ver. 5.0のプリンタを描画装置として使う機能を利用すれば,EPSファイルの作成が可能です。
EPSファイルには描画コマンド列の形で記録されます。印刷したとき,ビットマップよりも高精度です。
Adobe PSプリンタドライバを,
ローカルプリンタ,出力先PORTを FILE: としてインストールし,
Generic PostScript Printerのプロパティで,
全般タブから「印刷設定」を選び,さらに「詳細設定」を選択し,
「ドキュメントのオプション」−「PostScriptオプション」−「PostScript出力オプション」を「簡易PostScript(EPS)」に設定します。
( Windows附属のPSプリンタドライバをインストールしてもできるようです。参照
[WindowsでのTeX用仮想EPSプリンタの作成方法] )
Windows Vista/7の場合,Adobe PSドライバは使えないようなので,Windows附属のプリンタドライバの中からPostScriptに対応するもの(HP LaserJet 2300 Series PS など)を選んでください。
後は,プリンタを描画装置として使う精細グラフィックスの手順に従って出力先をメタファイルかプリンタに変更し,プリンタにGeneric PostScript Printerを選んでプログラムを実行すると,出力先を聞いてくるので,拡張子を".PS"として,好みのファイル名で保存してください。
PostScriptプリンタドライバで作成したPSファイルのBounding Boxはプリンタの設定で指定した用紙の大きさになります。
Texに貼り付けるときは,GSviewのFileメニューの「PS to EPS」を利用してBounding Boxを修正してください。
このとき,最初は,「Automatically calculate Bounding Box」をチェックして試みてください。
GSviewのoptionsメニューで「Show Bounding Box」にチェックを入れ,出力されたファイルを再度読み込めば結果が確認できます。
参照 Windows 用 Ghostscript と GSview のインストール(旧@Nifty FTEX)
Generic PostScript Printerだと,色は黒のみです。カラーに対応したい方は次のページなどを参照してPPDファイルをインストールしてください。
参照 WindowsでPostScriptファイルを生成する方法
文字や数字を含む画像の場合,日本語用のフォントのままだとうまくいかないことがあります。
その場合は,プログラムに
SET TEXT FONT "Times New Roman",10
のような命令を追加し,英語用のフォントで文字や数字が描かれるようにしてください。
cups-pdfプリンタdriverをインストールし,生成されたPDFをpdf2psコマンドでPostScriptに変換できます。
十進BASIC8.1.0.2(以降)では,オプションメニューのグラフィックスで「画像出力の形式」でプリンタを選択し,cups-pdfを選択した後,プログラムを実行してください。
cups-pdfのインストールは,ターミナルから,
Fedora31では,
sudo dnf install cups-pdf
Ubuntu18.10では,
sudo apt-get install cups-pdf
を実行すればできます。
pdf2psコマンドは(おそらく)標準で入っているので,ターミナルで,
pdf2ps ○○○〇.pdf
のようにコマンドを入力するとPostScriptファイルが生成されます。
Linuxの場合とほぼ同様ですが,OS 10.14以降だとcups-pdfが使えません。その代替にVipRiserが使えます。
Windowsの場合と同じようにPostScript プリンタドライバをインストールして使うこともできると思いますが,未確認。
以下の記述は現在は機能しませんが,履歴として残しておきます。
LinuxにGeneric-PostScript-Printerをインストールし,ファイルを出力先に指定した上で
GRAPHICS DEVICE PRINTER
を追加したプログラムを実行すればよいのですが,かなり面倒です。
まず,root権限で/etc/cups/cupsd.conf をエディタで開いて1行目に
FileDevice Yes
を追加し,再起動します。
次に,プリンタの追加で,ポートにLPT1を指定してGeneric-PostScript-Printerをインストールします。
空のファイルtest.psを作り,Generic-PostScript-Printerのプロパティで,デバイスURIを
file:/home/(ログイン名)/test.ps
のように変更し,適用をクリックします。
Fedora14では上記が有効ですが,Ubuntu10.10では出力先をroot権限で/tmpに用意しないとうまくいきません。