昔何かのときにもらった、防水ラジオが音が出なくなったので、分解してみた。 ネットの画像検索で調べてみたところDRETECという会社の製品と似ている。 ただこちらが持っているもはDRETECというロゴが入っていないので、おそらく 別の開発元のOEM商品なのではないだろうか。 中にはSAMSUNGのAM/FM 1 CHIP RADIO KA22425D(SOP)が使われていた。 基板は一層のパターンで上の写真の裏にチップが実装されている。
ネットでいろいろ調べてみたら、KA22425はSONYのCXA1191とコンパチのようだ。 このチップは売却されたのか、現在はUnisonic Technologies Company Limited(UTC) のデータシートしか見当たらない。
この機器は、データシートのアプリケーションの回路とは所々違っていて、おそらく 高い部品を使わない、部品点数を減らすことを目的に設計されているようだ。
通常の回路はVCC側にスイッチが電源のスイッチが入るが、この機械はGND側にスイッチ が入っている。なぜなんだろう。。。
スイッチ付きボリュームの接触が悪かったようだ。せっかく分解したのでちょっと 調整してみようかと思う。
オリジナルのアプリケションと違っている点は、16ピンにつながる455KHzの発信器が なくジャンパーになっている。2ピンの10.7MHzは桃色のコイルになっている。あと19 ピンのチューニングのLEDのインジケータも省略されている。10ピンのAMRF INはバー アンテナに接続されている。バーアンテナの1本はバリコンに接続されて、残りの2本 はGNDに接続されている。
調整箇所はAMが赤(OSC)と黄(IFT)のコイルとバリコンの基板の端側二カ所、FMが桃の コイルとバリコンの基板の内側二カ所となるようだ。バーアンテナのコイルはロウ付け されているので、いじれない。
久しく使っていなかったのだが、標準信号発生器が手元にあるので、これを使って 調整してみたい。
去年アマチュア無線の試験を受ける為にラジオの構造など勉強したはずだが、あまり 理解できていなかったので、復習する必要がありそう。 ここ とか参考になりそう。
いろいろいじっていたらAMはなんとか安定した。550Khzから1300KHz位までは受信が 出来ている。ただFMがほとんど入らない。
手前のいい加減に付けられた電解コンデンサーを外して容量を確認してみたが、とくに 問題なかったので、そのまま元に戻してみた。奥の二つの電解コンデンサーはしっかり 実装されていて別の人が作業したのではないだろうか。
調べていたらバリコンの足のすぐ隣に未実装の穴があり、よくよくみると7番ピンからの パリコンのC2への接続箇所のグランドとの間のコンデンサーが未実装であった。 なんとも雑なつくりだ。とりあえず15P位をつけたところ少しまともになった感じが する。AMに比べるとFMはかなり感度が悪い。基板のエッジのアンテナやスプリングの ようなアンテナをつけているのは元から性能が上がらなかったからなのかもしれない。
組み立てた本体をコードでぐるぐる巻きにして、標準信号発生器を接続して、確認した ところFMの受信周波数は67MHzから87MHzくらいになってるようだ。日本のFM放送帯域 からちょっとずれているが、まいいか。
以前に比べるとかなり良くなったような気がするので、こんなところでまた気が 向いたら調整してみたい。
ゆうゆうワイドを聞くときに使っていて、単三3本と不思議な構成なのだがなかなか よく電池が持つ。AMラジオが電気を使った伝達手段で一番エコなのではないだろうか。
永六輔さんの番組などをこのラジオで聞いていたが、電池のもちがよくてちょっと 気に入っている。確認してみたら10mA程度の消費電力のようだ。
単三が1000mAhとすると10mAだと100時間持つ事になる。毎週1.5時聞いたとしても、 66週使え、一年以上大丈夫な計算になる。
手で回して電気を作って聞ける防災ラジオがあるが、いつもラジオを聞いていれば いつ災害があってもある程度聞ける状態のラジオが手元にある状態なので心強い のではないかな。
ゴー・ゴー・ナイアガラの再放送があるというので、もともとニッポン放送の 1242までしか聞けなかったのを、ラジオ関東の1422まで受信できるように調整してみた。 そうしたところ、NHK第二が第一とかぶって受信できなくなったので、もう一度 調整してかなりよくなった。(2019/1/6)
このラジオのバーアンテナはとっても作りが雑なのだが結構よくはいる。 ローテックすばらしい。
たまたまちょっと大きめのバーアンテナが手元にあったので取り替えてみた。
時々調整してみるのだが東京で一番周波数の高いラジオ関東日本が入りづらい。