Xi-TRACEは、テキスト記述式のレイトレーシングソフトウェアです。以下、サンプルデータを使って、ざっと、機能をご紹介しましょう。
レイトレーシングとは、視線方向に光を追跡ながら、その向こうに見える映像を次々さかのぼりながら計算する手法で、反射による写り込み、影などを高い精度で生成できる3Dグラフィクス手法です。 データ名:refl.xitr |
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Xi-TRACEでは、球面、楕円面、円柱面、円錐面に代表される、二次曲面を組み合わせ、足したり、引いたり(削る)することによって物体を定義することができます。 データ名:quadra.xitr |
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これはXi-TRACEの楕円メタ機能を使って作った金魚のCGです。白い目玉と胴体の接合部がなめらかにつながり、色も溶け込むように変化しています。背ビレ、胸ビレから開いた口(負メタを使用)にいたるまですべてメタボールで表現しています。 データ名:meta.xitr |
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こちらは、ポリゴン(多角形の板)を使って作った球状の物体です。右の物体は、スムースシェーディングがかかっているため、表面はなめらかに見えますが、輪郭がカクカクしていることから、ポリゴンで作った左の物体と同じであることがわかります。 Xi-TRACEは、このポリゴン機能を使って、六角大王、VRML(1.0)、Wavefront-OBJファイルなどのポリゴンベースデータをレイトレーシングすることができます。 データ名:poly.xitr |
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Xi-TRACEには、分散レイトレーシングという機能が備わっており、大きさを持った光線源によるぼやけた影(左)、微少な凹凸を持つ金属表面の鈍い写り込み(右)、視点が大きさ(絞り)を持つことによる奥行きの表現などが可能となっています。 データ名:distr1.xitr データ名:distr2.xitr |
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Xi-TRACEは強力なマッピング機能を備えています。この画像はチェック柄をマッピングした背景に、波紋状の凹凸をマッピングした球体を配置したもの。凹凸で反射による写り込みもゆがんでいますが、さも本当の凹凸があるかのように見せかける凹凸マッピングです。背景のチェック柄も、お好みの絵に置き換えることができます。 スクリプト言語形式でデータ記述できるため、画像ファイルをいちいち用意しなくても、簡単な図形であれば描画してマッピングデータに使用することが可能で、チェッカや波紋データはXi-TRACEで描画しています。 データ名:mapping.xitr |
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Xi-TRACEの重ね合わせマッピングの効果を示す画像です。地面に進行波と波紋の2つの凹凸が合成されています。データの記述を見るとわかりますが、元々合成されたデータを用意して凹凸マッピングしたのではなく、別々なマッピングデータ(波紋の凹凸データと、進行波の凹凸データ)をXi-TRACEが合成していることがわかります。 データ名:bump.xitr |
球面と視野面、光線源など最小限のデータを順を追って記述する入門編はこちら。
Xi-TRACE超入門
超入門を卒業したら、Galleryで色んな使い方をご紹介します。