【定理】
整数係数多項式 に対し,整数列 を , と定義する. が任意の自然数 について 上で周期 をもつための必要十分条件は, かつ .
[補題1]
が 上で周期 をもつための必要十分条件は, かつ .
[補題1の証明]
,.
[補題2]
のとき,任意の について .逆に のとき, より は 上で周期 をもたない.
[補題2の証明]
.
[補題3]
かつ が 上で周期 をもつとき, が 上で周期 をもつための必要十分条件は
.
[補題3の証明]
の への射影を最上位ビット成分 と下位 ビット成分 に分解し,
(,)
とする.補題2より
(以下 を省略)
.
について両辺の総和をとると, より
.
が 上で周期 をもつことから,右辺の および は の値を一度ずつとり,
.
ここで, の 上の周期は と のいずれかであるが, より周期が となるための必要十分条件は であり,これにより補題が証明される.
【定理の証明】
補題1および補題2より, かつ が定理の必要条件となる.この条件のもとで,ある について が 上で周期 をもつと仮定する.( では成立)
このとき補題3より, が 上で周期 をもつための必要十分条件は
.
したがって,これらの条件をまとめて かつ とすると,補題3および数学的帰納法により任意の自然数 について が 上で周期 をもつ.■