15パズルで数学しよう! 〜1〜


 

15パズルとは?

 まずは、15パズルがどういうパズルなのか、それを紹介します。

15パズル之圖
図1.1 15パズル
 右の図を見てください。
 4×4のマスの中に、1〜15の数字がバラバラに各一つずつ入っています。
 一つだけ空いている、その空マスの中には、一つ隣のマスに入っている数字をそこに移動させることが出来ます。移動した後のマスは空マスになります。するとその今できた空マスの中に、またその上下左右のいずれかの数字を移動させることが出来ます。
 このようにして数字を移動させて、左上から 1,2, ... ,15 と並べ替えたら完成! というパズルです。
 拙作の 15パズル Javaアプレットを、あんちもん's わーるど内 Web Programing 館 で公開しています。Javaアプレットが動作可能な環境の方は、是非一度覗いてみてください(ここをクリックすると、そのアプレットを公開しているページが表示されます)。Javaアプレットが動作しない環境の方も、以降実際に 15パズル に触りながらの解説という形を取っていきますので、玩具店・雑貨屋などをあたって、市販の15パズルというのがあるはずですので、探してみてください。取り敢えず、図1.1 をプリントアウトして15個の数字を切り取って、それでも結構です(笑)


 

15パズル不思議

 まずは15パズルで繰り返し遊んでみてください。 あなたは、いつでもパズルを完成させることが出来ますか?
 パズル本来の楽しみを削がないために、ここでは具体的な『解き方』の解説はしません。 どうしても完成できない、と言う方は、メールくだされば、なんとかしましょう(笑)
(なお近いうちに、『解き方』のページも別途作る予定です。)

 さてさて。取り敢えず、大体いつでも解けるようになったとしましょう。
 ずーっとパズルをやっていて、気がついたことはありませんでしたか?
 「あらま、気がついたらもうこんな時間!」
 いえ、そういうことじゃなくて(笑)
 
 特に、パズルをプリントアウトした方や、市販の15パズルをケースから出してバラバラにしたあとで入れ直してパズルをやっている方は、あることに気がつくでしょう。
 「あれー、おっかしいなぁ。こうすれば完成するはずなんだけど……」

14−15パズル之圖
図1.2 14−15パズル
 そう! 右の図のように、最後の14と15が入れ替わったような状態になって、そこからにっちもさっちも行かなくなったことがあると思います。
 この状態になってしまうと、どうやってもなかなか完成させることが出来ません。
 中世ヨーロッパでは、この配置からの15パズルに高額の懸賞金も出たそうです。

 これは、図1.2 のキャプションにもありますように、“14−15パズル”と名付けられた有名な問題で、現在では、実は、『絶対に解けない!』ということが分かっています。
 だから、この形になってしまったら、完成できるわけが無いのだから、さっさと諦めましょう(笑)

 しかし、普通はやってる時にはこの形になってしまうかどうかなど分からないので、「なーんだぁ、これ出来ないパターンじゃん」って後からガックリすることになると思います。
 では、もしこの形になってしまう前に、こうなってしまうことが分かればどうでしょう? そうなれば、できもしない、無駄な努力をせずに済むのです。
 そんな方法、あると思いますか?
 
 ところで、Javaアプレットで15パズルを遊んでいた人で、この形になってしまって手詰まりになってしまった人、いらっしゃいますか?
 誰一人として、そうなった方はいらっしゃらないと思います。だってそうじゃなかったら、僕のプログラミングが間違ってたことになる(笑)
 つまり、「最初からそれが完成できる15パズルなのかどうかを知る方法」は、あるのです! 僕のプログラミングは、それを使ってパズルが始まる前に完成できるかどうかをちゃんとチェックしています。

 では具体的に、それはどのような方法なのかというと……。
 
 と、思わせぶりなところで、次回に続きます(笑;)

To be continued...



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