まとめ


マシン費用の内訳

今回組み立てたDualマシンにかかった費用は,大体19万5千円だった. そこで内訳を見てみると,ハードディスク・メモリ・CPUの割合(57%)が大きい. これは選択により増減するが,今回の場合この3つ以外の費用は8万4千円くらいになる.

普通に売られているショップブランドのマシンと違う点は,

ということなのだが,あまり価格はそれほど違わない. 自分で組むと多少割高になるが,自分の気に入ったパーツを組み合わせて作ったというで納得できる差だと思う.

また,組み立てはホントに楽しい作業であったし,内部構造をとことん知ることができたことを思うと十分安く組みあがったことになるであろう.

 


使用感と反省

ビデオカード

はっきりいって買い直したい. 今の開発マシンに使っているカードが Matrox Millennium 4MB なのだがこいつは圧倒的に奇麗な表示をしてくれる. かたや今回買ったATI Mach64(2M)バルクは,低解像度(800x600くらいまで)であればちゃんと表示してくれるが,最近の主流である1280x1024を表示させると,縦線の右にゴーストのような薄い影が見られる. これはぴんぼけのような画面になり,30分もすれば眼が疲れてくる. 「映れば良い」と思っていたビデオカードであるが,こんなにも画質が違うのかと驚いたものである. 予算さえ許せばビデオカードは最高とまではいかなくてもグレードの高いランクのカードを選びたい. また,普段モニタはNANAOの56TSを使っている.

マザーボード

これは大正解. 価格は非常に安くてアダプテックのAHA−2940UWより安いくらいだ. このボードにはAHA−2940UWと同じ機能があるので, SCSIカードを買うとおまけにマザーが付いてきたようなものだ. 耐久テストなどはこれからであるが,今のところ順調に動いている.

CD−ROM

これも遅くても付いていれば良いと思って4倍速を買ったのだが,実際にOSのインストールの時にはもっと早い速度のものが欲しいと何度もおもった. しかしいったんインストールさえ完了してしまえば,この感情もうすらいできた. ネットワークインストールなどもやってみたが,やはりローカルのCD−ROMドライブがなにかと便利であった. しかし今回入手したのはSCSIドライブなので,高速ドライブを後日買った場合に増設が容易なので複数のCDーROMドライブ(これは必要性を痛感している)に出来るので結果的には正解だった.

CPU

さきの円グラフで見てわかるように,CPUはコストがかかる. 特にDualマシンであるのでCPUの交換は2つ一緒なので,上のランクである P5−166MHzやP5−200MHz にするときには結構な出費になりそうだ. CPUは速ければ速いほうが絶対いいので,MMXが普及して P5−200 の価格が下がるのを待って今度は P5−200 のDualにしたい. しかし,現在のマシンより遅いのでいつまで我慢できるか自信がない. すぐにでも欲しいところだ.

ATXケース

これは満足である. ケース付属のネジもたっぷりあるし,やや貧弱かなと思われた筐体も組んでいくうちに問題無い強度になったし,見かけもシンプルでグッドだ. 購入前はフルタワーも検討したのだが結局ミドルタワーにして正解であった. この大きさがなかなかいい. そのうちマシンも3台か4台に増えるだろうし.増えたときに置く場所にも困る. また,今回買ったATX仕様のケースは,幅が少し広い. 組む際には非常に楽であった. 今度DIYに行ったらアンヨ(キャスター)を買ってきてつけてみたい.

その他のパーツ

他はだいたい善し悪しもなく,必要なパーツであったということだ. メモリも安くあがったし,FDDも非常に安い. キーボードやマウスなどは好みの問題でいくつも欲しいくらいだ.

おわりに

 今回の目的であったVC++の高速化については結局実現できなかったが, それ以上に楽しくまたためになる組み立てが体験できて非常に満足している. パソコンをゼロから組み立てることによって, 内部がどのように構成されているか,どのパーツにお金をかけたか, 今後入れ替えたい箇所はどこか,などといういわば「マシンのカルテ」が頭の中に記憶されている. なにかクルマいじりと似ているような気がする. いまはマスプロダクション・プロダクツばかりで, 分解できるものが少なくなっている. そのなかで, パソコンは分解できる少ない生き残りだ. ソフトウェアばかりを本業でやっているプログラマにとってはこうゆうハードの息吹を感じることはとても楽しく有意義だろう. こうゆうハードウェアで遊んだあとにソフトウェアを組めば,仕事がはかどること間違いなしだ.(※筆者は除く)

読んでくださった皆さん,どうもありがとう.それでは良いDualマシンライフを!

Copyright(C) 1997 S.Ieiri

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