BASIC Accelerator Ver. 2.1.1.5   (2018.09.19)

概要

Full BASICのプログラムをObject Pascalのプログラムに変換し,FPC + Lazarusを利用して実行します。
数値計算が主体のプログラムは,十進BASICの2進モード,複素数モードより高速です。
Full BASIC実時間機能単位準拠の並列処理ができます(PROCESS制御関連を除く)。
Lazarus 1.6.4〜1.8.4 に対応します。



Note.
グラフィック関連のASK文(ASK PIXEL VALUEなど)を多用する場合,あるいは,DRAW WITHを再帰的に呼び出して自己相似図形を描くような場合は Ver.1の方が高速です。
関数や副プログラムが配列を局所変数に持つ場合,関数が配列引数を持つ場合は,Virtual Stack for Arrays を有効にして Ver.1で実行する方が高速です。
ただし,MAC OS 10.13では(おそらく,10.12でも)Ver.1は正しく動作しません。

変更履歴

Ver. 2.0.0.0
Paract BASICから改名。
Ver. 2.0.0.1
Mac版で64ビットコードが生成できるようにした。
Ver. 2.0.1.0
64ビットのとき,INT関数, CEIL関数, ROUND関数にSSE4.1命令を使用するようにした。
Ver. 2.0.2.0
INPUT文の入力が不適格だとハングするバグを修正した。
Ver. 2.0.2.1
PAUSE文が先行するPRINT文より先に実行される可能性のあるバグを修正した。
Ver. 2.1.0.0
複数の並行活動が同時に例外を発生すると異常終了するバグを修正。
DATA個数が半端なときのREAD IF MISSINGの動作をJISに合わせた。
ファイル入力中に例外が発生したときの動作をJISに合わせた。
十進モード時のSIN,COS関数の正確さを改善した。
Ver. 2.1.0.1
MAT READ IF MISSINGのJIS非互換を修正。
Ver. 2.1.0.2
WHEN-IN区に文法誤りがあるとaccess violationになるバグを修正。
Ver. 2.1.0.3
EXLINE関数が翻訳エラーになるバグ(2.1.0.2)を修正
Ver. 2.1.0.4
DECIMALモードでのSIN関数,COS関数の計算の誤りを修正。
Option-Precisionメニュー表示項目の整理。
Time Delay Before Drawing Startの値が保存されるようにした。
Ver. 2.1.0.5
複素数モードでの翻訳時,単項マイナスがあると実数変数を利用する最適化を正しく行わないバグを修正。
Ver. 2.1.1.0
プログラム自動修正の挙動を調整した。
ファイルを上書きしようとして例外状態にならないバグを修正。
図形変形の終了直後にSET WINDOWを実行するとエラーになるバグを修正。
GSAVE文が不要なエラーを表示するバグを修正。
複素数に対するSTR$関数の動作を十進BASICに合わせた。
SET BITMAP SIZEの動作を十進BASIC Ver.8 に合わせた。
Ver. 2.1.1.1
モジュールを含むプログラムの翻訳に-Bを指定。
Time Intervalのデフォルト値を0に変更した。
Ver. 2.1.1.2
CHARACTER INPUT文が先行するPRINT文より先に実行される可能性のあるバグを修正した。
SetUp Optionsメニューの設定項目を見直した。
Ver. 2.1.1.3
関数の配列引数がメモリーリークを起こす不具合を修正。
Ver. 2.1.1.4
不活性状態の経路に対しCLOSE文を実行すると例外状態になる誤りを修正。
Ver. 2.1.1.5
CHARACTER INPUT NOWAITの挙動を修正。

Windows

Set up(fpc + Lazarus)

32ビット版Lazarus1.8.4をダウンロードしてインストールしてください。
インストール先は,パス名に空白や日本語文字を含まない所を選択してください。
Lazarus Download (SourceForge)
Mirror
Mirror

Set up(BASICAcc2)

BASICAcc2115.zipを Decimal BASIC Open Source Projectからダウンロードし,ユーザーの書込み権限のあるところに展開してください。
ただし,パス名に空白や日本語文字を含むところは避けてください。 (たとえば,デスクトップやマイドキュメントは不可。USBメモリは可。)
既存のBASICAcc2フォルダに上書きでアップデートしたときは,一旦,OUTPUTフォルダを空にしてください。

Lazarusのインストール時にインストール先を変更したときは,BASICAcc2.exeの起動後, Set upメニューのpathの設定を書き換えてください。
fpc path は,fpc.exe が存在するフォルダです。
Lazarus path は,lazarusインストール先のフォルダを指定してください。
なお,win32 Lazarus + fpc 3.0.4 をCドライブにインストールした場合,それら2つのPathは

C:\Lazarus\fpc\3.0.4\bin\i386-win32
C:\Lazarus

です。

Note.
Lazarus 1.6.4でも使えますが,SetUpメニューのPathでFPC pathのバージョン番号の部分を正しく書き換えてください。

Note.
内部文字コード,ファイル入出力ともにUTF-8です。shift-JISファイルを使用する場合は,OPEN文に続けて
SET #n CODING "SYSTEM"
を実行してください。
プログラムファイルの入出力はshift-JISですが,Optionメニューの"Editor Option"でプログラムファイル入出力をUTF-8に変えることができます。
プログラム中にユニコード文字を書くときは,Editor Optionを変更してください。

64ビット
Windowsが64ビットの場合,64ビット版Lazarusを使うこともできます。
Lazarus Win64
SetupメニューのPathで「64bit」を選択し,FPC pathの末尾が \x86_64-win64 であることに注意して FPC PathとLazarus Pathを設定してください。
これらのpathは32bitと独立しています。随時,切り替えて使用することができます。
ただし,Note. lazarus64ビット版でなく,32ビット版Lazarusにadd onのcross-x86-64をインストールしたとき,FPC pathは32ビット版FPCのところです。
Note.
Win64版のFPCでは拡張精度浮動小数点演算が利用できないので,べき乗演算や一部の超越関数の計算結果に無視できない誤差を生じます。
64ビットのプログラムで計算結果の正確さを求めるときは,Linux64ビット版をご利用ください。


Linux (32ビット)

Set up(fpc, Lazarus)

i686版 fpc 3.0.4 , fpc-src 3.0.4 , Lazarus 1.8.4 をダウンロードしインストールしてください。
Lazarus Download (SourceForge) (rpm)
Lazarus Download (SourceForge) (deb)


Set up(BASICAcc2)

BASICAcc2115.tar.gzを Decimal BASIC Open Source Projectからダウンロードし,ユーザーの書込み権限のあるフォルダに展開してください。
既存のBASICAcc2フォルダに上書きでアップデートしたときは,一旦,OUTPUTフォルダを空にしてください。
basicAcc2を起動して,「failed to set Lazarus Path」と表示されたときは,SetUpメニューのPathでLazarusがインストールされているディレクトリを指定してください。Lazarus Pathで指定するディレクトリは,lazarus本体があって,components, unitsなどのサブディレクトリを含むディレクトリです。

トラブル対策

Can't find unit fileutil のエラーになるとき。
lazarus pathを設定し直してください。
Lazarus pathで指定するフォルダにはcomponentsやunitsなどのフォルダが置かれています。
/usr/lib/lazarus/0.9.30.4/
のようにlazarusフォルダ内のバージョン番号名のフォルダになっている場合や,
/usr/share/lazarus/1.0
などのようになっていることがあります。

NoName.errが見つからないという趣旨のエラーになるとき。
fpcが正しくインストールされていません。/etc/fpc.cfgが存在することを確認してください。
--scriptsを指定せずにalienを用いてrpmパッケージをdeb形式に変換してfpcをインストールすると,この問題を引き起こします。

その他,プログラムの実行結果が現れないとき。
runメニューからcodeを選択し,Pascalコードが表示されたら,そのウィンドウでrunを選ぶとfpcが出すエラーが読めると思います。

既知の不具合

画像の保存ダイアログで保存形式を変えても拡張子が変化せず,手動で書き換える必要がある。


Linux (64ビット)

Set up(fpc, Lazarus)

x86_64版 fpc 3.0.4, fpc-src 3.0.4 , Lazarus 1.8.4 をダウンロードしてインストールしてください。
Lazarus Download (SourceForge) (rpm)
Lazarus Download (SourceForge) (deb)


Set up(BASICAcc2)

BASICAcc2115_Linux64.tar.xzを Decimal BASIC Open Source Projectからダウンロードし,ユーザーの書込み権限のあるフォルダに展開してください。

既知の不具合

Cent OS(64ビット)でFPC 3.0.4が動作しません。FPC 3.0.2 + Lazarus 1.6.4で試してみてください。


MAC(Intel) 

Set up(Xcode)

以下の手順にしたがって,Apple Developer Tools をインストールしてください。

1. App Storeに入って,Xcodeをダウンロードしてインストールする。
  Xcodeは無料ですが,ダウンロードに Apple IDを求められます。

2. ターミナルを起動して以下の2つのコマンドを打つ。
  ターミナルは,「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」フォルダにあります。

 sudo xcodebuild -license
  ライセンス条項が表示されるので,最後に agreeと入力する。

 xcode-select --install
  このコマンドを入力すると,command line tools のインストールが始まります。


OSのバージョンが古いと上の手順と異なることがあります。
参照  Installing Lazarus on MacOS X.
See also Installing Lazarus on Mac OS X - Free Pascal (PDF)
Note. GDBのインストールは不要です。

Set up(fpc, Lazarus)

fpc 3.0.4 と Lazarus 1.8.4 をダウンロードしてインストールしてください。
Lazarus Download

Set up(BASICAcc2)

BASICAcc2115.dmgを Decimal BASIC Open Source Projectからダウンロードし,
ユーザーの書込み権限のあるフォルダに展開してください。
パス名に空白を含むと正しく動作しません。USBメモリを使うときは,ドライブ名を空白を含まないものに変えてください。
Note. Lazarusのupdateを行った場合はBASICAcc2の再インストールが必要です。


実行
  Mac版BASICAcc2では,次のプログラムの実行前にNoNameを終了させてください。

トラブルシューティング
1.初めて実行するとき
(1) Unabe to create file "/private/var/folders/0b ……  のエラーが出て実行できない。
 BASICAcc2内のアイコンで表示されるBASICAcc2をフォルダの外にドラッグしてから実行してください。
 一度,正常に動作すれば,元のフォルダに戻しても大丈夫なようです。
 BASICAcc2内のアイコンで表示されるBASICAcc2のみをアプリケーションフォルダにコピーしてもよいようです(フォルダごとのコピーでは駄目)。
 詳細は,"App Translocation"を検索して調べてください。

(2) ReportFormに何も表示されず,プログラムも実行されない。
 ターミナルでsudo xcrun ccを実行し,最後にagreeを入力する。
 参照 Agreeing to the Xcode/iOS license... のエラーがでた時の対処法
(3) ReportFormに,
 PPU Source :synedit.pp not found.
 が出る。
 Lazarus IDEを起動して,パッケージメニューから,「読み込まれているパッケージを開く」を選択し,
 以下の各パッケージのコンパイルを実行する。
 SynEdit
 Printer4Lazarus
上記(2),(3)は,一度実行すれば,次回からは正常に動作します。

2.プログラムの実行を途中で打ち切りたい
 Mac版はBASICAcc2の側から中止できないので,画面左上のアップルメニューで「強制終了」してください。

既知の不具合
MOUSE POLL文が正しく動作しない。
SET DRAW MODE (NOTXOR, MASK, MERGE, XOR)は機能しない。
画像の保存ダイアログで保存形式を変えても拡張子が変化せず,手動で書き換える必要がある。
プリンタは正しく動作しない。

64ビットコード生成の有効化
BASICAcc 2.0.0.1(以降)は,Setup-Path で64ビットを選ぶと64ビットコードを生成します。
準備として,Lazarusを起動し以下の操作を順に実行してください。
(1) 「ツール」−「オプション」−「環境」−「ファイル」を選択して,「Compiler executable」を「usr/local/bin/ppcx64」に書き換える。
(2) 「プロジェクト」メニューから「新規プロジェクト」を選択して「アプリケーション」を選ぶ。
(3) 「プロジェクト」メニューから「プロジェクトオプション」を選択して「設定と対象」をクリック。
  「対象とするCPUファミリー」を「x86_64」に変更。
  「Select Anohter Widgetset (Macro LclWidgetType)」をクリックし,さらに「Set "LCLWidgetType"」をクリックして,「値 "cocoa"」を選ぶ。
(4) 「実行」メニューで「構築」を実行。
(5) 「パッケージ」メニューで「読み込まれているパッケージを開く」を選択して,
  以下の各パッケージのコンパイルを実行する。
  SynEdit
  Printer4Lazarus
          
          
(6) Lazarusを終了する。

 

言語仕様

言語仕様は,JIS Full BASIC (中核+図形+実時間+モジュール+単文字入力)に準拠します。
実時間機能のうち,PROCESS関連は未実装で,また,SEIZE文のTIMEOUT句は書けません。

規格との相違

OPTION ARITHMETIC文を省いた場合には,ARITHMETIC NATIVEが指定されたものと解釈します。

次の場合,行番号分岐(GOTO文,IF ・・・ THEN 行番号) は実行できません。

WHEN本体内から保護区の外への分岐
保護区を含み,その保護区内にEXIT DO文を持つDO区の内から外への分岐(fpcコンパイラのエラーになります)
保護区を含み,その保護区内にEXIT FOR文を持つFOR区の内から外への分岐(fpcコンパイラのエラーになります)

WHEN-IN区に属する例外処理区がGOSUB〜RETURNを持つと,いずれの保護区にも属さないGOSUB〜RETURNを書くことができません。(fpcコンパイラのエラーになります)

PROGRAM文,CHAIN文の引数は単純変数に限ります(配列不可)。

文字列変数の最大長指定を無視します(切り詰めを行わない)。

PROCESS関連の命令と,SEIZE文のTIMEOUTは未実装です。

その他,十進BASICのJIS非互換項目は, ほぼそのまま本システムの非互換項目になります。

既知の不具合

例外処理区で発生した例外に対してEXTYPE関数,RETRY文,CONTINUE文が正しく機能しません。

CHARACTER INPUT文(画面からの入力)は日本語入力に対応しません。

十進BASIC独自拡張のDRAW MODE NOTXOR (MASK, MERGE, XOR) は,正常に機能しないことがあります。
 (Macでは,無視されます。Windows,Linuxでは,PLOT LINES文を実行しないと機能しません。)

十進BASIC(Windows版)との非互換

識別名に使える文字は英数字のみです。

内部の文字コードはUTF-8です。ORD関数,CHR$関数はユニコードで定義されます。書式指定は漢字1文字に対し # 3文字を必要とします。
ファイル入出力もUTF-8ですが,OPEN文実行後,
SET #n: CODING "SYSTEM"
を実行すると,ファイル入出力をShift-JISで行います(日本語Windowsの場合)。

プログラムの保存形式の初期設定はshift-JISになっていますが,Optionメニューの「Editor Option」でUTF-8に変更することができます。

文字列処理の単位の初期値は,Option メニューのCompatibilityで設定します。

BREAK文は動作しますが,プログラムを中断するだけの機能しか持ちません。

GOSUB文を含むプログラムは行番号が必須です。

十進BASICでは主プログラムの外部から主プログラムの内部手続きを呼び出すプログラムが実行できてしまいますが,その種のプログラムは実行できません。

CHAIN文に 拡張子が".BAS"のファイルを指定すると関連付けで起動します。

EXECUTE文の引数に配列を指定することはできません。

独自拡張命令 SET BITMAP SIZEの挙動は Windows版十進BASIC Ver.7 と少し異なります(拡張部分の色が異なる)。

画像の保存形式にGIFを選ぶことができません(読み込みは可)。

その他,DelphiとLazarusの非互換のために動作が異なるところがあります。

未対応の機能

十進BASIC独自拡張の10進1000桁,有理数の演算には対応しません。

Microsoft BASIC互換モードには対応しません。
また,Windows版十進BASICが対応するメタファイル,OLE,ActiveX,CallBack,TextWindow にも未対応です。


システム詳細

実行ファイルはoutputフォルダに NoName.exe として生成されます。CHAIN文の連鎖先として用いたいときには,適宜,名称を変更してください。

生成したPascalプログラムは,outputフォルダに BASICunit.pas という名称で保存されます。
runメニューのcodeを選択して表示されるコードビューから書き換えて実行させることができます。
BASICの識別名は,数値型の場合は直前に _ を,文字列型の場合は 末尾の $ を除去して直前に s_ を付加した名前に変わります。
ただし,PUBLICまたはSHARE宣言された変数の名前は,_を2個重ねます。
主プログラムの内部手続きの名前は,_0,または,s_0 を付加した名前になります。
BASICのmoduleは,(古い型の)静的オブジェクトに変換されます。
詳細 Full BASICのObject Pascalへの埋め込み

 

著作権

本ソフトウェアはGPLです。

バグ・不具合,その他,動作報告は,
Decimal BASIC Open Source Project 公開討議フォーラム
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