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六甲山に眠るロープウェイ遺構


最終更新日付:2001年11月01日


 戦前、六甲山に登るにのロープウェイがありました。現在あるロープウェイはケーブルカーに接続してカントリーハウスから有馬温泉に抜けるものですが、それとは別ものです。ケーブルカーが阪神電鉄資本で作られたのに対抗して、当時最新の技術であった「空中索道」でもって阪急電鉄資本がなぐりこみをかけたものです。しかし、開業から十数年で日本は戦争に突入、ケーブルカーとロープウェイの二つもいらないと不急不要の路線としてロープウェイは廃止されました。戦後、阪急電鉄はバスで代替させることで充分だとロープウェイは復活することなく、その遺構は六甲山中に朽ちていきました。


阪急六甲バス かつてのロープウェイを代替する阪急バスは阪急六甲の駅前から発車する。線路向こうには全面広告の神戸市営バスが走る。市バスはケーブルのふもと駅と阪神電鉄・国鉄・阪急電鉄を結ぶ。阪急バスはケーブルのふもと駅のそばを通るが、六甲の山上まで停車しない。









表六甲ドライブウェイ 左側の六甲山上へ通じる表六甲ドライブウェイは阪急電鉄がクルマ社会を見通して戦前から建設を開始した歴史を持つ。右側は六甲山の裏側にいく六甲山トンネルで、現在は山陽自動車道や中国縦貫道まで自動車専用道路がつながっている。







六甲山郵便局 六甲山郵便局は山小屋風に建て替え中。後方に見える大きな建物が阪急電鉄資本でつくられた六甲山ホテル。戦前のロープウェイは、ここへの客輸送を目的とした。













六甲遺構 目指す六甲ロープウェイの山上駅の遺構は郵便局のすぐ東側にある。残念ながら近寄ることができない。道路から遠目に見るしかできない。眼下には神戸の市街が拡がる。よく観察したい人は双眼鏡なり望遠レンズを持参することをすすめる。無理して近寄って怪我をしても当方は関知しませんので。












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