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ヨーロッパ紀行 ■ 人びと
Cernobbio-Italia
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少ない経験でしかないが、訪問した国でもっとも親切だったのはイタリア人だ。困っている東洋人に手をさしのべてくれた。ミラノで道に迷っていたり、どの電車に乗ればいいのか困っていたら、白髪の紳士やいかにも「イタリアのお母さん」って感じの主婦が親切に教えてくださった。あいにく相手がイタリア語しか話さなかったため、すべてを理解することができないのが残念だった。夕食時、歩き疲れて、いまにものびてしまいそうなわたしたちをリストランテのボーイさんがユーモアを交えて愉快にさせてくれ、しかも食事とは別にピザをふるまってくれた。ヴェネツィアではこちらのミスで食べることのできないレバー料理を注文したにもかかわらず、別の料理を金もとらずにごちそうしてくれた。いまでもかれらの親切が思い出される。こうした人情と優しさあふれる人柄は愛すべきイタリアの国民性であろう。
逆に気分を害したのはフランスである。いかに世界の中心たる中華思想の大国とはいえ、東洋人を差別視する態度には怒りを覚える。もちろん観光地で親切な人たちと知り合いもしたが、やはり不愉快な思いをしたのはこの国以外にない。
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