独断で評価した、色々なソフトウェアDVDプレーヤーのレビューです。
環境は以下の通りです。
CPU :Pentium II - 450(SL2YK 100x4.5)
Mother :440BX A-Trend ATC-6240(Rev.1)
Memory :SDRAM PC100 CL2 128MB
Video :Graphic Blaster Riva TNT AGP SDRAM 16MB
:(1024x768x32bit 75hz)
Sound :Sound Blaster Live! Value(0.18u process)
SCSI :I/O-DATA SC-UPCI(SimLogic SM86C735)
DVD-Drive:Pioneer DVD-303S (SCSI 6x Phase 1,2 両対応)
Speaker :前:ROLAND MA-8 後:SONY SRS-150EX
OS :Windows 98 Second Edition
評価対象 :The MATRIX (Region Code 1 Hybrid-DVD)
表は5点評価、高いほど良い | CPU負荷 | 映像互換性 | 画質 | 音声互換性 | 音質 | 使い易さ | 付加機能 |
WinDVD 2000 (2.0) |
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PowerDVD (2.0) |
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Cinemaster (ENG:2.0.35.6012) |
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SoftDVD (2.121) (参考) |
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※項目の説明
CPU負荷 :再生時にシステムモニタでCPU使用率を表示、使用率が低い程評価
映像互換性:再生時に問題が起こる物、エラー時のガイド、調整項目の多さ等で評価
画質 :輪郭やジャギー、調整項目等を評価
音声互換性:音声再生時の問題発生率、対応デバイス数、調整項目数等で評価
音質 :音割れ、ノイズ等を評価
使い易さ :ユーザーインターフェースの使い易さ、反応等を評価
付加機能 :再生機能の豊富さ、再生に関する付加機能の数を評価
CPU負荷:3
2スピーカーモードでの比較は他とほぼ同様。このプレーヤーのみサウンドカードからの前後スピーカー出力に対応するが、対応させた場合の負荷率はかなり高く、CPU負荷が100%に達する事もしばしば。ルートメニュー表示時には処理が追い付かず、ラインずれが発生する。
映像互換性:3
解像度を落とさないと再生が出来ない、字幕が表示されない等の問題が発生する。調整が失敗している場合は警告を出してくれるので、調整は比較的容易。
画質:4
少し輪郭が甘い部分があるが、画質は良好。調整も輝度と2種類の色調整がある。
音声互換性:5
4プレイヤー中唯一、サウンドカードからの前後スピーカー出力に対応する。デジタル出力対応などは他と同様に対応している。
音質:4
音割れが発生する事がある。再生元から既に発生していると思われるが、その場合は音割れを軽減、又は防ぐ処理等を入れて欲しい所。
使い易さ:5
プレーヤーコントロールを表示すれば全ての操作が出来る。反応も上々。スロー再生、早送り再生などもスライドバーで段階的にコントロール可能。
付加機能:4
プレーヤーコントロールの見た目の変更、低負荷デコーディング、ドルビープロロジック対応等が目新しい点。リージョンコード変更にも対応。Hybrid-DVDの再生に特に問題は見られない。
総評:4
トータルで見ると最も買いだと思われるのがこのプレーヤー。もう少しCPUとビデオが早いなら再生に関して文句が出る事も無いだろうと思われる。デジタルスピーカーを持たない私にとってはサウンドカードからの前後スピーカー出力対応が最も嬉しい点。
CPU負荷:4
負荷は他とほぼ同様だが、このプレーヤーのみコマ落ち、処理落ちが殆ど発生しなかった。画質や音質が低い点を考慮すると、ある程度低スペックのマシンでも十分に再生される事を考慮してのセッティングだと思われる。しかし、高スペックのマシンを持つ人にとってはただ画質と音質が悪いだけ、と言う結果に終わってしまう可能性がある。
映像互換性:2
WinDVDと同様、解像度を落とさないと再生が出来ない、字幕が表示されない等の問題が発生する。調整に失敗していても無理矢理再生してしまう為、動作がおかしくなる事もある。
画質:3
輪郭がぼやけている。見ていて奇麗だとは言いにくい。明るさ調整が出来る。
音声互換性:4
説明を見るとWinDVDのようにサウンドカードからの前後スピーカーに対応しているような事を書いてあるが、使ってみると対応していない。プロパティで見ると、マルチスピーカーデバイスとしてSB
Live!が検出されているにも関らず使用していないらしい。なぜ?
デジタル出力などには他と同じく対応している。DirectSound、A3D、DS3D、ドルビー、QSound等様々な出力に対応している点が目新しいが、どれも音質が悪い為大差無い。
音質:1
恐らくデコーダーの問題であろう、携帯電話で電波状態が悪い時のような「ウニャウニャ」と言う音が映像が動く度に発生する。聞くに耐えない。
使い易さ:4
プレーヤーとコンテクストメニューで一通りの操作が出来るようになっている。ただ、説明に書かれていたスロー再生をどうやってやるのかが解らない。出来ない?
付加機能:4
様々な調整が可能である。リージョンコードの変更にも対応。
総評:2
Celeron-366Mhz辺りまでの環境であればこれを買っておけば再生時にコマ落ちなどのストレスをそれ程感じずに済むと思われる。それ以上のスペックのマシンであれば、無理に低画質、低音質のこのソフトを選ぶ理由は無い。
特記として、アップグレードに高額な料金を要求する(税込み\2,750位)事、体験版と製品版は別物(体験版の方が遥かに新しく、かつバージョンは製品と同じく2.0である)であり、体験版での再生テストは信用出来ない(実際私は体験版では問題無く再生、製品版では問題が起きた)事などが特に問題である。
現状(12/5時点)で体験版のバージョンまで追い付くパッチ等は有償ですら提供していない為、詐欺に近い。
Hybrid-DVDの再生に問題があり、再生時にいきなり固まる、若しくはブルースクリーン発生等の問題を抱えるが、著作権問題を笠に着て現状では対応無し。MATRIX日本語版が出るまでには対応するのであろうが、それ以前に色々問題がある所を直して欲しいものだ。
・Cinemaster (Ver. プレーヤー:1.6.0.7 エンジン:2.0.35.6012)
CPU負荷:5
このソフトのみ負荷率が平均55%台と、かなり低い。画質が良く、音質にも問題がない事を考慮に入れると、驚異的とも言える数字である。ただ、微妙に処理落ちをする場合がある。
映像互換性:4
他と同様、解像度を落とさないと再生が出来ない、字幕が表示されない等の問題が発生する。調整に失敗している場合はビデオメモリ不足の警告を出してくれる。外部ソフトを使用する事により、カード毎に非常に細かい調整が可能。
画質:5
輪郭ははっきりしているが、ジャギーが目立つほどでは無い。今回試しているソフトの中では、最良の画質。外部ソフトを使用してビデオカード毎に更に細かく調整が出来る。
音声互換性:4
デフォルトでは調整項目は無いが、外部ソフトを使用してPowerDVDに近い調整が出来る。サウンドカードからの4スピーカーには対応していない。デジタル出力に対応。
音質:4
音質は良好だが、WinDVDと同様の部分で音割れが発生する。多少軽減されているものの
やはり気になる。スピーカーが問題なのかも?
使い易さ:2
目的別に色々なコントローラを表示しなければならず、すぐにコントローラで画面が埋まってしまう。ボタンの反応も悪い。スロー再生は出来るがコマ送りは出来ない。メニュー言語も英語のみ。
付加機能:5
外部ソフトを使用する事が条件だが、非常に細かい調整が可能。リージョンコードの変更にも対応。
総評:4
他より映像が奇麗で、かつ負荷率が最も低い。音質もほぼ問題無い。デジタルスピーカーを持っているならWinDVDよりこちらがお薦め。アプリの安定性に多少不安を抱えており、たまに起動しなくなる事があり、OSの再起動をしなければならなくなる事も。外部ソフトを使わなければ調整項目などが殆ど無い為、外部ソフトの使用を絶対的に薦める。
・SoftDVD Player (2.121-1.02B Generic) (参考)
※他と同条件では再生出来なかった為、評価は参考とします。
CPU負荷:3
後に述べるが、問題が起こった為本編の映像は再生出来なかった。特典映像のみで見ると負荷率は平均的。コマ落ちなども特に発生しなかった。
映像互換性:3
他と同様、解像度を落とさないと再生が出来ない、字幕が表示されない等の問題が発生する。後は特にこれと言って特徴は無し。
画質:4
これも映像が評価対象と異なる為参考だが、かなり良い。WinDVDよりも細かい。Cinemaster程では無いが。
音声互換性:3
調整が通常ステレオ、サラウンド、3Dサウンド(?)のみの簡単な設定。デジタル出力対応等は不明だが、恐らく対応していないと思われる。
音質:3
特に問題無しだが、特別良い訳でも無い。元々の設定が少ないので比較するのも難しい。
音割れに関しては調査不可能だったが恐らくは発生する。
使い易さ:2
プレーヤーコントロールが使いにくくかつ反応が遅い。スロー再生も出来ない。
付加機能:2
これの最大の問題点はリージョンコードが販売されている国によって固定される点。日本では2で固定されている為、US版であるMATRIXは本編が再生出来ない。それ以外では特に付加機能等で特筆すべき所は無い。
総評:3
リージョンが固定されている為、他の地域のコードで保護されるタイトルは再生出来ない。私はソフトウェアプレーヤーの価値が半分になると思うが、各個人の考え方によるだろう。他は簡単な設定でとりあえず見られる事が挙げられる。良くも無く、悪くも無いソフト。強いて言えば、リージョンが固定の為、他では他のリージョンを指定し、このプレーヤーでコード2の物のみを見る、と言う使い方も出来る・・か?
以上です。