それゆけスマート

最終更新日 1998.10.21

"思い出は常に過去形で語られる"

---おじさんの愚痴は常に「最近の若い者は」で始まる


んでもNetscape Communicatorの4.5が出たそうなので、さっそくダウンロードしにNetscapeのページへ。あいかわらずゴチャゴチャしてるなぁなんて思いながら、なんとかダウンロードのページにたどり着き、リンクをクリック。転送速度が0.9K、0.6K、0.3K。うがぁ。キャンセルボタンをクリック。あああ。まだサーバーが混んでいてダメかぁ。発表から結構時間が経ってたと思ったんだけどなぁ。と、あきらめかけていたところに目に付いたのが「スマートアップデート」なるリンク(Windowsのみだってさ)。ほう。試してやろうじゃないのとクリック。

なんでも必要最小限のファイルだけをダウンロードし自動的にインストールしてくれて時間とお金が節約できるそうな。そりゃ利用しない手はないですね。というわけで次のリンク。すると、なにやらエラーが出て文句を言われる。え〜っと、JavaやらJava ScriptやらAuto Installやらユーザーには邪魔なだけの役立たずオプションを全部有効にして、完全無防備の白旗状態にしてから出直せとのこと。やれやれ。仕方がないので言われるままに外部からは丸裸状態にして再挑戦。Javaの初期化とかで時間と電話代が無駄になるものの、無事に次のページへ。お、今度はチェックボックスの山だ。とりあえずNC4.5はチェック。ついでにコンポーネントもチェックしとくか、と思ったらまたしてもエラーメッセージ。え〜、プラグインは4.5をダウンロードしてからだって。てめ〜。こっちのブラウザのバージョンを知ってる(画面に表示されてる)ワケだから、今ダウンロードできないんなら表示するなよな。で、続行をクリック。ん? おいおい今度はなんだよ。なんとかというメンバーでないとダウンロードできない?今すぐ入会するかって?むーん。今すぐ入会をクリック。ああ、やはり。メールアドレスやらパスワードやら山ほど個人情報を入力しなければならないフォームが出現。私の忍耐メーターが振り切れる。ただちに回線を切断し、ブラウザを終了。

まぁ、このまま続けたところでサーバーの負荷が大きくダウンロードできないことは明らか。途中からはヒヤカシだったんですが、それにしてもどこが「スマート」なんでしょうか。いやべつにNetscape社がタコだと言っているワケではないんです。たとえば上書きインストール、アップデータ、サービスパック、修正モジュール。こういったものがマトモに動作しないのは何故なんでしょう。ユーザーをバカにしているんでしょうか! なんてね。ま、作る側の技術水準が理想とかけ離れているってことなんでしょう。普通のアップデートもトラブルフリーにできないんですから、スマートになんかやれるワケがない。そんなことは、この業界が長い(笑)私なら分かり切ったことでした。未来だの革新的だの創造的だのといった言葉は、テキ屋の売り口上にも値しないもので、素人さんを騙し不都合から目をそらすためのリップサービス。「ちゃんと動けば、バグがなければ、次のバージョンは、環境が整えば、すごい」という前提条件があるのは暗黙の了解。なにしろ夢を売ってる商売なんですから。

ただ、高速なモデムや美しいモニタを作る人よりも、皿の上の生ゴミの素晴らしさを語れる人の方が金持ちになれるなら、技術の進歩は止まってしまうのではないでしょうか。特に最近は、そういう風潮が強いように思います。胡散臭い事を語り、聴衆を熱狂させる。とりあえず動いておもしろければ、客も細かいところは気にしない。そうした手口でお金を巻き上げるのはパソコン黎明期と大差ないんですが、騙す相手が拡大しすぎてませんか? しかも、そろそろ化けの皮がはがれてきてるような気が。「知的所有権」なんて言ってますけど、ようするに自分でモノを作らない連中の「不労所得」を確保するための理屈なワケでしょ。「権利」なら、ちゃんと動くまで面倒を見る「義務」だってあるでしょうに。陳腐なアイデアにふざけた仕様をのせて「スマート」とかいう言葉で人を騙し責任は回避なんて時代は、はやいとこ終わってほしいものです。そして、アイデアはあっても実現するだけの技術力が伴わない連中や、優れた技術をモノマネと中傷する輩が自滅し始めたときこそ、日本の出番なのではないでしょうか。ただし、それまで真の技術者が生き残っていればの話ですが。


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