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SkyBoard HOWTO

Yoshio Shimamura <yoshios@green.ocn.ne.jp>

v1.0, 31 August 2000
この文書は、フリーなイントラネット型グループウェア SkyBoardRed のセットアップマニュアルです。 この文書の最新版は http://hp.vector.co.jp/authors/VA004572/index.html から入手可能です。

1 概要

2 PostgreSQL

3 Apache

4 PHP

5 SkyBoard


1 概要

Red Hat Linux 6.2J をベースにPostgreSQL DBとWWWサーバApache及びPHPを組み込んで、SkyBoardを動かすまでのセットアップマニュアルです。

セットアップの順番は、ここに書かれている順に行ってください。

2 PostgreSQL

2.1 Install

さて、PostgreSQL です。最新バージョンの7.0.2でいってみます。 ポストマスター専用ユーザとして一般的なpostgresアカウントを作成し、インストールすることにします。 configureスクリプトにはロケールの使用、マルチバイトの使用、ODBCドライバサポートを指定しました。 ちなみに、\記号は行継続記号として使っているので実際には入力せずに続けて打ちこんでください。
$ tar zxvf postgresql-7_0_2_tar.gz
$ cd postgresql-7.0.2
$ more README
...
読もうね!
...
$ more INSTALL
...
$ su
# mkdir /usr/local/pgsql
# chown postgres:postgres /usr/local/pgsql
# exit
$ cd src
$ ./configure --enable-locale \
              --enable-multibyte \
              --with-odbc
$ make
$ make install

2.2 環境の設定

~/.bashrcに環境変数を追加します。これは、データベースを利用するユーザ全てが設定する必要があるものです。
export POSTGRES_HOME=/usr/local/pgsql
export PGLIB=$POSTGRES_HOME/lib
export PGDATA=$POSTGRES_HOME/data
export MANPATH=$MANPATH:$POSTGRES_HOME/man
export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:$PGLIB
export PATH=$PATH:$POSTGRES_HOME/bin
設定が終わったら、sourceコマンドで有効化しましょう。
$ source .bashrc

2.3 データベースの初期化

データベースの初期化は、データベース管理者が一度だけ行う必要があります。データベースの初期化は、管理者アカウントで次のように実行します。
$ /usr/local/pgsql/bin/initdb

2.4 サービスの起動

PostgreSQLサーバのpostmasterを次のようにサイレントモードで起動します。
$ postmaster -S -i
$ 
ここでは、説明しませんがpg_ctlというスクリプトも利用できます。initdb実行直後のメッセージを注意深く読めば、その使い方が表示されています。 自動的に起動するようにするには、/etc/rc.d/rc.localに次のようなスクリプトを追加します。
POSTGRESDIR=/usr/local/pgsql
if [-x $POSTGRESDIR/bin/postmaster -a -d $POSTGRESDIR/data ];then
    rm -f /tmp/s.PGSQL.5432
    su - postgres -c "postmaster -S -i"
    echo -n 'postmaster '
fi

2.5 nobodyユーザの追加

WWWサーバ経由で、PostgreSQLデータベースにアクセスするのは、WWWサーバのユーザ(通常nobody)なので、ユーザnobodyを登録する必要があります。
$ createuser nobody
セキュリティ上の理由から、このユーザnobodyには、DB作成権限も、ユーザの追加権限も与えてはいけません。

2.6 動作確認

以上で、PostgreSQLのセットアップは、終了です。動作確認は、次のようにしてコマンドラインツールpsqlが利用できればOKです。
$ createdb
...
$ psql
postgres=# \q
$

3 Apache

3.1 Install

あまり深く掘り下げていないのでなんともいえませんが、PHPの国際化バージョンを使用すると、今回の組み合わせ(Red Hat 6.2J)では、make時にエラーが起こりました。 DSO方式ではきちんと動作しましたので、そちらでいきます。

使用した Apache のバージョンは、1.3.12です。次のようにインストールしてください。

$ tar zxvf apache_1.3.12.tar.gz
$ cd apache_1.3.12
$ OPTIM="-02" ./configure --enable-module=so
$ make
$ su
# make install

3.2 httpd.confの設定

Apacheの設定ファイル /usr/local/apache/conf/httpd.conf の次の点を確認して必要なら修正を行います。

4 PHP

PHPは国際化バージョンを使用する必要があります。ノーマルものは私が試しにやってみたらやっぱりダメだったので、皆さんがやってみる必要はありませんよ :-)
$ tar zxvf php-3.0.15-i18n-ja.tar.gz
$ cd php-3.0.15-i18n-ja
$ ./configure --enable-i18n \
              --enable-mbregex \
              --enable-track-vars \
              --with-pgsql=/usr/local/pgsql \
              --with-apache=/usr/local/apache \
              --with-apxs=/usr/local/apache/bin/apxs
$ make
$ su
# make install

5 SkyBoard

5.1 Install

さて、やっと本体のインストールに取り掛かることができます。以上の手順でセットアップが行われていれば、本体は、非常にすんなりインストールできます。

postgres.shは、PostgreSQLのスーパーユーザ(postgres)で実行してください。

$ tar zxvf skyboard-2.0.tar.gz
$ cd skyboard
$ ./postgres.sh
...
SkyBoardが使うDB名を聞かれるので、デフォルト(masters)のまま進みます。
...
$ su
# ./root.sh
...
WWWサーバのドキュメントルートを正しく指定してください。
...
これで完了です。

5.2 動作確認

まず、WWWサーバApacheを起動してください。
$ su
# /usr/local/apache/bin/apachectl start
ブラウザから次のようにURLを入力して表示してみてください。
http://localhost/skyboard/
上手くいっていれば、SkyBoardが起動するはずです。
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