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釜ヶ崎とアルコール


最終更新日付:2001年12月12日


 日本最大の日雇い労働者の町であって、いまや最大の野宿者の町といった方がよくなった大阪市の南部にある釜ヶ崎。釜ヶ崎の問題はもっぱら労働問題、日本の資本主義の問題として捕らえられてきた。大きな物語が優先され、実際に釜ヶ崎に転落をよぎなくされる人ひとりひとりについては十分に考えられてこなかったのではないか。

 釜ヶ崎にとても蔓延しているものとして、アルコール依存症がある。これを世間一般では「アル中」と差別的に呼び、「アル中」に陥ったのは、本人の自業自得とされてきた。われわれは酒量を適切に飲んでいるが、連中は程度というものを知らないというわけだ。

 しかし、アルコール依存症はれっきとした厚生労働省が認める精神障害であり、これが認定されれば精神障害者である。だが、実際の厚生行政においてまともには認定されていない。釜ヶ崎の問題とは、行政が精神障害者を見殺しにしているという一面があるのだ。





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