- エプソンダイレクトの1日修理のまやかし
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2011年6月
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- このページは、エプソンダイレクト(以下EpDiと略記)から購入したPCの修理の記録だ.
ずさんな修理や対応の悪さについて、PC購入の際の参考にしてもらえたら、と思う.
- 【初期不良】
2009年夏、Windows Vista搭載機の中から、Windows
7アップグレードに対応している機種として、EpDiのMR3500を約10万円で購入.「1日修理」などのメンテナンス体制が充実していそうなのもEpDiに決めた要因である.
購入時点で
DVDドライブの書込不良
PCケースが共振して、ビーという唸り音を発する
ディスプレイの電源が切れている時に、復帰にとても時間がかかる
(コントロールパネルの「電源オプション」の「ディスプレイの電源を切る」の指定時間が経過しディスプレイの電源が切れた後、マウスを動かして復帰させる時に何十秒もかかる)
…などの問題があったが、交換は面倒だし実用上何とか使えるので、そのまま使用.
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- 【修理1回目:購入後9ヵ月】
2010年春(購入後半年)、PC本体が時々フリーズするようになった.最初は週1回程度だったが日を追う毎に頻繁になり、1日に何度もフリーズするようになったので、初期不良分と合わせて3ヵ月後に修理に出した.
EpDi側では全現象が再現できないという困った状況だが、「1日修理」ということでたった1日の内に
- 現象の再現 → 部品交換 →
現象が出ないことの確認
- という工程をいくつもの不具合について確認できるわけはなく、もっと時間をかけて確認してもらいたいと思ったが、プロのやることなので間違いはないだろうと思っていた.
- 結果、ハードディスクやメモリ、DVDドライブ、ケーブルなどを交換された.webでの修理申込みから修理品の受け取りまで5日で終わり、全現象が直ったように見えた.
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- 【修理2回目:購入後1年8ヵ月】
前回の修理から4ヵ月後、前回と同じフリーズに見舞われた.
ここで、PCのケースを開けただけでも数日間は発生しなくなるのに気づき、このまま再修理に出してもまたメモリ交換で済まされる可能性を考え、徹底的に発生条件を追求することにした.
やがて、メモリを抜き差しすると数週間発生しなくなることがわかり、それを確認する為、発生から数ヶ月後にやっと修理に出せる情報が集まった.結局1回目の修理でも、メモリを抜き差ししたので一時的に回復したに過ぎなかったわけだ.
1回目の修理から11ヵ月後、メモリ不良ではなくメモリの接触不良であること、1日修理でなくてもよいので3度目の修理をさせないように、と厳重に書いて修理に出した.しかし現象が再現できないと言い、再びメモリ交換だけで1日修理で戻ってきた.「修理の為の輸送中の振動でも発生しなくなる可能性がある」とも書いたのだが、そういった意見は考慮されないらしい.
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- 【修理3回目】
戻ってきたPCを起動すると、Windowsが起動しなかったり、起動しても頻繁にメモリエラーのメッセージなどが出て、使い物にならない.修理以前より悪い状態であり、修理に出したはずなのにさらに壊れて戻ってきた.やむなく、即座に3度目の修理に出した.結局「修理完了」→「返送」→「当方でテスト」→「再送付」というとんでもない手間をかけ、1週間が無駄に過ぎた.
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- 今度こそ「メモリ交換で済まさないこと」「マザーボードの交換」「1日修理の拒否・テストに数日かけること」を要求した.結局EpDiでも現象を確認し、マザーボードを交換したようだ.
それでもまだ「1日で返却」を主張してきたのには、あきれてものも言えない.私も、もうテスト・PC送付・返却の日々にうんざりして4度目の修理には耐えられないと主張し、数日間様々なパターンでの起動テストをする必要があることを認めさせた.
- 結局、この3回目修理はEpDiで1週間程度かかったが、これを最初は1日だけで済まそうとしていたのは驚きというほかない.2回目の修理時にこの程度の期間テストしていれば、返送・当方でのテスト・再送付にかかった1週間は必要なかったはずだ.
メモリの接触不良の対応として「マザーボードの交換」をするべきだったのに「メモリ交換」と「1日修理」にこだわった結果、1週間で済むはずの修理が合わせて1ヵ月もかかった.私のテスト時間や不良でPCを使えなかった時間は、何百時間にも及ぶ.
なお、EpDiではメモリ単体だけのテスト装置でテストしてもメモリの異常は検出できないので、接触不良なのは確かだが、マザーボードの異常かどうかは不明だという理解不能な説明をしている.でもエラーは確かに出るので「予防的な処置として」マザーボードを交換したと言う.メモリエラーがメモリとマザーボード以外の原因かもしれないという、とても素人には想像の及ばない見解のようだ.何が何でもマザーボードの異常を認めたくないようだ.
…修理完了後まだあまり時間が経っていないので、数ヶ月後にまた故障しないか、びくびくしながらこれを書いている.
- ここまでが修理の顛末だが、EpDiの問題はそれだけにとどまらない.全部は書ききれないが、最低限書いておくべきことだけでも枚挙にいとまがない.
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こんなに変だよWeb修理受付
修理の依頼はすべてEpDiの「Web修理受付」で行ったが、この受付フォームがユーザーを無視したひどい作りだ.
ログインして入力するので、住所などは購入時の情報から取得できるはずなのに、改めて2カ所も同一住所を書きこまなければならない.
故障状況は「できるだけ詳細にお書きください」と書いておきながら、文字数制限がある.しかもこの制限があることや文字数は、全部入力し終えて「進む」ボタンを押した時に初めて判明する.
それに、たった500文字では私のように数件のトラブルを全部書くことなんて不可能だ.
Internet
Explorerでは別ウィンドウで入力するが、このウィンドウのサイズが変更不可でとても使えたものではない.
他にも問題がいっぱいあるが、PCを売る会社なのにこのいいかげんなWebページの作りは、修理のずさんさに通じる物がある.
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- 修理の後始末をしない
修理が終わって返ってきたPCの、外ケースのネジが2本とも半分締めの状態できちんと止めてなく外れかかっていた.このことも文書で送ったのに、この件についての説明も謝罪も全くなく完全無視だ.この程度のことを確認することもできない技術者では、修理がままならないのも当然と言えるのかも知れない.
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- 情報の捏造・知識不足
修理の結果、Windows7のアクティベーションが必要になったことを電話で伝えられたが、どうしてそうなるのかは不明だと言う.
PC本体もWindows7(本機種用のドライバ付き)もEpDiで購入し、EpDiで修理したのに、その結果発生した事態を「当社は関知しない」と言い、そうなった理由はわからないと言う.
それどころか、修理後の報告書の「修理前の故障状況」と「診断内容」の欄に「ライセンス認証メッセージが表示される」という項目が勝手に追加されていた.そもそも私が「故障状況」としてそんなことを書くはずはないし、2カ所の欄に追加されているので、間違って追加したのではなく意図的に行われたものだ.EpDiに着いた時点でその現象が発現したのなら私に確認すべきだが、電話では交換後の事象だと明言している.
- アクティベーションが必要になったのが修理前か後かも確認しておらず、修理前から必要だったように書かれているのは、修理前の起動テストもせず即座にパーツを交換したのを隠そうとしたのだろうか.情報を捏造してまで修理の手抜きを隠そうとするのは、もはや詐欺とも言うべき行為だ.
マザーボードを交換したのだから「別の機体」と認識してアクティベーションが必要になったのだろうと思われるが、そのことを全く知らない(知識が無い)ということのようだ.今までにも修理でそういう事例は多数あるはずなのに、情報の共有もできてないようだし、テスト期間が何日もあったにも関わらずそれを調べることもしてない.
(参考までに、アクティベーションは特にマイクロソフト社に電話で問い合わせることもなくオンラインで数秒で終わった.)
以前キャノンのプリンタを修理に出した時は、プリンタのメイン基板を交換したのでWindowsでは別プリンタと認識されるため、ドライバの再インストールなどの詳しい説明を書いた文書が添付されていた.それにくらべてEpDiのこの対応、本当にPCメーカーと言えるのか?
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- 顧客情報の取り違え
顧客情報の電話番号を取り違えて、別の人の修理の件について私に電話で連絡があった.
電話をかけてきた時にこちらの氏名を確認せず、すぐ用件に入る.声が小さく早口で、聞き返しても言い直さないので確認できない.ある程度話を聞くまで、自分のPC修理の件では無いことに気づかなかったが、途中で私のPCに無い症状の話を始めたのでやっと気づいた.
EpDiは修理窓口の担当者に電話の基本的なマナーすら教育してないようだ.これでは個人情報の保護なんて全く守られてないだろうな.
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- 担当者が毎回違う
修理期間中にEpDiから前後6回(留守電の録音を含む)電話がかかってきたが、6回とも違う人からだった.前回話した細かい事情などは通じていないので、毎回同じことを話すことになる.修理に3回もかかった客に対して、迷惑をかけたという姿勢が見えないぞんざいな態度の担当者もいて、とても不快な思いをした.
担当者はせいぜい2人までくらいで、情報を共有した上で連絡するのが当然だと思うのだが.
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- 修理ミスへの補償
修理をミスしたこと、それにより3週間も余分に修理期間がかかったことは認めたが、それに対する補償を認めない.
そもそも2年目の無償修理は、事前に私が保守料として支払っていたもので、いわば1年間の修理権を購入した物だ.そのうちの1ヵ月もの長期間がEpDiのミスで使えなかったのだから、その分の補償期間は延長するのが当然だと話したが、にべもなく断られた.
不具合で不便だった期間は何ヶ月にも及び、ソフト開発が何ヶ月も停止してしまったし、修理に出すたびにシステム丸ごとのバックアップに何時間もかかる.何百回もの再起動や調査に時間が奪われ電気代も余分にかかっているが、当然その補償なんて全く無い.そこまで要求する気もないが、高額の機械を修理できずに迷惑をかけたことについて何らかの補償があるべきだろう.
3回の修理で前後1ヵ月近くかかり、EpDiのこの技術力では再度故障したら修理するより捨てた方がましなPCでは、補償期間を延長されても実のところ私にはほとんどメリットは無い.逆に修理の結果に自信があるなら補償期間を延長してもEpDiにとっては全く損になるわけではなく、むしろ失った信頼をいくらかでも取り戻せるはずだと思うが、信頼を回復したいとは思ってないようだ.
以前ソニーの液晶ディスプレイが故障した時には、こちらから何も要望しないでも修理期間中の代替機の貸し出しを提案してくれた.それにくらべてEpDiは、何件もの初期不良のあるPCを売った上自社のミスで修理期間が大幅に伸びても知らん顔だ.
- 購入して1年9ヵ月、やっとまともに動作するPC環境が手に入った.事実上ほとんどのパーツを交換したので、購入時のパーツは電源だけというありさまだ.でもいつまた故障するか、不安でいっぱいだ.
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- 【まやかしの1日修理】
- EpDiでは、客がスピードを求めるから1日修理を行っていると言っているのに、こちらが1日修理を望んでなくても何が何でも1日で返却してしまうというのは、もはや「1日修理」といううたい文句に固執しているだけだという疑いを強く感じた.
- 難しい症状はその場しのぎの対応でろくにテストもせずケースのネジも止めずに1日で返却して、客にテストさせることで、「1日修理で済んだ割合」を上げているような印象を受ける.
EpDiの修理についてネット検索すると、簡単な修理は確かに1日で終えているようだが、難しい症状の場合の対応がとても悪いという報告がいくつか見つかる.
- このページを見ると、対応が私の場合とかなり似ていて驚かされる.常日頃からこういういい加減な対応をしているようなので、きっと同様の被害者は多いのだろう.どうも「現象が再現できない」というよりは「再現させたくないのでまともなテストをしない」ということのようだ.担当者の態度の悪さも、普段からのそういうずさんな仕事体制の結果なのだろう.
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- 結局、1日修理とは客のためでなく、メーカーが手間を省いて客に検査を押しつけるための制度のようだ.客が1日修理を望まないと言っているのに執拗に1日で返却しようとする態度は、客のためと見せかけておきながら、実は修理コストの削減のためだとしか思えない.
- 【エプソンダイレクトという会社】
- 修理に3回かかったというだけなら、困難な故障だったという言い訳もあるかもしれないが、たった1件の修理でこれだけ問題が続発するというのは、企業の運営に問題があるとしか考えられない.はっきり言って、EpDiという会社はまるごと病んでいる.
「安心感や信頼感が重要」と考えて仕事をしているとはとても思えない.なんて情けない会社なのだろう.
ブラウザに残ったままのパスワードなどの個人情報は、「見られないはず」という信頼で修理に出しているが、情報を捏造するような会社ではとても信頼できず、個人情報を抜き取られていないかも不安になってきた.
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- 【安心感?信頼感?どこにあるの?】
- 一般家庭では、10万円もする商品は数少ない高額商品であり、ユーザーはそれなりの対応を期待すると思うが、EpDiはこうしたユーザー感情を全く理解してない.過去に購入したあらゆる商品の中で、ここまで不快な思いをしたことは初めてだ.
今までエプソン製品はPC・プリンタ・スキャナなど数多く使ってきて、信頼できる企業と思っていたので、他人にも勧めてきた.しかし一連の修理で、私にとってエプソンダイレクトという会社は、優良企業から一転して、製品の質・技術力・トラブル対応力・顧客管理・接客態度、全てに渡って最低最悪の、最も信頼できない会社となってしまった.今後一生エプソンという社名を聞くたびに不快になるだろう.