少し前の話になるが、「窓の杜」から「もざいく」の評価が申請から2ヶ月近く経ってから返ってきた。その内容によると、総合評価は「3」ということである。(個人的には「4」と思っていたので少し残念。)しかし、よく内容を読んでみると、これまでとは異なる略式評価となっており、また一部の評価に事実誤認があるなど、ずさんなものであった。
とりあえず、これでは納得がいかないので事実誤認の指摘とともに、再評価を依頼したが、以来2ヶ月以上経っても何の連絡もない。今まで、インプレス(「窓の杜」の運営会社)にはこういうケースはなかったので、おかしいなと思っていたら、NIFTYのシェアウェア作者会議室でも、複数の作者から同様の指摘がされていた。中には、「窓の杜」からソフトを引き上げることを検討していうという意見もあった。う〜む。
「窓の杜」は、ユーザー投票も加味した「窓の杜大賞」の実施や、シェアウェア送金代行サービスを来春からスタートすることをアナウンスするなど、表向きは順調のようである。しかし、その裏では、玉石混合の膨大なソフト申請の山に埋もれ、ソフトの申請から評価までに、場合によっては数ヶ月もの時間を要するようになってしまっている。また、前述の「もざいく」の件や、他の作者からの指摘にもあるように、評価の信頼性そのものに対して疑問が生じている。(学生アルバイトなどの臨時増員でしのいでいるという情報もある。)なぜ、このような事態になってしまったのであろうか?
もともと、「窓の杜」は、ひぐちたかし氏が運営していた「秋保窓」という個人サイトであった。もちろん、オンラインソフト全てのジャンルをカバーしているというわけではなく、個人的な評価により優秀ソフトのみを選別した少数精鋭主義が売り物であった。これが情報が氾濫しているインターネットにおいて脚光を浴び、現在の「窓の杜」となっているわけである。
そして「窓の杜」は、インターネットブームの波に乗り、あれよあれよという間に日本を代表するオンラインソフトサイトになってしまった。その結果として、個性的な評価と少数精鋭主義が売りであったはずの「窓の杜」が、門戸開放と公正な評価というこれまでと矛盾する選択をせざる得なくなり、方向性を失ってしまったというのが現状であろう。
どちらにせよ、「窓の杜」にとっては今年が大きな転機になりそうだ。これまでのように個性を持った少数精鋭主義を貫くか、ベクターデザインのような総合サイトを目指すか、あるいはNIFTYに変わってシェアウェア送金代行システムをインターネット上で確立するか。現在、「窓の杜」には評価の遅延に関するお詫びと今後の改善を約束する文書が掲示されている。まずは、失いかけている作者からの信頼を取り戻すことが急務だ。
tolkien(98/01/01)
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