本書はオンラインソフト、特にシェアウェアを作成するに当たって、現役のシェアウェア作家である著者が自身の経験と知識に基づいて、何をどうすればよいのかということを具体例を盛り込みながら紹介している。
シェアウェア作成というと敷居が高いように思えるが、本書では技術的なプログラム方法については触れず、言語の学び方やソフトの公開の仕方など、シェアウェア作家としてのノウハウを中心に述べているため、読み物としても楽しめる。
また、画像や音楽などの趣味や専門知識を生かして作品として公開できる可能性についても言及しており、ソフトに限らず、自分の作品をオンラインで公開したいと考えている人にもお勧めだ。
パソコン通信ネットワークや、雑誌の付録CD−ROMなどを通して配布され、安い料金で利用できるシェアウェア。誰がどうやって作っているのか、興味のある人におすすめの本だ。
プログラミングの知識がない人にも気軽に読めるように書かれている。また、プログラムを組まなくてもできるシェアウェアの作り方なども紹介されている。
もちろん、本格的にシェアウェア作家をめざす人のために、作り方のコツや公開の方法、料金設定や送金システムの利用法など、実用的なノウハウもわかりやすく解説している。
シェアウェア作家の心意気が伝わってくる一冊だ。
本書の著者は、シェアウェア作家でもある。Windowsプログラムの基本を心の持ち方から、実際のプログラムテクニックまでシェアウェアを作ろうという人だけではなく、これからプログラミングを志す人々に向けて解説されている。
今までシェアウェア作家とはどんな存在か正直いってわからなかったが、本書を読んでいくと、本当に好きなプログラミングを公開している人たちなのだということが分かってくる。
フリーソフトウエアやシェアウエアのソフトを使っていると、これを作った人はどういう人なのだろうと思うことがあるはず。しかしソフト作者の素顔というのはなかなか知ることができない。
この本は、これからシェアウエア作家になってみたいと思う人のために、ソフトを創造し、発表するための具体的なノウハウが詰まった本だ。しかし単なる実用書ではなく、あまり知る機会のないソフト作者という人種の本音を知ることができる本としても面白い。
作者にとっては、自分がプログラミングしたソフトは「作品」である。だからある作品をどのように発想し、それがどのように流通したのか、人々からはどういう評価を受けたのかなどの裏話は、読むものにとっては一種の「芸談」を聞くように興味深い。
シェアウエアを作って公開する際の実用的な情報を求めている人も、面白いエッセイを求めている人も、どちらも満足させてくれる本だ。
プログラミング言語の選び方から公開方法まで、オンラインソフトを作成するまでを記した、現役オンラインソフト作家によるガイドブック。