Kengo Jinno<KHB04045@nifty.ne.jp>
Oct. 10, 1999
PC要約筆記で使われる基本的な用語です。 PC要約筆記にはいろいろな方法がありますが、ここではユーラックスとLANを使った方法を中心に取り上げています。
厳密な定義とは違うことを書いていることもあります。 この点を注意した上でご利用ください。
パソコンの外部ディスプレイ端子から出力される映像信号の呼び名の一つ。ビデオ信号とは規格が違うが、スキャンコンバータを使えば変換できる。「VGA信号」などと呼ばれることもある。
パソコン用のディスプレイ(主にCRT)を接続するための端子。大型TVや液晶プロジェクターに表示させる時には、ここにスキャンコンバータを接続する。「VGA端子」などと呼ばれることもある。
OHP要約筆記の「前ロール」と同じように、事前に原稿などを入力しておいて、話すタイミングに合わせて順次表示させる手法。「テキスト送信」「テキスト流し」などと呼ばれることもある。
「表示用パソコン」と同義。
ある映像の上に別の映像を重ねて表示する仕組み。字幕(スーパー)に使うことが多い。ワイプと違うのは、画面を分割するのではなく重ねていること。
パソコンの外部ディスプレイ端子に接続し、RGB信号をビデオ信号に変換する装置。接続するパソコンの画面モード(640×480とか800×600とか)に対応していないと、画像が乱れることがある。
パソコン通信やインターネット上でのサービスの一つ。そこにアクセスしている人同士でリアルタイムに文字会話することができる。ユーラックスは、モデムや電話回線を使わなくてもチャットを行なえるようにする装置。
「パソコン」と同義。「Personal Computer」の略。
ビデオ信号の端子同士を接続するケーブル。一般に、端子部分が黄色に統一されている。
一般のビデオデッキやTVモニター、あるいは液晶プロジェクターやOHCなどで使われている映像信号。パソコンの映像信号は規格が違うため、スキャンコンバータでビデオ信号に変換する。
通信ソフトの一種とも言えるが、PC要約筆記の表示に特化したソフト。「文字を大きく表示する」「表示範囲の右端で自動的に折り返す」「スムーススクロールする」などの特徴を持ち、表示用パソコンで使われる。
入力用パソコンから入力された文字を受け取って表示用ソフトで表示するためのパソコン。このパソコンにスキャンコンバータを接続して、大型TVなどに表示させる。特殊な機能が必要なわけではなく、そこで使われるソフトと役割からの呼称。「出力用パソコン」とも言う。
OHP要約筆記の「二人書き」と同じように、二人で連携してお互いに補完しあいながら入力し、情報量や精度を向上させる手法。二人以上で行なう場合もある。
「RGB信号」と同義。
画面を2つ以上に分割し、各部分に別々の映像を表示する仕組み。画面の上半分に講演者の映像、下半分に要約筆記の文字を表示するような場合に使う。スーパーインポーズと違うのは、重ねるのではなく分割していること。
2台の機器を1対1で接続してデータのやりとりをする通信規格。「シリアル」とも言う。パソコンとユーラックスはRS232Cで通信する。
「直列」の意味。複数のデータを同時に(並列に)送るのではなく、一つ一つ順番に送る通信方式。RS232Cはその規格の一つだが、シリアル通信方式の中では最もよく使われるので、「シリアル=RS232C」と考えてほぼ間違いない。
対義語:パラレル(並列)
パソコンとユーラックスを接続する場合に使うケーブル。パソコンとモデムを接続するのと同じケーブル。「ノーマルケーブル」とも言う。
RS232Cでデータをやりとりする時に「1秒あたり何文字送るか」を決める値。双方の機器が同じ通信速度を使わないと、でたらめなデータになり正常に通信できない。ユーラックスの通信速度は、デフォルトで1200。
パソコン通信サービスに接続するためのソフト。通常はモデムを使って電話回線経由で接続するが、PC要約筆記では「モデム〜電話回線〜ホストコンピュータ」の部分をユーラックスで代用させる。
パソコンのRS232C端子を通信ソフトなどから識別する番号。機種によって違うが、COM1かCOM2のことが多い。間違って内蔵モデムや赤外線の通信ポートを選択すると、ユーラックスとは接続できない。「シリアルポート(番号)」とも言う。
「ストレートケーブル」と同義。
ユーラックスを開発した団体。http://www.ricoh.co.jp/net-messena/ACADEMIA/WELFARE/JWELFARE.html
パソコンと電話回線とを接続するための装置。電話回線の向こうにはまたモデムがあって、その先に接続された別のコンピュータとデータをやりとりすることができるようになる。パソコンとモデムの間はRS232C ストレートケーブルを使って接続する。
福祉システム研究会が開発した、超近距離キーボード会話システム。最高9台までのパソコンをストレートケーブルを使ってRS232Cで接続し、簡易的なチャットシステムを構築することができる。PC要約筆記ではこれを利用して、複数の入力用パソコンから入力された文字をまとめて表示させる。
「クロスケーブル」と同義。
ネットワーク内に存在するすべてのコンピュータを1台ごとに識別するために割り当てられる番号。0〜255の数値4桁で構成される。
例:192.168.0.143
サーバーに接続して、「何か」のサービスを提供してもらうソフト/コンピュータ。
クライアントに対して「何か」のサービスを提供するソフト/コンピュータ。サーバーソフトはある番号のポートを監視していて、そのポート番号にアクセスしてきたクライアントにサービスを提供する。
IPアドレスのうち、どの部分がネットワーク内の全コンピュータで共通で、どの部分が各コンピュータで異なるのかを定義する数値。通常は、同一ネットワーク内のすべてのコンピュータで同じ値に設定する。
例:255.255.255.0
コンピュータ同士がネットワーク経由で会話する言語仕様の一つ。LAN対応のソフトは、TCP/IPを使う(TCP/IP語で会話する)ものが多い。
ネットワークケーブル・接続端子の規格の一つ。端子の形状は、電話のモジュラー端子に似たRJ-45。
10BASE-T規格に従って作られているケーブル。一般には、「カテゴリー5」のケーブルを使うことが多い。
コンピュータ同士が接続され、相互に情報交換できる状態の総称。大規模なものは「インターネット」、小規模なものは「LAN」。
複数のコンピュータを接続してネットワークを構成し、データの流れを制御する装置。物理的な接続の面だけから見るとユーラックスと同じ役目だが、HUB同士を接続すればはるかに多くのパソコンを接続できる。
1つのコンピュータ内に複数設置できる(仮想的な)端子を識別する番号。物理的な端子を指すのではない。クライアントからサーバーに接続するためには、「サーバーが監視しているポート番号」が分かっていないといけない。
「Local Area Network」の略。数台程度のコンピュータを接続した小規模なネットワークを指す。