ドラゴン王国の科学者メックは、オラクル(ドラゴン王国を制御するコンピュータの名前)から「ドラゴン王のために宝石の楽器を作りなさい」と命じられていたが、それを研究している最中に次元を移動する仕組みを発見し、「次元移動船」なるものを開発した。ものすごい発明だとメックは得意になっていたのだが、メックの師匠には認められなかったので、自分でその威力を試そうと、研究所を飛び出して次元移動船に乗って、キャシーたちの住む普通の地球(のオーストラリア)にやってきた。
メックのやってきた場所の近くでは、キャシーの親子が川の近くでキャンプをして休暇を楽しんでいた。もっとも楽しんでいたのは父のカールと兄のジョッシュだけで、母のビッキーは仕事(コンピュータ関係の技術者のようである)で忙しく、キャンプ場にまでノートパソコンや携帯電話を持参して、仕事をやっていた。キャシーは退屈し、付近を散歩しに行ったところ、メックの乗ってきた次元移動船を見つけ、乗り込んで色々といじり始めた。メックはその頃は次元移動船から降りて、地球の植物等を観察している最中だった。キャシーが次元移動船をいじると、稲妻が空中に飛びはじめた。次元を移動する操作をするとその前段階で稲妻が生じるのである。稲妻に気付いたメックはあわてて次元移動船のところに駆け戻り、なんとか止めようとするが、次元移動船を操作しようとすると感電してしまって、どうしようもできなかった。実はジョッシュは植物を観察しているメックを「変な人だな」と思って様子を見ていたのだが、メックが次元移動船に走っていくのを追いかけていき、キャシーがその船に乗っているのを見つけ、助けようと思って船に近づこうとするが、次元移動船から電撃を受けて吹っ飛ばされてしまう。そうこうしているうちに、次元移動船は消えてしまった。
次元移動船はメックが「第3波長世界」と呼ぶところへ移動した。キャシーは船を飛び出して両親を捜すが見つからない。メックは「ここは次元が違うからいくら探しても見つからないよ」と何度も説明するのだが、キャシーはなかなか信用しようとしない。メックから逃げているうちに足を滑らせて谷に落ちそうになったところをメックに助けられて、ようやくキャシーはメックを信用するようになる。
キャシーは「早く元の世界に戻して」とメックに頼むが、メックは好奇心に負けてしまい「ちょっとこの世界のことを調べてから戻らないか? 絶対に戻すから。」とキャシーに頼む。キャシーはしぶしぶ承知する。
実は、その「第3波長世界」はスペルバインダー王国であり、去年の「対決スペルバインダー」の舞台になった世界であった。グリボンとアシュカはこの時働いた悪事のために、今は強制収容所で働かされていた。
スペルバインダーに見つかったキャシーとメックは強制収容所に連れて行かれてしまう。強制収容所に来たキャシーとメックを見て、アシュカとグリボンは、「彼らは別の世界の人間だ」とすぐにピンと来る。彼らをうまく使えば、今の強制収容所での生活から、他の世界に逃げられるかもしれないと思って、アシュカはメックやキャシーに近づき、4人で脱走する計画を話す。
この計画は途中までうまくいったのだが、逃げている最中に、スペルバインダーの飛行船によって、アシュカやグリボンの付けている腕輪を追跡されてしまう。メックはアシュカの腕輪を壊し、アシュカはグリボンを別の場所に行くように命じてスペルバインダーの目をごまかした。
スペルバインダーの注意をグリボンに向かわせている間に、キャシー、メック、アシュカの3人は次元移動船に乗って、別の世界に行こうとしていたのだが、その近くにグリボンがやってきて、4人ともスペルバインダーに見つかってしまう。次元移動船の行き先を別の世界に設定するのには時間がかかるが、ドラゴン王国の世界へならすぐに戻れるとメックが言い、とりあえず、3人は慌ててドラゴン王国に戻ることにした。グリボンをスペルバインダー王国に置き去りにしたまま。
キャシーのもといた世界では、ジョッシュが「キャシーが宇宙人みたいな人に連れられて消えてしまった」と両親に話すが全然相手にされない。車で付近を探すが、キャシーは見つからない。
ドラゴン王国に戻ったキャシーは、すぐに「私の世界に戻して」とメックに頼むが、「まずドラゴン王や師匠に、この船のことを紹介したい。君たちがこの船の威力についての証人になって欲しい。」と逆にメックに頼まれ、またまたキャシーはしぶしぶ承諾するのだった。
ドラゴン王はまだ幼いわがままな少年だった。
キャシーはドラゴン王にチョコレートをあげたところ、ドラゴン王はとても喜びキャシーを友達としてもてなすことにした。
アシュカは何も貢ぎ物を持っていなかったので、ドラゴン王の機嫌を損ね、ある部屋に閉じ込められる。
キャシーは翌日元の世界に返してもらう約束だったのに、ドラゴン王の気が変わり「ずっとこの世界にいろ」と命令されたので、アシュカの所に行って、メックと一緒に次元移動船に乗って元の世界に戻ろうとする。
しかし、その時、オラクルによって3人の行動がドラゴン王にばれてしまい、結局、次元移動船にはメックとドラゴン王の二人で乗って、チョコレートを探しにキャシーの世界に行くことになった。
キャシーの世界では、キャシーの両親やジョッシュが車でキャシーを捜している最中だったのだが、次元移動船が突然現れたのを見てジョッシュが「あれに乗ってキャシーは消えちゃったんだ」と叫び、車で次元移動船につっこんで行く。次元移動船に向かって突進してくる車を見て驚いたメックとドラゴン王はまたまた次元移動船を作動させてドラゴン王国に戻ろうとする。
次元移動が開始する瞬間にキャシーの両親の車は次元移動船の位置に突入したので、キャシーの両親の車も一緒にドラゴン王国の世界に次元移動してしまう。
ドラゴン王国の世界にまでも車が追いかけてきたので、ドラゴン王はびびって逃げ出してしまう。しかしその場所はドラゴン王国の国境の外であるため、オラクルによる防御ができない地域であった。メックは「国境の外です!」とドラゴン王に叫ぶがドラゴン王にはそんなことを聞いている余裕はなく、隣国の統治者シャラクに捕らえられてしまう。
宮殿のオラクルを通して、その様子を見ていたキャシーやアシュカはドラゴン王を助けに向かい、アシュカのパワースーツでの攻撃により、ドラゴン王をシャラクから助け出す。
これにより、アシュカはドラゴン王に気に入られ、宮殿内でかなり自由に行動できるようになった。
逆にキャシーは、ドラゴン王のわがままさに嫌気が差し、ドラゴン王の機嫌を損ねるような言動を発したために、ドラゴン王の友達から、掃除係に格下げになってしまう。
一方キャシーの両親は、車から降りて休んでいるところをシャラクの仲間に襲われて捕らえられてしまう。ジョッシュだけはその時たまたまその場を一時的に離れていたので、両親が捕らえられてしまうのを近くから隠れて見ていた。
シャラクはキャシーの両親をドラゴン王の仲間だと思い込んで牢に閉じ込める。
さすがのアシュカも、わがままなドラゴン王にはほとほと手を焼いていた。そして、「ドラゴン王が死んだら、アヤ王女がこの国の支配者になる」という情報を知って、ある計画を思い付く。
そして、「チョコレートを探しに行こう」という口実で、ドラゴン王、メック、アシュカの3人で、次元移動船にのってキャシーのもといた世界へやってくる。メックには次元移動船の見張りをさせておいて、アシュカはドラゴン王を連れてしばらく歩き、適当なところで、ドラゴン王を突き落とすや否や、「大変だ!」と叫びながらメックのいる次元移動船のところにかけ戻り「ドラゴン王は龍のようなものに食べられてしまった。早く帰らないと私たちの命も危ない」と行って、二人でドラゴン王国に戻ってくる。ドラゴン王が死んだという嘘の報告を受け、アヤ王女はこの国の支配者になるが、あまりの悲しみにほとんど何も手につかない状態になってしまった。そのためアシュカはアヤ王女の代行者的な存在にうまく収まり、この国を思いのままに動かし始めていた。
キャシーはアシュカの「ドラゴン王は龍に食べられて死んだ」という話の辻褄が合わないことに気が付き、メックに「あの話は嘘だと思う。アシュカには気を付けて。」と伝える。メックは、「アヤ王女に伝える」と約束し、キャシーに次元移動船で元の世界に戻るように言う。
しかし、その後メックは何度もこの話をアヤ王女にしようとするのだが、その度にアシュカに邪魔をされてしまう。
キャシーは次元移動船で元の世界に戻ってくるが、両親もジョッシュも見つからない。
キャシーの両親はジョッシュの助けでなんとか牢から逃げて車に乗ってドラゴン王国との国境のところまで逃げることができた。しかし、ドラゴン王国に入ろうとするとオラクルの作る巨大兵士に攻撃されてしまい、うまく国境を通り抜けることができずにいた。助走をつければなんとかなるだろうと思って助走をつけて走ったらなんとか攻撃をかわして入国できたが、その時なんとジョッシュは車から降りてシャラクの仲間を追い払っている最中だったのである。
ジョッシュは単独で池に逃げ込み、なんとか助かるのだが、泳ぎ疲れて岸で寝ていたら、ジャスミンという娘に水の精と間違えられて足を鎖でつながれてしまう。水の精は願い事を3つかなえてくれるという話なので、しかたなくジョッシュは願い事を聞く振りをする。
後日ジョッシュは自分がかなえる約束をした願い事が全然かなえられないので、村人から反感を買う。
キャシーはなんと元の世界でドラゴン王を見つけるが、次元移動船がCM製作会社の車に載せられて運ばれていってしまうのも見つけた。キャシーの友達(俳優)の協力で、なんとか次元移動船の置いてある場所まで行くが、なんとCM製作会社の人たちは次元移動船を、CMの最後で壊そうとしていた。キャシーはなんとかそれを食い止めようとするがうまくいかない。しかし友達(俳優)の協力でなんとか次元移動船に乗り込んでドラゴン王国に戻ることができた。
しかし、ドラゴン王国ではすでに支配者はアヤ王女になっていたので、ドラゴン王が村人に「俺はドラゴン王だぞ」と威張って見せても、村人は「ドラゴン王はもう死んだんだよ」と笑われてしまうだけだった。オラクルを通じてドラゴン王が戻ってきたことを知ったアシュカは、アヤ王女に見つかる前にドラゴン王をなんとかしなければと思って、使いの者を出してドラゴン王やキャシーを捕らえようとする。キャシーとドラゴン王がなんとか逃げ延びたところでジャスミンと出会い、3人で、龍の舞いをしながら宮殿にはいる計画をたてる。
この計画はうまくいき、(途中、ジョッシュとも合流でき)無事ドラゴン王はアヤ王女と再会でき、キャシーやジョッシュも両親と再会できた。しかし、安心する間もなく、アシュカはオラクルの心臓部を剥ぎ取って、逃げ出す。ジョッシュがアシュカの馬車に隠れて乗り、キャシーとメックは自転車でアシュカの馬車を追いかける。
オラクルの心臓部がなくなったことで、ドラゴン王国からは光がなくなり、国を守る巨大兵士も出現しなくなり、無防備の状態になってしまった。
アシュカは次元移動船の置いてある研究所に着いたが、研究所にいるメックの師匠はアシュカのことをまだ信用していて次元移動船を使わせてしまいそうになる。そこにメックが自転車で突っ込んで行き、メックとキャシーはオラクルの心臓部をアシュカから奪い返して次元移動船で移動する。この時、次元移動船はアシュカからの攻撃で次元設定がずれてしまったようで、第4の世界に移動してしまう。オラクルの心臓部をすぐにドラゴン王国に戻すべく、また次元移動を試みるが、なんと次元移動しない。次元移動のために必要なエネルギーを貯えているガラス玉の中の光が抜けてしまったようである。次元移動が出来るようにするためにはこのガラス玉に光を充填する必要があった。そこで、この世界で光を充填することができる場所を探すことになる。不気味なことに、この世界は動く人形(ロボット)がたくさんいる世界であった。工場でガラス玉に光を充填することができたのだが、キャシーはその帰りにこの世界の住人につかまってしまう。
一方、アシュカはジョッシュを引き連れて、シャラクのところに行き、「私が巨大兵士を消すから、おまえと私とで、ドラゴン王国を支配しないか?」と話を持ち掛ける。