ホントに役立つ PDA、3Com PalmPilot は最高
(1997/07/12 ぽんばしポッとライン!より転載)
このちっちゃな PDA, PalmPilot Professional はたいへん面白いゾ. 私は HP200LX をこよなく愛する者だが,この PalmPilot は HP200LX ユーザーなら絶対に気に入ること間違いなしだ. 流れから言うと HP200LX ユーザーの次に進む道は HP320LX,つまり WindowsCE マシンである「はず」なのだが,私は結局 WindowsCE マシンではなく,PalmPilot を選んだ.
理由は簡単だ. 第一に WindowsCE マシンは HP200LX よりも寸法が大きい. 第二にレスポンスが遅い. おまけでいうと第三にキーボードにテンキーがない.これが WindowsCE マシンに飛びつかなかった理由だ. OSとしてみれば,たいへん優れたコンパクトなOSであり,将来性もあり,最新のPCカードなども使える HP200LX の次のマシンのはずなのだが,「絶対に欲しい」という気持ちにならなかった. 今回新発売の WindowsCE マシンは HP200LX をはるかに超えてはいないのだ.
しかし,この PalmPilot は HP200LX より「小さい」ということだけでも HP200LX に対して魅力がある. 写真のように厚みは HP200LX を開いたときの下の部分くらい,幅は HP200LX の奥行きとだいたい同じだ.
操作フィーリングに関しても,今回ゲットしていろいろいじくっている最中だが,HP200LX を手にしたときと同じような興奮を覚える. HP200LX ユーザーには絶対に支持されること間違いなしだ.
また,HP200LX エンスーの間でのみ可能だった「バックライト」が PalmPilot には最初から装備されている. これがなかなか素晴らしく,色は TIMEX INDIGLO と同じ美しいバックライトだ. Andre's pilot Page; a beginner's guideにもあるが,このバックライトを「安く見積もってはならない」. このようにバックライト化も要らず,HP200LX より小さく,かつまた新しい(楽しい)操作フィーリングを味わえる. この PDA は HP200LX と同居させるのが良い. HP200LX が背広の内ポケットなら,PalmPilot はワイシャツの胸ポケットに入る.
さて,このマシンにはキーボードがない. タッチスクリーンを右肩に格納されているペンでタッチ(タップ)するわけだ (WindowsCEマシンと同じと思ってよい) が,これも驚くほど新鮮な感動モノなのだ. Graffiti と呼ばれるペン書き文字入力方法であるが,これがまたまた素晴らしいのだ. 実用になるレベルで,驚くほど入力は速く行える. Graffiti には特有の書き方(書き順)があって,これはすぐさまマスターできる. 液晶の下に少し色が違うエリアが見えるだろう. ここでペンをすべらせるわけだが,左右の部分で役目が違う. 左半分はアルファベット用で右半分が数字用入力エリアだ. これも良く考えられているなぁと思うところ. 驚くべきは,記号,たとえば@や&などの入力も大変簡単にできる. 普通にアルファベットのオーを書けばアルファベットのオーで,一回タップ(ピリオドを打つ)してからオーと書けばそれは@になる. このワンタップ後は記号モードになるわけだ. ちなみにピリオドはタップ2回で入力できるというわけ. 同様にペンを下から上に滑らせる(↑)と次に書いたアルファベットは大文字になる. ペンを下から上に2回滑らせると,以後の入力文字は CAPS LOCK されたことになる. 右上から左下にスラッシュ(/)を書くと,それは「リターン」となる. このようにペンの滑らせ方で逆さはてなやウームラウトなんかも全部入力できるというのは驚きだ. また,画面にキーボードが表示される「ソフト・キーボード」の入力モードもある.
説明しだすときりがないので別の機会に譲るが,ともかく HP200LX ユーザーであれば WindowsCE よりも先にこれを買うことを強くオススメする. なお,私は PIM 以外に,携帯電話と組み合わせて e-mail もやりたいと思っていたのだが,どうもできそうなのだ. というのも,Professional 版には最初から Mail というアイコンがあって,モデムの設定から始まって,DNS の IP アドレスやらダイヤルアップの電話番号やら,TCP/IP が最初から組み込まれているのだ. これには驚いたが,オプションの専用モデムで公衆回線に繋いでも良いし,RS232C ポートのケーブルを繋いで手持ちのモデムに繋いでも良いみたいだ. 私は NTT-Docomo のカードモデムでないほうのブタのしっぽを RS232C 接続できないものかと思案しているが,たぶん簡単にできるであろう.
このちっちゃな PDA, U.S.Robotics PalmPilot Professional は素晴らしい!
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