BlackRhiro GNU/Linuxをインストール

BlackRhino GNU/Linuxが公開されました。
PS2LinuxオリジナルはSCEIのKondara(RedHat)ベースの物でしたが、これはDebianベースのPS2向けディストリビューションです。
Linux for PlayStation 2 CommunityのBlackRhino Linux Projectはこちら

2003.03.07 初稿

ここで紹介するやり方はBB NaviやHDDゲームとPS2Linuxを共存している環境です。
つまりPS2Linuxβ版をベースにしたものです。PS2Linux 1.0ベースの場合とHDD認識が異なりますので気をつけてください。

BlackRhiro GNU/Linuxをインストールするには、PS2Linuxが必要です。
手順としては

  1. PS2Linuxをインストール
  2. PS2Linux上から、BlackRhiro用パーティションを作成
  3. BlackRhiro用パーティションに最小限のLinuxイメージを展開
  4. BlackRhiro用パーティションを / にして再起動
  5. 残りのパッケージをネットワーク経由でインストール
という形になります。
上記インストール作業でBlackRhiro起動に使うカーネルはPS2Linux用カーネル 2.2.1を使います。
そのため、普通にBB Navigatorやゲーム、PS2Linuxと共存することが出来ます。
カーネルを新しくしたければその後にということになります。

インストール手順は、本家のHOW-TOとほとんど同じです。
簡単です。PS2という環境が一意に決まるので、こういうことが出来るんだと思います。
唯一、BlackRhiro用パーティションの作成の部分が異なります。
なお、PS2Linux R1.0の人(普通のfdiskを使う人)の場合は、本家の手順通りでいいと思います。
ps2fdiskでパーティションを作る人は以下を参考にしてください。


  1. PS2Linuxをインストール 詳細は省略
  2. PS2Linux上から、BlackRhiro用パーティションを作成
    # ps2fdisk /dev/hda Command (m for help): p でパーティション確認 Command (m for help): n で新しいパーティション作成 Partition number (1-63): で先ほどパーティション確認したhdaXの次の番号を入力 Partition fstype([l] linux / [s] linux swap / [v] LVM): l でlinuxパーティション Partition size (MB) (128-XXXX): で確保容量(とりあず4096。そんなになくても平気だけど) Comment string : BlackRhiro GNU/Linux とでもしておく で、うまくいったら Command (m for help): w で書き込み いったんリブートします。 # shutdown -r now 戻ってきたら # mke2fs /dev/hdaX # mkdir /mnt/brl # mount -t ext2 /dev/hdaX /mnt/brl ↑/dev/hdaXのXは先ほど確保したパーティション番号
  3. BlackRhiro用パーティションに最小限のLinuxイメージを展開 # cd /mnt/brl # wget http://playstation2-linux.com/files/blackrhino/blackrhino_baseimage-1.0.tar.gz # tar zxf blackrhino_baseimage-1.0.tar.gz # vi /mnt/brl/etc/network/interfaces IPアドレス、ネットマスク、ゲートウェイなど必要な情報を編集 # vi /mnt/brl/etc/hostname ホストネームを記述 # vi /mnt/brl/etc/resolv.conf ネームサーバを記述 # vi /mnt/brl/etc/apt/sources.list Debianなパッケージを拾ってくる場所の設定。特に編集の必要は無いかな。 (Advanced Packaging Tool) # vi /mnt/brl/etc/fstab / パーティションと、swapの設定。ここは重要です。 1行目の / の/dev/hdaX設定とswapの/dev/hdaX設定に注意です。 自分の環境に合わせてください。
    /dev/hdaX       /               ext2            defaults,errors=remount-ro      0       1
    /dev/hdaY       none            swap            sw                              0       0
    /dev/ps2mc00    /mnt/mc00       ps2mcfs         noauto                          0       0
    /dev/ps2mc10    /mnt/mc10       ps2mcfs         noauto                          0       0
    none            /proc/bus/usb   usbdevfs        defaults                        0       0
    none            /proc           proc            defaults                        0       0
    none            /dev/pts        devpts          gid=5,mode=620                  0       0
  4. BlackRhiro用パーティションを / にして再起動 # mount -t ps2mcfs /dev/ps2mc00 /mnt/mc00 # vi /mnt/mc00/p2lboot.cnf 以下を追加する。(vmlinuxをgz圧縮したり名前変えている人はそこも直す必要有り)
    "BlackRhino" vmlinux "" 203 /dev/hdaX "" BlackRhino GNU/Linux 1.0
    # shutdown -r now RuntimeEnvironmentに来たら、先ほどの "BlackRhiro" をメニューから選択。 これでBlackRhiro GNU/Linuxが起動するはずです。
    login: root Password: [enter]
  5. 残りのパッケージをネットワーク経由でインストール ネットワークが使えているか確認する。 # ping blackrhino.xrhino.com で、パッケージを入れましょう # dselect U [enter] (Update the package database.) S [enter] [space] [enter] (Select packages. Make changes if you like.) I [enter] (Install new packages. Wait for the process to finish.) y [enter] (Allow dselect to remove the installed package archives.) Q [enter] (Quit dselect.) 75個くらいダウンロードしてくることになります。 途中でなんか聞かれるので適当/適切に回答しておく。 さらに2,3パッケージ追加した状態で、ディスクはこんな感じです。 # df -k Filesystem 1k-blocks Used Available Use% Mounted on /dev/hdaX 4128432 268724 3649996 7% /


終わりに

パッケージどんどん追加していけばそこそこ使えるものになるかもしれません。
残念ながら、1.0の段階ではソフト類が古かったりカーネルはそのままだったりしています。
今後どんな風に進展するかが見ものです。
ただし日本語環境も、と考えるとちょっと大変かもしれません。

PS2 Diskless Clientを旨く使えば、PS2Linuxをインストールしていない環境でもBlackRhiro GNU/Linuxを使えるはず。


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