あまつぶパズルこつ

 「どこから手をつけたらわからん」って方のためにちょっとこつのようなものを書いてみようかなと。といっても、「このやり方が絶対」なんてのはないからどっちにしてもいろいろ試行錯誤は必要になるんだけど。

 まず基本となるのは「10、100、1000などから引いてやる」というもの。「9」とか「8」とかが出てきたら、10から引けばかなり節約になる。「9」は「10-1」だし、「8」は「10-2」だ。「7」も「10-3」が細小になるが、ちょっと使いすぎかも知れない。ま、このあたりは状況に応じて判断していくことになる(笑)。
 2桁以上の場合でも同様で、「89」は「100-11」とできるし、応用範囲は広い。「91」は「90+1」と考えて「100-10+1=101-10」というふうにすればいい。要は、「大きめの数は10などから引き、それ以外の数はそのまま使う」ということ。いろいろいじっているうちに「0、1、2、8、9」だけの数ができたなんていうときには重要だ。
 6000以上くらいの数の場合には、最初から10000から引いてしまうという手もある。これまでの結果から見ると、どうも5000より大きな数よりは小さな数の方が作りやすいようだから有効な方法だと思われる。

 次に考えるのは「2、3、9、11などで割ってみる」かな。例えば「42」という数。このままでは6も使っているから無駄が多い。これを2で割って「2*21」としてやれば5になるからちょっと節約。各桁が偶数である場合などはまず2で割ってみるといいかもしれない。他の9や11というのは単にその数を作るのに無駄が少ないというだけ。「101」や「111」などで試してみてもいい。
 割り切れれば一番いいのだが、そう簡単にいくとは限らない。あまりが出てしまったら商とあまりをうまく調整してできるだけ少ない数字であらわせるように工夫していく。「39」なら2で割れば1があまって「2*19+1」とあらわせるが、商の19を1増やしてあまりから2を引いてできる「2*20-1」の方が効率がいい(ま、結局40-1と同じだけど)。
 割る前に割った後のことを考えておくのもいい方法だ。「43」という数を考えた時に3で割ろうと思ったら、まず10をわけておいて「33+10」と考える。そうすれば「3*11+10」できれいになるというわけ(素直に3で割ってしまうと「3*14+1」だからあまりきれいにならない)。ま、このあたりは「どんな数が出てきたらやりやすいか」というポイントがわかってこないと判断が難しいかも知れないが。

 逆に「2、4、8などをかけてみる」という手もある。その代表的なのは「5」だ。5は10から引いても「10-5」でかえって増えてしまうし、割ってみても「2*2+1」にしかならない。こんなときは、2をかけてみる。要するに「10/2」というふうに作ると。
 この方法の面白いところは「55」などの場合。これは「100/2+10/2」という形になるのだが、まとめて「110/2」とすればもっときれいにできる。「45」なら、「50-5」と考えて「(100-10)/2」と。「5に近い数が多ければ5にそろえて2倍してみる」という感じになるかな。
 8をかけるといいのは、「125」みたいな数の場合。「125=1000/8」だから。下2桁が「25」あるいは「75」、あるはそれに近いという場合には8をかけてみるといいかと思う。まあ単にかけてみるだけではなくて、割ってみる時と同様にいろいろいじってみる必要はあると思うけど。

 だいたい、ここまでにあげた3つの方法を組み合わせて考えていけば答えが見つかると思う。他にもとりあえず素因数分解してみるとか1を割ってみるとか、思いついたらなんでもやってみることかな。
 まずは1から100などの単純な数でやってみて基本的な考え方を知るというのもいいと思う。そうすると「このへんの数ならこうするのがいいかも」というような勘がついてくる。あとはそれを大きな数に応用していけばいい。1から100について調べてあれば大きな数を考えている時にも役に立つし。
 最初にも書いたけど絶対な方法はないから上の3つの方法以外にもいろいろやりかたはあると思う。試してみる順番も上のとおりである必要はもちろんないし。慣れてくると「この数ならこの方法がいいかも」とわかってきたりするけど、最初はとにかく「試行錯誤」してみるしかないかな。