10/18(後編)


やっと本物の立っているモアイのいるトンガリキへ。ここには15体のモアイがきちんと復元されて立っている。復元したのは日本のタダノ建設を中心としたプロジェクトチーム。ここのは倒されていたわけではなく、日本で東北地方に大津波が襲ったのと同じ時に来た大津波で内陸部に流されたモアイを復元したものらしい。たまたま流される前に撮った写真があり、それをコンピューターで解析して立っている位置を割り出してクレーンで建てたのだそうだ。空港にはその時使われたクレーンが一台さびついて転がってます。

プロジェクトは当初、1体だけ立ててあげる計画ではじめたのだそうですが、現地で「何で?全部やってよ!」という声に押され、仕方なく15体もやってしまったのだそうです。しかもこのプロジェクトはまだ未完で、21体を立てて、帽子をかぶせるまで続くんだそうです。でも資金難で実際には進んでないんだけど...。これって募金活動か何かしてるのかな?私も少しは協力したいものですが。完成すると全員がこうなるらしいのですが。ちなみに、復元されたモアイの中で、ここのもの(つまり日本が復元したもの)だけが、風化に耐えるコーティングがしてあるんだそうです。ですから私たちの子孫はイースター島ではこのモアイしか見ることができないかもしれません。

次にテピトパウという丸い石がある場所へ。要は海水で洗われたただの丸い石なんだけど、現地の人に言わせると不思議な力があるだとか、ホツマツア王(イースター島初代王様)が持ってきた聖なる石だとかいろいろ信じてるらしい。これにさわって頭を垂れると願い事がかなうんだとか。ほんと?この石の隣にも倒れたモアイがいます。

14:40。やっと昼飯だぁ。腹減った。アナケナビーチは唯一砂浜のある海岸で、海水浴ができます。この日も家族連れがいっぱい来てました。海はとてもきれいです。10月から12月くらいにイースター島に行く人!ぜひ水着を持っていきましょう。モアイを見ながら泳げるのは世界でここだけです。

そう、アナケナにもモアイがいます。アフが2つあって、アフ・ホツマツアとアフ・ナウナウです。ナウナウのほうのモアイは、背中に刺青ともふんどしともいわれる模様があります。コンティキ号に乗った、トール・ヘイエルダールもここに上陸したんだそうだ。アフの脇には復元されないまま放置されたモアイの首や体が落ちています。

16:30(!)まで昼休みで、それから村へ戻ります。ハンドクラフトセンターに行ってお買い物。石や木のモアイを売ってます。私たちも、目入り台座付きモアイ$100を台座なし$35まで値切って購入。でも後で失敗したことが分かる。くそー。

妻の親友がはるばるペルーからやってきました。ホテルで待ち合わせて、街まで行くが、道に迷う。大丈夫か?この先?仕方なく、タクシーを捕まえ(まったくの偶然。流しのタクシーなど期待してはだめです)彼女が泊まっている民宿(部屋貸し)へ。なんだかいろいろ準備していたらしく民宿の奥さんの手によるスペシャルディナー(シャンパンとワイン付き)で結婚祝いをしてくれた。それにどこから呼んだのかプロのミュージシャンも登場し、地元の歌などを弾き語りしてくれた。最初は民宿の人かと思ったらむちゃくちゃ歌がうまくて、聞いたらプロの人だった。おまけにケーキも出てきた。ものすごく甘かったけど。

この民宿は清潔だし、娘はかわいいし、おばさんもとても親切でした。貧乏旅行の人にはお勧めかも。でも宿の名前を忘れた。おばさんの名前はSenora Ceciliaといいます。でも要スペイン語です。おばさんも英語はほんの片言でした。でもなんとなく気持ちは伝わって、とても楽しい夜でした。スペイン語は勉強したことがあるので、ほんの少しならしゃべれたんだけど...。もっと勉強すればよかった。

帰りは30分歩いてホテルへ。あまり人通りもないが、ここは安全。夜でも大丈夫だといっていた。確かに人通りはないけど、街灯もちゃんとついてるので帰り道は真っ暗ではなかった。でも1本はずれたら漆黒の闇だけど。ホテルにたどり着くと、フロントに電気はついてるけど誰もいない。仕方ないので部屋のキーを勝手にとって入った。こんなんで大丈夫なの、本当に?1泊シングル$100は取るらしいけど、部屋の広さとか設備とかは民宿と大差ない。あっちは1泊$20だったそうだ。だいたい民宿ってのはその人の家だから、オーナーがきれいにしてるのは当たり前だし。イースター島に行く人は別にホテルなんて泊まらなくてもいいかもしれません。

なんにせよ、ホテル暮らしに飽き飽きしていた私たちにはとてもすばらしい夜でした。

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