WbWatcherについて

WbWatcherは、指定したURLのWebページのHTMLデータを読み取り、特定の文字列処理を行って目的のデータを取り出し、表示するものです.  

たとえば、米国ドルレートは、いくつかのポータルサイトなどに掲載されていますが、目的のドルレート数値以外にいろいろなデータが表示されてしまいます.また、更新を手動で行う必要がある場合も多いでしょう.
 WebWatcerは、目的のデータ(たとえば為替レートの数字)だけを取り出して、小さなWindow 領域内にテキストデータとして表示できます.指定した時間間隔での自動更新が行えます.さらに自動更新に同期して、表示データをテキスト形式のファイル(Logファイル)に書き込んでいくことができます.Logファイルは後でExcelなどで編集することも可能です.株式銘柄の現在価格の表示、特定地域の天候の表示など、処理を記述したスクリプトファイルを作るだけで、広範囲に使えます.

WbWatcherは、スクリプトファイルに記述された処理コマンドに従って動作します.スクリプトファイルはメモ帳などのテキストエディタで作成することができます.

インストール

配布ファイルWebWatXX.zipを任意のフォルダに解凍し,setup.exeを実行してください.
WbWat.exeを実行すると,WbWatcherが起動します. 
アンインストールは,コントロールパネルの「プログラムの追加と削除」から行なうことができます.

各部の機能

タブの機能

WbWatcherのウィンドウにはタブが3つあります.

タブ部分右クリックすると,ショートカットメニューが表示され,終了,更新,タイマーOn/Off切り替え,Dataタブ内の表示領域の文字サイズやフォント、色,タイトルバー表示切替などの指定ができます. また,タブ部分をダブルクリックしても,タイトルバーの表示ON/OFFを切り替えられます.できるだけWbWatcherが画面内に占める範囲を狭くしたいときはタイトルバー非表示にするとよいでしょう.

Dataパネル

Dataパネルには,目的のデータをWebページから抽出して表示させます. スクリプトでは,D で表します. 文字フォント、文字サイズ、背景色を変えることができます.これらの設定は記憶させることができます.また、Dataパネルの表示内容は、Logファイルに記録できます.これらの機能はSettingパネルで操作できますが、タブを右クリックしてポップアップメニューから行なうこともできます.

Settingパネル

設定などを指定するためのパネルです.

Pageパネル

Webページそのものを確認したいときに使用します.

Scriptについて

スクリプトファイルには1行に1つの命令行を記述します. 空行,先頭がシングルクオーツの行,先頭がREMの行は,コメント行として無視されます.

命令行は,[コマンド] タブコード [パラメータ1] タブコード [パラメータ2]...のようにタブコードを区切りとして入力します.

パラメータは通常は,データの入力側(ソース),出力側(デスティネーション),文字列抽出のための区切り文字列などを指定します. 大文字小文字は区別しません.

ソース

ソース(データの読み取り元)として使用できるのは,以下の要素です..

デスティネーション

デスティネーションは,データの出力先です. 出力先に指定できるのは,以下の要素です.

コマンド

コマンドは以下のものがあります.

Scriptファイルの作成方法は,サンプルスクリプトファイル(Script1.sptからScript9.spt)の内容を参考にしてください.

Script作成手順

  1. WbWatcherのPageタブをクリックし、テキストボックスに目的のURLを入力して読み込みボタンをクリックします.
  2. Settingタブに移動します
  3. 下部のテキストボックス内に、HTMLデータが表示されていますから、ここを右クリックし、ショートカットメニューから「すべて選択」をクリックします.
  4. さらにもう一度右クリックして、「コピー」をクリックします.
  5. メモ帳などのテキストエディタを開きます.
  6. メモ帳を右クリックし、「貼り付け」をクリックします.
  7. このファイルは、保存しておきましょう.
  8. 目的のデータを探します.
  9. 見つけたら、それよりも前で、なるべく近くに、他には存在しないマーカ文字列を決め、クリップボードにコピーします.(仮にmark1がその文字列だとします).ここより前の部分をスクリプトによって切り取ります.マーカ文字列は長くても特に問題はありません.ただし、常に同じ文字列である必要があります.時間によって変化するような文字列は使えません.
  10. メモ帳などのテキストエディタをもうひとつ開き、新規作成し、ScriptFileを作ります.
  11. スクリプトファイルには、まず URL [TAB] "http://www.abc........."  のように、目的のWebページのアドレスを入力します.[TAB]はTabキーの入力です.
  12. CLEAR [TAB] D と次の行に入力しておきます.これは、表示領域をクリアします.
  13. GetA-U [TAB] HT [TAB] HT [TAB]  "mark1" と次の行に入力します.
  14. これで、HTにはmark1より後ろの部分だけが残りました.
  15. 目的の文字列が <TD>と</TD>ではさまれているとすると. 次の行に GHC-U [TAB] D [TAB] "<TD>" "</TD>" と入力します. 
  16. これで、DすなわちDataタブ内の表示領域に、目的のデータが挿入されました.また、HTの内容は、目的のデータを挟んでいた</TD>より後ろの部分に置き換わっています.
  17. さらに、他のデータを取り出したいときは、GetA-UやGHC-Uなどを使って、文字列を取り出してDに追加していきます.
  18. 表になっているデータなどを取り出すときには、LOOP命令も使えます.
  19. Scriptファイルに名前をつけて保存します.
  20. WbWatcherのSettingタブに戻り、ScriptFile名をさきほど保存したファイルに変更します.選択ボタンを使って指定することができます.
  21. 更新ボタンをクリックしてみます.Scriptに間違いがなければ、目的のデータがDataタブ内の表示エリアに表示されたはずです.

WbWatcher起動時に,コマンドラインパラメータとしてScriptファイル名を指定することができます. この機能により,デスクトップにショートカットアイコンを作成した場合,,プログラムのリンク先として C:\WebWatexe c:\wbw\script1.spt のように指定すれば,そのアイコンから起動したときには指定したスクリプトファイルを自動的に読み込みます. そのほかの場合は,起動時には設定記憶ファイルの内容に従ってスクリプトファイルが読み込まれます. 

サンプル

次のスクリプトは,Yahoo JapanのYahoo Financeから日経平均と、米国ドルレートを取り出して表示します.
URLは "http://quote.yahoo.co.jp/"です.

以下スクリプト--------------------

'Yahoo JapanのYahoo Financeから取り出す日経平均と、米国ドルレートです.
URL "http://quote.yahoo.co.jp/"
CLEAR D
PUT "日経平均: " D
GetA-U HT HT "日経平均株価 日中チャート"
GETA-U HT HT "日経平均株価</nobr></small></a></td>"
GHC-U D "<td nowrap><small>" "</small></td>"
CR D
GetA-U HT HT "米国$"
GetA-U HT HT "</SMALL>"
PUT "US$:" D
GetC-U HT V1 "<SMALL>" "</SMALL>"
PUT V1 TITLE
PUT V1 D

以上スクリプト--------------------

WbWatcher配布パッケージのサンプルスクリプトには,次のようなものが含まれています.

シェアウェアについて

 WbWatcherはシェアウェアです。本ソフトウェアに関するすべての権利は,作者M. Komが保有します。本ソフトウェアの使用は,以下の事項に同意の上,使用者本人の責任において行なって下さい。継続利用の場合には,登録,送金をお願いします。

1. 本ソフトウェアの作者は,本ソフトウェアのバージョンアップ,不具合の修正,機能変更、問い合わせに対する返答を,作者の時間,能力の許す範囲で行いますが,それらを行なう義務を負うものではありません。
2. 本ソフトウェアの使用により生じたいかなる損害も,作者はその責を負いません。
3. 本ソフトウェアを使用するためのスクリプトファイル作成は、使用者が作成することを基本とし、作者は使用者のためのスクリプトファイル作成の義務は一切負いません.ただし、有償でその作成を行なうことがあります.

 登録金額は,1名の利用者につき1000円とします。 ベクターシェアレジによる登録ができます。シェアウェア番号は、SR033462です.サポートホームページからもリンクしています。送金代行を利用できない場合や多数の登録を行う場合は,まず,komamino@ivory.plala.or.jpまで連絡先(E-メールアドレスまたはFAXまたは住所)をお知らせください。折り返し,振り込み先(ご希望により郵便局あるいは銀行)を返信します。振込確認後にこちらからパスワードを連絡先に返信します。
スクリプトファイル作成依頼(有償)をご希望の場合は,まずご連絡ください.

なお,未登録状態では、WbWatcher起動時およびスクリプト実行時に、パスワード入力を求めるダイアログが開くことがあります.