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iOffice 2000 HOWTO

Yoshio Shimamura <yoshios@green.ocn.ne.jp>

v1.0, 29 July 2000
この文書は、iOffice 2000 によるイントラネット型グループウェアの導入に関する HOWTO です。 この文書の最新版は http://hp.vector.co.jp/authors/VA004572/index.html から入手可能です。

概要

自宅のサーバ(FM-V + Vine Linux 1.1)にNeoJapan,Incのイントラネット型グループウェアiOffice 2000をインストールして試用してみる。50ユーザまで登録でき、60日間の試用が可能ということであり、納得できるまで試してから、導入を決められるということで非常に好感が持てる。

必要な環境

OSについては多くのプラットホームをサポートしている。iOffice200は、CGIとして実装されているので、apache等のWWWサーバが別途必要になる。また、ブラウザ上のメールシステムを利用する場合(当然、別途メールを利用する場合も)は、sendmail等のMTAやqpopper等のMDAが必要になる。つまりiOffice2000は、メールエンベロープを作成して配送システムに投げるだけなので、メールユーザとして、別途システムにユーザを登録しておく必要があり、そのアドレスをiOffice2000で使うメールアドレスとして登録する必要がある。

Install

インストール前の準備として、WWWサーバはインストールして設定しておく必要がある。私の環境では、apacheが/usr/local/apache(apacheのデフォルトインストール先)以下にインストールしてあるので、次のような操作で簡単にインストールできた。

ポイントは、CGI実行可能なディレクトリに展開し、ディレクトリやファイルの所有者をhttpdの実行ユーザに設定するということである。

# cp ioc220lR5_tar.gz /usr/local/apache/cgi-bin
# cd  /usr/local/apache/cgi-bin
# tar zxvf ioc220lR5_tar.gz
# mv ioffice/tmGWImages /usr/local/apache/htdocs
# chown -R nobody ioffice
# chgrp -R nobody ioffice
# chown -R nobody /usr/local/apache/htdocs/tmGWImages
# chgrp -R nobody /usr/local/apache/htdocs/tmGWImages

Uninstall

アンインストールも、次のように非常に簡単である。
# rm -r /usr/local/apache/htdocs/tmGWImages --force
# rm -r /usr/local/apache/cgi-bin/ioffice --force

初期設定

インストールが済んだら、早速ブラウザでhttp://localhost/cgi-bin/ioffice/ioffice.cgi?にアクセスしてみる。 ダミーのユーザが登録してあるので、適当に選んでそれぞれの環境に合わせて設定することになる。

次のような順番で設定すると、効率的に設定できるだろう。

  1. 管理者パスワードを設定
  2. メールサーバの設定
  3. 会社情報マスタメンテナンス
  4. グループマスタメンテナンス
  5. ユーザマスタメンテナンス

感想

実際に試用してみた感想を一言でいうと、「これなら安価かつ比較的手軽にイントラネットが構築可能である!」である。ユーザインターフェースが非常にしっかり設計されていて、使いやすい。これは、ユーザとしてだけでなく、管理者としての使い勝手も含めてである。

あとは、ユーザ数が多くなってきたときに、どの程度のサーバスペックでどれだけ快適に動くのかということであるが、残念ながら試すことはできなかった。

現在(1999/11)仕事で、2000ユーザを超えるグループウェアのシステムを管理しているのであるが、このシステム構築費用は莫大なものである。加えて根っからのグループウェアであるがために、メーカー独自の部分が非常に多く管理上も手間がかかるのである。iOfficeのような生粋のイントラネット型の利点は、オープンプラットホーム(つまりインターネット=TCP/IP)の標準的管理技法の延長線上で管理できる(CGIのみという実装だからあたりまえであるが)のでそのあたりの管理コスト及び機会原価を考えると、いまさらではあるが、「一年半前にこのようなソフトウェアがあったら」と本当に残念でならない。


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