今そこにある未来

最終更新日 1998.7.26

"思い出は常に過去形で語られる"

---おじさんの愚痴は常に「最近の若い者は」で始まる


ランス人男性から英文のメールが到着。ぎく。もずポンとか書いてあるし。なにかトラブルでもあったかと戦々恐々とする私。余談ですが、今でも題名に「MozPong」と書いてあるメールを受け取ると、ドキっとします。最初に頭をよぎるのは「うちのマックでは動かなかった」という内容で、次は「遊んでいたらクラッシュした」か「ファイルが壊れた、マックが起動しなくなった」というクレーム。やっぱりバグは恐いです。フリーウエアとはいえ、プログラムの完成度が低いために遊んだ人を不愉快にしたんじゃ本末転倒ですから。幸いなことに、このフランス人のメールはゲームに関する好意的な感想でした。やれやれ一安心。どうもありがとう。でも、なんか後半の方が長いな、このメール。

と、辞書を引きながら翻訳していると、どうもこの方はMacでMozPongを遊んでるわけではないらしい。なんとマシンはAmigaで、Macエミュレータ上で問題なく動いてるよ、とのこと(Amigaに関してはこちらなどを参照してください)。うおおおお。なんだそれは! なに、CPUは68060でMacintosh 840AVよりも何倍も早く動くだとぉぉ。さっそくメールでSpeedometerの結果を送ってもらうと、あらま、こりゃ早いわ。パフォーマンステストは32をマーク。ちなみに、68030/50 MHzの本物のMacで0.883です(涙)。しかも、このエミュレータは現在改良中で次のバージョンはさらに早くなるとのこと。おまけに、PowerMacにも対応するから、アクセルレータカードを買うつもりだそうです。うーん、最強の68K MacはAmiga上に存在したか。ま、Amigaが相手じゃ最初からMacに勝ち目はないんだけど、それにしても素晴らしすぎる。これでAmigaに移植する必要はなさそうだな(笑)。

それにしても、このエミュレータはAmiga上で動いているわけで、ってことはマルチタスクなわけです。ずりずりMac OSのタスクをスクロールすると、後ろのウインドウで市松模様のボールがビヨンビヨンドゴーンと飛び跳ねているかもしれない。VirusやStar Gliderなんてゲームが動いているのかもしれない。ああ、なんてこった...。これは、Appleが言っていた黄だか緑だか青だかのボックスと同じじゃないですか。それも、こっちの箱はまだ出来てないのに、Amigaじゃ動作済み。もちろん、実際に仕事で使えるほどの安定性があるかどうかは不明だし、サポートしている周辺機器(彼はヒューレットパッカード社の1989年製プリンタと格闘しているらしい)も少ないでしょう。しかし、おもしろいと思いませんか、こういうのって。知的好奇心を満たす玩具としてのパソコンが、そこにはあります。 なんだか妙に楽しそうで彼が羨ましい。ワールドカップ優勝で盛り上がるフランス。そこでAmiga上のMac OSでMozPongにハマっているパリジャン。うーむ。やっぱり侮れない人たちですなぁ。


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