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環境要素:障害

 ゲームにおける障害とは、プレーヤーの目標達成(ゲームクリア)へ向けての行動を妨害する要素を指す。プレーヤーを攻撃する敵、移動の障害となる壁などの障害物、などが障害である。ゲームにおける障害には、積極性と殺傷力の二つの要素がある。すなわち、障害には以下のような種類がある。

1)積極的・致命的
 積極的にプレーヤーの行動を阻み、ゲームオーバーの要因になる。一般的な敵キャラクター、弾などが相当する。様々なジャンルにおけるいわゆるボスキャラや、対戦ゲームにおける対戦相手などは、能動的感情の対象になりうる。このような場合には、前述の通り能動的感情の対象として十分に耐え得るよう、綿密に設計されるべきである。敵キャラクターの性能とコンピュータの思考ルーチンとの総合力は、プレーヤーキャラクターの性能とプレーヤーの力量の総合力に近づくことが望ましい。また、シューティングやアクションにおけるいわゆる雑魚は、単体では能動的感情の対象にはならない。このような場合には、出現をパターン化する事が望ましい。

2)積極的・非致命的
 積極的にプレーヤーの行動を阻むが、ゲームオーバーの直接的な要因ではない。一般的なカーレースゲームの敵車、アクションパズルのお邪魔ブロックなどが相当する。これらの障害は、能動的感情の対象となることはあまりない。プレーヤーの行動を制限し、ストレッサーになりやすい要素である。すなわち、ランダムで、出現頻度も低めが望ましい。

3)消極的・致命的
 プレーヤーの行動を制限するだけだが、ゲームオーバーの要因になる。シューティングゲームの障害物、アクションゲームの落とし穴、罠などの仕掛けが相当する。これらの障害は、能動的感情の対象となることはほとんどない。プレーヤーの行動を大きく制限し、強いストレッサーになりやすい要素である。プレーヤーにとって致命的であるために、破滅的、強引、不条理なものは避ける。

4)消極的・非致命的
 プレーヤーの行動を制限するのみ。ゲームオーバーの直接的な要因ではない。迷路、ぶつかっても死なない壁、RPGにおける視界の制限などが相当する。これらの障害は、能動的感情の対象となることはない。プレーヤーの行動を制限し、ストレッサーになりやすい要素である。2)、3)を補完するように使用されることが多い。

 障害はプレーヤーの行動を制限する。総じて障害が能動的感情の対象となりうる場合には、その障害が「突破できるであろうこと」がプレーヤーに認知されなければならない。また逆に、プレーヤーに「突破できる」と認知された障害は、そのプレーヤーにとって能動的感情の対象となることがある。






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