェー!」で、有名ですね。でも、ミーは英語なんですけど(笑)。





※4 DOS
 Windowsの前に使われていたOS。マイクロソフトが販売していたDOSがMS-DOS、IBMが販売していたDOSがPC-DOSである。






※5 ロータスオーガナイザー
 ロータス社が開発した個人情報管理ソフト。

 

カイルくんの災難 [2001/9/13]

 今回はカイルくんのお話である。そう、WordExcel※1などを起動すると、出現する例のイルカである。私はうっとうしいので、即行、[表示しない]にしている※2が、職業柄、人様のコンピュータを扱うことが多いので、人様のカイルくんを勝手に[表示しない]にするわけにはいかない。

 ある日、
Excelを使用して複雑な計算式に頭を悩ませていると、何か「カリカリ、カリカリ」と音がする。ハードディスクの音にしてはでかすぎる。何だろうと、画面のまわりを見ていると、カイルくんが貝を食っているじゃないか! 「てめ〜、こちとら、一所懸命仕事しているのに、貝、食ってんじゃね〜よ!」 人様のコンピュータなので、[表示しない]にする欲求をやっとの思いでこらえた。

 人によっては、「そんなに神経質にならなくたっていいじゃん。お遊びなんだから。」と、言う人もいる。しかし、私は断固としてカイルくんを[表示しない]を推奨する。カイルくんは常にアニメーションしているので、CPUパワーを消費しているし、もちろん、メモリも消費している。下手すると不具合の原因にもなるだろう。さらにその大量のアニメーションデータはハードディスクの容量も消費しているのだ※3

 それだけコンピュータ資源を食い尽くしているのに、使い勝手は極めて悪い。カイルくんの役割のひとつとして、ダイアログボックスを表示するというものがある。ダイアログボックスとは各種設定を行うためのウィンドウで、通常は画面の中央に表示される。このダイアログボックス内の指示を行わないと次の指示が出せないので、ユーザーは仕事をいったん中断しなければならない。

 ところがカイルくんを表示していると、ダイアログボックスの一部が画面中央ではなくカイルくんのすぐ脇に表示されるのだ。カイルくんは通常画面右下に表示されているので、ダイアログボックスも画面右下に表示されてしまう。画面右下というのはユーザーにとって一番気付きにくい場所である※4。こんな場所にダイアログボックスを表示されたらユーザーは見過ごす可能性が高い。つまり操作性が落ちてしまうのだ。

 さらに文句をいうと、あのヘルプ機能。カイルくん自体はかわいいので、きっと親切丁寧に教えてもらえると期待してしまうが、甘い、甘い! ヘルプの内容は専門用語のオンパレードなのだ。その内容は難解で、何度も読み返さないとなかなか理解できない。さらに目的の機能を説明している画面までたどり着くまでが大変だ。初心者はまず使いこなせないだろう。

 このように私にとってカイルくんは無駄な機能なのである。マイクロソフトはよく、このような困ったチャンな機能追加を行うことが多い。イースターエッグ※5などはその代表例だ。イースターエッグに関して文句を言う人は少ないが、私としてはイースターエッグなどのような無駄な機能はハードディスク内からきれいさっぱり消去してしまいたい。

 そんな無駄な機能の開発するくらいなら、もっと安定した
Windowsやアプリケーションソフトを開発して欲しいものである。
 

 

 

※1 WordやExcel
 97以降から搭載されている。

※2 [表示しない]にしている
 正確にはアプリケーションの追加と削除で完全に消去している。
















※3 ハードディスクの容量も消費しているのだ
 単に[表示しない]にしただけでは、ハードディスクから消去されないので、[アプリケーションの追加と削除]で消去するとハードディスクの空き容量が増える。








※4
 画面左上が一番、目が行く場所で、画面右下に向かうほど、目が行きにくくなる。だからよく使うメニューは画面左上に配置するとよい。画面設計の基本ですな。









※5 イースターエッグ
 プログラムの中に意図的に隠された遊びのコマンド。詳しく知りたい人はサーチエンジンで検索してみよう。

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