European
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ヨーロッパ紀行 ■ ヨーロッパ
Piazza San Marco-Venezia
Europe
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海外旅行はもっぱらヨーロッパに決めている。
かつてよく聞かされたものだ。若いときにアメリカに行っておけ、あのエネルギーには若さが似つかわしい、と。しかし、これまで一度たりともアメリカに憧れたこともなければ、行きたい衝動に駆られたこともない。残念ながら、わたしにとってアメリカはなんの魅力も持ち合わせていない。それどころか、戦後の日本との関係を考えれば忌まわしい国である。まして最近の独善的なアメリカの態度にはうす汚なささえ感じてしまう。
わたしはヨーロッパの伝統に培われた文化につよく惹かれる。かつての栄華がまるで嘘のように現在は国が斜陽していようが構わない。いくら経済発展し、ペントハウスが林立しようが歴史の浅い低俗軽薄なアメリカなどではけっして発見できない奥深い伝統と豊かな文化が確実に生きている。それがヨーロッパであり、最大の魅力はそこにあるだろう。
古き良き日本に共通する部分でもあるが、古びていても美しい、そのことをヨーロッパは教えてくれる。
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