『グランドフリート1.2 ルール(ver.1c)』 「グランドフリート」は第一次世界大戦(1914後半〜1918後半)において、北海を封鎖するイギリスの大艦隊(グランドフリート)と、その経済封鎖の打破をもくろむドイツの大海艦隊(ハイシーズフリート)との、「北海の戦い」を再構築したゲームです。 ゲームは通常二人のプレイヤーで競われ、一人がアメリカ艦艇を含むイギリス艦隊を、もう一人がドイツ艦隊を指揮します。 史実と違い、大陸の情勢変動(各国の世論やヨーロッパでの陸戦状況)は必ずしもドイツへの経済封鎖の効果を決定的な要素とはしてくれません。 決定的勝利を狙って決戦を目論む以外にも、両艦隊の状況を判断し、積極的に行動し、チャンスを見極め、敵の本土・艦隊・士気(世論)を脅かし、終戦時に艦隊の潜在力をより誇示と維持した側が勝者となれるのです。 |
1. 目次 ■□■ 1.目次 2.ゲームの備品 3.ゲーム準備 4.プレイ手順 5. なし 6.「軍備フェイズ」 7.「主導権フェイズ」 8.決戦 (艦隊編成) (高速/低速艦隊) (艦隊マーカーの配置) (迎撃)・艦隊の迎撃移動 (戦闘) (1ラウンドの砲撃) (戦闘主導権数と状況の決定) (砲撃と結果適用) (戦闘の終了) (決戦の終了) 9.無制限潜水艦戦とアメリカ艦艇 10.ゲームの終了 11.勝利条件 12.選択ルール |
2. ゲームの備品 ■□■ このゲームでは以下に説明する備品のほかに、サイコロ、ルールブック(本書)を用います。 2-1 駒 ★★ 駒には以下の種類があります(駒に裏面はありません)。 「ユニット」 ・戦闘部隊(戦艦1隻)を表す駒をユニットと呼びます。 ・国籍色はドイツ戦艦→青色、イギリス戦艦→赤色、アメリカ戦艦→白色を表します。 ・艦種は、(B)→前ド級戦艦。B→ド級戦艦。BB→超ド級戦艦。BCと(BC)→高速戦艦。です。 ・増強ターンはその戦艦を配置するターンを示します。 「マーカー」 ・各種の表や物の状態を示す駒をマーカーと呼びます。 「艦隊マーカー」は両軍の艦隊の状態を示す駒です。ドイツ艦隊が青色で6つ、イギリス艦隊が赤色で8つあります。 「ターンマーカー」はターン表で現在のターンを表示する駒です。 「VPマーカー」は 両軍の(差数分の)VP(勝利得点)を表示する駒です。 「潜水艦戦マーカー」は無制限潜水艦戦の発生したターンを表示する駒です。 2-2 マップ ★★ ゲームはマップ上で進行し、以下の部分から成り立っています。 「北海」 マップ内の地形の描かれた部分は北海を表し、地形を区切る六角形のマス目はヘクスと呼ばれ、配置や戦闘の基準になります(陸地によって欠けていても有効です)。 各ヘクスには、通常ヘクス、近接ヘクス、本拠地ヘクス、禁止ヘクスがあり様々な情報が載せられています。マップの例を参照してください。 ★通常ヘクス→青色系のヘクスで、実際ゲームで使用するのはこのヘクスのみです。 ★近接ヘクス→青色系のヘクスの中で旗があるヘクスです。 ★本拠地ヘクス→青色系のヘクスの中で大きめの旗があるヘクスです。 (イギリスならスカパフロー、ドイツならヴイルヘルムハーフェンのあるヘクスです)。 ★禁止ヘクス→赤い点線が入ったヘクスで、使用しません。 ★陸地→使用しません。 ※ヘクス内の数字は、白い3桁数字がヘクス番号。赤い数字がVPです。 北海で使用されるユニットは、艦隊マーカーだけです(戦艦ユニットはイギリス&ドイツ艦隊チャート上で管理します)。 「ターン表」 ターンマーカーを置いてゲームの進行を表示します。 また登場ターンのある戦艦ユニットをその欄に配置しておきます。 「VP表」 VPマーカーを置いて差数分のVPを表示します(イギリスが優勢ならイギリスVPマーカーを、ドイツが優勢ならドイツVPマーカーを置きます)。 2-3 艦隊チャート ★★ 各陣営は艦隊チャート(イギリス大艦隊&ドイツ大海艦隊チャート)で戦艦ユニットを管理します。 それぞれの陣営の物を使ってください。 「艦隊ボックス」 ここに両軍は使用できる戦艦ユニットを置いて艦隊の編成を行います。 「DDbox(損傷・派遣ボックス)」 戦闘で損傷したか、外洋にいるなどで北海戦域に投入されていない状態の戦艦ユニットを置く場所です。各0〜6までの数字を割り当てた7つのボックスに分割されています。 2-4 サイコロ ★★ 6面体のサイコロを4コ以上用意してください。 |
3 .ゲーム準備 ■□■ プレイヤーはイギリス(&アメリカ)側とドイツ側に分かれます。 それぞれ、自軍陣営のチャート(イギリス大艦隊かドイツ大海艦隊チャート)を用意します。 増強ターンのある戦艦を、ターン表に配置します(丸印付きの戦艦はDDbox(損傷・派遣ボックス)に)。 全アメリカ戦艦は「無制限潜水艦戦」が起こるまで使用しません。 それ以外の戦艦は、自軍の艦隊編成表の艦隊ボックスに配置しておきます。 ターンマーカーをターントラックの第1ターンの欄に。 VP表の0の欄にイギリスとドイツVPマーカーを置きます。 |
4. プレイ手順 ■□■ ゲームは「ターン」と呼ぶ手順を繰り返して進めていき、全9ターンでゲームは終了し、勝敗を判定します(1ターンは実際の半年に相当します)。 1ターンは複数の「フェイズ」から構成され、これを順に行っていきます。1ターン終了し、ゲームが続くなら次のターンに進みます。 1.「軍備フェイズ」 2.「主導権フェイズ」 (a)潜水艦戦判定。 (b)主導権決定。 |
5. なし ■□■ |
6. 「軍備フェイズ」 ■□■ イギリス(&アメリカ)とドイツの各プレイヤーはそれぞれ下記順番に、軍備に関する事をおこないます。 (1).ドイツ増強 (2).イギリス増強 (3).ドイツ投入 (4).イギリス投入 (5).ドイツ転出 (6).イギリス転出 『増強』 →。そのターンと同じ増強ターンの戦艦ユニットを、 イギリス戦艦であれば、0〜6いずれかの番号のDDbox(損傷・派遣ボックス)に入れます。 ドイツ戦艦であれば、(決戦が発生するまでとりあえず適当な番号の)艦隊ボックスに入れます。 ※各DDbox(損傷・派遣ボックス)の各番号ボックスの中に入れれる戦艦の数は、イギリスは5隻、ドイツは3隻までです(ただし、両軍共ボックス0には制限数はありません)。 『投入』 →DDbox(損傷・派遣ボックス)から艦隊ボックスに戦艦を入れたい場合に投入を行います。 投入は各プレイヤーの任意で行います。 各プレイヤーは投入のサイを振る前に、各DDbox(損傷・派遣ボックス)の戦艦の振り分け直しができます。 (ただし、イギリス艦隊はできるだけ空の数字ボックスができないように振り分け直ししなければなりません。1ユニットでも戦艦がある数字のボックスは空ボックスではありません) ※各DDbox(損傷・派遣ボックス)の各番号ボックスの中に入れれる戦艦の数は、イギリスは5隻、ドイツは3隻までです(ただし、両軍共ボックス0には制限数はありません)。 投入の判定は 各プレイヤーはサイを2回(そのプレイヤーが望むなら1回でもよい)ふり、各出たサイ目と同じ数字のボックスにある、戦艦は全て艦隊ボックスに編入します(編入しなければなりません)。 (2コのサイ目が同じ場合は、その目と同じ数字のボックスの戦艦のみ投入対象になります)。 補足:ボックス0に入っている戦艦は、投入されることはありません。 『転出』 →。艦隊ボックスに編入されている戦艦をDDbox(損傷・派遣ボックス)に入れたい場合に転出を行います。戦艦の転出を行うか?どうか?は自由で強制はされません。 転出を行う場合はサイをふり、出たサイ目数分の戦艦をDDbox(損傷・派遣ボックス)へ入れます(だだし、必ず出たサイ目と同数の戦艦を入れなければなりません)。 DDbox(損傷・派遣ボックス)へ入れる戦艦は、そのプレイヤーが自由に選べます。 |
7. 「主導権フェイズ」 ■□■ (a)、潜水艦戦判定。 第2ターンから潜水艦戦判定を行います。(第1ターンは行いません)。 ・ドイツプレイヤーは『無制限潜水艦戦発生表』を見てサイをふり決定します。 結果は、「なし」→発生しません。「選択」→ ドイツプレイヤーが発生するかどうか選択できます。「発生」→ 無制限潜水艦戦が発生します。 ・無制限潜水艦戦が発生しなけば、つづいて「b.主導権決定」を行います。 ・無制限潜水艦戦が発生したならば、潜水艦戦マーカーをターン表に置き発生を表示します。 次に手順「b.主導権決定」のかわりにルール『6.無制限潜水艦戦とアメリカ艦艇』に従って無制限潜水艦戦発生の処理をし、次のターンに進みます。 (注. 無制限潜水艦戦が発生(またはドイツが選択)したターンは「b.主導権決定」は省略されるので決戦は発生しません)。 無制限潜水艦戦が発生したならば、次のターンから無制限潜水艦のルールに従って『無制限潜水艦戦発生表』のかわりに『無制限潜水艦戦表』でサイを1回ふりVP調整をします。 (b)、主導権決定。 ・両者はサイを1コづっふり、出た目で以下のチエックをします。 (この時、各プレイヤーの任意でサイを2コふることができます。サイをふる数はふる直前まで相手に知らせません。ただし自分がふったサイの出た目が偶数同士か奇数同士の場合、そのプレイヤーは1VPを失います。サイ1コふりの場合はVPの損失はおこりません)。 ・両者のふったサイ目をくらべ(2コふりの場合は大きい方の目で)ます。 その差が2以上の場合、サイ目の大きい側が「攻勢側」、サイ目が小さい側が「迎撃側」となり、攻勢側→迎撃側の順にこのターンに決戦を行うか宣言します。 (ただし、差が4以上の場合は攻勢側は必ず決戦を行わなければなりません)。 両者決戦の意志があるなら、決戦の手順に進みます(1ターンに発生する決戦は1回までです)。 両者のサイ目の差が1以下だった場合か、片方か両方が決戦の意志のない場合(攻勢側が決戦の意志があり迎撃側が拒否した場合、攻勢側は3VP得ます)は決戦は発生しません。次のターンに進みます。 |
8. 決戦 ■□■ 決戦の手順は次のとうりです。 1、艦隊編成。 2、艦隊マーカーの配置。 3、艦隊の迎撃移動。 4、戦闘 (艦隊編成) ★★ ・まず攻勢側→迎撃側の順に艦隊編成をします。 各陣営はイギリス大艦隊チャートとドイツ大海艦隊チャート上で艦隊ボックスに複数の戦艦ユニットを入れて(編入して)艦隊編成します。 イギリスが編成できる艦隊数は8まで、ドイツは6までです。 1艦隊に編成できる戦艦数はイギリス(とアメリカ)が3〜8隻、ドイツが3〜10隻の範囲です。 ※2隻以下の編成はできません。 (イギリス戦艦とアメリカ戦艦を混合して編成してもかまいません。全ての艦隊ボックスに戦艦ユニットを振り分ける必要はなく、無編成の艦隊ボックスがあってもかまいません)。 DDbox(損傷・派遣ボックス)にいない使用できる戦艦は両軍共いずれかの艦隊ボックスの艦隊に編入されます(編入しなければなりません)。 ※もしイギリス側の艦隊ボックスに戦艦が65隻以上あり、8つの艦隊ボックスに入りきらない状態になった場合は、余剰分の戦艦をDDbox(損傷・派遣ボックス)に戻します。DDbox(損傷・派遣ボックス)に戻す戦艦はイギリスプレイヤーが選べますが、その際、防御値の高い戦艦から優先して戻さなければなりません。 ・艦隊編成が終わったら、無編成番号の艦隊を含む、全艦隊マーカーを用意(使用)します。 (高速/低速艦隊) ★★ 上記の艦隊編成の結果。 ・前ド級戦艦(艦種が青色の戦艦)が1隻でも含まれている艦隊は「低速艦隊」として扱います。 ・艦種が赤字の戦艦のみで編成される艦隊は「高速艦隊」として扱います。 ・「低速・高速艦隊」は決戦中、運用面での特典や修正があります。 (艦隊マーカーの配置) ★★ 1、まず両者それぞれに、自軍陣営の全艦隊マーカーを裏面にして自分にも相手にも内容がわからないようにかき混ぜます。ただし各高速艦隊は表面/裏面どちらにしてかき混ぜても自由です。 2、攻勢側→迎撃側の順に交互に1つずつ自軍の艦隊マーカーをマップの好きなヘクスに配置していきます(禁止ヘクスには置けません)。配置される艦隊は表面で混ぜた高速艦隊をのぞいて裏面のままで、その表面を見れません。 ※配置によって1ヘクスに位置できる艦隊数に制限はありません。 ※「迎撃」と違い、「 艦隊マーカーの配置」では”配置したくない場合のパス”はできません。 自軍の艦隊マーカーが残っているならば必ず配置しなければなりません。 両者が全艦隊マーカーを配置しきったら、迎撃を行います。 (迎撃) ★★ ・艦隊マーカーの配置後、艦隊の迎撃移動を行います(迎撃移動は各ヘクス単位で行われます)。 ・(艦隊の迎撃移動) 攻勢側→迎撃側の順に1カ所ずつ交互に艦隊による迎撃移動を行います。 迎撃移動できるヘクスがない場合や、やりたくない場合はパスします。両者が連続してパスした場合「艦隊の迎撃移動」は終了します。 迎撃移動できるのは、両軍の艦隊が存在するヘクスで(片方の艦隊しか存在しないヘクスは不可)、艦隊マーカーの数が敵より多いヘクスのみです(その際、表面の高速艦隊は2艦隊と数えます。 また各本拠地ヘクスにいる自軍艦隊マーカーは倍数にして計算します、つまり裏面なら2艦隊、表面の高速艦隊は4艦隊と数えます)。 そのヘクス内の全艦隊(敵/味方全て)を丸ごと1ヘクス分、そのヘクスに接したヘクスに移動させれます(そのヘクスの一部の艦隊だけや、2ヘクス以上移動させることはできません。また、禁止ヘクスへは迎撃移動できません)。 ※迎撃移動よって1ヘクスに位置できる艦隊数に制限はありません。 もしこの迎撃移動先が、未迎撃ヘクスならそのヘクスの迎撃も終了したことになります。1艦隊が迎撃移動できる&されるのは1回までです。 (戦闘) ★★ ・迎撃後、全艦隊マーカーを表面にし、無編成艦隊(戦艦ユニットが編入されていない艦隊)マーカーを取り除いた後、両軍の艦隊のいるヘクスは戦闘になり、戦闘は各ヘクスごとに解決されます。 戦闘は個々のヘクスで解決され、他のヘクス戦闘に影響を与えたり、受けたりすることはありません。 戦闘は「砲撃ラウンド」を繰り返し進行します。 (1砲撃ラウンドの手順) ★★ ・各ヘクスの戦闘の1ラウンドは次のよう構成されます。 1、両者の戦闘主導権数と状況の決定。 2、砲撃と結果適用。 (戦闘主導権数と状況の決定) ★★ ・まず、両者の戦闘主導権数の決定をします。 各砲撃ラウンド開始時のその戦闘ヘクス内の艦隊数を比べて艦隊数の多い(同数の場合はイギリス艦隊から)側から先に決定し(同時にサイをふり決定ではありません)、艦隊数の少ない側はその結果をみてから戦闘主導権数を決定します。 戦闘主導権数自体は、サイをふり出た目に以下の(a)〜(e)の修正を加えたものになります。 (a)、そのヘクスが自軍の本拠地ヘクスならばサイ+1。 (b)、自軍の高速艦隊1つごとにサイ+1。 (c)、自軍の低速艦隊1つごとにサイ-1。 (d)、自軍艦隊を「半砲撃」にするならサイ+2。 ※「半砲撃」とは艦隊の合計砲撃数を半分(端数切り捨て)にすることです。 (e)、過剰(艦隊)運動数分サイ+修正。 ・ただし、修正(d)と(e)はサイをふる前にプレイヤーの任意で使用するか決めます。 過剰運動数とは、プレイヤーの判断でその戦闘ヘクスの自軍艦隊数までのサイ+修正を(3艦隊なら0〜3まで)受けられますが、修正前のサイが過剰運動数以下の場合、艦隊は混乱状態になりその側の全艦隊は砲撃できず戦闘主導権をとっても状況決定ができません(ただし混乱してもサイ修正は適用されます)。 修正はすべて重複しますが、(d)だけは1つまでです(砲撃数4分の1で+4修正は不可)。 ・その後相手が同じように戦闘主導権数を出し、それを比べます。 戦闘主導権数が同数であればそのまま砲撃へ進みます。 戦闘主導権数に差があった場合、多い方が戦闘状況の追加決定するとができます。差数の半数(端数切り捨て)分まで、以下の(a)〜(d)の状況を選べます。 (a)、戦闘の継続。 (b)、自軍艦隊、「半砲撃」の取消。 (c)、敵艦隊、「半砲撃」。 (d)、遠距離(全戦艦の砲撃値0.5減少)か近距離(全戦艦の砲撃値0.5増加)。 ※(a)〜(c)は1回までしか選べません。 ※(d)は敵と味方関係無く適用され、2回まで選べます。 ※すでに「半砲撃」の修正を受けている敵に(c)は選べません。 ※艦隊が混乱していると選べません。 例、戦闘主導権数の差が4だと2つ選べます。 【(a)と(c)なら、敵艦隊の砲撃数が半分で砲撃ラウンドはもう1回続けられます。】 【(b)と(d)なら、戦闘主導権決定時にした自軍艦隊の「半砲撃」を取り消し、近距離によって敵味方の全戦艦の砲撃値を0.5上がります。】 【(d)が2つなら、遠距離を選び全戦艦の砲撃値-1にできます。 】 これらの状況はすべてその砲撃ラウンドのみに適応されます(遠距離・近距離の状況もその砲撃ラウンドのみの適用になります)。 また、状況の影響はその戦闘ヘクスの全ての同一陣営の艦隊に及びます(一部の艦隊が混乱や「半砲撃」の影響を受けないことはありません)。 (砲撃と結果適用) ★★ ・戦闘状況が決まったらその効果を適用し、両者それぞれ自軍全艦隊の各戦艦の砲撃値(艦種によって違う。マップ上の艦種表を参照)の合計砲撃数を出します。 ※混乱している側の艦隊は砲撃できません。 ※戦闘状況で「遠/近距離」が選ばれていたら、その分の各戦艦(両軍とも)の砲撃値を修正をして合計砲撃数を出します。 ※「半砲撃」の修正(砲撃数半分)は、合計砲撃数を出した後に行います(端数切り捨て)。 ※「半砲撃」の修正をうけるのは1回までです。 ・最終的な合計砲撃数が出たら、敵戦艦に(どの艦隊のどの戦艦でも自由です)合計砲撃数の振り分けを行います。 損害を与えるには、その敵戦艦の防御値分(艦種によって違う。表を参照)の砲撃数を振り分けなければなりません。 その戦艦の防御値に満たない砲撃数は無効になります。また、同じ戦艦に防御値の複数回分の砲撃数を振り分けても効果は1回分と同じです。 ・砲撃数を振り分けられた各戦艦は、サイを2コふり出たサイ目の合計数を損害表で当てはめ、結果を適用します。(ドイツ艦はサイ合計-1修正を受けます) (砲撃は同時に行われると見なすので、結果の適用は、双方の砲撃が終わった時点で適用します)。 ●なし↓ 損害なしです。 ●DDbox↓ DDbox(損傷・派遣ボックス)へ。 ●沈没↓ 取り除かれ、VPの対象になります。 ・砲撃の結果2隻以下になった艦隊の艦隊マーカーは取り除かれます(それ以上砲撃には参加せず、その艦隊に残っていた戦艦は結局無事帰還したと考えます)。 (戦闘の終了) ★★ ・戦闘(砲撃ラウンド)は原則として1ラウンドで終了です(両者の艦隊マーカーを取り除きます)。 攻勢側から戦闘の継続を望むか宣言し、両者が望むか(片方しか望まない場合は、望まない側の艦隊マーカーを取り除いて戦闘終了)、状況で(a)の戦闘継続が選ばれれば、砲撃ラウンドは続けられます。 特別ルール: ・各砲撃ラウンドで両艦隊が共に混乱した場合、状況で(a)の戦闘継続が選ばれていなくても、砲撃ラウンドはプレイヤーの意志に関係無く自動的に継続されます。 ただし、どちらかの艦隊が砲撃で全滅(砲撃の結果2隻以下になった艦隊マーカーは取り除かれます。その結果、片方の艦隊マーカーしか残ってない場合)すれば、このヘクスの戦闘は終了します。 (決戦の終了) ★★ ・戦闘の終了時に、攻勢側艦隊のみがいる(制圧している)敵近接&本拠地ヘクスがあれば(攻勢側のみ得れるVPです)そのヘクスの制圧VPを得点します。 ※もし制圧VPの合計VPに小数点以下の端数がある場合は端数切り捨てになります。 次のターンに進んでください。 |
9. 無制限潜水艦戦とアメリカ艦艇 ■□■ ・主導権フェイズの「a.潜水艦戦判定」で「無制限潜水艦戦」が発生したならば、下記のことを行ってください。 ・全アメリカ戦艦をイギリス艦隊ボックスに編入します(丸印戦艦はDDbox(損傷・派遣ボックス)に)。 ※ 全アメリカ戦艦はルール上、特に規定が無い限りイギリス戦艦として扱います。 (第3ターン以前に発生した場合、増強ターンが丸4の戦艦は第4ターンにDDbox(損傷・派遣ボックス)に入れます。第5ターン以降に始まった場合はそのターンにDDbox(損傷・派遣ボックス)に入れます)。 ・次のターン以後の増強予定の全てのドイツとイギリス戦艦をゲームから除外します(建造中止・延期されたとみなします、撃沈艦とはみなしません)。 ・以後のターンから「主導権フェイズ」の(a)、潜水艦戦判定時にドイツプレイヤーは「無制限潜水艦戦発生表」のかわりに「無制限潜水艦戦表」でサイをふりVP調整をします。 (このVP調整でサイ修正前のサイの目が6だったら、艦隊ボックスにいる全アメリカ戦艦をDDbox(損傷・派遣ボックス)に入れます)。 |
10. ゲームの終了 ■□■ 各ターンの終了時に、以下の条件の内どれかが成立したら、ゲームは終了します。 ゲームが終了したらルール11.勝利条件を参照し、VPによる勝敗を判断してください。 ・第9ターンの終了時。 ・どちらかが7VP以上優勢だった場合。 ・艦隊ボックスに「北海維持数」(11.勝利条件を参照)より少ない戦艦しかいない陣営がある場合。 |
11. 勝利条件 ■□■ ・ゲーム終了時にVPの多かったほうが勝利です(VPに差が無い場合はイギリスの勝利です)。 ・VP(勝利得点)は以下の条件で得点できVPを得点した側はVP表のVPマーカーを自軍側へ動かして相手とのVPの差数を表示します。 ★、主導権フェイズのサイ2個ふりによるVP失点。 ★、迎撃側が決戦を拒否した場合、攻勢側に3VP。 ★、敵戦艦1隻(つまり1ユニット)撃沈するごとに1VP。 (ただし、ドイツ前ド級戦艦は3隻ごとに、イギリス前ド級戦艦2隻ごとに1VPです)。 ★、攻勢側の敵近接・本拠地ヘクス制圧によるVP(地図上の情報を参照してください)。 ★、無制限潜水艦戦によるVP調整。 ・ただし、各ターンの終了時に、どちらかが7VP以上優勢だった場合、その時点でゲームは終了し優勢側の勝利になります。 ・また各ターンの終了時に、各陣営は艦隊ボックス(の合計)に(つまりDDbox(損傷・派遣ボックス)にいる戦艦は数えません)、「北海維持数」分の戦艦がいなければなりません。 ドイツは合計11隻以上、イギリスは合計21隻以上です。 北海維持数より少ない戦艦しか無い陣営は北海戦域を維持できないとみなされ、その時点のVPに関係無く、その相手陣営が勝利します(ゲームは終了します)。 ・両陣営が同時にそれぞれ勝利条件を満たした場合は引き分けです。 |
12. 選択ルール ■□■ ・選択ルールはプレイヤーの判断で使うかどうか決めてください。 【 選択ルール:ヒストリカルゲーム 】 ・ヒストリカルゲームでは以下のルールが変更になります。 1. ゲーム開始時のVPはイギリス2VP優勢です。 2. 無制限潜水艦戦は第6ターンに自動的に発生します。 潜水艦戦判定時の『無制限潜水艦戦発生表』のサイふりはしません。 (発生以後の『無制限潜水艦戦表』でのVP調整は通常どうり行います)。 【 選択ルール:イギリス戦艦.オーディシャス 】 イギリス戦艦.オーディシャス(★印のある戦艦)は1914年10月ドイツの敷設機雷により沈没しました。 オーディシャスをゲームで使用するか?どうかはプレイヤー同士で決めてください。 |
■□■『グランドフリート1.2
ルール(ver.1c)』□■□ 制作・著作:きけがわあきお(亀卦川彰夫) Copyright 1996-1999 AKIO KIKEGAWA E-Mail: akp@nsknet.or.jp |