タッチパッドの対策

Kengo Jinno
<KHB04045@nifty.ne.jp>
Jul. 18, 2002


0. はじめに

多くのノートパソコンでは、ポインティングデバイスとして「タッチパッド」が使われています。

[画像:タッチパッド]

このタッチパッドは、キーボードの手前に配置されているため、文字入力している最中に誤って手が触れてしまうことがあります。 それが「クリックした」とみなされてしまうと、以下のような問題が起きる場合があります。

なにより本人は「クリックした」とは思ってないのですから、何が起きたのか即座には理解できず、パニックに陥ることもあります。

そんな問題が起こらないようにする対策を考えてみます。


1. 外付けのマウスを使う

ノートパソコンの機種によりますが、外付けのマウスを接続すれば、本体のタッチパッドが無効になるものがあります。 無効になっていれば、誤って触れても何も起きません。

外付けマウスのパソコンへの接続端子は、主なものでは二種類あります。

PS/2 ( ぴー・えす・つー )

[画像:PS/2端子]

丸型の端子です。やや古いので、徐々に減りつつあります。

USB ( ゆー・えす・びー )

[画像:USB端子]

角型の端子です。最近、よく使われるようになってきています。

古いパソコンは「PS/2端子だけ」ですが、Win98以降は「PS/2とUSBの両方」あるいは「USB端子だけ」のパソコンが増えてきています。 マウスによっては、PS/2でもUSBでも接続できるように、変換アダプタが付属するものもあります。

このうち、「接続すればタッチパッドを無効にできる」のは、ほとんどが「PS/2の端子」です。 USBで接続しても、タッチパッドは無効にならず有効なまま(どちらも使える)です。

「PS/2のマウスを接続すれば無効になる」機種でも、BIOS等で設定変更が必要な場合があります。 また、パソコンの電源が入った状態でPS/2のマウスを接続しても認識されず、「電源を入れる前に接続」していないとダメな機種が多いので注意が必要です。

難点


2. 外付けのキーボードを使う

タッチパッドに触れてしまうのは、「その向こうにあるキーボードへ手を伸ばす」からです。 外付けのキーボードを接続し、本体のキーボードを使わないようにすれば、タッチパッドに触れてしまうことはありません。

これもPS/2とUSBの二種類ありますが、パソコン側に端子があれば、どちらでも構いません。

難点


3. タッチパッドに手が触れないようにする

テレホンカード等を、タッチパッドを覆うように貼り付けます。 一般にタッチパッドは周囲から窪んだ構造になっているので、パッド面とカードとの間に空間ができ、カードに触れただけでは反応しなくなります。

[画像:カードを貼り付けたタッチパッド]

ガムテープや両面テープでがっちり固定してもいいのですが、美観がよくないですし、普段はタッチパッドを使いたいでしょうから、すぐに外せるようにセロハン・テープやメンディング・テープで仮留め程度にしておくのがいいでしょう。

感度の高いタッチパッドだと、カードの上からでも反応することがあるようです。 その場合はもっと厚みのあるもの(葉書きとか下敷きとか)や、薄目のスポンジを使えば対処できるかもしれません。

また、パームレスト部分から発生する熱がそこに置いた手首に伝わるのを防ぐ目的を兼ねて、(タッチパッドを含む)パームレスト部分全体をタオル等で覆ってしまう、という方法もあります。

[画像:パームレストをタオルで覆う]

難点


4. 設定を変える

「パッド面を叩いた(タップした)ら“クリックした”とみなす」ように設定されているのであれば、それを解除してしまえばいいでしょう。

そういう設定があるのかどうか、あるとして設定画面がどこにあるのかは、機種によって違います。 [スタート][設定(S)][コントロールパネル(C)] の「マウス」や、[スタート][プログラム(P)]、あるいはタスクトレイのアイコンから設定画面を呼び出せることがあります。

難点


5. タッチパッドの無いパソコンを選ぶ

タッチパッドに比べれば少数ですが、以下のようなポインティングデバイスを備えたパソコンもあります。

トラックポイント(IBM) / アキュポイント(東芝)

[画像:トラックポイント]

スティックに力を加えた方向へ、マウスカーソルが移動します。

トラックボール

[画像:トラックボール]

ボールを回転させた方向へ、マウスカーソルが移動します。

どちらもボタンを押さないとクリックしたことにはならないため、「誤って手が触れた」程度では「クリックした」とはみなされません。

難点