ナメクジについて
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『 ぱっかりと 濡れるナメクジ 梅雨の夜』


突然だが「ぱっかりと」と言うのは、俳句の隠語で 女の人の黐レ黝ン颶を表しているのである。 (一部に自主的な文字化けがございます) 例えば「ぱっかりと 茂む若草 梅見月」と言えば、 実は夜を迎えてピィーーしたら若々しいピィーーーが茂んで、 とってもピィーーーーであったと言う意味なのである。 (一部に自主的な規制音を挿入しています)

某句会で兼題を担当している私が言うのだから確かである。 ちなみに季語をよく知らない兼題係である。 まあそんなことはどうでも良いのであった。

実は、今回言いたいのはナメクジで天気が判るという事なのである。
「そんな事は前から知っている」と言う方も多いに違いない。 しかしナメクジがグレープフルーツを好きだという事実までは知るまい。 私は何度も目撃して確信を持っているのである。

私の家から五件程東の杉森 徹氏のお宅は、残飯をザルに盛って 軒下で乾燥させた後に、生ゴミとして町の指定袋に入れて出す というそれはもう律儀なお宅なのである。
そして毎日と言って良いほど、縁の下のザルの中の残飯にグレープフルーツが 含まれているのである。おそらく杉森さんの家族全員か、またはその中の お一人が、グレープフルーツ依存症なのではないかと推測するのである。

私も散歩中に必ず杉森邸へ寄り、そのザルを観察させて頂くのだが、 天気の崩れる日に限って必ずナメクジがいらっしゃる、 それも何故かグレープフルーツの上にだけに おられるのだ。軒下と言ってもザルを置いてある場所近くの縁の下に 通風口が無いところをみると、野生のナメクジである事が伺える。

蜂が巣を低い所に作る年は台風が来るとか、 猫が顔を洗う仕草をすると雨が降るとか言うのと同じ様に、 かなりの確率でナメクジがグレープフルーツを食す日には雨が降るのである。 某俳句会の兼題係の私が言うのであるから、説得力は無いかも知れないが、 たぶん間違いは無いのである。



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